2008年12月24日水曜日

86(446) マラケシュの贋化石 下: 2008.12.24

ステファン・ジェイ・グ-ルド著「マラケシュの贋化石 下」
(ISBN4-15-208686-6 C0045)
を読んだ。
エッセイ以外にいくつか別の文章があった。
その一つにカール・セーガンの追悼文があった。
思わぬところで、もう一人の私の好きな
科学者が出てきたので、驚いた。 
また、クローン羊ドリーについても、
明確な見解を示していたのが印象的だ。
また理解できない部分が多々あった。
再読するときには、もっと深く理解できるであろう。

86(453) マラケシュの贋化石 下: 2008.12.24

ステファン・ジェイ・グ-ルド著「マラケシュの贋化石 下」
(ISBN4-15-208686-6 C0045)
を読んだ。
エッセイ以外にいくつか別の文章があった。
その一つにカール・セーガンの追悼文があった。
思わぬところで、もう一人の私の好きな
科学者が出てきたので、驚いた。
また、クローン羊ドリーについても、
明確な見解を示していたのが印象的だ。
また理解できない部分が多々あった。
再読するときには、もっと深く理解できるであろう。

85(452) 娘が東大に合格した本当の理由: 2008.12.24

陰山英男著「娘が東大に合格した本当の理由」
(ISBN978-4-09-825010-3 C0295)
を読んだ。
陰山氏の次女が東大に入学した話である。
陰山氏が、学力低下のための学習法で
兵庫県の田舎の小学校教員から世に出て、
広島県尾道市土堂小学校校長、
立命館小学校副校長、立命館大学教授、
教育再生会議の委員などを
歴任して転居していくなか、
3人の子どもたちが成長していく。
その中でも、次女が勉強に
一番向いていると考えていた。
娘も自分自身で東大受験を始め、
一浪の後、見事合格した。
教育者としての陰山氏より、
家庭の父親としての陰山氏が見える著作であった。
娘さんの合格体験記もよかった。

2008年12月23日火曜日

84(451) 読書は一冊のノートにまとめなさい: 2008.12.23

奥野宣之著「読書は一冊のノートにまとめなさい」
(ISBN978-4-901491-84-6 C0034)
を読んだ。
以前、情報を一冊のノートにまとめるという
本を書いた著者が、
今度は本の整理法をまとめたものだ。
ノートに記録するというものだ。
私はメモとしてここに記録している。
以前は重要なことは抜書きしていていたが、
今では感想しかない。
その感想も余りないこともあった。
本当は読んでいるときに、
重要な箇所や、いろいろ感想が沸き起こる。
それを記録するのが、なかなかできない。
その方法は私には思いつかない。
でも、奥野氏は身近にノートを
置いておき、記録するということにしている。
それがなかなかできない。
私には、紙と鉛筆がいいかもしれない。
でも、それもなかなかできない。
困ったものだが、それが本が記憶と記録に
定着しない理由かもしれない。
重要な箇所のメモと感想のセットが必要だ。

2008年12月13日土曜日

83(450) じーさん武勇伝: 2008.12.13

竹内真著「じーさん武勇伝」
(ISBN4-06-275485-13 C0193)
を読んだ。
喧嘩っ早い畳屋のじーさんの冒険談である。
中篇の連作である。
ありえない話だが、
その痛快さについつい一気に読んでしまった。
しかし、この作家はなかなか多様な
作品を生み出す人である。

82(449) 自転車少年期 あの風の中へ: 2008.12.13

竹内真著「自転車少年期 あの風の中へ」
(ISBN4-10-129851-3 C0193)
を読んだ。
「自転車少年期」の文庫版である。
しかし、全面改訂されている。
昇平が一人称で語る内容で、
話も大学にいくために、
自転車で東京に向かうところからはじまる。
そして、最後には息子の成長の話が付け加わっている。
その部分だけを読んだ。

81(448) 地頭力を鍛える: 2008.12.13

細谷巧著「地頭力を鍛える」
(ISBN978-4-492-55598-9-C3034)
を読んだ。
フェルミ推定はやらせた本である。
この本の副題は、「問題解決に活かす「フェルミ推定」」
となっている。
だからフェルミ推定を紹介している。
だが、もともと企業のコンサルタントだから、
そのような意思決定や、
プロジェクト・マネジメントなどのための
一種のロジカルシンキングである。
前半はまじめに読んだが、
後半は飛ばし読みした。

2008年12月7日日曜日

80(447) 自転車少年記: 2008.12.07

竹内真著「自転車少年記」
(ISBN4-10-468001-X C0093)
を読んだ。
2名の主役、2名の助役のような配置で
自転車を中心とした、
少年が成長していく様子を描いた物語である。
読むと自転車に乗りたくなる話である。
しかし、冬の北海道ではそうもいかない。
なかなか面白かった。

2008年11月28日金曜日

79(446) 地球温暖化対策が日本を滅ぼす: 2008.11.28

丸山茂徳著「地球温暖化対策が日本を滅ぼす」
(ISBN978-4-569-70122-6 C0030)
を読んだ。
丸山氏は最近温暖化問題について本を
次々と書いている。
寒冷化のデータはほぼ同じである。
一つのことを人に知らしめるためには、
何度もしつこく述べ続けるしかないのだろう。
だから、今回も論調はいつもの通りである。
私も温暖化懐疑派なのだが、
それは、温暖化の根拠に信頼性を感じないからである。
多くの地質学者が同様の感じを持っているはずだ。
それを公言しない人が多い。
それは、環境問題が学際的な分野で、
一分野での反論がしづらいことだからだ。
それをする最適な地質学者として
丸山氏は最適ではある。
しかし、彼が全責任を負うのは本当にいいのだろうか。
それを感じてしまう。

2008年11月25日火曜日

78(445) 0.1ミリのタイムマシン: 2008.11.25

須藤斎著「0.1ミリのタイムマシン」
(ISBN978-4-7743-1436-5 C8044)
を読んだ。
珪藻化石の若手研究者が
子供受けに書いた研究紹介の本である。
なかなか面白い本である。
研究成果の紹介を
もう少し詳しくして欲しい気がした。
しかし、研究者として言うなら、
テーマを変更していい局面があったのだが、
やればよかったのにと思えることがあった。
あるいは研究成果をもっといろいろに
展開すればいいのにと思えた。
研究者が一生懸命取り組んでいる姿を示せる
おもしろい本であった。

2008年11月24日月曜日

77(444) できそこないの男たち: 2008.11.24

福岡伸一著「できそこないの男たち」
(ISBN978-4-334-03474-0C0245)
を読んだ。
大ベストセラー「生物と無生物のあいだ」
の次の著作である。
オスの誕生の話である。
なかなか面白い本である。
文学的な書き方に魅力がある。
しかし、いくつか文脈を逸脱した話が
終盤にあった。
挿話を私が理解できないなのかもしれない。
しかし、なかなか面白い本であった。

2008年11月19日水曜日

76(443) 超「超」整理法: 2008.11.19

野口悠紀雄著「超「超」整理法」
(ISBN978-4-06-214948-8 C0036)
を読んだ。
以前書かれた「超」整理法の現代版である。
ITの進歩、ネットワークの進歩によって、
整理法の基本が変わったという話である。
データのデジタル化と検索手法の発展、
メールとそれに添付するファイルが
データベースになり、
検索するには便利である。
資料がインターネットで
見ることができるようになったので、
従来の知識人の存在意義が変わってきた。
などなどいろいろな変更があった。
同意できるところ、
同意できないところがある。
自分自身で情報に対する
何らかの仕組みができている部分は、
新たに変更する意義がないので、
同感できないと感ずるのだろう。

2008年11月15日土曜日

75(442) 恐るべき旅路: 2008.11.15

松浦晋也著「恐るべき旅路」
(ISBN978-4-02-213809-5 C0093)
を読んだ。
日本発の惑星探査機「のぞみ」の一部始終を紹介する
ドキュメンタリーである。
「のぞみ」の方が「はやぶさ」より
先行していたとは知らなかった。
はやぶさの快挙に隠れて、
故障とそれに立ち向かった
科学者の苦労、工夫が書かれている。
私は、はやぶさの方がよかった。
手法や書き手は違うが、
やはり成功の記を読みたいのだ。
それは単に、人情だかなのだろう。

2008年11月10日月曜日

74(441) 子どもをナメるな: 2008.11.10

中島隆信著「子どもをナメるな-賢い消費者をつくる教育」
(ISBN978-4-480-06397-7C0237)
を読んだ。
経済学者が考える義務教育についての
提言というか、考え方である。
著者は経済学の専門家で、
さまざまな事象に対して経済学的視点を用いて、
論評している。
なかなか面白くはあるのだが、
納得できないことも多々ある。
しかし、道徳教育に対する視点は面白かった。
慶応大学出身で、現在も慶応大学だからなのか
福沢諭吉の「文明論之概略」に
書かれた文章を手本として論理が展開されている。
まあ、そのような視点もあるということだ。

2008年11月9日日曜日

73(440) 千里眼の教室: 2008.11.09

松岡圭祐著「千里眼の教室」
(ISBN978-4-04-383607-9 C0193)
を読んだ。
千里眼シリーズの文庫本版である。
「The Start」と続けて読んだ。
この本は文庫本版として書き下ろされたものだ。
学校を独立国としていく高校生の話だ。
このようなアイディアはいくつかあったが、
なかなか面白い内容であった。
あっさり読めてしまうのだが、
もう少し独立国の内容や、
隣国しての日本国との交渉など
ストーリを膨らまして欲しかった。
文庫本としてあっさり読めることに
重点が置かれている点が残念だった。

72(439) 千里眼 The Start: 2008.11.09

松岡圭祐著「千里眼 The Start」
(ISBN978^4-04-383602-4 C0193)
を読んだ。
千里眼シリーズの文庫本版である。
ただし、本シリーズとは
だいぶ違うという記述があった。
それで読み出した。
確かに違う。
だが、単純化をしたり、
シリーズとして矛盾をなくすために
ストーリ内のつじつまを合わせたり、
今までかかれてなかったところを補ったり、
いろいろ工夫されている。
しかし、ハードカバーを読んだ後だと、
話が概略的で、重奏感に欠ける。
そんな気持ちで読んだ。

2008年11月5日水曜日

71(438)ビッグバン宇宙論 下: 2008.11.05

サイモン・シン著「ビッグバン宇宙論 下」
(ISBN4-10-539304-9 C0098)
を読んだ。
以前に買ってそのうち読もうと思っていた本を
やっと今回読んだ。
やはりシンの書く本は面白い。
ずべてがどこかで読んだことのある内容だ。
宇宙論におけるビッグバン理論に
いたる歴史を書いている。
どこかに知らないこと、
彼の独自の考えがちりばめられている。
しかし、この本の面白さは、
科学的考え方とはどのように形成されていくかを
ビッグバンを通じて紹介していることである。
科学のやり方はこのようにして
進められていくのだということを
わかりやすく紹介している。
なかなかいい本であった。

2008年10月31日金曜日

70(437) ビックバン宇宙論 上: 2008.10.31

サイモン・シン著「ビックバン宇宙論 上」
(ISBN4-10-539303-0 C0098)
を読んだ。
シンの書く書籍は面白い。
宇宙論の歴史がわかりやすきまとめてある。
どこかで読んだ内容が多いが、
体系的にまとめられている。
宇宙論に関連するもだから、
時間が前後するのが少々違和感があったが、
シンの筆力は、その違和感を押さえつけている。

2008年10月28日火曜日

67(434),68(435),69(436) 深海のYrr: 2008.10.28

フランク・シェッツィング著「深海のYrr」
(上 ISBN978-4-15-041170-1 C0197)
(中 ISBN978-4-15-041171-8 C0197)
(下 ISBN978-4-15-041172-5 C0197)
を読んだ。
学会誌に書評として紹介されたい本である。
学会誌でも異例な紹介だと書かれていた。
学術的側面に期待して読んだので、
少々期待はずれであった。
SFであり、小説であるから
現実にはありえない奇想天外の展開の話である。
もちろん学術的背景については
しっかりと取材して書かれているようだ。
もし、この本が自分で見つけて読んでいたら
面白いと思ったであろう。

2008年10月18日土曜日

66(433) 催眠: 2008.10.18

松岡圭祐著「催眠」
(ISBN94-09-403251-7 C0193)
を読んだ。
よく読んでいる松岡の著作である。
彼のデビュー作である。
なかなか面白い作品であった。
これがデビュー作とはさすがだと思った。

65(432) スウェーデンで家具職人になる!: 2008.10.18

須藤生著「スウェーデンで家具職人になる!」
(ISBN978-4-15-208925-0 C0095)
を読んだ。
私とはまったく違った目的、分野の人の体験記である。
実は時々のぞいている
ホームページの作者の留学体験を
本にまとめたものである。
見知らぬ国にある目的を持って
暮らしている人の体験記は、
なかなか刺激になる。
安穏とした、日々とはかけ離れた苦労や達成感を感じる。
もちろんそこにはその国や地域の人々との交流が
あってこそであるが。

2008年10月5日日曜日

64(431) 地球システム学のすすめ: 2008.10.05

鳥海光弘著「地球システム学のすすめ」
(ISBN978-4-7571-6023-1 C0044)
を読んだ。
地球科学の概説である。
新しい情報もちりばめられている。
著者は知り合いだ。
だからちょっと気になったのは、
推敲が十分でないことが、
重要なところで意味がわかりにく表現が
いくつも見受けられた。
重要でないところならばよいのだが、
重要なところでは、何度も読みなおして
基礎知識と推測で、なんとか理解できる。
そんなところがいくつかあった。
少々気になるところが、
推敲さえもう少しされていれば、
よかったのにと思う。

2008年10月2日木曜日

63(430) ブラッドタイプ: 2008.10.02

松岡圭祐著「ブラッドタイプ」
(ISBN4-19-862179-9 C0093)
を読んだ。
社会に流布している
流言、迷信をいかに払拭するか
というテーマである。
論理的に証明できないことを
いかに説得できるか。
大多数の偽の情報で正しいと思わせ
じつはそれはでたらめだと示して、
多くの人を納得させるという手法である。
小説だからできる手法かもしれない。
でも、それでいいのかもしれない。
それしかないのかもしれない。

2008年9月27日土曜日

62(429) 最後の授業 ぼくの命のあるうちに: 2008.09.27

ランディ・パウシュ、ジェフリー・ザスロー著
「最後の授業 ぼくの命のあるうちに」
(ISBN978-4-270-00350-3 C0030)
を読んだ。
バーチャルリアリティで有名な教授、
というより最後の講義で有名な、
ランディ・パウシュの最後の講義のDVDがついた本である。
2007年9月18日に大学をやめるにあたって
最終講義をした。
その講義が録画され、公開されたことで有名になった。
カーネギーメロン大学からDVDが販売されていたので、
以前購入していたが、
英語だけだったので、
なかなかジョークがわからなった。
この本のDVDは日本語字幕が着ついているが、
それでもなかなかわかりにくいものである。
しかし、この本に講義の背景になっていること、
講義では話しきれなかったこと、
そして一番伝えたかったことが
書かれている。
もはや本の構成の上手下手は関係がない。
伝えたい内容こそが重要であることがわかる。
2008年7月25日今朝、
彼は、47歳で膵臓がんで死んだ。

2008年9月24日水曜日

61(428) 千里眼とマジシャン: 2008.09.24

松岡圭祐著「千里眼とマジシャン」
(ISBN4-09-386118-8 C0093)
を読んだ。
松岡氏の本をよく読む。
分厚い本であるが、
読みやすくついつい内容に引き込まれていく。
まだいろいろな内容のものがあるから、
気が向いたら読んでいこう。

2008年9月12日金曜日

60(427) 地質学者が見た風景: 2008.09.12

坂幸恭著「地質学者が見た風景」
(ISBN978-4-8067-1368-5 C0044)
を読んだ。
坂さんがスケッチをした
地質学的な水彩画の画集である。
地域ごとの風俗なども入っており、
なかなかいい本であった。
旅情をそそられる。

59(456) 「デジタル一眼」上達講座: 2008.09.12

田中希美男著「「デジタル一眼」上達講座」
(ISBN978-4-04-867288-7 C1272)
を読んだ。
小松空港の売店で見つけてかって、
帰りの飛行機で読んだ。
内容の多くは当たり前のことだが、
ついつい忘れてしまっていることを
思い出させてくれる内容になっている。

2008年9月6日土曜日

58(455) 兎の眼: 2008.09.06

灰谷健次郎著「兎の眼」
(1ISBN4-04-352001-8 C0193)
を読んだ。
実は、昔この本を読んでいるはずだが、
まったく内容を忘れている。
なかなかいい本であった。
時代背景が1970年初頭なので、
少々古く、現代の子供たちが
その時代背景をどの程度感じるかはわからない。
しかし、それ以上に感じるものがあるはずだ。

2008年9月4日木曜日

57(454) イリュージョン: 2008.09.04

松岡圭祐著「イリュージョン」
(ISBN4-09-386127-7 C0093)
を読んだ。
マジシャンの少年が、家庭や社会から孤立し
犯罪を犯していく様を描いた小説だ。
なかなか面白い本であった。
まさ娯楽としての小説の面白さを
感じさせるものであった。

2008年8月31日日曜日

56(453) ビフォア・ラン: 2008.08.31

重松清著「ビフォア・ラン」
(ISBN4-87728-651-9 C0193)
を読んだ。
体育会系の高校生の受験時代の物語である。
精神病を患った同級生と幼馴染の同級生、
その精神が共鳴しながら
主人公に大きな影響を与える。
普通の高校生に起きた
ちょっと変わった事件が題材である。
いろいろな立場で高校生の揺れ動く心を
一人の高校生の立場から見たものである。
なかなか面白小説であった。

2008年8月26日火曜日

55(452) エイジ: 2008.08.26

重松清著「エイジ」
(ISBN4-02-264274-2 C0193)
を読んだ。
中学二年生の目を通じた
現代(1990年代)の少年の心の動きを書いたものだ。
日常の心の動きと
同級生の犯罪事件が関わって
揺れ動く少年たちの心も模様が描かれている。
なかなかいい本であった。

2008年8月22日金曜日

54(451) 科学者の9割は・・・: 2008.08.22

丸山茂徳著「科学者の9割は
「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている」
(978-4-7966-9291-8 C0225)
を読んだ。
丸山氏は良く知っているし、敬愛している。
その前提で書く。
前半は、地球は寒冷化に向かっていること、
温暖化の要因は二酸化炭素でないことを
前著を要約したように書かれている。
この本の主眼は、寒冷化に対する
日本あるは世界のあり方を論じている。
その論理はあいからわず、丸山節で
乱暴なところがある。
論理的でないところも多々ある。
この説に私も賛成であるが、
その対策には賛同しかねる。
彼の説に従えば、10年以内に決着をみることになる。
彼が負ければ馬鹿な学者がいたことになるが、
彼が勝てば、世界中が悪者になる。
研究に加担した科学者の倫理、
その結果を鵜呑みにして宣伝したメディアの姿勢、
京都議定書や洞爺湖サミットも間違い、
IPCCもの悪者の一味だし、
それにノーベル賞を与えたノーベル委員会も
見識のなさが示される。
なにより大量の血税を投入にした無駄、
あるいは罪は大きい。
そのような事態を恐れる。
科学には、善悪はない。
科学を利用する人間には、間違い、思惑、
利害、営利、名誉、扇動、付和雷同などが起こる。
さて、どちらにころんでも、私には悩ましい。

2008年8月19日火曜日

53(450) 川中WOW部の釣りバトル: 2008.08.19

阿部夏丸著「川中WOW部の釣りバトル」
(978-4-06-285045-2 C8293)
を読んだ。
以前この著者を、児童小説の見本として読んだ。
その後シリーズが3冊目だが、
Amazonから連絡があったので、つい購入した。
こじんまりとした展開で、
なかなか面白いものであった。
しかし、特別面白いものではない。
でも、定判のある著者が、宣伝をして出版したら、
それなりに売れていくのだろう。

2008年8月16日土曜日

52(419) サウスバウンド: 2008.08.16

奥田英郎著「サウスバウンド」
(ISBN4-04-873611-6 C0093)
を読んだ。
小学生とその家族を中心とした物語である。
小学生が元過激派の両親が起こすさまざまなトラブルと
人間模様を描いたものである。
前半は東京での話、後半は八重山での話となる。
新入生用の課題図書を探す一環として読んだ。
なかなか面白い内容であった。
そして伝えるべきテーマがあった。
でも課題図書としては、
教訓的でないような気がする。

2008年8月10日日曜日

51(418) 小さき者へ: 2008.08.10

重松清著「小さき者へ」
(ISBN4-620-10662-3 C0093)
を読んだ。
中編小説が数編納められている。
それなりの内容の作品である。
大人からすると、
問題提起はあるのだが、
その解決が当たり前というか、
いってみれば、軽い小説に感じる。
以前読んだときの同じ思いを抱いた。
後数編読んでみるつもりだ。

50(417) マジシャン: 2008.08.10

松岡圭祐著「マジシャン」
(ISBN4-09-386108-0 C0093)
を読んだ。
マジックとマジシャンを題材にした小説である。
なかなか面白かった。
サスペンス小説でありながら、
マジックとマジシャンの本質を問うような
問題提起がある。
深い内容に仕上げられていた。

2008年8月1日金曜日

49(416) 正しく知る地球温暖化: 2008.08.01

赤祖父俊一著「正しく知る地球温暖化」
(ISBN978-4-416-20818-2 C0044)
を読んだ。
また名のある科学者が
温暖化問題への反論を書いた。
理性的で、勇気のある科学者が声を上げだした。
その関連の書物をいくつか入手した。
その一環である。
誤字脱字、内容のダブりなど、
少々校正不足の感は否めない。
しかし、いいたいことは理解できる。
でも、主流に反する意見を述べるのであれば、
もう少し校正や推敲に時間をかけて欲しかった。

2008年7月30日水曜日

48(415) 入門!論理学: 2008.07.30

野矢茂樹著「入門!論理学」
(ISBN4-12-101862-1 C1210)
を読んだ。
途切れ途切れに読んでいたので、
長くかかった。
論理学のエッセンスのような本であった。
平易に核心部分だけを書いている。
野矢氏独特のユーモアをもって書かれてるので
読みやすいが、
その内容は深い。
いい本であった。

2008年7月28日月曜日

47(414) 数学的ありえない上: 2008.07.28

アダム・ファウアー著「数学的ありえない上」
(ISBN4-16-325310-6 C0097)
を読んだ。
あまり面白くなかったが、
ついつい上巻を最後まで読んでしまった。
なぜか、下巻を読む気にならなかった。
内容としては面白いのかもしれないが、
どうも没頭できない気がした。

2008年7月11日金曜日

46(413) ニコチアナ: 2008.07.11

川端裕人著「ニコチアナ」
(ISBN4-16-320090-8 C0093)
を読んだ。
タバコに関すると小説である。
もちろん、川端氏だから、
よく調べているし、考察もしている。
面白みは、それらと比例するわけではない。
残念ながら今までの彼の小説と比べると
面白み欠けていた。

2008年7月6日日曜日

45(412) 科学的に説明する技術: 2008.07.06

福沢一吉著「科学的に説明する技術」
(ISBN978-4-7973-4123-2 C0240)
を読んだ。
科学の側に立った書き方をしている。
帰納法は、科学は使っているが、
その妥当性が十分に議論されていない。
みんなそこを悩んでいるのだが、
そこの議論が十分でない。
論理学の本でないから論理の部分を
質すのもよくないが、
論理の部分も甘い気がする。

2008年7月4日金曜日

44(411) 科学哲学の冒険: 2008.07.04

戸田山和久著「科学哲学の冒険」
(ISBN978-7-14-091022-1 C1310)
を読んだ。
科学哲学の意味を問うものであった。
対話として構成されている。
それがある程度の読みやすさを演出している。
高校生から大学生を対象としているらいしい。
しかし、私は前半は面白かったが、
後半が難解で、議論の議論、
哲学のための哲学という感じがした。
こんな学生はいないだろう。
前半が面白かった。
この本を読んで、論理学や哲学は面白いと思った。
このような科学哲学をする気には
私はならない。
私は、もっと科学の側から哲学をしたいと
考えてたいと思っている。
だが、いい本であった。

2008年6月25日水曜日

43(410) ごめん!: 2008.06.25

中村修二著「ごめん!」
(ISBN4-478-70327-2 C0036)
を読んだ。
中村氏が、自分の東京高裁における
若い判決のでた裁判についてかったものだ。
日本の技術者の地位に一石を投じたが、
それは、司法制度の壁に阻まれ、
思うように言ってないことを伝えている。
彼ならではの論理の強引さ飛躍がはあるが
いいたいことはよく分かる。
同世代人として、彼には研究でがんばって欲しい。
そして研究者として日本に対して
発言を続けてもらいたいものだ。

2008年6月21日土曜日

42(409) 『地球温暖化』論に騙されるな!: 2008.06.21

丸山茂徳著「『地球温暖化』論に騙されるな!」
(ISBN978-4-06-214721-7 C0095)
を読んだ。
わが意を得たりという書物であった。
強引さ、詰めの甘さ、論理の飛躍もある
相変わらずの丸山節であった。
しかし、そのような問題点を差し引いても、
そこには彼なりの説得力のある
論理が展開されている。
実際に彼は研究者を動員して、
研究データを集める努力をしている。
春の惑星地球合同学会でも
セッションを開いて議論をしている。
なぜ、地質学者が今まで
地球温暖化に、反論しなかったのか、
私は不思議でならなかった。
地球の歴史を見ると、
人為でない温暖化、寒冷化が一杯あった。
その原因究明もなされないまま、
現在の地球温暖化を騒ぎ、
二酸化炭素を犯人扱いしている。
私は常に疑問を感じ、
講義でもその点をいろいろ述べてきた。
それが、今丸山氏が学問として展開しようとしている。
もちろん反主流派の集合になるだろう。
しかし、一線級の研究者が最先端の研究手法と考えで
試料を分析・観測機器などでデータを集めながら、
シミュレーションも修正しながら、
学問としていく行動が始まった。
研究者は学問で勝負しなければならない。
そこには、自由で何者にも縛られない発想、
どんな結論でっても阻害されることなく
公開される場を提供すべきであろう。
丸山氏がそんな状況を作ってくれることを願っている。
彼がいれば、賛否両方の一流の研究者が
学問として議論できるような気がする。
そんな気運が日本から生まれれば素晴らしいことだ。
久しぶりに刺激的な本であった。

2008年6月17日火曜日

41(408) 負けてたまるか!: 2008.06.17

中村修二著「負けてたまるか!」
(ISBN4-02-259848-4 C0340)
を読んだ。
久しぶりに中村氏の本を読んだ。
あいかわらずの中村節である。
裁判やアメリカの大学での生活、研究についての
様子がいろいろ知ることとができた。
週刊誌に連載したものを大幅に書き直したものだ。
彼が愛媛県の大洲市の出身だったのは、
興味が引かれた。
勝訴までの話だが、
現在を知りたいものだ。

2008年6月13日金曜日

40(407) 疑似科学入門: 2008.06.13

池内了著「疑似科学入門」
(ISBN978-4-00-431131-7 C0240)
を読んだ。
池内氏のホンはいろいろ読んでいる。
彼が疑似科学について分類し、
それぞれの問題点を指摘している。
地球環境のような複雑系は
科学的に決着のみていない問題への対処も考えている。
著者自身も書いているが、
まだ練れていない点がある気がする。
しかし、このような問題は、
私自身も、まだ判断できない、
対処できないものでもある。
予防措置原則は
私も現在たどりついている対処法であるが、
それを池内氏もいっているので、心を強くした。

2008年6月7日土曜日

39(406) カンブリア爆発の謎: 2008.06.07

宇佐美義之著「カンブリア爆発の謎」
(ISBN978-4-7741-3417-8 C0045)
を読んだ。
チャンジャンの成果を中心に
カンブリア大爆発のまとめたものだ。
最新のデータをいろいろいれているので、
興味深かったが、
個々の種のスケッチは直感的でわかりよく
非常に効果がある。
その記載は専門家やマニア以外には
あまり興味がない内容である。
まあ、久しぶりにカンブリア紀だけの
内容の書を読んだ気がする。

38(405) 情報は一冊のノートにまとめなさい: 2008.06.07

奥野宣之著「情報は一冊のノートにまとめなさい」
(ISBN978-4-901491-76-1 C0034)
を読んだ。
小さいなA6(文庫本サイズ)のノートに
何でも日付をつけて書き込み、
その日付とキーワードをつけて
テキストファイルで管理するというものである。
簡単である。
私は、B5サイズのノートである。
しかしテキストファイルを作っていない。
だいたいいつごとのことがというので、
思い出して探し出す。
それにあまりノートにメモいっぱい書かなくなった。
必要なら直接パソコンに打ち込んでいる。
しかし、いつでもメモを取るというのは重要である。
できれば歩いているときもそうしたいものだ。
それがなかなかできないので
悩みなのだ。
備忘録をどうするかである。
このような本を読むと
いつもそこに戻るような気がする。
それでいいのかもしれない。
そのような啓発書とすればいいのだ。

2008年5月30日金曜日

37(404) いのちの授業: 2008.05.30

吉田和夫著「いのちの授業」
(USBN4-8355-4382-3 C0095)
を読んだ。
もと小中学校の教員の人が、
いのちについて書いた本だ。
授業のやり取り風の会話で展開されている。
本当の授業で教師の指導なく、
このような展開が実際の授業で
起こることは多分ないだろう。
しかし、どこかの授業で
このような場面があったのだろう。
その蓄積がこの本に使われているように思える。

2008年5月29日木曜日

36(403) ダ・ヴィンチの二枚貝(下): 2008.05.29

スティーヴン・ジェイ・グールド著「ダ・ヴィンチの二枚貝(下)」
(ISBN4-15-208397-2 C0045)
を読んだ。
私は、グールドの高尚さ、知性、そしてユーモアを愛する。
だから、その楽しみを長く味わいたい。
以前読んだものをもちろん読み返せるが、
新しいもの、そして時代に即したもの読みたい。
しかし、それはもはや望めない。
なぜならもうグールドはこの世にいないからだ。
またひとつグールドの著作を読んだ。
まだ何冊か未読の本が手元に残されているし、
翻訳されていないものも、
2、3冊あるでの、ゆっくりと読んでいけば、
まだ数年や10年は楽しめる。
やはりグールドはいい。

2008年5月15日木曜日

35(402) 時間とは何か: 2008.05.15

チャールズ・H・ホランド著「時間とは何か」
(ISBN4-7917-6001-8 C0000)
を読んだ。
地質学者が書いた時間の考察である。
深くない。
私の方が深いと思った。
期待はずれである。
哲学者やたの分野の自然科学者の方が
もっと深く考察している気がする。
ホランドは私も知っている地質学者である。
このような本をまとめたことは、重要な貢献といえる。
だが、地質学者として、
もっと哲学者とは違った視点や
もっと地質学に基づいた思索が
あったはずなのに、ホランドは離れすぎた。
ホランドなら地質学的時間について
もっと深く考えてきたはずである。
期待していただけに、
残念である。
だから、、私が地質学的視点で
時間についてまとめる余地があると感じた。

2008年5月11日日曜日

34(401) はじめて考えるときのように: 2008.05.11

野矢茂樹著「はじめて考えるときのように」
(ISBN4-569-66203-X C0110)
を読んだ。
哲学者野矢茂樹と画家植田真の共作である。
私は哲学者が書いたことを読むために、
購入し読んだ。
しかし、絵も最後まで見ると、
その意図がわかり、
考えることについて書いていたことがわかる。
そして見返してみたくなる。
考えることについて、
一般向けに、あるいは子供向けに書いている。
考えること、わかることの意味を問うものだ。
これを読んだから考えることがわかるわけではない。
これを読んで、考えることをはじめるのだ。

2008年5月7日水曜日

33(400) もしもあなたが猫だったら?: 2008.05.07

竹内薫著「もしもあなたが猫だったら?」
(ISBN978-4-12-101924-0 C1240)
を読んだ。
思考実験に関する話である。
言いたいことが鮮明で分かりやすい本である。
そして、軽い本である。
新書とはもう少し内容があるものだと思っていた。
しかし、こんな新書もあっていのだという気がする。
そんなことを感じた。

2008年4月30日水曜日

32(399) 99.9%は仮説:2008.04.30

竹内薫著「99.9%は仮説」
(ISBN4-334-03341-5 C0204)
を読んだ。
軽く読み流せる本である。
いいたいことは、タイトルどおりである。
ただ、科学者に対して、
倫理や科学哲学、科学史などを
しっかりと教育すべきという主張があった。
同感である。
科学の成果を出すための教育は熱心だが、
科学者になるための基礎素養として
そのような教育が必要だと思う。

2008年4月29日火曜日

31(398) 99%は論理力1%は直観力:2008.04.29

竹内薫著「99%は論理力1%は直観力」
(ISBN978-48284-1390-7 C0030)
を読んだ。
ハウツーものであった。
十分論理について書かれていない。
いくつか面白い観点もあった。
しかし、読むならベストセラーになった本を
読んだ方がいいのかもしれない。

2008年4月27日日曜日

30(397) 背信の科学者たち:2008.04.27

ウイリアム・ブロード、ニコラス・ウェイド著
「背信の科学者たち」
(ISBN4-06-257535-3 C0240)
を読んだ。
科学者たちの不正行為の実例を、
古くはプトレマイオスから、
ガリレオ、ニュートン、メンデルなどの巨人、
そして最近までの実例を挙げている。
ただ、実例をあげるだけではなく、
なぜそのような行為が起こるのかを論じている。
なかなか面白い内容であった。
現在固有の理由、
科学が本来抱えている問題、
明らかに個人の個性の問題まで
多様な様相ががあることがわかる。
なかなか結論が出ないもんだいである。
現在の研究者養成過程では、
専門性、先端を追うこと、
業績を出すことなどは教育するが、
科学の方法論や考え方、論理性、そして倫理感など、
研究者とて必要な部分の教育が
もれている気がする。
そのような教育こと必要なのかもしれない。
あるいは、別の方策として、
本書でも示されているが、
研究者をもっと減らすべきなのかもしれない。
大学では、教育に専念、もしくは重点をおいた
教員が多数いていいのではないだろうか。
そのような場で、研究成果を問われることなく、
趣味とはいわないが、好きな研究を自由な気分で、
好きなだけ行えばいいのではないだろか。
そんなことを考えた。

2008年4月26日土曜日

29(396) 素数に憑かれた人たち:2008.04.26

ジョン・ダービーシャー著「素数に憑かれた人たち」
(ISBN4-8222-8204-X C3041)
を読んだ。
読むのに時間がかかったが、面白い本であった。
数学的な基礎からリーマン予想を説明してる。
かなりわかりやすく書かれている。
しかしとびとびに読んでいるので、
完全に理解していない。
熟読、精読すればわかりそうなレベルに書かれている。
また、リーマン予想に関連した研究者たちについても、
力を入れて書かれている。
だからタイトルに「憑かれた人たち」とあるのだろう。
ただし、これは日本語のタイトルであって、
英語は「ベルンハード・リーマンと偉大な未解決問題」
となっている。

2008年4月13日日曜日

28(395)時間はどこで生まれるのか:2008.04.13

橋元淳一郎著「時間はどこで生まれるのか」
(ISBN4-08-720373-5 C0242)
を読んだ。
なかなか面白かった。
物理学者の考えた時間論である。
哲学者の書く時間論よりわかりやすかった。
しかし、どうもわかりにくい部分もある。
それは時間そのものが
非常にわかりにくい概念だからであろう。
もう一つ重要な文献があるので、
それを読まなければならない。
それは地質学者のかい時間論である。
それを読んだら、私も時間論について
考えをまとめていこう。
この本は非常に刺激になった。
再読が必要かもしれない。

2008年3月23日日曜日

27(394) 子どもを理科好きに育てる本:2008.03.23

中野不二男著「子どもを理科好きに育てる本」
(ISBN978-4-04-621150-7 C0095)
を読んだ。
親として子どもにどのように接すればいいかを、
いろいろな視点で書かれている。
私自身気になっている問題だろうか。
日本の理科離れ場、
社会が豊かになったこと、
教育方針がずれていること、
親や社会が体制が理科を重要視していないこと、
理科を毛嫌いしていること、
そしてそれらの状態が長い時間継続したこと、
などが複合して発生しているのではないか。
だから、よほど行政が先を見通して対処し、
そして徹底し、継続しなければならないのではないか。
そんなことを考えた。

2008年3月22日土曜日

26(393) 哲学ということ:2008.03.22

太田光、田中裕二、野矢茂樹著
「爆笑問題のニッポンの教養 哲学ということ 哲学」
(ISBN978-4-06-282602-0 C0010)
を読んだ。
野矢氏の哲学や論理学の入門書をいくつか読んでいる。
この本もその一環で読んだ。
太田光の話はピンボケだが、
野矢氏の話は面白い。
だが、その意図するところが深く理解が難しい。
それでいいのだ。
哲学の問題は、古くから人を悩ませてきたものだ。
早々簡単に解決できるものではない。
論理が間違ってないかは論理学が教えてくれる。
正しい論理をもってしても解決できないのだ。
それが哲学なのだ。
そして、深く考えていくことが重要なのだ。

2008年3月18日火曜日

25(392) 火山の大研究:2008.03.18

鎌田浩毅監修「火山の大研究」
(ISBN978-4-569-68730-8 C8544)
を読んだ。
わかりやすく書かれている。
しかし、子供が本当に興味が
もてるかどうか疑問である。
ハードカバーで出版されているが
図書館用だろうか。
個人で購入するには少々高い本である。

24(391) 千里眼:2008.03.18

松岡圭祐著「千里眼」
(ISBN4-09-403252-5 C0193)
を読んだ。
このシリーズをいくつか読んできた
その最初の作品である。
なかなかのサスペンスで面白く読んだ。
しかし、そろそろ飽きてきた。
しばらく間を空けたほうがいいのかもしれない。

2008年3月15日土曜日

23(390) TVJ:2008.03.15

五十嵐貴久著「TVJ」
(ISBN4-16-323650-3 C0093)
を読んだ。
テレビジャパンをジャックする話である。
経理課の女性が一人で10数人の犯人グループから逃げて
対抗していく話である。
少々軽い気がするが気軽に読める本である。

22(389) TSUNAMI:2008.03.15

高嶋哲夫著「TSUNAMI」
(ISBN4-08-775354-9 C0093)
を読んだ。
東海、東南海、南海地震が連鎖的に起こり、
そのため、超巨大な津波が発生するという話である。
M8に続くような話である。
なかなか面白かった。
各所の人の努力で大惨事が回避されていく。
原子力に関する研究者出身の著者ならではの
面白さがある。

2008年3月7日金曜日

21(388) ヘーメラーの千里眼:2008.03.07

松岡圭祐著「ヘーメラーの千里眼」
(ISBN4-19-386142-0 C0093)
を読んだ。
自衛隊の人身事故と臨床心理治療の問題を
サスペンス小説にしたものである。
長編の話だがなかなか面白かった。

2008年3月3日月曜日

20(387) 千里眼の瞳:2008.0303

松岡圭祐著「千里眼の瞳」
(ISBN4-19-861454-7 C0093)
を読んだ。
北朝鮮と9.11テロなどを題材にした
シリーズのサスペンス小説だ。
フィクションだが、現実の事件としてリンクしていて
面白いものとなっている。

2008年2月26日火曜日

19(386) 科学哲学のすすめ:2008.02.26

高橋昌一郎著「科学哲学のすすめ」
(ISBN4-621-04965-8 C0010)
を読んだ。
非常に面白い本である。
図書館で借りた本だが、
手元におきたくて注文した。
現在、メモをとりながら、再読している。

18(385) 陪審法廷:2008.02.26

楡周平著「陪審法廷」
(ISBN978-4-6-213894-9 C0093)
を読んだ。
日本でもこれから裁判員制度がおこなわれる。
アメリカの陪審員制度の問題点を示す小説である。
明らかな殺人があり、その犯人は15歳で
犯行動機もはっきりしている。
しかし、陪審員は有罪か無罪かをきめるだけで、
その罪のないようについて評価を下せない。
それを問題として提起した小説である。

17(384) 高校生のための東大授業ライブ:2008.02.26

東京大学教養学部編「高校生のための東大授業ライブ」
(ISBN978-4-13-000450-3 C1000)
を読んだ。
15の講義で興味のあるところだけを呼んだ。
リベラル・アーツをこのようにすることができるのである。
そしれなにより大学の教員が、世間の人に向けて
講義をするのは面白い。
似たチャレンジをしていることは多数あるが、
書籍としては私ははじめて読んだ。
しかし、多様すぎて、一つのことに興味をもつ人間には
概略過ぎる気がする。

16(383) 12歳、世界にチャレンジ 雄太君の留学日記:2008.02.26

中川雄太著「12歳、世界にチャレンジ 雄太君の留学日記」
(ISBN4-8062-0505-2 C0095)
を読んだ。
アシナガバチ研究所日記の著者が小学校6年生の1月に
ニュージーランドに留学し、
その後カナダに留学しているときの日記を本にしたものである。
小さいながら自分をしっかり持っていることがわかる。
そして海外の教育への取り組みと
そこで学生が勉学に励む姿をみることができた。
このようなチャレンジ精神をもった子供が増えればいいのだが。

15(382) 雄太昆虫記ぼくのアシナガバチ研究所日記:2008.02.26

中川雄太著「雄太昆虫記ぼくのアシナガバチ研究所日記」
(ISBN4-7743-0631-2 C8045)
を読んだ。
小学生が興味をもったアシナガバチを調べて
その観察日記を本にしたものである。
非常の面白いものであった。
現在長男が読んでいる。

14(381) ラストワンマイル:2008.02.26

楡周平著「ラストワンマイル」
(ISBN4-10-475302-5 C0093)
を読んだ。
「再生巨流」の別の展開の物語である。
アイディアは同じである。
物流業が新しいビジネスをつくという話である。
なかなか面白い話であった。

13(380) 再生巨流:2008.02.26

楡周平著「再生巨流」
(ISBN4-10-475301-7 C0093)
を読んだ。
左遷された男が、
物流業が新しいビジネスチャンスをつくという話である。
なかなか面白い話であった。
これは小説であるが一つのビジネスモデルでもある。

2008年2月17日日曜日

12(379) ぼくには数字が風景に見える:2008.02.17

ダニエル・タメット著「ぼくにいは数字が風景に見える」
(ISBN978-4-06-213954-0 C0098)
を読んだ。
「ブレインマン」というBBCの放送で見たことがある
タメットが書いた本である。
数字と語学に天才的な才能をもっている
サヴァン症候群とアスルガー症候群を
もっている青年自身が書いた自分の生い立ちと
自分の心象風景を克明に、そして素直に書いたの話だ。
家族の暖かい眼差しと現在の彼への注目と、
その個性が、子供時代のいじめに通じていた。
非常に重要な問題をも投げかけている。

2008年2月16日土曜日

11(378) マインドマップ・ノート術:2008.02.16

ウィリアム・リード著「マインドマップ・ノート術」
(ISBN4-89451-199-1 C0030)
を読んだ。
以前読んだマインドマップの方法を
より簡潔にまとめたものだ。
マインドマップを試しに2つ書いてみた。
書いているときは、いろいろ発想が湧くが、
それを練り直さなければ、
頭の中になかなか定着しないようだ。
ソフトウェア版も試したが、
味がなく、ますます定着しない。
マインドマップとは、要はその内容に
今に頭を使い、イメージを広げ、まとめ、
そして時間をかけ、記憶に残すのかが重要である。
問題は。私自身にそれができるかどうかである。

2008年2月11日月曜日

10(377) ザ・マインド・マップ:2008.02.11

トニー・ブザン、バリー・ブザン著
「ザ・マインド・マップ」
(ISBN4-478-76099-3 C0030)
を読んだ。
世界で以前からはやっている思考方法だそうだ。
どのようなものかを知るために、
教科書的な本を買って読んでみた。
確かにいろいろな効用がありそうだ。
コンピュータのソフトによるものもある。
それをインストールして使ってみた。
しかし、この手法の基本は、
紙に自分の手でいろいろ試行錯誤しながら書くことが
一番の創造性を発揮するのだろう。
自分で考え、自分の手を使い、
カラフルに、イメージを用いて完成することが、
一つのテーマについて考え、
連想を促すことになるのだろう。
コンピュータによるものは、
まとめ用としてはいいのかもしれないが、
創造性を生み出し、記憶に定着させるためには、
有効でないのであろう。

2008年2月8日金曜日

9(376) 神と科学は共存できるか?:2008.02.08

スティービン・ジェイ・グールド著
「神と科学は共存できるか?」
(ISBN978-4-8222-4572-6 C0095)
を読んだ。
科学と宗教を共存するためには、
NOMA(Non-Overlapping Magisteria)原理で
対処すべきであるという主張である。
つまり「密度の濃い対話を伴う非干渉」という立場である。
不可知論的立場である。
なぜ、グールドはこのような本を書いたのだろうか。
それはアメリカでは創造主義が活発化してからである。
気になる科学者たちが、
科学に対抗する似非科学や宗教にたいして
言及する例をよくみる。
愛読しているグールドにおいても、そうなった。
そして私自身そのような内容に興味を持っている。
どうしてなんだろうか。
よく分からないが、そういう精神的な時期なのだろうか。

2008年2月3日日曜日

8(375) 風の谷のナウシカ:2008.02.03

宮崎駿著「風の谷のナウシカ」
(ISBN4-19-2100101-X C9979)
を読んだ。
アニメージュ・コミックス・ワイド版
とされているもので、
全7巻で2780円である。
映画で有名なので子供用に買ったのだが、
非常に内容の深いもので、
子供には難しいかもしれない。
しかし、映画とは違った展開で、
背景となっている環境は、
奇異な登場人物などの
すべての謎が明らかにされていく。
なかなか読み応えのある本であった。

2008年1月26日土曜日

7(374) 峰雲へ:2008.01.26

阿部夏丸著「峰雲へ」
(ISBN4-09-366451-X C0093)
を読んだ。
川を愛する子供たちが登場する小説だ。
著者がすごした川の情景を舞台にしている。
なかなか心に沁みる話であった。

2008年1月24日木曜日

6(373) 釣り上げては:2008.01.24

アーサー・ビナード著「釣り上げては」
(ISBN4-7837-1200-X C0092)
を読んだ。
詩集である。
詩集など読むのは何年ぶりだろうか。
実は調査のアーサー氏の対談を
聞いたことが発端である。
彼にとっての詩と何かという話が、
非常にわかりやすく説明されていた。
それでいて日本的な比喩や生活観を漂わせた
語り口から説明される詩が非常にわかりやすかった。
日本人の詩人から、このようなわかりやすい説明を
聞いたことがなかったので、
非常に新鮮に感じた。
彼は日本に来て、日本で生活して
日本語を覚えて、日本語で詩作を始めた。
最初の詩集がこの本である。
久しぶりに詩に触れたせいだろうか、
それとも彼の詩がいいのだろうか。
心にしみる何かを感じた。

2008年1月21日月曜日

5(372) カワウソがいる:2008.01.21

阿部夏丸著「カワウソがいる」
(ISBN4-591-08231-8 C8093)
を読んだ。
四国の川を舞台にした川ガキとカワウソ、
そして大人の物語である。
この小説は私の少年時代の川遊びと通じるものがある。
だから私には理解でき、ノスタルジーのようなものがあり
共感できる。
でも私の子供にこのような感覚がわかるだろうか。
なかなか難しい気がする。
川で遊ぶ楽しさ。
川で味わうスリル。
川の豊かさ。
川の爽快感。
川の危険。
そんなものを味わう環境や
機会が、今では失われつつある。
そんな気持ちを味あわせてやりたい。
彼の小説を読むといつもそう思う。

2008年1月15日火曜日

4(371) 生物と無生物のあいだ:2008.01.15

福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」
(ISBN978-4-06-149891-4 C0245)
を読んだ。
生物の本質について
文学的な書き方がなされている。
独特の書き方である。
しかし、不思議な魅力がある。
彼の主張はジグソーパズルを埋める
動的平衡であるが、
それは人智の及ばない生命の神秘が
あるということである。
あまり科学史の表にでてこないが
重要な研究をなした研究者に
スポットを当てた話題がいくつかある。
そして彼らと著者の
かかわりがあることも知らされる。
面白い本であるが、
話題がとびとびになっているので
少々違和感があった。
最後に、月刊誌の連載が初出であることから
その違和感の原因であった。

2008年1月13日日曜日

3(370) 贋作遊戯:2008.01.13

赤木毅著「贋作遊戯」
(ISBN978-4-334-74337-6 C0193)
を読んだ。
詐欺師同士の詐欺を競い合う小説である。
昭和初期の雰囲気を舞台にしたものだが、
文体もそのころを意識して
独特の雰囲気をかもしだしている。
なかなか面白い小説である。

2008年1月9日水曜日

2(369) 戦う物理学者!:2008.01.09

竹内薫著「戦う物理学者!」
(ISBN978-4-534-04265-1 C0042)
を読んだ。
これは、もともとミニ講義をもとした本である。
そために、話した内容からの文章なので、
厳密でない表現がいろいろ見当たった。
しかし、言わんとしている内容は理解できる。
対照的な物理学者を登場させ、
その業績や考え方に触れていくものである。
なかなか興味深いものであった。

2008年1月2日水曜日

1(368) フェイク:2008.01.02

楡周平著「フェイク」
(ISBN4-04-873524-1 C0093)
を読んだ。
年末から読み出した本だ。
銀座のボーイが金に絡む
いろいろな事件に巻き込まれて
金に関してのある意識を持つ話である。
その事件が詐欺や人との関係など
人間模様をかもし出す。
しかし、少々なにか弱い気がする。
それでも面白い小説である。