2002年10月31日木曜日

61 原子とつきあう本: 2002.10.31

板倉聖宣著「原子とつきあう本」
を読んだ。
原子に対して、さまざなま視点でかかれた本である。
原子をひろく浅く知るためにはいい本であろう。
誰のための本だろうか。
高校生くらいなら理解できる。
子どもにはむつかしすぎる。
もしかしたら、理科教師用の本かもしれない。

60 もしも原子がみえたら: 2002.10.31

板倉聖宣著「いたずらはかせきのかがくの本7
もしも原子がみえたら」
を読んだ。
かみ砕いて書いてある。
ただし、子どもに原子のことが
どの程度、理解できるだろうか。
原子は、実在するのだが、
非常に抽象的な概念でもある。
想像力の中でつくり上げなければならない
ものでもある。
それを、どこまで子どもにできるか、
興味あるところでもある。

2002年10月29日火曜日

59 経験を盗め: 2002.10.29

糸井重里著「経験を盗め」
(ISBN4-12-003301-5 C0095)
を読んだ。

まあ、対談だから、
いろいろなことが書いてあり、
軽く楽しかった。

58 ふしぎな石 ― じしゃく: 2002.10.29

板倉聖宣著「いたずらはかせのかがくの本2
ふしぎな石 ― じしゃく 」
(ISBNなし)
を読んだ。

子供向けの本だが、
面白かった。

「いたずらに断片的な知識をはやく教えすぎると、
好奇心をおしつぶしてしまうのです」

「子どもたち自身が、自然のなかなか、
おもしろいことことがらを見つけだせるように、
自然をみるときの、
目のつけどころを教えることをねらっているのです」

「子どもたちが、自然について
いろいろななぞをもって、
しらべていく
― いわば、科学の精神を養うことを
ねらっているのです」

この本に砂鉄の産地が載っていた。
噴火湾沿いの海岸に
蘭東、花岡、胆振、日鉄八雲、国縫、
高周波鹿部、函館
である。
一度、サンプルを取ってみたいものである。

57 ぼくがあるくと 月もあるく: 2002.10.29

板倉聖宣著「ぼくがあるくと 月もあるく」
(ISBNなし)
を読んだ。
子供向けの本だが、
なんとなく不思議なことを、
答えを教えるのではなく、
自分で考えて答えを導く方法である。
もちろん、親や教師用に
詳しい説明は後ろに載せてある。
なかなか面白いほう方法論である。

2002年10月26日土曜日

56 さあいこう 川はともだち: 2002.10.26

地学団体研究会編
「シリーズ・自然にチャレンジ4
さあいこう 川はともだち」
(ISBN4-272-44014 C8340)
をよんだ。

川を素材にして、
石の調べ方がきっちりと書かれていて、
非常にわかりやすい本であった。
そして、使いやすい気がした。
学校先生が中心になってかかれた本である。
だから、学校の副読本として、最適である。 

この本は、板倉氏の著書とは、対照的な気がした。
こちらは、いかにも教科書的である。
これはこれで面白いし、
多分、子供には分かりやすいし
教師も使いやすいだろう。
でも、面白さの点では、
板倉氏の本に及ばない。
やはり本は面白くなければならない。

55 砂鉄とじしゃくのなぞ: 2002.10.26

板倉聖宣著「砂鉄とじしゃくのなぞ」
(ISBN4-7735-0154-5 C0340)
をよんだ。

面白かった。
子供向けの本はこのように
書くべきだと思った。
また、どんな本でも、
面白くなければいけないと思った。
砂鉄をめぐる、さまざなま考えや
知識、実験、経験、失敗。
どれをどう組み合わせるかは、
著者の裁量だが、
面白くなくてはいけない。
これは、一番の鉄則。
そして、ただ面白いだけでは
面白くない。
なんらかの科学する心や
科学とは面白という気持ちが
残らねばならない。
当たり前だが、
なかなかできない難しいことである。
それをこの本は思い知らせてくれた。

2002年10月21日月曜日

54 河原の石の観察と実験: 2002.10.21

馬場勝良著「河原の石の観察と実験」
(ISNB4-378-03890-0 C8344)
石の調べ方を書いた本である。
調べかたの内容の少なくとも一部は、
別の本(例えば、
自然にチャレンジ4「さあいこう 川がともだち」)
で見た内容である。
でも、馬場氏は、小学校の先生で、
わかりやすい内容となっている。
それに、実践的におこなってきた内容が
書かれているので、説得力がある。

2002年10月20日日曜日

53 河原の石ころ図鑑: 2002.10.20

渡辺一夫著「河原の石ころ図鑑」
(ISBN4-591-07321-1 C0644)を見た。
大分前に買った本だが、
面白くて、取り出しては眺めていた。
日本全国の代表的な川について、
石ころを集めている。
これは、やっている本人が
一番面白いのだろうなという気がした。
わたしは、北海道の川で
似たようなことをやるつもりである。

写真は綺麗だし、
石ころも結構よく集まっている。
でも、どこか不満が残る。
それがどこかわからない。

52 川をのぼろう 石のふるさとさがし: 2002.10.20

渡辺一夫著「川をのぼろう 石のふるさとさがし」
(ISBN4-447-00894-5)を読んだ。
酒匂川が素材に使われているが、
なかなか面白い本である。
石の話だけでなく、
川にまつわる話がいろいろ書かれている。
「酒匂川の地学散歩」を書くときには、
知らなかった。
地質学的にみると、不満が残る点もあるが、
面白い本である。

2002年10月10日木曜日

51 絵で分かる進化論: 2002.10.10

徳永幸彦著「絵で分かる進化論」
(ISBN4-06-153429-7 C3045)
を読んだ。
面白かった。
でも、市民はつらいかもしれない。
なぜなら、集団遺伝学や 遺伝的アルゴニズムの核心部が、
数式で展開されているからである。
でも、非常に分かりやすく最近の進化の一分野が理解できた。

R.C. Lewontinのいう進化の起こる条件
「Variation in heritable fitiness(VHF)」
「適応度に変異があり、かつその適応度が遺伝するとき」

「「進化」とは、「VHF」が満たされて集団にたいして
「選択」が起こる様子であると表現されます」

「「適応度」とは、「次の世代に、
どれだけ自分のコピーを残すことができるか」
を表す尺度のことです」

「遺伝する」とは、「生物のもつさまざまな性質(形質と呼びます)が、
世代を超えて伝わっていくことです」 

ダーウィンの進化のプロセスは、
「「分岐」と「絶滅」 、これが基本メカニズムです」

ダーウィンは、斉一説が生物の進化にも働いていると考えた。
「このような見方を漸進進化説(gradualism)と呼びます」

ダーウィンは「人為選択(artificial selection)」のアナロジーとして
「絶滅を起こさせる力を「自然選択(natural selection)」として
提案したのです」

自然選択は、「適者生存(suvival of the fittest)」と表現されるが、
これはトートロジー(同義反復、tautology)である。

適者生存の命題の擁護
・R.N. Brandonのテンプレート説は、
「それが正しいかどうか吟味できる代物ではない」
・「この問題は、「自己参照(self-reference)」の問題で、
今日、生物だけでなく 、数理、物理、化学を含めて
科学全体を貫く中心課題」

ネオダーウィニズムは、
「遺伝機構としてメンデル遺伝を採用し、
そして変異の源としては、
無方向性の突然変異を採用したものです」 

「進化は弁証法である」
その二つの理由
・「分類は、本来は相反する「分ける」という操作と
「まとめる」という操作を統合する作業です。
この「分ける」ことと「まとめる」ことの
つじつまを合わせる論法として、進化論がある」
・「メンデル遺伝学とダーウィン流の進化論の間の確執を
解消するすべだった」
「メンデル遺伝学は、基本的に不連続な形質の遺伝様式
を記述する営み」
「当時のダーウィン流の進化論者たちは、 
ライエルの斉一説に準拠しながら、
進化は連続な変化であるという立場をとっていたました」