2012年10月30日火曜日

70(887) 2/2 2012.10.30


中島みゆき著「2/2」
(ISBN4-87728-138-X C0093)
を読んだ。
夜会の7回目の舞台を
小説化したものだ。
小説で読むと舞台でどう表現したのだろうか、
と思える状況が次々とでてくる。
そして歌をどう織り込んだのか。
これは、完全な小説になっている。
夜会の素晴らしさがわかる。
ストーリーの最後がどうなったか知りたい気もするが、
言わぬか花。

2012年10月27日土曜日

69(886) [小説]フェルマーの最終定理: 2012.10.27


日沖家桜皮著「[小説]フェルマーの最終定理」
(ISBN978-4-569-77742-9 C0041)
を読んだ。
小説である。
フェルマーの定理に至る歴史、
解決に至る歴史を
簡単に示しながら
恋愛小説風にしたものだ。
手法はありかもしれない。
しかし恋愛小説に
数学が負けいるのではないか。
あるいはフェルマーの定理が
本当に主役なのという感じだ。

2012年10月26日金曜日

68(885) 大悪魔と算数決戦: 2012.10.26


小島寛之著「大悪魔と算数決戦」
(ISBN978-4-7741-5139-7 C3041)
を読んだ。
小中学生向けだというが、
パラドクスの理解はなかなか難しい。
ストーリーは優しく展開されている。
パラドクスの解説は不十分で
難解である。
このような内容は
本当に小中学生が理解できるだろうか。
中学生の長男に進めてみようか。

2012年10月24日水曜日

67(884) 鎮火報 2012.10.24


日明恩著「鎮火報」
(ISBN978-4-06-275975-5 C0193)
を読んだ。
著者名は「たちもり めぐみ」と読む。
何度の聞いても覚えられない。
それに引っかかっている。
本屋で本を探す時、
著者名で分類されていると
見つけることができない。
多分語源は森を発ったら日が明るかった、
ということではないだろうか。
そう覚えるしかない。
小鳥遊(たかなし)と似たようなものだろうか。
さてさて名前はこれまで。
小説は面白い。
新米消防士が主人公で、
一人称の語りですすむ。
ミステリーあり、サスペンスあり、
熱血ありの青春小説でもある。
盛りだくさんであるが、
無理がないので、
ついつい読み進んでいける。

2012年10月14日日曜日

65(882) 雲の王 2012.10.14


川端裕人著「雲の王」
(ISBN978-4-80-771455-5-C0093)
を読んだ。
気象を読む特殊な能力をもつ一族のはなし。
恩田陸や半村良の世界観だが。
川端氏の持つ、科学的裏付けや先端知識が
リアリティをましている。
川端氏の作品では
久しぶりに手応えのある作品に感じた。

2012年10月9日火曜日

64(881) 完全なる証明: 2012.10.09


マーシャ・ガッセン著「完全なる証明」
(ISBN978-4-16-765181-7 C0198)
を読んだ。
ポアンカレ予想を証明したペレルマンの話しである。
ミレミアム問題にしていされ、
証明したものに100万ドルの賞金を
与えられることになっているた。
しかし、ペレルマンは、その100万ドルを拒否した。
以前にもペレルマンのことを書いた本を読んだが、
それは、証明の内容にも触れているものであった。
この本は、同じ時代のソビエトに
ユダヤ人として生きた著者が
多くの関係者に取材して書いたものである。
ペレルマンは他人との接触を絶っているために、
彼自身へのインタビューはなされていない。
詳しい取材は彼の今まで人生と
なぜ、そのような行動をとったのかを
なんとなくわかったような気がする。

2012年10月2日火曜日

63(880) ガリバー・パニック: 2012.10.02


楡周平著「ガリバー・パニック」
(SIBN4-06-273224-6 C0195
を読んだ。
必然性に乏しいが、
ある日突然、九州の土木作業員が
千葉の九十九里浜に
身長100mの巨人として出現した。
現在の日本が彼を
どう処遇するのかがテーマである。
ジョナサン・スウィフトのへのオマージュの
社会風刺小説である。
あるときガリバーが津波に
あるときは救世主に、
あるときは心の拠り所にみえてくる。
なかなか考えさせられる小説である。