2009年11月27日金曜日

111(563) 鉄学 137億年の宇宙誌: 2009.11.27

宮本英昭ほか著「鉄学 137億年の宇宙誌」
(ISBN978-4-00-029561-1 C0344)
を読んだ。
鉄にかかわる歴史をまとめたものだ。
なかなか面白い視点である。
年代を現在から過去へとさかのぼる書き方である。
東大の博物館で展示として行われた内容である。
展示としては成立するシナリオだが、
書物としては成立しにくいものである。
なぜなら因果を逆に説明しなければならないからだ。
素直に時代順に書けば
それなりに面白い内容になったのにと思えた。

2009年11月24日火曜日

110(562) かくして冥王星は降格された: 2009.11.24

N.D.タイソン著「かくして冥王星は降格された」
(ISBN978-4-15-209064-5 C0044)
を読んだ。
冥王星を惑星から降格されるまでの
アメリカ合衆国の騒動が書かれている。
アメリカ人は、冥王星に強い親近感をもっている。
それが騒動を大きくした。
著者は、博物館の展示を責任担当した人物である。
冥王星を惑星とせず、
カイパーベルトの一員と位置づけて
展示をおこなった。
1年後に、それがニューヨークタイムズに記事となり、
大騒動となった。
アメリカ人の冥王星好きとあいまって、
騒動の中心人物なった。
その中心人物が多数の公開されたコメント、
彼へのメール、手紙などを中心にまとめた本である。
なかなかおもしろかった。

2009年11月21日土曜日

109(561) 夢の守り人: 2009.11.21

上橋菜穂子著「夢の守り人」
(ISBN978-4-10-130274-4 C0193)
を読んだ。
シリーズ3作目である。
今度は舞台が最初の王国へと移す。
重要な脇役の過去が題材になっている。
面白く読んだ。

108(560) 弧峰の蝶 西海古譚: 2009.11.21

西山忠男著「弧峰の蝶 西海古譚」
(ISBN4-8355-7784-1 C0093)
を読んだ。
著者は地質学者である。
この本を読んだのは、
このモデルとなった人が
有名な地質学者であると聞いたからだ。
しかし、その意味はわからなかった。
そのような前提をぬいて、
この本を考えるも、
なかなか面白かった。
話が同じ峰を舞台にした、
古代から現代まで入れ子になった話である。

2009年11月16日月曜日

107(559) 闇の守り人: 2009.11.16

上橋菜穂子著「闇の守り人」
(ISBN978-4-19-130273-7 C0193)
を読んだ。
シリーズの3作目である。
今回の主人公のふるさとでのストーリである。
地底の人、今は亡き恩師、恩師の親族を巡る
展開となっている。
シリーズの文庫本を一気に購入したので、
気兼ねなく読める。
若い頃のように心躍るワクワク感はないが、
面白くはある。

2009年11月13日金曜日

106(558) レッドゾーン: 2009.11.13

真山仁著「レッドゾーン」
(上:ISBN978-4-06-215433-8 C0093
下:ISBN978-4-06-215434-5 C0093)
を読んだ。
中国の国家ファンドが
日本の巨大な自動車産業を買収するという
ストーリである。
なかなか面白い。
このシリーズはまだ続くようだ。
ただし、いくつかの話が並行するのだが、
そのうちの重要な話が中途半端に終わっている。
月刊誌で続けているから
そのようなことが起こるのか。
よく分からないが残念である。
それと最初の話の落ちが
もう少し納得がいくような形であれば
などなどいろいろ不満が残るが、
全体としては、面白いものである。

2009年11月7日土曜日

105(557) 精霊の守り人: 2009.11.07

上橋菜穂子著「精霊の守り人」
(ISBN978-4-10-130272-0 C0193)
を読んだ。
ファンタジー小説である。
久しぶりにこのような小説を読む気がする。
ファンタジーはそのかもし出す世界に
自分がなじめるかどうかが
一番の焦点となる。
そこに魅力を感じれば、
それは自分好みのものとなる。
これは、なかなか面白い。
そして次も読んでみたいと思っている。
しかし、ぐいぐい引き込まれるまでには
いたっていない。
読み続ければ入り込めるかもしれない。

2009年11月5日木曜日

104(556) ハゲタカ II: 2009.11.05

真山仁著「ハゲタカ II」
(上:ISBN978-4-06-275687-7 C0193
下:ISBN978-4-06-275689-1 C0193)
を読んだ。
企業買収の外資ファンドのハゲタカが
主人公の小説である。
前作の後の話である。
外資ファンドでありながら、
日本のサムライ魂をもった外国人、
外資の日本人が出てくる。
それに対するは買収される日本の老舗が
日本の心を忘れてしまっている。
そんな倒錯しら世界が描かれている。
なかなか面白い話であった。