2007年4月30日月曜日

21(306)地球の自叙伝: 2007.04.30

マーシャ・ビョーネルード著「地球の自叙伝」
(ISBN4-8222-8302-8 C0044)
を読んだ。
地質学者による地球の解説である。
しかし、一般的過ぎてあまり面白くなかった。
やはりしっかりとして視点で構成されていないと
内容にインパクトがないような気がする。
そのような本は研究者が自分の研究テーマで
何冊も書けるものではないような気がする。
もし書けるとすると、自分の研究分野を
いろいろな視点で概観したり、
再構成したりすることであろう。
そしてより優れた研究者には、
科学哲学へと昇華していくのではないだろうか。
その道は私には遠いと感じた。

2007年4月14日土曜日

20(305)メタルカラー列伝 温暖化クライシス: 2007.04.14

山根一眞著「メタルカラー列伝 温暖化クライシス」
(ISBN4-09-379428-6 C0095)
を読んだ。
環境や防災に取り組んでいる
人たちへのインタビューである。
本当に多くの人がいる。
そして本当にいろいろな現場、局面、状況、もの
にそれぞれ取り組んでいるのことがわかる。
たぶん、掘り起こせば、人の数だけ、
努力や苦労などがのだろう。
それは個人のレベルから、家族、社会、国家、
そして人類の歴史や物語と変化していくのであろう。
そんなことを感じた。

2007年4月8日日曜日

18,19(303,304)プレイ: 2007.04.08

マイケル・クライトン著「プレイ」(上・下)
(ISBN4-15-041109-3 C0197)
(ISBN4-15-041110-7 C0197)
を読んだ。
コンピュータプログラムと
分子生物学とナノテクノロジーを基にしたSFである。
なかなか面白く一気に読んだ。
自己組織化によって小さなナノ有機物が
学習し進化していく物語である。
面白いが少々荒唐無稽の話であるような気がした。
もしかすると最新科学を扱う物語は、
現実の科学と少しでも乖離が起こると
不自然さが目に付くのかもしれない。

17(302)13歳からの論理ノート: 2007.04.08

小野寺博一著「13歳からの論理ノート」
(ISBN4-569-65560-2 C0010)
を読んだ。
平易には書いてあるが、
簡略化が過ぎてわかりにくい。
これは、なかなか難しい問題だ。
特に子供向けの本の難しさである。
たぶんこのような本は、子供がより、
大人が入門書的に読むことの方が
多いのかもしれない。

16(301)デカルトの暗号手稿: 2007.04.08

アミール・D・アクセル著「デカルトの暗号手稿」
(ISBN4-15-20876205 C0040)
を読んだ。
なかなか面白かった。
そしてデカルトの数学的才能と
宗教裁判に対する慎重さがわかった。
本は、ライプニッツが調べた
デカルトの手稿の写しとそこに秘められた暗号を
中心にして本書の話題は進む。
宗教や時代の抑圧がなければデカルトは
もっといろいろな才能を開花させ、
哲学だけでなく、微積分や代数幾何学など
いろいろ数学や物理の世界でも
業績がもっと評価されたはずだ。
しかし歴史を悔やんでもしょうがないのだ。