2012年12月31日月曜日

85(902) TOKYO一坪遺産: 2012.12.31


坂口恭平著「TOKYO一坪遺産」
(ISBN978-4-393-33296-2 C0036)
を読んだ。
コンパクトで実用に徹したコックピットのような生活空間。
そこから見えない空間へと空想が展開する。
著者が言わんとしていることは、
著者自身が漠然としていると述べている。
漠然とだが、その主張は伝わってくる。
常識、通常の視点に囚われたら、
そこには当たり前のものしか見えない。
視点を変えると、同じものが
全く違った意味、空間、イメージを派生ししていく。
そんな視点が重要なのだろう。

84(901) ゼロから始める都市型狩猟採集生活 2012.12.31


坂口恭平著「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」
(ISBN978-4-7783-1175-9 C0095)
を読んだ。
路上生活者の生き方に注目したものである。
坂口氏はルポルタージュをしているのだが、
彼にはその気はない。
ただただ好奇心で動いている。
そんな素直な探求心が面白いことを見出す。
そもそも土地や川、水の誰のものだったのか。
住居は頑丈で広ければいいというのだ誰が決めたのか。
生きていくのに身近なところから
生活必需品を手に入れるのは当たり前の行為ではないか。
などなど根本的な疑問を投げかける。
面白い視点である。

2012年12月28日金曜日

83(900) 連続殺人鬼カエル男: 2012.12.28


中山七里著「連続殺人鬼カエル男」
(ISBN978-4-7966-8089-9 C0193)
を読んだ。
暗い本である。
刑法39条を題材にしたもので、
他にもいくつかある。
しかし、これは、どんでん返しが何度も起こる。
そして最後の一行にも
驚きが隠されている。
内容が暗すぎる。
同じ著者で明るい作品もあるそうだ。
でも、しばくは、いいか。

2012年12月24日月曜日

82(899) 21面相の暗号: 2012.12.24


伽古屋圭市著「21面相の暗号」
(ISBN978-4-7966-8760-7 C0193)
を読んだ。
昨日は久しぶりに読書をした。
一気読みできた。
今までは、寝る前と朝起きて自宅を出るまでの間の
短い時間しな読書していない。
面白い本である。
さすがに「このミス」の作家の話しである。
実はこの本には、前にあった別の話がある。
それは「このミス」大賞を受賞したものである。
読んでみたくなった。

2012年12月23日日曜日

81(898) TOKYO0円ハウス0円生活: 2012.12.23


坂口恭平著「TOKYO0円ハウス0円生活」
(ISBN978-4-309-41082-1 C0195)
を読んだ。
写真集「0円ハウス」からスタートした
不思議な建築家の半生記でもあり、
0円ハウスの住人との対話、
そしてフィールドワークからの
建築論、文化論でもある。
不思議な感性、立ち居位置の人である。
「独立国家のつくりかた」の著者である。

2012年12月20日木曜日

80(897) それでも、警官は微笑う: 2012.12.20


日明恩著「それでも、警官は微笑う」
(ISBN4-06-275457-6 C0193)
を読んだ。
無骨な硬派の警官、
抜群のIT技術と記憶力の警官上司、
人情と忍耐の捜査官。
彼らが犯罪を追う。
なかなか面白いストーリーだった。
以前この作家の小説を読んだので、
続きでこのシリーズに進んだ。

2012年12月13日木曜日

79(896) 39[刑法弟三十九条]: 2012.12.13


永井泰字著「39[刑法弟三十九条]」
(ISBN4-04-157713-6 C0193)
を読んだ。
多数人格を装った犯人。
別人に入れ替わって
復讐を隠しての殺人。
その殺人を多重人格で正々堂々と逃れる。
その試み精神医が暴けるか
というなかなかおもしろい小説である。

2012年12月11日火曜日

78(895) 原発危機と「東大話法」: 2012.12.11


安富歩著「原発危機と「東大話法」」
(ISBN978-4-7503-3516-2 C0036)
を読んだ。
著者が自分のブログて展開していた内容を
書籍化したそうだ。
個人批判の内容が結構あるので、
これが書籍になるのがいかがなものかと思った。
論の展開上、実例として
個人批判がないと
この本のような内容は
続かしいかもしれない。
でも、読んでいて
あまりいい気持ちがしないのも確かだ。
他にもまどろっこしい展開があったが、
重要な論点ともなっている。

2012年12月6日木曜日

77(894) スギワラ・ダラー: 2012.12.06


手嶋龍一著「スギワラ・ダラー」
(ISBN978-4-10-382304-9 C0093)
を読んだ。
前作の登場人物が主人公としてストーリが進む。
話は戦中から戦後、そして現在を舞台に展開する。
少々波乱が少なく、舞台は点々とするのだが、
流れが単調で波風が少ない気がする。

2012年11月30日金曜日

●ありがとう3組:No. 4235 2012.11.30


乙武洋匡著「ありがとう3組」
(ISBN978-4-06-217938-6 C0093)
を読んだ。
「だじょうぶ3組」の続編である。
6年生になった同じクラスを
再び赤尾慎之介が担任になった。
そこに発達障害の児童が転入してくる。
そこで教育とは何かを考えさせられる小説であった。

2012年11月28日水曜日

75(892) 面白くて眠れない数学: 2012.11.28


櫻井進著「面白くて眠れない数学」
(ISBN978-4-569-79117-3 C0041)
を読んだ。
数学に関する軽い読み物だ。
軽くていいのだが、
書籍として読むには、
軽すぎる気がする。

2012年11月25日日曜日

74(891) 阿武隈共和国独立宣言: 2012.11.25


林雲司著「阿武隈共和国独立宣言」
(ISBN978-4-7684-5691-0 C0093)
を読んだ。
設定が非常に面白い。
しかし、独立宣言後の
展開が残念である。
もっと展開をしてほいところだ。

2012年11月24日土曜日

73(890) リバイアサン1999: 2012.11.24


景山民夫著「リバイアサン1999」
(4-04-173613-7 C0193)
を読んだ。
少々古い小説である。
ストーリは面白い。
地質学や地質学者が登場する。
地磁気の逆転と地軸の回転、
惑星の直列と直交、
などがでてくる。
地質学的に地磁気の逆転は
よく起こっていることがわかっている。
地軸の回転は起こっているか不明だが、
ただし起こったという説はあるが、
実証されていない。
惑星の直列や直交はあるが、
自然現象としては何も起こらない。
起こるのはただ、人の気持ちのみ。
その総体としてガイア理論が登場する。
地質学の部分が気になるが
ストーリは面白のだが。

2012年11月15日木曜日

72(889) ウルトラ・ダラー: 2012.11.15


手嶋龍一著「ウルトラ・ダラー」
(ISBN978-4-10-138115-2 C0193)
を読んだ。
以前図書館で借りて読みだしたが、
読みだしてすぐに読まずに返却した。
面白そうだったので、
文庫本を購入して今回読んだ。
面白く国際的な謀略と
インテリジェンスの小説である。
次作も読んでみたくなった。

2012年11月6日火曜日

71(888) 埋み火: 2012.11.07


日明恩著「埋み火」
(ISBN978-4-575-51394-3 C0193)
を読んだ。
前作「鎮火鐘」の続編である。
ミステリーは単純だが、
編み込まれている人間模様は多様で多彩。
そして面白い。
そしてなにより女性作家が書いたとは思えない、
男っぽい書きっぷりだ。
そんな主人公だがらかもしれないが、
今後の次作を読みたくなる
いろいろな謎が織り込まれている。

2012年10月30日火曜日

70(887) 2/2 2012.10.30


中島みゆき著「2/2」
(ISBN4-87728-138-X C0093)
を読んだ。
夜会の7回目の舞台を
小説化したものだ。
小説で読むと舞台でどう表現したのだろうか、
と思える状況が次々とでてくる。
そして歌をどう織り込んだのか。
これは、完全な小説になっている。
夜会の素晴らしさがわかる。
ストーリーの最後がどうなったか知りたい気もするが、
言わぬか花。

2012年10月27日土曜日

69(886) [小説]フェルマーの最終定理: 2012.10.27


日沖家桜皮著「[小説]フェルマーの最終定理」
(ISBN978-4-569-77742-9 C0041)
を読んだ。
小説である。
フェルマーの定理に至る歴史、
解決に至る歴史を
簡単に示しながら
恋愛小説風にしたものだ。
手法はありかもしれない。
しかし恋愛小説に
数学が負けいるのではないか。
あるいはフェルマーの定理が
本当に主役なのという感じだ。

2012年10月26日金曜日

68(885) 大悪魔と算数決戦: 2012.10.26


小島寛之著「大悪魔と算数決戦」
(ISBN978-4-7741-5139-7 C3041)
を読んだ。
小中学生向けだというが、
パラドクスの理解はなかなか難しい。
ストーリーは優しく展開されている。
パラドクスの解説は不十分で
難解である。
このような内容は
本当に小中学生が理解できるだろうか。
中学生の長男に進めてみようか。

2012年10月24日水曜日

67(884) 鎮火報 2012.10.24


日明恩著「鎮火報」
(ISBN978-4-06-275975-5 C0193)
を読んだ。
著者名は「たちもり めぐみ」と読む。
何度の聞いても覚えられない。
それに引っかかっている。
本屋で本を探す時、
著者名で分類されていると
見つけることができない。
多分語源は森を発ったら日が明るかった、
ということではないだろうか。
そう覚えるしかない。
小鳥遊(たかなし)と似たようなものだろうか。
さてさて名前はこれまで。
小説は面白い。
新米消防士が主人公で、
一人称の語りですすむ。
ミステリーあり、サスペンスあり、
熱血ありの青春小説でもある。
盛りだくさんであるが、
無理がないので、
ついつい読み進んでいける。

2012年10月14日日曜日

65(882) 雲の王 2012.10.14


川端裕人著「雲の王」
(ISBN978-4-80-771455-5-C0093)
を読んだ。
気象を読む特殊な能力をもつ一族のはなし。
恩田陸や半村良の世界観だが。
川端氏の持つ、科学的裏付けや先端知識が
リアリティをましている。
川端氏の作品では
久しぶりに手応えのある作品に感じた。

2012年10月9日火曜日

64(881) 完全なる証明: 2012.10.09


マーシャ・ガッセン著「完全なる証明」
(ISBN978-4-16-765181-7 C0198)
を読んだ。
ポアンカレ予想を証明したペレルマンの話しである。
ミレミアム問題にしていされ、
証明したものに100万ドルの賞金を
与えられることになっているた。
しかし、ペレルマンは、その100万ドルを拒否した。
以前にもペレルマンのことを書いた本を読んだが、
それは、証明の内容にも触れているものであった。
この本は、同じ時代のソビエトに
ユダヤ人として生きた著者が
多くの関係者に取材して書いたものである。
ペレルマンは他人との接触を絶っているために、
彼自身へのインタビューはなされていない。
詳しい取材は彼の今まで人生と
なぜ、そのような行動をとったのかを
なんとなくわかったような気がする。

2012年10月2日火曜日

63(880) ガリバー・パニック: 2012.10.02


楡周平著「ガリバー・パニック」
(SIBN4-06-273224-6 C0195
を読んだ。
必然性に乏しいが、
ある日突然、九州の土木作業員が
千葉の九十九里浜に
身長100mの巨人として出現した。
現在の日本が彼を
どう処遇するのかがテーマである。
ジョナサン・スウィフトのへのオマージュの
社会風刺小説である。
あるときガリバーが津波に
あるときは救世主に、
あるときは心の拠り所にみえてくる。
なかなか考えさせられる小説である。

2012年9月28日金曜日

62(879) アインシュタイン奇跡の年1905: 2012.09.28


J.S. リグデン著「アインシュタイン奇跡の年1905」
(ISBN4-431-71144-9 C3042)
を読んだ。
アインシュタインの重要論文がいくつも書かれた
1905年を奇跡の年と呼ぶ。
3月、4月、5月、6月、9月に公開された。
その多くが、物理学に大きなインパクトを与えた。
それらの理論を自力で生み出しているすごさ。
それを論文そのもの説明だけでなく
その論文が書かれた背景や影響も示されている。
そしその後のアインシュタインの業績をまとめている。
なかなかおもしろい本であった。

2012年9月23日日曜日

61(878) 甘粕正彦乱心の曠野:No. 4166 2012.09.23


佐野眞一著「甘粕正彦乱心の曠野」
(ISBN978-4-10-131640-6 C0195)
を読んだ。
関東大震災の直後、憲兵によって殺された
大杉栄と他二名の
実行犯とされる甘粕正彦の
生涯についていのノンフィクション。
甘粕は満州国における関東軍の闇の部分を
になっていろいろなことをしたようだ。
その部分は他書に
いろいろ書かれいているようなので、
あまり書かれていはいない。
表の部分のみが書かれている気がする。
しかし、満州国における甘粕の人生の前後、
そして甘粕の生涯に関わった人物、
甘粕が当の実行犯だったのか。
などに焦点をあてて書かれている。
いつものように面白い作品であった。

2012年9月17日月曜日

60(877) 素粒子はおもしろい: 2012.09.17

益川敏英著「素粒子はおもしろい」 (ISBN978-4-00-500697-7 C0242) を読んだ。 体系的な話ではないが、 益川氏の個性がよく出ている内容であった。 少々変わっているくらいがいい。 独自の世界観があり、独自の努力ができれば 大成できるのである。

59(876) Cの福音: 2012.09.17

楡周平著「Cの福音」 (ISBN4-7966-1378-1 C0194) を読んだ。 ハードボイルド小説である。 悪役が主人公である。 以前大藪春彦を読んだような感動はなかった。 もうハードボイルドの年齢ではないのか。 それともたまたまそういう精神状況だったのか。 まあ、このあとも何作か書かれているようだが、 しばらくは読む気がしないなあ。

2012年9月8日土曜日

58(875) 私の速水御舟: 2012.09.08


吉田武著「私の速水御舟」
(ISBN4-486-01704-8 C1071)
を読んだ。
日本画の巨匠、速水御舟は、
革命的な画家、芸術家でありながら、
あまり有名でない
そんな御舟の作品に焦点を当てた前半。
後半は吉田氏一流の芸術論であった。
非常に広範に渡る内容である。
真実、美、言語、芸術、日本論、そして日本画
に至る用意周到な論であった。
面白い展開であった。
はやり吉田氏の作品は面白い。
私の同年代である。

2012年9月2日日曜日

57(874) 史上最大の発明 アルゴリズム: 2012.09.02


ディヴィッド・バーリンスキ著「史上最大の発明
アルゴリズム」
(ISBN978-4-15-050381-9 C0141)
を読んだ。
コンピュータのプログラムにいたる、
多くの数学者、数理論理学者などの
業績、功績を著者流に書いたものである。
情緒的、抽象的、感覚的に書いているので
その意図を理解するの困る部分もあるが、
わかっているところは、
腑に落ちる。
大作で読みごたえるがある。
読むのに長い時間がかかった。
他の微積分に関する著作も読みたいと思ったが、
翻訳されていない。

2012年8月20日月曜日

56(873) 中学生が演じた素粒子論の世界: 2012.08.20


吉田武著「中学生が演じた素粒子論の世界」
(ISBN4-486-01628-9)
を読んだ。
仁科氏の出身地の星里での講演会の様子を
文章化したものである。
大きな会場での講演だったので、
プロジェクターを使わず、
物理の話をするために、
中学生の演劇を通じて
素粒子の世界を印象的に伝える講演であった。
面白い試みである。
講演では割愛された内容も、
書籍では示されている。
吉田氏の著書は
いつも深く重く面白い。

2012年8月17日金曜日

55(872) アンティキテラ: 2012.08.17

ジョー・マーチャント著「アンティキテラ
古代ギリシアのコンピュータ」
(ISBN978-4-16-765179-4 C0198)
を読んだ。
アンティキテラの海底の沈没船からみつかった、
古代の精密装置。
多数の歯車を使用した
不思議な装置。
100年間のいろいろな努力を経て、
2006年になってその実態が明らかにされた。
人類に知恵、技術の素晴らしさ。
現代は進歩の頂点ではなく、
違う方向では頂点に達したものもなったのだ。
そんなことをしてくれる本であった。

2012年8月13日月曜日

54(871) 鳥人計画: 2012.08.13

東野圭吾著「鳥人計画」
(ISBN978-4-10-139521-0 C0193)
を読んだ。
スキージャンプの天才的ジャンパーと
その技術を完全にコピーするシステムと
そのコピーを身に着けていく選手
それに関連するスタッフたちによるミステリーだ。
札幌が舞台の話しである。
今回の小説は、古い時代の作品なので
しかたがないのかなあ。

2012年8月7日火曜日

53(870) 太平洋のレアアース泥が日本を救う: 2012.08.07

加藤泰浩著「太平洋のレアアース泥が日本を救う」
(ISBN978-4-569-80641-9 C0244)
を読んだ。
知り合いの地質学者だ。
以前エッセイにも彼の業績を書いた。
その裏舞台から重要性、
将来性に関す彼の思いが書かれた本だ。
チャンスがあったら何かの形で紹介していきたい。

2012年8月3日金曜日

52(869) 雪まんま: 2012.08.03

あべ美佳著「雪まんま」
(ISBN978-4-14-005619-6 C0093)
を読んだ。
農家出身の脚本家の著者が、
はじめて書いた小説だ。
農家の復権を目指す
若い女性の話しである。
地産地消でコメの味と価値を
まもっていこうというものである。
ただし、メディアの利用、
試験場や行政への働きかけなど
現代的なテーマもある。
なかなかおもしろかった。

2012年8月1日水曜日

51(868) 阿片王: 2012.08.01

佐野眞一著「阿片王」
(ISBN978-4-10-131638-3 C0193)
を読んだ。
里見甫とその周辺の人々の
佐野氏固有の執拗な取材によって
浮き彫りにされていく。
私欲のない心。
大局をみとおせる眼力。
秘密を守り通せる精神力。
そんな里見に影響を受けた人々。
戦争の証人が少なくなる時期、
それを丹念に掘り起こしている。
彼のルポは面白い。

2012年7月22日日曜日

50(867)「地球のからくり」に挑む: 2012.07.22

大河内直彦著「「地球のからくり」に挑む」
(ISBN978-4-10-610472-5 C0240)
を読んだ。
エネルギーの基づく、人類の歴史。
エネルギーベースでみる人類の活動状況。
太陽から受けたエネルギーとの比較。
空気中の窒素からアンモニアの合成から、
肥料革命、火薬革命へ。
石油、石炭の起源と地球サイクル。
ここのパーツは既知であっても、
ストーリーや視点がユニークである。
なんといっても、文章が読みやすく、
内容に引き込まれる。
前著に続いていい本である。
いや、いい書き手なのかもしれない。

2012年7月19日木曜日

49(866)プラネタリウムを作りました: 2012.07.19

大平貴之著「プラネタリウムを作りました[改訂版]」
(ISBN978-4-7678-1015-7 C0044)
を読んだ。
個人が自分の自力でいろいろ学びながら
世界最高級のプラネタリウムを
制作していく話である。
著者は小学生から科学少年で
プラネタリウム、ロケットなどに興味を持ち
制作を続けてきた。
大学も1年休学して
プラネタリウム作成を目指した。
ソニーに就職後持ち自宅で制作をした。
そして世界最高の数の投影能力をもつ。
制御回路、原盤の制作機器、制御プラグラム、
制菌管理プログラム、地球CG制作など、
あらゆるものを自作していった。
レンズ、光源、ドームなども既成素材をあさり
改造していった。
ソニーを退社して、独立していった。
今までの蓄積が現在の彼のすべての資産となった。
面白い生き方であった。

2012年7月17日火曜日

48(865)偏差値70の野球部4: 2012.07.17

松尾清隆著「偏差値70の野球部4」
(ISBN978-4-09-408723-9 C0193)
を読んだ。
完結編である。
甲子園常連の強豪校との対決。
理論から実践編へとなる。
理論が面白いが、
試合展開が少々わかりにく。
多分登場人物のイメージ形成が
できてないからだろう。
4部作だが、1冊本にして
一気に読ませたほうが
面白みがあると思うのだが。

2012年7月15日日曜日

47(864)偏差値70の野球部3: 2012.07.15

松尾清隆著「偏差値70の野球部3」
(ISBN978-4-09-408722-2 C0193)
を読んだ。
超進学校の弱小野球部の投手が、
天才女子高生のとんでもない理論にのとって
野球をするというストーリー。
前回は打撃理論で、今回は守備理論。
打撃の理屈はわかるが、
守備の理屈は少々くるしい。

2012年7月13日金曜日

46(863)偏差値70の野球部2: 2012.07.13

松尾清隆著「偏差値70の野球部2」
(ISBN978-4-09-408721-5 C0193)
を読んだ。
ぶっ飛んだ登場人物たち。
しかし彼らの中に論理の部分が
なんとなく筋が通っている気もする。
それがフィクションにおける
リアリティなのだろう。
あと2部続くようだ。

2012年7月12日木曜日

45(862)仏果を得ず: 2012.07.12

三浦しをん著「仏果を得ず」
(ISBN978-4-575-51444-5 C0193)
を読んだ。
文楽に携わる青年(30歳ほど)の物語。
文楽の出し物になぞらえて
彼の恋愛と芸への悟りが進んでいく。
彼女の作品は面白い。
面白い職業の人が出てくる。
いろいろなな職業があることを感じる。

2012年7月9日月曜日

44(861)偏差値70の野球部1: 2012.07.09

松尾清隆著「偏差値70の野球部1」
(ISBN978-4-09-408720-8 C0193)
を読んだ。
才能のあった少年野球から中学校野球の投手が、
狂った歯車のせいと自分の思い違いで
とんでもない進学校にはいってしまった。
そこには野球部があったが、
活動すらまとめにできない。
そんな野球部に勧誘され、
新しコーチが就任するが、
それがとんでもない外国人教師だった。
というところで終わる。
普通の小説なら導入がなっと終わったところで
1巻が終わる。
消化不良の状態である。

2012年7月8日日曜日

43(860)動物園で逢いましょう:No. 4099 2012.07.08

五條瑛著「動物園で逢いましょう」
(ISBN978-4-575-51500-9 C--193)
を読んだ。
スパイ小説である。
読んだのは、裏見返しにあった、
「鉱物シリーズ」で大活躍とあったので、
気になりよんだ。
しかし、本当に本格スパイ小説であった。

2012年7月3日火曜日

42(859)ビブリア古書堂の事件手帖3: 2012.07.03

三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖3」
(ISBN978-4-04-886658-3 C0193)
を読んだ。
古書のまつわる事件がいくつか。
ほのぼのとした事件が起こり
謎が解かれている。
古書店主の家族、登場人物に関する謎が
絡み合っている。
そんな総体的な底流も
重要な役割があるのだろう。

2012年6月30日土曜日

41(858)旅する巨人: 2012.06.30

佐野眞一著「旅する巨人」
(ISBN4-16-352310-3 C0023)
を読んだ。
「宮本常一と渋沢敬三」という副題がある。
渋沢栄一の孫で銀行家から
仕方なく戦時と戦後の政策側にかかわった敬三。
彼は学問を目指したが十分にできなかったが、
パトロンとして柳田とは違った民俗学を起こす。
その一番の弟子が宮本常一であった。
彼はあることに一生を捧げ、
脅威の野外調査と膨大な原稿を残した。
宮本が渋沢から守った教えは
「財界でも学界でも中心に居てはいけない。
いつも少し離れたところに居るべきだ。
そうしないと渦の中に巻き込まれてしまう。
そして自分を見失う。」
何時の時代もこの言葉は重要だ。
もちろん私にも。

2012年6月22日金曜日

40(857)宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか: 2012.06.22

吉田直紀著「宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか」
(ISBN978-4-7966-8310-4 C0244)
を読んだ。
うーーん。
文章を書いた人は
わかりやすく書くことができるようなのだが、
文章が不統一である。
そもそも本人が本当に書いたのか。
新知見が少なすぎる。
一冊には内容が少なすぎる。
かなり期待して読んだので
失望が大きい。

2012年6月19日火曜日

39(856)鉄の骨: 2012.06.19

池井戸潤著「鉄の骨」
(ISBN978-4-06-2770972 C0193)
を読んだ。
青森で購入して読みだして
やっと読みおわった。
量が多いので読むのに
時間がかかった。
しかし、面白く読めた。
企業と銀行のサラリーマンの物語である。
市井の普通の人が、
談合にどう対処しするか。
そんなストーリで話を進む。

2012年6月17日日曜日

●のんびり:No. 4080 2012.06.17

昨日は、午前中買い物にいっき、
午後は自宅でくつろいでいたが、
疲れているようで、うとうとしていた。
昨夜10時前に帰宅した。
青森からの出張だった。
青森では、交通の便が悪く、
待ち合わせ時間がたくさんあった。
津軽鉄道を使ってでかけた。
観光と通学が主な利用なのだろうか。
利用客は少ない。
それがのんびりとしていい。
ゆったりとしたのんびりとした
時間の流れを感じた。
五所川原での2時間は、
市内の観光施設を見ることができた。
ただ、空港での待ち時間は
ひたすら読書となった。

●アクセス:No. 4079 2012.06.17

誉田哲也著「アクセス」
(ISBN978-4-10-130871-5 C193)
を読んだ。
ホラーとサスペンスを合わせたものである。
そして一部仮想空間での話しとなる。
少々ついていけないところがあり、
途中でやめかけたが、
終わりに気になり最後まで読んでしまった。

2012年6月14日木曜日

36(853)ビブリア古書堂の事件帖2: 2012.06.14

三上延著「ビブリア古書堂の事件帖2」
(ISBN978-4-04-870824-1 C0193)
を読んだ。
昨日と今朝であっさり読めてしまった。
なかなか面白かった。
短篇集だが、主人公や登場人物たちの
事情は進展していく。
古書を素材にした軽いミステリーだ。

35(852)ビブリア古書堂の事件帖: 2012.06.14

三上延著「ビブリア古書堂の事件帖」
(ISBN978-4-04-870469-4 C0193)
を読んだ。
軽いミステリーである。
死者のでないほのぼのとしたものである。
ボリュウムが少ないので
あっさりと読める。
なかなか面白かった。

2012年6月12日火曜日

34(851)大気の進化46億年O2とCO2: 2012.06.12

田近英一著「大気の進化46億年O2とCO2」
(ISBN978-4-7741-4781-0 C3044)
を読んだ。
この手の一般向けの書籍は、
私にとっては、いい勉強の機会となる。
特に著者が公開すべきだと考えている
最新情報を目にすることができる。
大きな流れの変化があれば、
関連の文献や専門書を見る必要がある。
この本では、 学問の流れには
大きな変化はなかったことがわかった。
ただし、詳細な点ではいろいろな新知見があった。
私にとっては、そんな細々したことも大切なのだが。

2012年6月7日木曜日

33(850)木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか: 2012.06.07

増田俊也著「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」
(ISBN978-4-10-330071-C0093)
を読んだ。
膨大な量のノンフィクションのドキュメントである。
読むのに長い時間がかかったが、
面白かった。
「シャトゥーン」 を書いた作家だ。
不出生の柔道家がプロレスで力道山に負けた。
なぜ負けたのかを
増田氏は追求していく。
負けるはずのない木村が、負けたのは、
なにか裏があるのではないか。
それを多くの関係者や
膨大な資料をあたって追求していく。
しかし、不本意ながら
負けるべくして負けたと結論する。
昭和の時代の柔道や武道、興行、裏社会などからも
解き明かしながら述べていく。
4年間の雑誌連載の後の単行本化なので、
内容に重複する部分、
時間的に前後する部分などもあり、
一気に読むと気になるところがある
その膨大な内容に圧倒されて、
そのような欠点は消えていく。

2012年5月24日木曜日

32(849)理系の子: 2012.05.24


ジュディ・ダットン著「理系の子」
(ISBN978-4-16-375080-4 C0098)
を読んだ。
アメリカの理系大好きの子で
インテル国際学生科学フェア2009に
出場した高校生を紹介している。
恵まれた優等生がタイトルをとるわけではない。
少民族、不幸な家庭、自宅教育の独習、
あるいはらい病にかかった女子高生、
そしてお金持ちの女子高生
核融合炉つくってしまったなどなど
多彩な高校生が登場する。
共通するのは科学に見せられた学生たちだ。
日本語版にはタイトルをとった
千葉の高校生の文章も掲載されている。
面白い。
家の子どもにも読ませたいものだ。
日本の学生にもチャンスがあるのだ。

2012年5月22日火曜日

31(848)昭和の終わりと黄昏ニッポン: 2012.05.22

佐野眞一著「昭和の終わりと黄昏ニッポン」
(ISBN978-4-116-734009-4 C0195)
を読んだ。
昭和天皇の崩御の事件、
昭和の終わり前後の話を
2000年以降に取材して書かれたものだ。
その他に格差や下流社会などを題材に、
書かれたルポがいくつかある。
中でも昭和の終わりは、面白かった。
佐野氏のルポは、
彼自身の視点で書かれているために、
読む側としても通説とは違った面白がある。
そして何より大量の資料と取材が
文章の背景にあることが
このルポからはよみとれる。
これらの手法はメディアや
ジャーナリズムのあり方として
当たり前だろう。
ところが、現状のメディアや
ジャーナリズムと比べると
佐野氏のルポが際立って見える。
寂しい限りである。
あとがきを読むと、
各方面から反響があったようだ。
それに対しても堂々と反論し、
間違いは謝罪する。
潔さを感じてしまう。

2012年5月17日木曜日

30(847)誰も書かなかった石原慎太郎: 2012.05.17

佐野眞一著「誰も書かなかった石原慎太郎」
(ISBN978-4-06-276247-2 C0195)
を読んだ。
長編のルポルタージュであったが
一気に読めるものであった。
ただし、長編であったから
読むのに1週間かかったが。
石原慎太郎の純文学はあまり面白くないが、
青春小説は若い頃に読んで
面白かった覚えがある。
政治家としては、途切れることなく
話題を提供している。
そしてそのべらんめえ調が
大衆ウケしているところもある。
その背景にあるものが、
佐野氏の見方で語られる。
面白い。

2012年5月9日水曜日

29(846)なぜ地球だけに陸と海があるのか: 2012.05.09

巽好幸著「なぜ地球だけに陸と海があるのか」
(ISBN978-4-00-029591-8 C0344)
を読んだ。
巽氏の書く本は面白い。
一線級の研究者が
最新情報だから面白いのか。
それとも巽氏の書く文章が読ませるのか。
多分両方なのだろう。
分量の少ない本なので一気に読んだ。
やはり新しい知見、大胆な知見があった。

2012年5月7日月曜日

28(845)添乗員奮戦記: 2012.05.07

岡崎大五著「添乗員奮戦記」
(ISBN4-04-365402-2 C0195)
を読んだ。
海外旅行の添乗員の体験談である。
パック旅行でも色々な事件があるようだ。
travelはフランス語のtravailを語源とする。
travailは、「仕事」や「骨折り」という意味で
旅をするということは、
大変なことを意味するのだ。
そんな事件がいろいろ紹介されている。
こんな本を読むと、
旅に出たくなる。

2012年5月5日土曜日

27(844)遠い「山びこ」: 2012.05.05

佐野眞一著「遠い「山びこ」」
(ISBN4-10-131637-6 C0195)
を読んだ。
無着成恭の「山びこ学級」の40年後を
詳しルポルタージュしたものである。
「山びこ学級」は、昭和23年に赴任した無着が
山村の中学校で行った教育実践を
まとめたものである。
戦後の民主主義や民主主義教育が
戸惑っている時、その本は出版された。
民主主義教育の典型的実践として、
メディアにもてはやされた。
それは、無着と生徒に大きな影響を与えた。
その後の子供たちや無着の消息を調べ
取材をして、本書は書かれた。
素晴らしい取材、そしてルポである。
佐野氏の徹底した取材の能力には
いつも驚かされる。
そんな取材から、別の何かが見えていくる。
今回のルポからも、
戦後の教育と農業の衰退が、
行政側と現場の葛藤を含めて見えてきた。

2012年4月30日月曜日

26(843)あんぽん 孫正義伝: 2012.04.30

佐野眞一著「あんぽん 孫正義伝」
(ISBN978-4-09-388231-6 C0095)
を読んだ。
面白い。
一気に読んでしまった。
孫の背景や生い立ち、親族にも
奇妙な面白さがあるのはもちろん、
著者である佐野氏の人間性を
反映しながら書かれていることが、
彼のルポルタージュの面白さだろう。
ルポしている人物に
入れ込んでいる姿が面白い。
のめり込んだ取材から、
不思議なめぐり合わせで
いろいろなニュースソースを発掘し、
新たな人脈が生まれる。
そんな体験も読者は同時に味わえる。
扱っている人、素材が
大きなニュースバリューがあるが、
今のマスメディアが扱わない視点がある。
それは佐野氏の個性を反映しているからであろう。
彼の作品をしばらく読んでみるつもりだ。

2012年4月26日木曜日

25(842)倒幕の紋章: 2012.04.26

加地将一著「倒幕の紋章」
(ISBN978-4-569-67779-8 C0193)
を読んだ。
幕末の時代小説じたての
幕末論である。
中途半端に終わったと思ったら、
今後も続くようである。
期待したいが、
著者は他のシリーズ本を書いているので
どうなることやら。

2012年4月22日日曜日

24(841)失われた秘紋: 2012.04.22

加地将一著「失われた秘紋」
(ISBN978-4-396-61370-9 C0021)
を読んだ。
漢字を頼りに、
古代史を探る。
日本人の由来と民族の由来を探る。
それをシリーズの小説としている。
論証部分は、小説らしくないが、
読めるので面白い。
ただし、いつものように結論は定かでないが。

2012年4月11日水曜日

23(840)西郷の貌: 2012.04.11

加治将一著「西郷の貌」
(ISBN978-4-396-61413-3 C0021)
を読んだ。
著者の最近著である。
幕末の13人の武士の写真を中心に
話が展開していく。
そこに写っている人物はだれか、
なぜ写っているのか。
しかし、ストーリーはごろごろ転がり、
写真からは離れていく。
最後に戻ってくる。
ノンフィクションなら論理展開に
ついていけないところだが、
小説であるから面白い。

2012年4月10日火曜日

22(839)13歳の娘に語るガロアの数学: 2012.04.10


金重明著「13歳の娘に語るガロアの数学」
(ISBN978-4-00-005211-5 C0041)
を読んだ。
20歳で夭折した天才数学者ガロアの業績を
大学での整理された形ではなく、
形成史を追いながら
わかりやすく説明している。
群と置換、体などの概念を導入して、
高次方程式を抽象化してどう眺めるか
を解説している。
なかなか難解だが、
忠実にフォローすれば、
なんとなく理解できる。
しかし、ガロアの見ていた景色は
私にはなかなか見えない。

2012年4月4日水曜日

21(838)舞い降りた天皇: 2012.04.04

加治将一著「舞い降りた天皇」上・下
(ISBN978-4-396-33625-7 C0121
ISBN978-4-396-33626-4 C0121)
を読んだ。
天皇と書いて「すめろぎ」と読む。
加治氏の小説による
歴史推理である。
彼の小説は面白い。
明石散人の著書と同じ面白さがある。
明石散人が書かなくなったので、
加治氏がその後継者だろうか。
継続的に読んでいこうか。

2012年3月23日金曜日

20(837)龍馬の黒幕: 2012.03.23

加治将一著「龍馬の黒幕」
(ISBN978-4-396-33506-9 C0120)
を読んだ。
フリーメイソンと明治維新の関連を
述べたはずだが、
あまりフリーメイソンについては
強調されていない。
また、龍馬暗殺についての新説を提唱している。
説明や時系列、人文描写が飛び飛びなので
フォローするのが大変である。
ノンフィクションの書き方として理解しづらい。
また、フィクションでは許される論理が、
ノンフィクションでは許されない論理が多数あり、
信頼性が低く感じる。
彼の作品は小説じたてのほうが面白い。

2012年3月18日日曜日

19(836)幕末維新の暗号 2012.03.18

加治将一著「幕末維新の暗号」

(ISBN978-4-396-61286-3 C0021)
を読んだ。
歴史を素材にした小説である。
明石散人のような小説である。
自分の陰謀史観をいろいろな証拠によって
展開するものである。
論理的には証拠不十分のところが多々あるが、
小説として考えれば
面白みは増す。
同じ著者の他の本も読みだした。

2012年3月11日日曜日

18(835)はじめてのえころじい:No. 4002 2012.03.11

藤井宏一編著「はじめてのえころじい」
(ISBN4-7853-0603-3 C0045)
を読んだ。
少々古い内容であるが、
会話文による話題の展開である。
このような展開は好きである。
内容が深いものをわかりやすくするつもりが
少々わかりにくくなっている気がする。
でも複数の著者が統一した会話調で
かけているのがすごい。

2012年3月7日水曜日

17(834)海底ごりごり 地球史発掘: 2012.03.07

須藤斎著「海底ごりごり 地球史発掘」
(ISBN978-4-569-80164-3 C0244)
を読んだ。
IODPの航海である。
友人がH氏がコチーフをしているレグだ。
ニュージーランド沖を数箇所
掘削するプロジェクトである。
もう、私は地質学のプロパーを降りたので、
乗船する機会はないので、
羨ましさ半分、あきらめ半分。
自分なりのやりたいことをすることへの
意識の確認半分、動機の増進半分。
彼の書くものは、等身大で共感できる。

2012年3月5日月曜日

16(833)決着!恐竜絶滅論争: 2012.03.05

後藤和久著「決着!恐竜絶滅論争」
(ISBN978-4-00-029586-4 C0344)
を読んだ。
なかなか面白い内容であった。
恐竜絶滅が地質学者では自明とおもっていたが、
メディアに流れるのが反対論者の説ばかりなので、
それに決着を付けるために、
41名でサイエンスに掲載された論文。
その裏舞台から内容を
わかりやすくまとめた本である。
なかなか面白かった。

2012年3月3日土曜日

15(832)リブート!: 2012.03.03

福田和代著「リブート!」
(ISBN978-4-575-23733-7 C0093)
を読んだ。
銀行のIT関連のSEたちのトラブルへの対処と
その人間関係を描いものである。
コンピュータやプログラムのトラブルが中心で
人間模様が薄感じた。
舞台やパーツはいいのだが、
ストーリが今ひとつであった。

2012年3月1日木曜日

14(831)写楽閉じた国の幻: 2012.03.01

島田荘司著「写楽閉じた国の幻」
(ISBN978-4-10-325231-3 C0093)
を読んだ。
大作である。
読むのに時間がかかったが、
面白かった。
作家が歴史的な事柄に
独自の説を出すということはよくある。
研究者ではないから詰めが甘いところがある。
しかし、作家であるから、
その書き様、ストーリーは面白い。

2012年2月21日火曜日

13(830)津波と原発: 2012.02.21

佐野眞一著「津波と原発」
(ISBN978-4-06-217038-3 C0095)
を読んだ。
二部構成で、一部で津波の現場を歩くルポで、
二部が原発街道のルポと
その周辺の取材によるものである。
どうしても原発には正力松太郎、
利権、原子力村などどろどろしたものがでてくる。
こんな実体があることが日本の弱さなのだろうか。
隠蔽することなく公開して
ものごとを進められないだろうか。

12(829)格闘する者に○: 2012.02.21

三浦しをん著「格闘する者に○」
(ISBN4-7942-0960-6 C0095)
を読んだ。
不思議なタイトルだと思っていたが、
出版社の就職試験とき
案内の人が、該当を「かくとう」と
何度も誤読したエピソードがある。
それからとったものだ。
内容は就職に格闘する学生の話である。
不思議な趣のある本である。
さすが三浦しをんだ。
内容は面白い。

2012年2月17日金曜日

11(828)天使のナイフ: 2012.02.17

薬丸岳著「天使のナイフ」
(ISBN4-06-213055-6 C0093)
を読んだ。
51回江戸川乱歩賞の受賞作である。
審査委員の満場一致での受賞だ。
少年法と加害者、被害者との重いテーマである。
引きこまれて一気に読んだ。
ストーリーは面白いが、
内容が暗く重いので、
読後感がすっきりしない。

2012年2月15日水曜日

10(827)東電OL殺人事件: 2012.02.15

佐野眞一著「東電OL殺人事件」
(ISBN4-10-436901-2 C0095)
を読んだ。
表題の事件を、裁判とともに
長期にわたって取材したものである。
社会の暗部を書いたものだ。
一部独善、思い入れの部分があるが、
なかなかすごいルポであった。
いくつか彼のルポを読む予定である。

2012年2月7日火曜日

9(826)算聖伝: 2012.02.07

鳴海風著「算聖伝」
(ISBN4-404-02882-2 C0093)
を読んだ。
関孝和の伝記小説である。
日本の算学の創始者で、
世界でももっとも進んでいた数学者であった。
その生涯があまり記録されていないようだ。
数学に著作は多数あるのにだ。
そこにはフィクションの余地が生じる。
これそれを最大限に活かした物語である。
なかなか面白かった。

2012年2月2日木曜日

8(825)小暮写眞館: 2012.02.02

宮部みゆき著「小暮写眞館」
(ISBN978-4-06-216222-7 C0093)
を読んだ。
大部であるが、面白い。
幽霊や心霊写真が題材になるが、
中心は人や家族のさまざまなあり方を
表現しているのであろう。
読むのに時間がかかったが、
やめられずに最後まで読みきれた。

2012年1月27日金曜日

7(824)鉱物アソビ: 2012.01.27

フジイキョウコ著「鉱物アソビ」
(ISBN978-4-86020-294-1 C0076)
を読んだ。
変わった本である。
鉱物を楽しんできた著者の
鉱物の楽しみ方を紹介している。
非常に不思議な本である。
鉱物の専門家ではなく、
愛好家の本だ。
鉱物のこんな見方もあるのだと思った。

2012年1月21日土曜日

6(823)下町ロケット: 2012.01.21

池井戸潤著「下町ロケット」
(ISBN978-4-09-386292-9 C0093)
を読んだ。
以前から読みたいと思っていたが、
大学の図書館でも貸出中が続いていて
なかなか借り出すことができない。
直木賞を受賞したからだ。
そこで、他の作品をいくつか読んでいた。
本書を読んだところ、
パターンは似ているが、
中小企業が窮地に陥る。
そこに強い敵役がある。
独自のポリシー、技術、信頼などによって
その危機を乗り切っていく。
いつものパターンである。
しかし、技術に関する内容なので、
その部分が面白みがある。
なかなかよかった。

2012年1月19日木曜日

5(822)究極のドグマ: 2012.01.19

機本伸司著「究極のドグマ」
(ISBN978-4-7584-3600-7 C0193)
を読んだ。
シリーズの第3作である。
今回は生命の本質についてをテーマにしている。
人は完全な知性を手に入れることができるのか。
できるとすると、どのようにアプローチをすればいいのか。
そんな命題を考えるストーリーだ。
なかなか面白い。
そう来るかと思える展開、
ここでそんだ面白いアイディアを使ってしまうのか、
などいろいろ考えながら楽しめた。
なかなか深い内容だった。

2012年1月15日日曜日

4(821)和算忠臣蔵: 2012.01.15

鳴海風著「和算忠臣蔵」
(ISBN4-09-387371-2 C0093)
を読んだ。
和算についての内容は少しか出てこない。
忠臣蔵の新たな背景を提示する内容であった。
和算についての内容を期待して読んだのだが
そうではなかった。
そんなつもりで読んでなければ
面白かったのかもしれないが
読んだ動機が違うので残念であった。

2012年1月10日火曜日

3(820)算学武芸帳: 2012.01.10

金重明著「算学武芸帳」
(ISBN978-4-02-264586-9 C0193)
を読んだ。
なかなか面白かった。
数学の部分は深入りしないで書かれているが、
そのに興味があるが、
多分、微積分や群、環などの概念の
数学の分野であろうと考えられる。
そのような部分を解説をいれると
多分一般の読者はついていかないのだろうな。

2012年1月8日日曜日

2(819)限界集落株式会社: 2012.01.08

黒野伸一著「限界集落株式会社」
(ISBN978-4-09-386315-5 C0093)
を読んだ。
面白かった。
愛媛県を思い起こさせるような過疎の山村。
そこで地域おこしなが行われる。
地域の特性を生かし、
それを商品として売りだしていく。
どこでもありそうなアイディアだが、
なかなかそれができない。
農協、役場、個人のエゴなど
マイナスイメージも提示されている。
でも、このような正攻法しか
過疎集落は生き残る道なないのだろうな。

2012年1月5日木曜日

1(818)プラチナデータ: 2012.01.05

東野圭吾著「プラチナデータ」
(ISBN978-4-344-01847-1 C0093)
を読んだ。
DNAの解読、解析が進み、
遺伝要素による個人の特性を
読み取る技術が進めば、
犯罪捜査も簡便化できる。
あるいは電気刺激による麻薬のようなシステムなど、
いろいろなアイディアが盛り込まれる。
そんな近未来(?)の話である。
そこに多重人格者の科学者や
自閉症的な天才、
精神科医、陶芸家、自給自足の脱都会組、
簡便化した操作に嫌気のさした刑事、
さまざまな人間が登場し、
ストーリを彩る。
そんな中での殺人事件。
面白かった。