2009年12月26日土曜日

119(571) おはようからおやすみまでの科学: 2009.12.26

佐倉統・古田ゆかり著「おはようからおやすみまでの科学」
(ISBN4-480-68739-4 C0240)
を読んだ。
科学的思考、感性、考え方の重要さを
伝えるために書かれた本である。
しかし、ものたりない。
議論が浅く、問題提起の表層だけを伝えてる気がする。
また、佐倉氏がなぜ著者に
名前を連ねているのか不思議だ。
古田氏一人の著作に見える。
そしてリビング・サイエンスを提唱しているが、
キッチン・サイエンスの拡大版にみえる。
何を目指してるのか鮮明でない。

118(570) 数学ガール: 2009.12.26

結城浩著「数学ガール」
(ISBN978-4-7973-4137-9 C0041)
を読んだ。
だいぶ以前に購入した本だ。
やっと読み始めたら、
一気に読んでしまった。
2作目はなく、3作目が手元にある。
早速2作目も購入して読んでみよう。
なかなか面白本であった。
以前、マンガになったものを読んだが、
それでは面白さが伝わらない。
やはり数学の面白さは数式から出てくる、
論理的展開から導き出される
意外な性質や特徴などである。
それを若い感性が感動していくことに
読んでいる方も感動していく。
その数学の面白さを伝えている本である。

117(569) 神の守り人: 2009.12.26

上橋菜穂子著「神の守り人」
(上:ISBN978-4-10-130276-8 C0193
下:ISBN978-4-10-130277-5 C0193)
を読んだ。
守り人シリーズの5作目だ。
このシリーズは完結しているが、
文庫本になっているのは、
ここまでである。
将来にまたなってくるのであろうが、
一段落である。
このような小説を読むと、
若い頃は、のめる込むような
楽しさが湧いてきたはずだ。
しかし、今ではそのような気持ちになることがない。
なぜであろうか。
心も老化するのであろう。

116(568) 算数宇宙の冒険: 2009.12.26

川端裕人著「算数宇宙の冒険 アリスメトリック!」
(ISBN978-4-408-53563-0 C0093)
を読んだ。
川端氏の最新作である。
数学ガールの小説版にみえる。
そして扱っているのがリーマン予想。
私にはある程度面白かったが、
万人が楽しめるものではないかもしれない。
少々数学的説明で不満が残る。
それなら数学ガールを読めば
ということになるのだろう。

115(567) キッドナップ・ツアー: 2009.12.26

角川光代著「キッドナップ・ツアー」
(ISBN4-10-105821-0 C0193)
を読んだ。
別居を始めた父親に「誘拐」された
5年生の娘からみた誘拐旅行という設定である。
なかなか面白い設定だ。
その旅の間に、
父と娘の交流や心の変化が描かれる。
しかし、私には、もうひとつ
しっくりこなかった。

2009年12月6日日曜日

114(566) バカ親、バカ教師にもほどがある: 2009.12.06

藤原和博。川端裕人著「バカ親、バカ教師にもほどがある」
(ISBN978-4-569-69946-2 C0237)
を読んだ。
PTAを一生懸命していろいろ疑問をもった川端氏。
民間から初めて公立中学校校長になった藤原氏。
それぞれの立場から問題点や
解決案を考えていくという構成である。
知らなかったこともあり、
教師の多様性、親の多様性の必要性など
参考になったところもある。

113(565) 虚空の旅人: 2009.12.06

上橋菜穂子著「虚空の旅人」
(ISBN978-4-10-130275-1 C0193)
を読んだ。
シリーズファンタジーである。
ただし、今回、主人公と思っていた人物が出てこない。
以前の脇役であった人が、
主人公となって話が進む。
話が新しい展開を迎えて大河化していく。

112(564) ダーウィンのミミズの研究: 2009.12.06

新妻昭夫著「ダーウィンのミミズの研究」
(ISBN4-8340-1679-X C8744)
を読んだ。
子供向けの絵本であるが、
ダーウィンの生涯を示し
研究の姿勢を示している。
それと著者自身の
ダーウィンへのこだわりも示している。
この部分がなかなか面白かった。
ダーウィンの研究の紹介であれば、
自伝を読めばわかるのだが、
それに興味を持った研究者の姿勢も
同時に示すことよって
研究者の姿勢がより鮮明になった。

2009年11月27日金曜日

111(563) 鉄学 137億年の宇宙誌: 2009.11.27

宮本英昭ほか著「鉄学 137億年の宇宙誌」
(ISBN978-4-00-029561-1 C0344)
を読んだ。
鉄にかかわる歴史をまとめたものだ。
なかなか面白い視点である。
年代を現在から過去へとさかのぼる書き方である。
東大の博物館で展示として行われた内容である。
展示としては成立するシナリオだが、
書物としては成立しにくいものである。
なぜなら因果を逆に説明しなければならないからだ。
素直に時代順に書けば
それなりに面白い内容になったのにと思えた。

2009年11月24日火曜日

110(562) かくして冥王星は降格された: 2009.11.24

N.D.タイソン著「かくして冥王星は降格された」
(ISBN978-4-15-209064-5 C0044)
を読んだ。
冥王星を惑星から降格されるまでの
アメリカ合衆国の騒動が書かれている。
アメリカ人は、冥王星に強い親近感をもっている。
それが騒動を大きくした。
著者は、博物館の展示を責任担当した人物である。
冥王星を惑星とせず、
カイパーベルトの一員と位置づけて
展示をおこなった。
1年後に、それがニューヨークタイムズに記事となり、
大騒動となった。
アメリカ人の冥王星好きとあいまって、
騒動の中心人物なった。
その中心人物が多数の公開されたコメント、
彼へのメール、手紙などを中心にまとめた本である。
なかなかおもしろかった。

2009年11月21日土曜日

109(561) 夢の守り人: 2009.11.21

上橋菜穂子著「夢の守り人」
(ISBN978-4-10-130274-4 C0193)
を読んだ。
シリーズ3作目である。
今度は舞台が最初の王国へと移す。
重要な脇役の過去が題材になっている。
面白く読んだ。

108(560) 弧峰の蝶 西海古譚: 2009.11.21

西山忠男著「弧峰の蝶 西海古譚」
(ISBN4-8355-7784-1 C0093)
を読んだ。
著者は地質学者である。
この本を読んだのは、
このモデルとなった人が
有名な地質学者であると聞いたからだ。
しかし、その意味はわからなかった。
そのような前提をぬいて、
この本を考えるも、
なかなか面白かった。
話が同じ峰を舞台にした、
古代から現代まで入れ子になった話である。

2009年11月16日月曜日

107(559) 闇の守り人: 2009.11.16

上橋菜穂子著「闇の守り人」
(ISBN978-4-19-130273-7 C0193)
を読んだ。
シリーズの3作目である。
今回の主人公のふるさとでのストーリである。
地底の人、今は亡き恩師、恩師の親族を巡る
展開となっている。
シリーズの文庫本を一気に購入したので、
気兼ねなく読める。
若い頃のように心躍るワクワク感はないが、
面白くはある。

2009年11月13日金曜日

106(558) レッドゾーン: 2009.11.13

真山仁著「レッドゾーン」
(上:ISBN978-4-06-215433-8 C0093
下:ISBN978-4-06-215434-5 C0093)
を読んだ。
中国の国家ファンドが
日本の巨大な自動車産業を買収するという
ストーリである。
なかなか面白い。
このシリーズはまだ続くようだ。
ただし、いくつかの話が並行するのだが、
そのうちの重要な話が中途半端に終わっている。
月刊誌で続けているから
そのようなことが起こるのか。
よく分からないが残念である。
それと最初の話の落ちが
もう少し納得がいくような形であれば
などなどいろいろ不満が残るが、
全体としては、面白いものである。

2009年11月7日土曜日

105(557) 精霊の守り人: 2009.11.07

上橋菜穂子著「精霊の守り人」
(ISBN978-4-10-130272-0 C0193)
を読んだ。
ファンタジー小説である。
久しぶりにこのような小説を読む気がする。
ファンタジーはそのかもし出す世界に
自分がなじめるかどうかが
一番の焦点となる。
そこに魅力を感じれば、
それは自分好みのものとなる。
これは、なかなか面白い。
そして次も読んでみたいと思っている。
しかし、ぐいぐい引き込まれるまでには
いたっていない。
読み続ければ入り込めるかもしれない。

2009年11月5日木曜日

104(556) ハゲタカ II: 2009.11.05

真山仁著「ハゲタカ II」
(上:ISBN978-4-06-275687-7 C0193
下:ISBN978-4-06-275689-1 C0193)
を読んだ。
企業買収の外資ファンドのハゲタカが
主人公の小説である。
前作の後の話である。
外資ファンドでありながら、
日本のサムライ魂をもった外国人、
外資の日本人が出てくる。
それに対するは買収される日本の老舗が
日本の心を忘れてしまっている。
そんな倒錯しら世界が描かれている。
なかなか面白い話であった。

2009年10月31日土曜日

103(555) 節約の王道: 2009.10.31

林望著「節約の王道」
(ISBN978-4-532-26057-6 C1236)
を読んだ。
林氏の節約の方法を書いているわけだが、
実は生き方である。
自分の身の丈にあった生き方、
自分のしたいことをすべきことを
はっきりとわきまえて、
それを貫くことが大切であることを伝えている。
私にはできないことでが多いが、
生きる方法としては学ぶべきことあった。

2009年10月29日木曜日

102(554) ハゲタカ: 2009.10.29

真山仁著「ハゲタカ
上:ISBN4-06-275352-9 C0193
下:ISBN4-06-275353-7 C0193」
を読んだ。
外資系のファンドが企業買収をしたり、
企業再生をしたりする物語である。
名門ホテルのオーナー、
銀行の担当者など複雑な関係者があらわれて、
さまざまな展開があるものがたりである。
テレビドラマにもなったもので
なかなか面白い小説であった。
続編もあるので、読んでみたい。

2009年10月25日日曜日

101(553) 今ここにいるぼくらは: 2009.10.25

川端裕人著「今ここにいるぼくらは」
(ISBN978-4-08-746435-1 C0193)
を読んだ。
少年の成長を描いた短編連作だ。
時代順がばらばらになっている。
自分がここにいる理由を悟っていくというストーリーだ。
その間に少年がさまざまな友人と
いろいろな経験をしていく。
さわやかであるが、
なぜか今までの川端氏の爽快感はない。

100(552) 金のゆりかご: 2009.10.25

北川歩実著「金のゆりかご」
(ISBN978-4-08-747381-0 C0193)
を読んだ。
天才を養成する教育法を巡って、
ミステリーが進む。
主人公はもと天才少年ともてはやされたが
普通の大人になった男。
彼が、何人かの天才少年に渦巻く事件を追いながら、
実は別の天才少年が事件を解決しながら、
どんでん返しが繰り返す。
どんでん返しが続きすぎ、
必然性に少々無理が生じてきている気がする。
目次へ

2009年10月16日金曜日

99(551) 哲学的な何か、あと数学とか: 2009.10.16

飲茶著「哲学的な何か、あと数学とか」
(ISBN978-4-576-08176-2 C0095)
を読んだ。
フェルマーの定義を解くまでの話である。
以前、何冊かで読んだ内容である。
短くてあっさり読めるので分かりやすい。
しかし、もう少ししっかり書いて欲しい気がする。
少々不足感がある。
でも、このような軽い読み物がいいのかもしれない。

2009年10月13日火曜日

98(550) 勉強ができなくても恥ずかしくない: 2009.10.13

橋本治著「勉強ができなくても恥ずかしくない」
(1:ISBN4-480-68706-8 C0293
2:ISBN4-480-68707-6 C0293
3:ISBN4-480-68708-4 C0293)
を読んだ。
少年が成長しながら
勉強することの意味に
気づくことをテーマにしているようだ。
しかし、そのテーマがよく理解できない。
主人公の気づきの遅れを
設定した家庭環境、教育観、社会情勢などを
原因にしているのだが、
その必然性が感じられない。
また、少年の年齢とともに成長するはずの
思考力が変化してない。
どうも残念な内容となっている。

2009年10月10日土曜日

97(549) いつか、虹の向こうへ: 2009.10.10

伊岡瞬著「いつか、虹の向こうへ」
(ISBN978-4-04-389701-8 C0193)
を読んだ。
設定が面白い。
ハードボイルド小説である。
しかし、不思議な同居人にいることで、
話が面白くなっている。
しかし、設定の面白さだけでなく、
ストーリー自体も面白い。
新人作家のようだが、
なかなか楽しみな作家だ。

96(548) 四度目の氷河期: 2009.10.10

萩原浩著「四度目の氷河期」
(ISBN978-4-10-123035-1 C0193)
を読んだ。
設定が面白い。
小学校のときに自分が1万年前の
クロマニオン人だと思い込んだ
少年の成長記である。
それが不思議な魅力をもった
ストーリーとなっている。
はじめて読む作家の作品だが、
なかなか面白く、
他の作品も読んでみたくなった。

2009年10月5日月曜日

95(547) 七つの金印: 2009.10.05

明石散人著「七つの金印」
(ISBN4-06-273856-2 C0193)
を読んだ。
久しぶりに彼の著書を読んだ。
相変わらずの書きぶりである。
今回は、フィクション性が強く
ストーリー性が勝っているようなきがした。
まあ、面白いものであるが。

2009年9月28日月曜日

94(546) 哲学的な何か、あと科学とか: 2009.09.28

飲茶著「哲学的な何か、あと科学とか」
(ISBN978-4-576-06184-9 C0095)
を読んだ。
軽い哲学的読み物である。
内容的には科学哲学のテーマとして
よく取り上げられるものである。
しかし、整理のためによかった。
なんといってもあっさり読めるのがよい。

2009年9月26日土曜日

93(545) 世界は分けてもわからない: 2009.09.26

福岡伸一著「世界は分けてもわからない」
(ISBN978-4-06-288000-8 C0245)
を読んだ。
いつもの福岡氏の口調の話である。
内容的には以前の著作に重複することもある。
情緒的な文章が続き、
それがなんらかの示唆を持っているのだが、
話が連続していない。
本人の中では連続しているかもしれないが、
読んでいる側にはわからない。
その点が悔やまれる。

92(544) 渋滞学: 2009.09.26

西成活裕著「渋滞学」
(ISBN978-4-10-603570-8 C0340)
を読んだ。
モノが滞るということは、
日常生活によくあるこである。
それを学問としなるのはおもしろい。
学際的な学問であるが、
そこには何らかの原理がありそうである。
それが面白い。

2009年9月18日金曜日

90(543) マグマ: 2009.09.12

真山仁著「マグマ」
(ISBN978-4-04-394309-8 C0193)
を読んだ。
地熱発電に関する小説である。
財政破綻した会社を買い取ったファンドが
会社を再建するために
社長として乗り込んだ女性が主人公である。
そして地熱発電が、
日本ではなぜ冷遇されているかを話題にしている。
なかなか面白かった。

89(542) 完全版 下山事件 最後の証言: 2009.09.11

(ISBN978-4-396-33366-9 C0195)
柴田哲考著「完全版 下山事件 最後の証言」
を読んだ。
旅行前から読み出した。
最初は単行本を読み出したのだが、
文庫版が完全版になっていたので、
文庫版を購入して、読み出した。
そして旅行中に読み終わった。
そしてキーマンを何人新規にインタビューしている。
新しい情報も加わっている。
なかなか面白かった。

88(541) 空をつかむまで: 2009.09.05

関口尚著「空をつかむまで」
(ISBN978-4-08-746445-0 C0193)
を読んだ。
旅行中にもかかわらず、
読み出したら面白くて
一気に読んでしまった。
中学生4名の友情と
スポーツに打ち込んでいく姿を書いている。
しかし、それは現代の児童文学であるから、
社会的背景などは現代風になっている。
面白い小説であった。

87(540) ぼくたちのサイテイの夏: 2009.09.04

笹生陽子著「ぼくたちのサイテイの夏」
(ISBN4-06-275015-5 C0193)
を読んだ。
児童文学である。
小学校6年生が登場するが、
単純なストーリーではなく、
そこでは、家庭内のいろいろな問題も
加わり、いろいろと考えさせられる内容であった。
なかなか面白かった。

86(539) RYU: 2009.09.04

柴田哲考著「RYU」
(ISBN978-4-19-892962-6 C0913)
を読んだ。
いつもの主人公の有本???と犬の???が登場する。
沖縄が舞台である。
今回の予想外の巨大の生物が出てくる。
なかなか面白かった。
同じメンバーでのシリーズでは
「ダンサー」というのがあるそうだ。
それも読んでみたくなった。

2009年9月3日木曜日

85(538) シャツゥーン ヒグマの森:2009.09.03

増田俊也著「シャツゥーン ヒグマの森」
(ISNB978-4-7966-6903-0 C0193)
を読んだ。
旅行中に読見始めた本である。
北大出身の著者で、
北大の特殊のサークルの活動が背景にある。
そのサークルのヒグマ研究会の調査には
私も参加したいことがある。
また、中川演習林には私も滞在したことがある。
そんなことで、なじみがあり、
興味を持って読んだ。
ただし、内容は恐ろしいものである。

84(537) 蒼い目のルニュアーシュ:2009.09.03

松岡圭祐著「蒼い目のルニュアーシュ」
(ISNB978-4-04-383611-6 C0193)
を読んだ。
旅行中に読む本がなくなったので、
旅館にあった本を借りて読んだ。
すると帰りの空港で同じ本があったので、
買って読んだ。
ただし、短いのですぐ読めた。

83(536) 機関車先生:2009.09.03

伊集院静著「機関車先生」
(ISBN04-06-2633537-2 C0193)
を読んだ。
なかなか面白かった。
障害を持った先生が
普通の教室で先生になって教えるという
少々変わった設定の話である。
時代設定も昔におき、
小さな島の小さな小学校の話である。
なかなか面白いものであった。
伊集院静の本は始めてであった。
愛媛県に行くときに持っていた本である。
台風のために、飛行機に乗っている時間が
長かったので、行きの飛行機で
読み終わってしまった。
短い話だが、一気に読ませる内容である。

82(535) 無人島に生きる十六人:2009.09.03

須川邦彦著「無人島に生きる十六人」
(ISNB978-4-10-110321-1 C0126)
を読んだ。
かなり昔の本の復刻である。
なかなか面白い。
明治時代の日本人が
強い精神力と体力を持っていたことを
今本からよく知ることができる。

2009年8月30日日曜日

81(534) バッテリー:2009.08.30

あさのあつこ著「バッテリー」
(ISBN4-87692-581-X C8393)
を読んだ。
巧という不思議な小学生が主人公である。
野球の話だが、
なかなか面白い内容である。
これが一冊だけだと、
「これで終わり」という気がするだろう。
現在では、何冊も出ていることを知っているので、
続きを読めばいいのだとわかる。
あさの氏のいつものパターンで、
一冊の本なのに、
終わりを感じさせない終わりだ。
読んでいて、区切りを感じないのは、
少々不満が残る。
しかし、続きを読みたくなる本である。

2009年8月29日土曜日

80(533) TENGU:2009.08.29

柴田哲考著「TENGU」
(ISBN978-4-396-33413-0 C0193)
を読んだ。
KAPPAに続く不思議な生物を
題材にした小説である。
設定に少々疑問を感じたが、
面白かった。

2009年8月26日水曜日

79(532) サッカーボーイズ13歳:2009.08.26

はらだみずき著「サッカーボーイズ13歳」
(ISBN978-4-86255-000-2 C0093)
を読んだ。
中学校のサッカー部の話である。
サッカーを中心とした話で、
奥行きがない。
少々飽きたが、
一気に読んだ。
先行作となる本があるそうだ、
読む気にならない。

2009年8月21日金曜日

77(530) KAPPA:2009.08.21

柴田哲考著「KAPPA」
(ISBN978-4-19-892927-5 C0193)
を読んだ。
犯人が最初から気づいていたので、
少々内容がだるくおもえたが、
なかなかおもしろい設定である。
もうひとつ読んでみたい気がする作家である 。

2009年8月18日火曜日

76(529) しゃばけ:2009.08.18

畠中恵著「しゃばけ」
(ISBN4-10-450701-6 C0093)
を読んだ。
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した作品だ。
なかなか完成度が高く、
江戸時代の妖(あやかし)の話で、
なおかつ殺人事件を扱うミステリーである。
内容も面白いが、
少々趣味が違うようだ。
今の私の気分には合わないようだ。

2009年8月13日木曜日

75(528) ジュラ紀終焉:2009.08.13

小宮紀行著「ジュラ紀終焉」
(ISBN4-86223-054-7 C0093)
を読んだ。
なかなか面白い話である。
ジュラ紀に、大学の古生物学の教員と学生が
タイムスリップする話である。
ジュラ紀の恐竜の生態を確認しながら、
そこでどのようにして生きのび、
肉食恐竜との戦いなどが
リアルに語られる。
しかし、校正不足を感じる。
その点が残念であった。

2009年8月11日火曜日

74(527) 「地球温暖化」論で日本人が殺される!:2009.08.11

武田邦彦・丸山茂徳著
「「地球温暖化」論で日本人が殺される!」
(ISBN978-4-06-215036-1 C0095)
を読んだ。
昨年秋に書かれたものだ。
丸山氏の主張は今までどおりのものだ。
内容的には、ほとんど変わらない。
主張していることは、
科学的に正しいものをどう見分け、
どう対処するかということだ。
予防原則も否定している。
私も予防原理は、
最初はいい考えだと思ったが
よくよく考えれば、
いい点と悪い点があるなと思い始めてきた。

2009年8月10日月曜日

73(526) イノセント・ゲリラの祝祭:2009.08.10

海堂尊著「イノセント・ゲリラの祝祭」
(ISBN978-4-7966-6676-3 C0093)
を読んだ。
いつものメンバーが出てきて
いろいろな事態が進行する。
今回もミステリーではなく、
社会派小説となっている。
話はそれなりに変化しているが、
だんだん新鮮味がなくなってきた。
しかし、面白いことは面白い。

2009年8月6日木曜日

71(524) エンド・ゲーム:2009.08.06

恩田陸著「エンド・ゲーム」
(ISBN4-08-774791-3 C0093)
を読んだ。
常野物語シリーズである。
不思議なストーリーである。
親が特殊な能力をもち、
父親が失踪していた。
母子家庭の二人が不思議な能力におびえ、
その原因を取り除くために、
いろいろなことが起こる。
ファンタジーめいていて、
概念の世界を描くために、
着いていけない描写が続く。
そして、不思議な終焉を迎える。
エンターテイメントして読むと
少々苦しい気がする。

70(523) 蒲公英草紙:2009.08.06

恩田陸著「蒲公英草紙」
(ISBN978-4-08-746294-4 C0193)
を読んだ。
常野物語シリーズである。
ある少女の視線をもって、
不思議な能力をもつ少女、
そして常野一族がさりげなく語られる。
淡々としたストーリーで話が進む。
しかし、その淡々さがよさでもあり、
弱点でもあるような気がする。

2009年7月29日水曜日

69(522) ジェネラル・ルージュの凱旋:2009.07.29

海堂尊著「ジェネラル・ルージュの凱旋」
(ISBN978-4-7966-5754-9 C0093)
を読んだ。
一連のシリーズの小説である。
前作と同時進行の別事件として描かれている。
なかなか奇抜な展開である。
面白いものであった。
ただし、読む順番を守る必要がある。

2009年7月27日月曜日

68(521) 嵐の中の動物園:No. 2976 2009.07.27

川端裕人著「嵐の中の動物園」
(ISBN978-4-04-631027-9 C893)
を読んだ。
あまり面白くなかった。
ストーリーが単調で、
展開に必然性が感じられなかった。
川端氏の緻密な小説と比べると
見劣りがして残念だった。
ただし、子どもの読むのにいいかもしれない。

2009年7月24日金曜日

67(520) ナイチンゲールの沈黙:2009.07.24

海堂尊著「ナイチンゲールの沈黙」
(ISBN4-7966-5475-5 C0093)
を読んだ。
バチスターに続く作品である。
強烈な個性の登場人物による
話が展開する。
新しい登場人物が何人か出てくる。
看護師と小児患者との犯罪が
展開されていく。
そのほかにも、大学病院や医療の
問題点がいろいろ示されている。
なかなか面白い話である。

2009年7月20日月曜日

66(519) 常野物語 光の帝国:2009.07.20

恩田陸著「常野物語 光の帝国」
(ISBN978-4-08-747242-4 C0193)
を読んだ。
なかなか面白い本である。
常野とよばれる不思議な能力を持った
一族に関する小説だ。
遠野物語を思わせる連作短編集である。
設定が魅力的で、
連続物語を成り立たせる本である。
すばらしい設定で、
続編を長編で読みたくなる本となった。
幸い続編が何冊か出ている。

65(518) チーム・バチスタの栄光:2009.07.20

海堂尊著「チーム・バチスタの栄光」
(上:ISBN978-4-7966-6161-4 C0193
下:ISBN978-4-7966-6163-8 C0193)
を読んだ。
これも以前に読み終わっていたが、
記入するのが遅れた。
なかなか面白い本である。
大学病院を舞台にした推理小説だが、
キャラの立った人物が魅力を出している。
こういう点が必要なのかもしれない。
キャラの魅力で連続物語を
成り立たせることができのだ。
続編も読みたくなる本となった。
目次へ

2009年7月17日金曜日

64(517) 人間の測りまちがい:2009.07.17

スティーブン・J・グールド著「人間の測りまちがい」
(上:ISBN978-4-309-46305-6 C0140
下:ISBN978-4-309-46306-6 C0140
単行本:ISBN4-309-45107-2 C0040)
を読んだ。
だいぶ以前に読み終わっていたが、
ここに記入するのが遅れた。
人間の姿勢として、差別意識があり、
その背景を生物学的決定論という一見科学的なもので、
語られてきた歴史と、
その間違いを示したものだ。
科学がまだ十分発展していなかったから
間違いが生じたいのではなく、
差別意識が、実は、その背景にあったことが
科学的に示した。
そのような差別意識は20世紀末になってもまだあり、
それを批判することも行われている。
あちこちで波紋を起こした本だが、
グールドの主張は今も変わらず正しい。

2009年6月28日日曜日

63(516) パズル・パレス: 2009.06.28

ダン・ブラウン著「パズル・パレス」
(上:ISBN978-4-04-295510-8 C0917
下:ISBN978-4-04-2955101-85 C0917)
を読んだ。
NSA(アメリカ国家安全保障局)の
スーパーコンピュータが狙われた。
それを阻止するための調査官が対処し、
スペインではその恋人が暗号のキーになるものを
追っていく。
一見何の脈絡もないものが、
最後に一気につながってくる。
なかなか面白い物語である。
ただし、大円団が破壊で終わるのが
余りいただけないが。

2009年6月20日土曜日

62(515) 樹の上の忠臣蔵: 2009.06.20

石黒耀著「樹の上の忠臣蔵」
(ISBN978-4-06-214398-1 C0093)
を読んだ。
クライシスノベルの著者が
一風変わった本を書いた。
歴史、それも忠臣蔵を題材にして、
新しい解釈を示したものだ。
ただ、普通に示すのではなく、
SF仕立てにしてある。
現代のツリーハウスで
赤穂藩の家老に仕えたものが、
幽体として出てくる。
忠臣蔵と明治維新の裏話を
語るというものだ。
荒唐無稽だが、
設定や忠臣蔵、明治維新の裏が
関連していることが、
読んでいるうちにわかる。
なかなか面白い。

61(514) 地団駄は島根で踏め: 2009.06.20

わぐりたかし著「地団駄は島根で踏め」
(ISBN978-4-334-03498-6 C0281)
を読んだ。
語源ハンターを自称する著者が、
日本語の語源を探る旅に出てたときの
エッセイである。
現地で人々とふれあい、食しながら
語源を探っていく。
その過程で思わぬ、解釈、展開、
そしていろいろな人との出会いがある。
なかなか面白く、
そしてためにもなる本である。

2009年6月15日月曜日

60(513) 軽石: 2009.06.15

加藤祐三著「軽石」
(ISBN978-4-89694-930-8 C0044)
を読んだ。
著者が沖縄に転勤をして、
海岸で見つけた軽石に興味を持って、
調べたことをまとめたものである。
漂着軽石をライフワークの一つとして
科学者が取り組んだ結果である。
10章ほどの章立てになっているが、
全体として一つの物語にしているようだが、
章によって全体の関係が
よくわからないものもある。
ストーリーがわかりにくいところもある。
しかし、海岸に打ち上げられた軽石から
体系的な研究をなしていったのは、
なかなか面白話であった。

2009年6月14日日曜日

59(512) 凍裂戦線: 2009.06.14

馬場啓一著「凍裂戦線」
(ISBN4-334-07281-X C0293)
を読んだ。
初めて読む作家である。
なかなか面白いサスペンス物である。
ある政治家が陰謀でハイジャックから誘拐され、
それを自衛隊が法律を犯して救出に行く。
その政治家は自衛隊の存在に反対で、
海外派兵にももちろん反対の立場である。
このような政治家が、
自らの命を賭して、
自分を助けてきてくれた自衛隊員の行動を見て、
いろいろと心が変わっていくという内容である。
まあ、サスペンスとしては、
ハイジャックから誘拐、
そして救出劇が見所だろか。

2009年6月7日日曜日

58(511) 工学部・水柿助教授の日常: 2009.06.07

森博嗣著「工学部・水柿助教授の日常」
(ISBN4-344-00045-5 C0093)
を読んだ。
ミステリーではない。
著者のミステリー作家になる前の
日常生活をうだうだとつづったものである。
どことなく坂口安吾のエッセイを思わせる。
新人作家が書いたら決して本にならないものだ。
有名推理作家が書いたものだが、
皆、興味を持って読み、
面白みを見出せるのだろう。
それに、面白みを見出せる内容も
どことなく漂わせている。
でも、これからも読みたいとは
あまり思えないものでもある。
なんとなく、すべてが漠然としている。

2009年6月5日金曜日

57(510) 四季 秋: 2009.06.05

森博嗣著「四季 秋」
(ISBN4-06-182353-1 C0293)
を読んだ。
4部作の3巻である。
四季が姿を消しているころ話である。
犀川と西園寺が登場する話して、
犀川の親がでてくる。
その関連の登場人物もでてくる。
他の作品が複雑に絡み合っている。
やはり不思議な作品である。

56(509) 四季 夏: 2009.06.05

森博嗣著「四季 夏」
(ISBN4-06-182339-6 C0293)
を読んだ。
4部作の2巻である。
四季の15歳のころ話である。
彼の作品のシリーズの
さまざまな登場人物が出てくる。
昔読んでいてたもので、
間が空いたので、
その関連がよく分からなくなっている。
まあ、不思議な小説である。

2009年6月2日火曜日

55(508) 鍬と宇宙船:No. 2923 2009.06.02

秋山豊寛著「鍬と宇宙船」
(ISBN978-4-270-00270-4 C0095)
を読んだ。
農業をしている秋山氏の文章は、
説得力がある。
日本最初の宇宙飛行士として、
知名度がある秋山氏が、
農業をしている。
その意味を十分理解すべきなのだろう。
彼がのどかな田園風景と農作業を語りながら、
ちりばめられる風刺、批判、考えは、
傾聴すべきものがある。
なにより実践的に生きていることに
説得力がある。
彼の動向には今後も注目が必要だ。

54(507) パンデミック 追跡者: 2009.06.02

外岡立人著「パンデミック 追跡者」
(ISBN978-4-903970-30-1 C0093)
を読んだ。
前作に続いて、読んだ。
内容が2つに分かれている。
その連続関係が理解しにくい。
今回は、1H5Nの強毒性のウイルスが
日本の離島で発生したのを
どう食い止めるか、その対策は・・・
というストーリーである。
内容の甘さは感じるのだが、
現実味があり引き込まれた。

2009年5月30日土曜日

53(506) 天使と悪魔: 2009.05.30

ダン・ブラウン著「天使と悪魔」
(上:ISBN978-4-04-295501-6 C0197
中:ISBN978-4-04-295507-8 C0197
下:ISBN978-4-04-295502-3 C0197)
を読んだ。
網走の列車の往復で読んだ。
映画で見たダ・ヴィンチ・コードより前に書かれ、
時間的にも、設定的にも前の話である。
科学と宗教、西洋の科学者とキリスト教
との確執が、テーマとなっている。
書くがとしては、
ガリレオやミケランジェロなどの科学者、
CERNの施設や研究者、技術なども出てくる。
壮大な話だが、舞台の大半は、
バチカン市国とその周辺の
ローマの名所で繰り広げられる。
ローマやバチカンを訪れた人には
思い出深いところだろう。
そこが殺人事件の現場となる。
過去の著名な科学者の秘密結社と、
教会との戦いの秘密を探るという、
いろいろな楽しみがあるだろう。
なかなか面白い小説であった。

2009年5月23日土曜日

52(505) 四季春: 2009.05.23

森博嗣著「四季春」
(ISBN4-06-182333-7 C0293)
を読んだ。
デビュー作「すべてはFになる」に
登場した真賀田四季という天才科学者の
生い立ちが描かれたものだ。
4部作の最初ものである。
余りに詩的で、ストーリーが追いにくい。
意図的にこのような書き方をしているのであろうが、
新人がこの作品を提示したのであれば、
きっと独善的過ぎるといわれるような
描き方である。
しかし、森氏ほど実績をつむと、
読者が以前の作品や作風を理解していて、
以前の魅力的な人物の登場を、
好意的に解釈して、
この詩的世界を歓迎するだろう。
私は、久しぶりに読んだので、
戸惑い、理解しづらく感じながら読んだ。
でも、引き込まれる魅力があるのは確かだ。

2009年5月20日水曜日

51(504) シャーロック・ホームズ 賢者の石: 2009.05.20

五十嵐貴久著「シャーロック・ホームズ 賢者の石」
(ISBN978-4-33407656-6 C0293)
を読んだ。
五十嵐氏の本はいろいろなタイプの
小説を書いている。
今回はシャーロック・ホームズものを書いた。
なかなか面白い小説である。
しかし、短編が4つなので、
少々物足りない気がする。
五十嵐氏の小説は、
いつもこの物足りなさがする。
なぜか分からない。
ただし、面白い。

2009年5月14日木曜日

50(503) パンデミック追跡者: 2009.05.14

外岡立人著「パンデミック追跡者」
(ISBN978-4-90397023-3 C0093)
を読んだ。
なかなか面白い話だが、
いくつもはしょられたところがあって、
もう少し詳しいストーリーが語れたほうが
面白い気がする。
でも、新型インフルエンザの恐怖と
現実味が味わえる小説であった。

2009年5月8日金曜日

49(502) 時間の分子生物学: 2009.05.08

粂和彦著「時間の分子生物学」
(ISBN4-06-149689-1 C0245)
を読んだ。
時間を定めている体内の
分子生物学的仕組みと
それが睡眠と関係があることがわかってきた。
非常に先端に属する研究が紹介されている。
分子生物学的な手法が
いろいろ紹介されている。
なかなか面白い内容である。
私が知りたい内容ではなかったが、
でも、分子生物学的な時間の刻み方の
概要が分かった。

2009年5月4日月曜日

48(501) 理性の限界: 2009.05.04

高橋昌一郎著「理性の限界」
(ISBN978-4-060287948-4 C0210)
を読んだ。
高橋氏の書く本は面白い。
今回は、タイトルどおり、
社会科学のアロウの不可能性定理、
自然科学のハイゼンベルグの不確定性原理、
数学、論理学、認知における不完全性定理
から理性の限界を示そうとするものである。
いろいろな肩書きの登場人物が
シンポジウムで発言するという形式をとっている。
そのような形式で、会社員や大学生が登場して
質問するのでわかりやすい内容となっている。

2009年4月28日火曜日

47(500) 進化論の5つの謎: 2009.04.28

舟木亨著「進化論の5つの謎」
(ISBN978-4-480-68787-6 C0245)
を読んだ。
面白い本である。
哲学者が生物、生命、進化を語ると
こうなるかと思わせる本であった。
私はこれの地質学版を
つくり上げたいと常々思っている。
その歩みは遅々として進まない。
しかし、この本がいい目標となった。

2009年4月24日金曜日

46(499) Google Earthでみる地球の歴史: 2009.04.24

後藤和久著「Google Earthでみる地球の歴史」
(ISBN978-4-00-005489-6 C0344)
を読んだ。
GoogleEarthはいろいろなところで書かれている。
また、衛星からみた地質地形も
私が以前からやっていることである。
なぜ、いまこの程度の内容が本になるのか。
少々不思議な気がする。
価格も1500円もする。
新書にしては高い。
発行部数が少ないからだろうか。
それともカラー印刷だからか。

2009年4月23日木曜日

45(498) アフガンの風:No. 2832 2009.04.23

高嶋哲夫著「アフガンの風」
(ISBN4-334-92382-8 C0093)
を読んだ。
政治や資本家などの思惑が、
アフガンの政情や紛争を左右している。
その生々しさを臨場感をもって描いている。
著者現地に行ったことがないと思うが、
戦争の悲惨さが伝わってくる作品であった。

2009年4月15日水曜日

44(497) メタルカラー列伝 鉄: 2009.04.15

山根一眞著「メタルカラー列伝 鉄」
(isbn978-4-09-379430-5 c0095)
を読んだ。
鉄を中心としたメタルカラーの対談である。
その中心は北九州の人たちである。
技術者たちの熟練工たる所以、
その道のり、そしてなしていることが、
鉄を中心に語られる。
なかなか面白いものであった。

2009年4月13日月曜日

43(496) 「分かりやすい教え方」の技術: 2009.04.13

藤沢晃治著「「分かりやすい教え方」の技術」
(ISBN978-4-06-257623-9 C0240)
を読んだ。
耳が痛いことがいろいろ書かれていた。
私にも改善すべき点が
いくつか心当たりがあった。
しかし、どう改善していけば
いいかが問題である。
今まで作り上げてきたものを
大きく修正しなけばならない。
それが重要であるが、
一気には難しいが、
こつこつとやっていくしなかいのだろう。

2009年4月7日火曜日

42(495) メタルカラー列伝:No. 2818 2009.04.07

山根一眞著「メタルカラー列伝 ”トヨタ世界一時代”の日本力」
(ISBN978-4-09-379429-9 C0095)
を読んだ。
トヨタを中心としたものづくりをしている人たちの
インタビュー をまとめたものだ。
残念ながら雑誌連載は終わったようだ。
私は、初期のころから単行本を読んでいた。
17年、700回以上も続いたようだ。
今後は、単行本で週刊誌で公表されたもので
単行本に掲載されてない残り記事と
新たなインタビューを加えた単行本の発行を
主にするようだ。
現場で働く人々の苦労とその達成感を感じることができる。
ものづくりのよさを伝える大切な仕事だと思う。

2009年4月4日土曜日

41(494) 富士山大噴火が迫っている!: 2009.04.05

小山真人著「富士山大噴火が迫っている!」
(ISBN978-4-7741-3706-3 C3044)
を読んだ。
富士山の噴火の歴史と今後の危険性を書いたものだ。
富士山のハザードマップを作成するに当たり、
いろいろな問題があったことが
はっきりと書かれている。
以前は富士山が身近にあったところにすんでいた。
今では、富士山を間近に見ることができない。
富士山の噴火や東海地震の恐怖からは
逃れられた安心感はある。
だが、日本列島で地震と火山の危険からは
逃れられないのだ。
富士山に関する本を何冊か読んだが、
だいたいネタが尽きてきたようだ。

40(493) 理系バカと文系バカ: 2009.04.05

竹内薫著「理系バカと文系バカ」
(ISBN978-4-569-70643-6 C0230)
を読んだ。
文系と理系の違や特徴を示し、
分離融合が理想を説くもの。
この本の主張は、
スノーの「二つの文化」が源流にある。
いろいろな視点での二つの文化について議論している。
なかなか面白いが、
著者が出演しているテレビ番組に
話がたびたび及ぶのは興ざめである。
もう少し、淡々と「客観的」に進めてもらいたかった。

39(492) マンガホーキング入門: 2009.04.05

J.P.マッケボイ著「マンガホーキング入門」
(ISBN4-06-257499-3 C0242)
を読んだ。
マンガという表現に騙されてはいけない。
ホーキングの業績を専門家以外の人に
きっちりと伝える努力をした本である。
本人にも取材している。
ホーキングの業績とその意義を知るために
いい本であった。

2009年3月24日火曜日

38(491) 四国八十八ヶ所: 2009.03.24

石川文洋著「四国八十八ヶ所」
(ISBN978-4-00-431151-5 C0272)
を読んだ。
70歳近い戦場カメラマンが
四国の八十八ヶ所を写真を撮りながら
歩いた記録である。
淡々と旅行記を写真を交えて
記録されている。
4回に分けて回られてたのだが、
心臓発作によって、
生死の間をさまよいながらも、
巡礼を続けられた。
私も八十八ヶ所めぐりを
定年後やってみたいのだが、
いつになることやら。
本当に実現できるのだろうか。

2009年3月22日日曜日

37(490) ニッポンの恐竜: 2009.03.22

笹沢教一著「ニッポンの恐竜」
(ISBN978-4-08-720483-4 C0245)
を読んだ。
日本の恐竜や爬虫類化石に関する
歴史あるいはドキュメントである。
日本の恐竜にはいくつか話題になり、
歴史から消えたもの。
なかなか記載論文が発表されずに、
最近発表されたもの。
いろいろ歴史の裏に隠れていることもがある。
そしてこの本で語られた生物学者には
私も知っている人も盗聴している。
なかなか興味深い本であった。

2009年3月19日木曜日

36(489) アストロバイオロジー: 2009.03.19

小林憲正著「アストロバイオロジー」
(ISBN978-4-00-007487-2 C0344)
を読んだ。
生物学が地球生物がであるのに対し、
宇宙生物学が必要だというのは、
同感である。
私も講義や、エッセイでも書いてきたことである。
宇宙生物学とは別の分野があるので、
紛らわしさをなくすために、
アストロバイオロジーという名称で
呼ぼうという。
そのためにこのような書名になったのである。
内容的には、ほぼホローしていたことでったが、
分子合成の現状や
他天体の生命存在の可能性、
また生物防護や宇宙検疫などの考えなどは、
なかなか面白かった。

2009年3月18日水曜日

35(488) 超高速右脳読書法: 2009.03.18

中谷彰浩著「超高速右脳読書法」
(ISBN4-478-70274-8 C0012)
を読んだ。
軽い内容であり、
右脳読書の利点、
左脳読書の欠点、
本読む人の利点。
読まない人の欠点などを
つぎつぎと羅列されている本である。
流し読み。

34(487) 地学のツボ: 2009.03.18

鎌田浩毅著「地学のツボ」
(ISBN978-4-480-68804-0 C0244)
を読んだ。
鎌田氏が、教養の講義としておこなっている
内容をまとまたそうだ。
ほぼ知っている内容であり、
私にとっては新鮮な部分はなかった。
そのため、走り読みをした。

2009年3月17日火曜日

33(486) ホワイトハウスの記憶速読術: 2009.03.17

斎藤英治著「ホワイトハウスの記憶速読術」
(ISBN4-575-15303-6 C0295)
を読んだ。
速読といいながら、
その技術については
どこにも書いてあるようなものが書かれていた。
新規性、独創性がない。
そしで著者自身の速読の実践方法が
あまりほめられたものでもないし、
役に立つものではない。
なんとなく自己満足な内容にみえた。
内容に重複が多、あまりためにならなかった。
しかし、読み流さずに
しっかり読んでしまったのが
残念に思える。

2009年3月15日日曜日

32(485) 珊瑚朗先生無頼控: 2009.03.15

竹内真著「シチュエーションパズルの攻防
珊瑚朗先生無頼控」
(ISBN978-4-488-02527-4 C0093)
を読んだ。
安楽椅子探偵のパターンの
短編ミステリー集である。
ただし大小説家の珊瑚朗先生は
安楽椅子に座って
謎を解くのではなく
銀座のバーのソファで
女の子をはべらせながら
酒を飲んで謎を解いていく。
そしてその謎解きには、
いくつものドンでん返しがある。
なかなか面白い話であった。

2009年3月12日木曜日

31(484) 真夏の島の夢: 2009.03.12

竹内真著「真夏の島の夢」
(ISBN4-7584-1026-7 C0093)
を読んだ。
瀬戸内海の小さな島を舞台にした、
缶詰作家と従兄弟の秘書、
コメディ劇団の4名の若者、
島の老人たちが織り成す物語である。
いくつもストーリが絡み合いながら
進行する。
そして島の産廃問題で収斂していく。
なかなか面白い話である。

2009年3月11日水曜日

30(483) 大人の時間はなぜ短いのか: 2009.03.11

一川誠著「大人の時間はなぜ短いのか」
(ISBN978-4-08-720460-5 C0240)
を読んだ。
表題の通り、大人は時間の経過を短く感じる。
その原因を、認知心理学に基づいて検討したものだ。
本書では、いくつかの原因を挙げていたが、
決定的なものがまだ見つかっていないようだ。
私は、現在時間に興味を持っているが、
そのヒントがありそうだ。

2009年3月9日月曜日

29(482) 賢者のデジタル: 2009.03.09

山根一眞著「賢者のデジタル」
(ISBN978-4-8387-1742-2 C2055)
を読んだ。
考えると、久しぶりの山根氏の本だ。
数日前に、そういえばメタルカラーシリーズが
どうなっているかというのを思いついて
アマゾンでみてみた。
すると何冊かのシリーズが
出版されているのがわかり注文した。
その他にも、この本を見つけたので、購入した。
2007年に出版された本で、
記事としては、1997年ころのものもある。
しかし、山根氏が新陳代謝の早いデジタル情報で
古くても残す価値がありとしたものである。
懐かしい思いをしながら、私は読んだ。
私は、山根氏のように最新装置に飛びつけないし、
技術が枯れて落ち着くまでじっくり待つタイプである。
また、落ち着くと価格も安くなる。
そんな自分との違いにも思いを馳せた。

2009年3月8日日曜日

28(481) 仮説力: 2009.03.08

竹内薫著「仮説力」
(ISBN978-4-534-04177-7 C0040)
を読んだ。
科学における仮説の役割を書き、
それをビジネスにも適応できるという趣旨の本である。
少々無理がある。
竹内氏は仮説に関する書籍でヒットを出したが、
少々似たものを狙いすぎたようだ。

2009年3月6日金曜日

27(480) レバレッジ・シンキング: 2009.03.06

本田直之著「レバレッジ・シンキング」
(ISBN978-4-492-04280-9 C0034)を読んだ。
前著レバレッジ・リーディングに通じるものである。
要約した内容で、すらすら読める。
逆に言うと深みがない。
ビジネス書とはこんなものだろうか。
いっていることは重要なことだが、
ビジネスマン以外の職種には通じないこともある気がする。

26(479) 破局噴火: 2009.03.06

高橋正樹著「破局噴火-秒読みに入った人類壊滅の日-」
(ISBN978-4-396-11126-7 C0244)
を読んだ。
火山噴火には、通常の噴火のほかに、
破局的噴火がある。
そのような破局噴火を人類は経験しているはずだが、
記録に残すような時代には起こらなかった。
しかし、地質学的研究から、
そのような噴火は、
日本では7000年に一度ほど起こる。
世界では頻度は少ないが、
それより大規模な噴火が起こる。
そんな危険性を火山学者の立場から
指摘したものである。
破局のシナリオがいくつか記述されているが、
少々フィクションに過ぎるような気がする。
そこが少し残念であった。

2009年3月5日木曜日

25(478) iPodをつくった男: 2009.03.05

大谷和利著「iPodをつくった男」
(ISBN978-4-7561-5096-7 C1234)を読んだ。
久々に大谷氏の文章を読んだ。
以前は、パソコン雑誌、特にアップルやマックに関する記事を
多数読んだ記憶がある。
私もマックを持っていたこともあるが、
いまではWindowsのユーザーである。
スティーブン・ジョブスの逸話が書かれている。
この本を読んでいると、AppleやMacに魅力を感じてしまう。
今では、Windowsでしか使えないソフトがあり、
それが仕事の上で重要な役割をはたしている。
そのため、Macにはどんなに魅力があっても、
移行できない事情もある。
ただし、iTunesやiPodを所有している。
他のMP3のプレイヤーには移れない。

2009年3月4日水曜日

24(477) レバレッジ・リーディング: 2009.03.04

本田直之著「レバレッジ・リーディング」
(ISBN4-492-04269-5 C0034)
を読んだ。
必要な箇所だけを見つけ出して短時間に読み取ること、
そしてそこから学ぶべきことをメモして、
自分の日常生活に反映させること
が主眼である。
内容にかなり重複があり、
読みづらくなっている。
しかし、いいたいことは単純である。

2009年3月3日火曜日

23(476) 動的平衡: 2009.03.03

福岡伸一著「動的平衡」(ISBN978 4 86324 012 4 C0045)を読んだ。
福岡氏一流の書き方である。
そして一貫して主張している
動的平衡が生命の根源であるという内容である。
雑誌に連載していたコラムをまとめたようで、
内容としては、今までの著書と重複がある。
でも、いわんとしていることは伝わった。

2009年3月1日日曜日

22(475) 無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法: 2009.03.01

勝間和代著「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」
(ISBN978-4-88759-544-6 C0030)
を読んだ。
一昨日ついた本を昨日一日で読めた。
分量がそれほどないため、
すんなりと読めた。
勉強の目標を定め、
それに向かって投資と
努力の方法を示したものだ。
前に読んだ本と基本的に同じ主張であった。

2009年2月28日土曜日

21(467) ビールボーイズ: 2009.02.28

竹内真著「ビールボーイズ」
(ISBN978-4-488-02399-7 C0093)
を読んだ。
北海道出身の4名(実際には5名)の主人公が
12歳から30歳までに10回に及ぶ 
ビール祭りを開催しているとして話が展開される。
5名が登場するのは最後の1回だけである。
主人公の4名がそろうのは、
第1回と第10回のときだけであるが、
それぞれの近況は語り合いながら紹介されていく。
それぞれの希望、社会での生き方、
どこで暮らすかなどが変化しながら、
ビール祭りは繰り広げられる。
これを読んでいると、
冷えたうまいビールが飲みたくなる。

2009年2月27日金曜日

20(466) 日本の自然3 日本の川: 2009.02.27

坂口豊、高橋裕、大森博雄著「日本の自然3 日本の川」
(ISBN4-00-007673-6 C0344)
を読んだ。
日本の川を概観したものである。
各地の川の代表てきなものの記載がされている。
私は、日本の川の概論と
石狩川について拾い読みをした。
マインドマップを書いてみた。

2009年2月26日木曜日

19(465) スピード読書術: 2009.02.26

宇都出雅辰巳著「スピード読書術」
(978-4-492-04313-4 C0034)
を読んだ。
1時間少々で読める程度の本であった。
速読の話より、
なぜ本を読むかということであった。
あまり参考にならないものであった。

2009年2月25日水曜日

18(464) 粗忽拳銃: 2009.02.25

竹内真著「粗忽拳銃」
(ISBN4-08-774449-3 C0093)
を読んだ。
落語家とその仲間の物語である。
映画監督を目指す若者、
俳優を目指す若者、
ノンフィクションライターを目指す女性
彼ら4人が、拳銃を拾ったことから物語がはじまる。
なかなか設定が変わっているが
リアリティがある物語だ。
落語の話の展開に関わっているところが面白い。

2009年2月23日月曜日

17(463) 速読の科学: 2009.02.23

佐々木豊文著「速読の科学」
(ISBN4-334-06094-3 C0247)
を読んだ。
速読というのは
どうも胡散臭い気がしていた。
しかし、この本を読んで、
なんとなく納得することができた。
しかし、実際できるかどうか別問題である。

2009年2月21日土曜日

16(462) ここにないもの 新哲学対話: 2009.02.21

野矢茂樹著「ここにないもの 新哲学対話」
(ISBN4-479-39111-8 C0010)
を読んだ。
帯には哲学絵本と書かれている。
しかし、子供向けの本ではない。
大人にも難しい話題だ。
答えが出ないが、なにかがそこにあるテーマだ。
まさに、「ここにないもの」がテーマだ。

15(461) 風に桜の舞う道で: 2009.02.21

竹内真著「風に桜の舞う道で」
(ISBN978-4-10-129852-8 C0193)
を読んだ。
浪人時代の予備校の寮の仲間と、
その10年後の仲間の行方を巡って、
1年間の両者の話が平行して進む。
不思議な話の進行方法だが、
違和感なく読み進められた。
男たちの友情の青春物語だ。 

2009年2月19日木曜日

14(460) 効率が10倍アップする 新・知的生産術: 2009.02.19

勝間和代著「効率が10倍アップする 新・知的生産術
-自分をグーグル化する方法-
(ISBN978-4-478-00203-2 C2034)
を読んだ。
勝間氏は勉強家であり、才女である。
そしてキャリアーを十分つけている人である。
バリバリのビジネスパーソンが
その生産術を紹介したものだ。
非常にアクティブに生きている人である。
しかしワークライフバランスをもって
楽しく生きていることが伝わる。

2009年2月15日日曜日

13(459) クーデター: 2009.02.15

楡周平著「クーデター」
(ISBN4-7966-1188-6 C0093)
を読んだ。
ある宗教団体がクーデターを起こす話である。
オーム真理教がモデルにあるような気がして読んだ。
クーデターは、ある程度の組織力、
財力、企画力があれば
案外簡単に起こせるような気がする。
しかし、たぶん政権が覆り、
クーデター政権が樹立されるには、
なかなか困難なことが予想できる。
そんないろいろなことを考えさせる小説であった。

2009年2月12日木曜日

12(458) クレイジー・ボーイス: 2009.02.12

楡周平著「クレイジー・ボーイス」
(ISBN978-4-04-873787-6 C0093)
を読んだ。
父が研究者で燃料電池に関する大発明をしたのだが、
その発明の特許を争う裁判をはじめた。
その父が殺害され、その犯人や陰謀がわかり、
子供がその組織に抵抗するという話である。
なかなか面白いストーリであった。
明らかに、中村修二をモデルにしている。
研究者の努力に対する企業のとるべき態度の
日米の違いを背景に示している。

2009年2月10日火曜日

11(457) プラチナタウン: 2009.02.10

楡周平著「プラチナタウン」
(ISBN978-4-396-63298-4 C0093)
を読んだ。
助成金でつくった
維持不可能なような箱物。
多額の赤字にあえぐ、
財政再建団体直前の地方都市。
そこがある奇抜なアイディアで
地方を復興させるというストーリである。
なかなか面白かった。
だたし、現実にこのようなアイディアを
実現できるかどうかは別問題だ。

2009年2月8日日曜日

10(456) スピカ:No. 2735 2009.02.08

高嶋哲夫著「スピカ」
(ISBN4-7966-1665-9 C0093)
を読んだ。
最新の原子力発電所が占拠され、
日本が脅迫されるというストーリである。
なかなか面白いが、
ストーリの必然性が感じられないところがあった、
そういう点は気になりだすと、
頭のどこかに、話しに没入できない部分ができる。

2009年2月4日水曜日

9(455) イントルーダー: 2009.02.04

高嶋哲夫著「イントルーダー」
(ISBN4-16-318510-0 C0093)
を読んだ。
コンピューター技術者が
自分の息子の死をめぐって
謎を解明していくストーリーである。
サントリーミステリー大賞および読者賞を
ダブル受賞した作品である。
面白いストーリーだが、
どこかに欲求不満が残る。

2009年2月1日日曜日

8(454) ファイアー・フライ: 2009.02.01

高嶋哲夫著「ファイアー・フライ」
(ISBN978-4-16-326904-3 C0093)
を読んだ。
面白い話で一気に読んでしまった。
誘拐事件が、予想を裏切るような展開を見せる。
面白いストーリーである。 
天道真の大誘拐を思わせる面白さがある。
高嶋氏の最近の著作は
その内容の幅を広げている気がする。
ファイアー・フライとは蛍のことである。
しかし、あまりその情景の必然性を
感じないのが残念であった。

2009年1月31日土曜日

7(453) 虚構金融: 2009.01.31

高嶋哲夫著「虚構金融」
(ISBN4-408-53448-X C0093)
を読んだ。
米国債に関わるサスペンス小説である。 
なかなか面白かったが、
ストーリーが単調に感じた。
高嶋氏の今まで読んだ小説からすれば、
少々変わったストーリーに感じた。
今まで読んだのは、
科学を背景にしたものが多かったが、
今回は、検察庁を舞台にしていて、
政治家を巻き込む日米の
米国債の背景を探るような内容だ。
ただし、その疑獄事件自体は
起こったことを証明して解決はしない。
そこにいたるまででストーリーが展開される。

2009年1月26日月曜日

6(452) ミッドナイトイーグル: 2009.01.26

高嶋哲夫著「ミッドナイトイーグル」
(ISBN4-16-765660-4 C0193)
を呼んだ。
なかなか面白かった。
高嶋氏の作品は面白くて時々読む。
この作品も期待を裏切ることはなかった。
しかし、エンディングがなんとなく
しっくりこなかった点が残念である。
映画にもなったようだ。
家内が見たといっていた。
面白かったかどうかは聞いていない。
もし聞いたとしても、
映像と本は違っているのだから
どうしようもないものだ。
連続して彼の著書を読んでいる。

2009年1月24日土曜日

4(450) 科学の扉をノックする: 2009.01.24

小川洋子著「科学の扉をノックする」
(ISBN978-4-08-781339-5 C0095)
を読んだ。
「博士の愛した数式」の著者小川洋子が
科学の先端にいる科学者を訪ね、
科学に関してインタビューしたものである。
科学インタビューとしてみると
それぞれのインタビューの内容に
物足りなさを感じてしまう。
しかし、サイエンスライターが書くものとは
どこか違う感性があるのは確かだ。
私からすると、
Spring8や粘菌などは
もっと内容を知りたいものもあった。
そのような立場で読むと
確かに物足りなさを感じる。
しかし、彼女は科学的視点でない見方で感じ、
楽しんでいるのは確かだ。
このようないわゆる文系の科学ファンを
科学の側にいる者は無視してはいけないし
満足させ続けなければならないのだろう。
彼女らこそ、科学の扉を覗こうとしている
大衆の代表だからである。

5(451) ペトロバグ: 2009.01.24

高嶋哲夫著「ペトロバグ」
(ISBN978-4-16-771751-3 C0193)
を読んだ。
サスペンスものである。
石油合成能力を持つバクテリアを
ある科学者が発見した。
遺伝子操作でその石油合成能力をもっとました。
それがペテロバグである。
石油の合成プロセスは、地質学では、
有機物が熱分解して形成されたと考えている。 
しかし、そのプロセスは解明されているとはいえない。
だからこの本に登場したような
ペトロバグがいてもいいし、
だれかが遺伝子操作によって
つくってもいいかもしれない。
現実にそのような研究をしている人もいるであろう。
また、石油は単にエネルギー資源としての役割だけでなく、
いまや世界を動かしている
重要な政治的、戦略的資源ともいえる。 
そのような現実の背景があれば、
本書のストーリーはリアリティをもってくる。
なかなか面白い話であった。

2009年1月16日金曜日

3(449) クマムシを飼うには: 2009.01.16

鈴木忠・森山和道著「クマムシを飼うには」
(ISBN978-4-8052-0803-8 C3045)
を読んだ。
「クマムシ?!」 の著者の鈴木氏が
サイエンスライターの森山氏に
インタヴューを受けたものである。
森山氏はそれをメールマガジン「サイエンス・メール」で
発信されていた。
それをまとめて本にしたものである。
4時間ほどに及ぶインタビューで本ができるのだ。
なかなか面白かった。
特に鈴木氏が、
自然史的発想でクマムシを捉えていること、
そして中年になってからテーマを変更したこと、
単独で研究を続けていること
が私のとっている行動と似ている。
その点が非常に共感を覚えた。
しかし、鈴木氏がわからないことを連発するので
読んでいる方は、少々欲求不満になる。
わかっていること、何をして、何を目指しているかなど
前向きな話を中心に進めて欲しかった。

2009年1月12日月曜日

2(448) 16歳の教科書: 2009.01.12

7人の特別講義プロジェクト&モーニング編集部編著
「16歳の教科書」 
(ISBN978-4-06-214095-9 C0037)
を読んだ。
なぜ学び、なにを学ぶのかということを、
7名の有名講師が教科ごとにおこなうものである。
しかし、内容が私にとっては
まったく感動的でなかった。 
私が大人だろうか。
私が若い頃は加藤泰三などの本を読んで感動したものだ。
それを年をとってから読んでも
程度は弱くなったが、やはり感動した。
だから、この本が売れているというのは、
少々不思議な気がする。
帯の感想も、若者だけでなく、中年の人も
感動したという文章があるが、
私とは違った感動を得られた人もいるようだ。

2009年1月4日日曜日

1(447) ぼくの・稲荷山戦記: 2009.01.04

たつみや章著「ぼくの・稲荷山戦記」
(ISBN4-06-275486-C0193)
を読んだ。
初めて読む作者の児童文学である。 
伝奇小説のたぐいだろうか。
自然破壊で稲荷神社の神が
困っているというストーリーだ。
単純なストーリーだから、
登場人物の個性、
話の落としどころが問題となる。
そのような点で少々物足りなさを感じたが、
全体としては面白い話であった。