2013年12月28日土曜日

127(1029) ガラパゴスのふしぎ: 2013.12.28

NPO法人日本ガラパゴスの会著「ガラパゴスのふしぎ」
(ISBN978-4-7973-5802-5)
を読んだ。
ガラパゴスの地質学的、生物学的特徴、
そして現状と保全の取り組みなどが
体系的にコンパクトにまとめられている。
ガラパゴスの概要を知るのがいい本だ。
次は、写真集とダーウィンフィンチの進化の話しを
読もうかと思っている。
ああそうだ、ビーグル号の航海記も読みたい。

2013年12月25日水曜日

126(1028) 晩夏に捧ぐ: 2013.12.25

大崎梢著「晩夏に捧ぐ
成風堂書店事件メモ(出張編)」
(ISBN978-4-488-48702-7 C0193)
を読んだ。
成風堂書店シリーズの第二弾にして
長編の物語である。
舞台も成風堂ではない。
探偵役の主人公が二人が、
長野県の地方の由緒ある
書店に出かける。
その書店の幽霊事件から
過去の殺人事件の謎まで
解き明かすストーリーである。

2013年12月21日土曜日

125(1027) 誰か Somebody: 2013.12.21

宮部みゆき著「誰か Somebody」
(ISBN)978-4-16-754906-0 C0193)
を読んだ。
単純な事故死にかかわる事件から
その犯人よりも被害者家族の周辺の
事情がわかるにつれて、
大きな真相がわかってくる。
そして最後にはやるせない結論がでてくる。
宮部みゆきはうまい。
が、この話は私には重い。

2013年12月16日月曜日

124(1026) 冥府界の産声: 2013.12.16

北森鴻著「冥府界の産声」
(ISBN978-4-334-74507-3 C0193)
を読んだ。
冥府界とかいて「アヌビス」と読む。
その意味は「死者の書」からとられたようだ。
脳死問題と臓器移植を扱っている。
新宿のホームレスの
ダンボール村の話しもでてくる。
完全なミステリー仕立てである。
北森氏のストーリーは、
いつも面白いのだが、
これは普通のミステリーとなっている。

2013年12月13日金曜日

123(1025) 配達あかずきん: 2013.12.13

大崎梢著「配達あかずきん
成風堂書店事件メモ」
(ISBN978-4-488-48701-0 C0193)
を読んだ。
書店員を探偵にした
店で起こる「日常の謎」を扱った短篇集だ。
色々な日常的な事件を
論理的に謎解きしていく物語だ。
殺人や凶悪犯は出てこない。
そんなことでも、成立するミステリーだ。
何人かこのような作風の作品を読んだことがある。
穏やかなミステリーなので
ほのぼのした気分になる。

2013年12月11日水曜日

122(1024) どちらかが彼女を殺した: 2013.12.11

東野圭吾著「どちらかが彼女を殺した」
(ISBN4-06-264575-0 C0193)
を読んだ。
久しぶりの東野のミステリーだ。
このミステリー自体は単純で、
主な登場人物は4名。
犯人も2人のうちのどちからあるいは両方か。
それの謎解きがおこなれる。
細かい伏線があちこちにはられている。
謎解きの最後に犯人がわかるはずなのに
その犯人は本の中で示されない。
このミステリーの面白いところである。
注意深く読めば
犯人がわかる工夫が凝らしてある。
文庫版の解説は袋とじになっている。
そこには多くの謎がページまで指定されて
解説されている。
ただし、解説でも、犯人が示されていない。
心憎い工夫である。

2013年12月7日土曜日

121(1023) 共犯マジック: 2013.12.07

北森鴻著「共犯マジック」
(ISBN978-4-19-892139-2 C0193)
を読んだ。
連作短編である。
おもしろい。
数冊のフォーチュンブックの購入者が織りなす
寿司義な短編集だ。
帝人事件、3億円事件、グリコ森永事件
重要事件との絡みが生まれる。
序章がことの起こりを、
終章では、
短編でぼんやりとはられた伏線が
全て明らかにされる。
やはり北森は短編の名手だ。
もう残された未読作品は少なくなってきた。
心惜しい。

2013年12月5日木曜日

120(1022) ザ・万字固め: 2013.12.05

万城目学著「ザ・万字固め」
(ISBN978-4-903908-41-0 C0095)
を読んだ。
エッセイ集である。
あちこちの雑誌に書いたエッセイを集めたものだ。
万城目氏のひょうきんな
ものの見方が出ている本だ。
軽く読める一冊だ。

2013年12月2日月曜日

119(1021) 雨乞い部 2: 118(1020) 雨乞い部 1: 2013.12.02

119(1021) 雨乞い部 2: 2013.12.02
118(1020) 雨乞い部 1: 2013.12.02

青柳蒼人著「雨乞い部 1」
(ISBN978-4-06-375227-4 C0193)
「雨乞い部 2」
(ISBN978-4-06-375248-9 C0193)
を読んだ。
ライトノベルだそうだ。
青少年向けのジョークが多く、
少々辟易した。
ストーリーは面白いのだが、
通常の小説にすればいのにと思った。

2013年11月28日木曜日

117(1019) はじめましてファイマン先生: 2013.11.28

ジム・オッタヴィアニ作リーランド・マイリック画
「マンガはじめましてファイマン先生」
(ISBN978-4-06-257832-5 C0242)
を読んだ。
アメリカのマンガである。
日本の高度なマンガを読んでいるので、
カット割りの単調さ、
構図の単調さ、
登場人物の表情のなさ
など見劣りがする。
しかし、ファイマン自体が
すごい人生、楽しん人生を送っているので
知らいない部分がいくつかあったので、
楽しめた。
内容もなかなか豊富であった。

2013年11月25日月曜日

116(1018) 書物狩人: 2013.11.25

赤城毅著「書物狩人」
(ISBN978-4-06-182487-4 C0293)
を読んだ。
書物狩人とかいてフランス語で
「ル・シャスート」というそうだ。
大学の教員という肩書で、
稀覯書だけでなく、
いわくつきの書物を見つける人。
ル・シャスートが主人公の短篇集だ。
ストーリの中身は史実に基づくそうだ。
なかなか面白いが
広がりをあまり感じられない。

2013年11月22日金曜日

115(1017) ハーバード白熱日本史教室: 2013.11.22

北川智子著「ハーバード白熱日本史教室」
(ISBN978-4-10-610469-5 C0221)
を読んだ。
研究のスーパーウーマンの北川女史の
半生と現在の大学の
ユニークな講義が紹介されている。
しかし、なにより、日本の歴史感の遅れ
新しい視点の提示がなかなか面白かった。

2013年11月20日水曜日

114(1016) 宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議: 2013.11.20

吉田たかよし著「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」
(ISBN978-4-06-288226-2 C0240)
を読んだ。
宇宙化学というが宇宙生物学的に見た時、
人体の不思議なメカニズムが
解けるという構成である。
いつくかのテーマで語られる。
著者は工学部で宇宙生物学を専攻し、
ジャーナリズムに従事し
医学に転身されたようだ。
不思議な経歴で医師である。
このような経歴の著者が
人体を眺めると
いろいろな不思議が解明できる、
というものだ。
一気に読みきったが、
なぜが集中して読めず、
頭に残りにくい。
私の側の問題だろうか。

2013年11月18日月曜日

113(1015) 数学ガールの秘密ノート: 2013.11.18

結城浩著「数学ガールの秘密ノート 式とグラフ」
(ISBN978-4-7973-7414-8 C0041)
を読んだ。
数学の初学者、中高校生向けの内容だ。
WEB連載していものの書籍化したものだ。
登場人物が本編と同じ。
しかし、あっそういうことか、
と気付かされることもある。
子供に読ませたい内容だ。

2013年11月17日日曜日

112(1014) 闇色のソプラノ: 2013.11.17

北森鴻著「闇色のソプラノ」
(ISBN4-16-765643-4 C0193)
を読んだ。
複雑な構想のもとに、
つぎつぎとの偶然と必然が繰り返される。
偶然を必然にするために、
苦労をしているのは否めない。
しかし、飽きることなく
最後まで読ませる。
本稿の童謡詩人のモデルは、
金子みすゞだろうか。
北森鴻は面白い。

2013年11月13日水曜日

111(1013) 地球微生物学: 2013.11.13

太田光・田中裕二著「深海に四〇億年前の世界を見た!
地球微生物学
爆笑問題のニッポンの教養」
(ISBN978-4-06-282612-9 C0040)
を読んだ。
高井研の研究を紹介する
テレビ番組の書籍化である。
ほとんどテレビの内容を
文章起こしをしただけである。
激しい議論が応酬された回である。
テレビを見たがそれを思い出した。

2013年11月12日火曜日

110(1012) 北海道田舎移住日記: 2013.11.12

はた万次郎著「北海道田舎移住日記」
(ISBN4-08-748813-6 C0195)
を読んだ。
著者は、東京から北海道の下川に
思い立って移住してきた。
もともと札幌出身の著者だが、
北海道の田舎に移住してきた。
ただ、静かに何にも縛られず
のんびりと生きていきたい。
そんな思い出いが
この本にはにじみ出ている。
のほほんとして心が楽になりそうだ。

2013年11月11日月曜日

109(1011) 未曽有と想定外: 2013.11.11

畑村洋太郎著「未曽有と想定外」
(ISBN978-4-06-288117-3 C0236)
を読んだ。
東日本大震災に失敗学の権威が
考えたことをまとめたものだ。
事故調査委員に選ばれたので、
その前に一気に言いたいことを書いたようだ。
勢いがあり、読みやすかったが、
深みが少々少ない気がする。
まあ、上記の事情のせいだろう。

109(1011) 未曽有と想定外: 2013.11.11

畑村洋太郎著「未曽有と想定外」
(ISBN978-4-06-288117-3 C0236)
を読んだ。
東日本大震災に失敗学の権威が
考えたことをまとめたものだ。
事故調査委員に選ばれたので、
その前に一気に言いたいことを書いたようだ。
勢いがあり、読みやすかったが、
深みが少々少ない気がする。
まあ、上記の事情のせいだろう。

2013年11月8日金曜日

108(1010) 美少女教授・桐島統子の事件研究録: 2013.11.08

喜多喜久著「美少女教授・桐島統子の事件研究録」
(ISBN978-4-12-0044564 C0093)
を読んだ。
大学ミステリーである。
少々不思議な設定である。
桐島教授は日本女性の初の
ノーベル賞受賞者である。
彼女は、80才を越えているが、
突然の病気で20才ほどに若返った。
原因不明なので
この病気のことは公開されず
大学ある場所に隔離され、
そこで密かに監禁、監視されながらも
自由に研究をしている。
完全免疫という特殊体質の学生である主人公が
手伝いとしてアルバイをするという設定で
事件がはじまる。
事件の謎を解いてくのがストーリだ。
軽い読み物なので一気に読める。

2013年11月6日水曜日

107(1009) ヘンたて2: 2013.11.06

青柳蒼人著「ヘンたて2」
(ISBN978-4-15-031099-8 C0193)
を読んだ。
レギュラーの登場人物と
4年生の部員が登場する。
しかし、それ以外はへんな建物だけである。
季節はクリスマスで
クリスマスに相応しい場所のストリーだ。
残酷さのない
微笑ましいミステリーである。
軽い読み物で気楽に読めた。

2013年11月3日日曜日

106(1008) ヘンたて: 2013.11.03

青柳碧人著「ヘンたて」
(ISBN978-4-15-031071-4 C0193)
を読んだ。
変な建物をトマソンをめぐるサークルのメンバーが
各地の変な建物で起こる
ミステリーを解いてくるという構成である。
そこに学生らしいドラマも流れている。
軽くて読みやすい物語であった。
2作目もあるので読むことにしている。

2013年10月31日木曜日

105(1007) 化学探偵Mr.キュリー: 2013.10.31

喜多喜久著「化学探偵Mr.キュリー」
(ISBN978-4-12-205819-4 C1193)
を読んだ。
私立総合大学での軽いミステリーである。
庶務課の新人職員と
化学准教授が事件を
解決していく短篇集である。

2013年10月29日火曜日

104(1006) 浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ: 2013.10.29

青柳蒼人著「浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ」
(ISBN978-4-06-277301-0 C0193)
を読んだ。
軽いミステリーのシリーズだ。
このシリーズは数学を背景にしているから
好んで読んでいる。
ただ、軽すぎるので、
気分によってはあまり楽しめない。
今回はあまり楽しめなかった。

2013年10月28日月曜日

103(1005) ブレイキングポイント 2013.10.28

桂木希著「ブレイキングポイント」
(ISBN978-4-04-110460-6 C0093)
を読んだ。
日本銀行を襲うが、
何度もどんでん返しがある。
あまりにどんでん返しがありすぎるのと
そのどんでん返しの伏線が不明の部分がある。
彼の作品にはそんなところがあるので、
少々ついていけないところがあるが、
スケールの大きさに惹かれるところがある。

2013年10月24日木曜日

102(1004) そして粛清の扉を: 2013.10.24

黒岳洋著「そして粛清の扉を」
(ISBN4-10-116561-0 C0193)
を読んだ。
残酷なシーンの連続である。
その残酷さには理由がある。
しかし、救いようのない終わりだ。
サスペンスホラーで
クライムミステリーでもある。
最後にどんでん返しがある。
少々重すぎる本であった。

2013年10月20日日曜日

101(1003) 恋する創薬研究室: 2013.10.20

喜多喜久著「恋する創薬研究室」
(ISBN978-4-344-02468-7 C0093)
を読んだ。
いつものように研究者や大学院生が
研究や研究室のコテコテのケミストリーで
繰り広げられる恋とミステリーだ。
軽くてなかなかおもしろい。
一気に読んでしまった。

2013年10月17日木曜日

100(1002) クリーピー: 2013.10.17

前川裕著「クリーピー」
(ISBN978-4-334-92808-7 C0093)
を読んだ。
スリラーとミステリーが合体したものだ。
なかなかこったストーリーになっている。
面白い。
何度もどんでん返しがある。
そんな大きな構成の物語であった。
次作も読んでみたい。

99(1001) 1000冊を達成して: 2013.10.17

この書庫の記録をつけ始めて
1000冊になった。
2001年12月までに読んだ本から初めて、
2002年1月からナンバーをつけ始めて
公式に記録し始めた。
見返すと、初期は読書以外のメモも書いていたが、
最近では読書メモだけをおこなっている。
スタートから数えて12年で1000冊になった。
読書量としては、月8冊程度の読書となっている。
平均週2冊程度。
一時は研究に関係する専門書のみを
読むことを義務付けていた時期もあった。
専門書を読んだという達成感、
新しい知識も少しは手に入れた。
しかし、そのため小説を読まないと
ストレスが溜まってきた。
読書や息抜き、気分転換になっていたのだ。
最近は、無理せず、読みたいものを
興味にまかせて読んでいる。
いろいろ面白い作家が発見できた。
無理せず、心の赴くままに。

2013年10月14日月曜日

98(1000) earth code: 2013.10.14

Generation Time著「earth code」
(ISBN978-4-478-01269-7 C0040)
を読んだ。
感傷的な記述ながら
説得力のあるものだ。
「そろそろ”地球”を語るのをやめにしないか?」
という言葉は同感である。
地球を守るをお題目に、
結局、本格的変化はないような気がする。
それを感性に強く訴える。
こんな方法もあるのだ。

97(999) 図解プレートテクトニクス入門: 2013.10.14

木村学・大木勇人著「図解プレートテクトニクス入門」
(ISBN978-4-06-257834-9 C0244)
を読んだ。
サイエンス・ライターの大木氏と木村さんが書いた。
基礎的だが、最新の情報に基づいた話題が
紹介されいてる。
プレートテクトニクスの最大の課題であった、
原動力と内部の実態が明らかになってきた。
プレートテクトニクスもこうしてみていると、
詳細の時代、個別記載の時代に
なってきたいる気がする。
ただし、まだ見落としもいっぱいあるはずである。
付加体がない沈み込み帯での構造侵食、
デラミネーション、前弧スリバー、
アスペリティー、サイレンス地震など
まだ詳細が必ずしも明らかでないものもある。
これからどう展開していくのか楽しみでもある。

2013年10月10日木曜日

96(998) とっぴんぱらりの風太郎: 2013.10.10

万城目学著「とっぴんぱらりの風太郎」
(INBS978-4-16-382500-7 C0093)
を読んだ。
万城目氏、2年ぶりの小説となる。
万城目ワールドを期待して読んだ。
もののけも出てくる時代劇である。
奇想天外さが
今までの作品に比べると少ない気がする。
せっかくもののけがでてくるので、
もっとそれを活かした展開を期待した。
また、豊臣家の子孫がでてくるので、
それがプリンセストヨトミに続く伏線になり
そのような展開が続くのかと思ったが、
違った。
連載小説からの単行本化だったので、
本来はもっと続くストーリが途中で終わらせたか
とも思った。
すべての伏線がおさまる続編に
期待したいのだが、
どうなることだろう。

2013年10月4日金曜日

95(997) 終末のパラドックス: 2013.10.04

桂木希著「終末のパラドックス」
(ISBN978-4-04-873883-5 C0093)
を読んだ。
壮大が展開が、
数人の中心人部を中心に起こる。
いろいろに張り巡らされた伏線が、
終焉付近で回収される。
その回収が強引なところ
必然性の小さいところがあり、
少々残念だ。
しかし、面白い。

2013年9月29日日曜日

94(996) うさぎ幻化行: 2013.09.29

北森鴻著「うさぎ幻化行」
(ISBN978-4-488-02534-2 C0093)
を読んだ。
音を題材にした連作短編である。
連作だから
ずべての話が少しずつ関連し、
そして最後の大きなどんでん返しがある。
なかなか面白い。

2013年9月25日水曜日

93(995) 里山資本主義: 2013.09.25

藻谷浩介・NHK広島取材班著
「里山資本主義-日本経済は「安心の原理」で動く」
(ISBN978-4-04-110512-2 C0233)
を読んだ。
金ではない世界が今の日本にはある。
そんな動きが里山で新たに起きつつある。
心強い報告と里山の良さの論理が紹介されていた。
昔ながら水、エネルギー、食料を
半自給する生活。
少しの収入と人とのネットワークで
生きていこうとする人たち。
私が憧れる世界である。
現状の自分にはできない世界だが、
示唆に富む内容であった。

2013年9月24日火曜日

92(994) 暁の密使: 2013.09.24

北森鴻著「暁の密使」
(ISBN978-4-09-408305-7 C0193)
を読んだ。
明治期は廃仏毀釈で仏教が衰えてた時代だ。
その当時の宗教家である能海寛が、
仏教復興のために、
仏教原典を求めて旅に出る。
目的地は当時鎖国をしていた
チベットのラサである。
ラサへ密入国を目指すことになる。
しかし、本人の知らないところで
別の思惑が働く。
河口慧海も類似の目的をもっていた。
歴史的事実があるので、
ハッピーエンドにならないのがつらい。
なかなか面白い
歴史フィクションになっている。

2013年9月22日日曜日

91(993) 宮本常一が見た日本: 2013.09.22

佐野眞一著「宮本常一が見た日本」
(ISBN978-4-480-42701-4 C0139)
を読んだ。
宮本常一の偉大さを綴ったものである。
佐野眞一は優れたルポライターである。
しかし、あの不祥事で出番をなくしてしまった。
個性の強い取材をするところが位も白い。
それを体験的に書くことが面白さを増している。
現地に赴こと、実体験することが重要である。
その点に関しては強く共感できる。
作品も少々まとまりがないが、
面白かった。

90(992) 蜻蛉始末: 2013.09.22

北森鴻著「蜻蛉始末」
(ISBN4-16-767920-5 C0193)
を読んだ。
明治初期の藤田傳三郎の偽札事件を題材にした
歴史小説である。
なかなかおもしろい。
フィクションでありながら、
史実を追っている。
そんな制限がなかなかおもしろさを増している。
北森鴻にはずれはない。

2013年9月12日木曜日

89(991) 超日常観察記: 2013.09.12

岡本信也・岡本靖子著「超日常観察記」
(ISBN4-7958-0773-6 C0095)
を読んだ。
現考学を実践している夫婦の調査である。
スケッチを中心にした路上や人物を
観察したものである。
面白いもの、くだらないもの、
感心するもの、なんでこんなものを
などといろいろ思わせるものが
各種記録されている。
資料としてはいいが、
2冊目を読むのはしばらくいい。

88(990) 時を巡る肖像: 2013.09.12

柄刀一著「時を巡る肖像」
(ISBN978-4-408-55022-0 C0193)
を読んだ。
絵画修復士の御蔵瞬介を主人公にした
短篇集である。
しかし、短編ミステリーは
北森鴻の作品を読んだ後では
見劣りがする。
トリックも情緒も小さく見える。

2013年9月5日木曜日

87(989) カラスの常識: 2013.09.05

柴田佳秀著「カラスの常識」
(ISBN978-4-901330-73-2 C0236)
を読んだ。
面白かった。
カラスは人間の都会生活の反映でもあるのだ。
本のおかげて、
私がよく見かけるカラスには
ハシボソカラス、ハシブトカラスがいて、
それを見分ける事ができるようになった。
彼らの生活には違いがあることも分かった。
なかなか面白かった。

2013年9月2日月曜日

86(988) 関東大震災: 2013.09.02

吉村昭著「関東大震災」
(ISBN4-16-716941-1 C0193)
を読んだ。
9月1日、昨日が関東大震災90年目であった。
それを知らずに、読み始めた。
いろいろ90年前に起こった
災害に、いろいろな問題が明らかになった。
その課題を解決せずに、
今日にいたっている。
関東大震災クラスが首都圏を覆った時、
関東大震災以上の被害がでるだろう。
災害は忘れてことにやってくるのだ。
防災の日はそれを思い起こる日なのだが、
果たしてそうなっているだろうか。

2013年8月29日木曜日

85(987) 怪獣記: 2013.08.29

高野秀行著「怪獣記」
(ISBN978-4-06-276730-9 C0195)
を読んだ。
高野氏は楽天的で何事にも前向きだ。
しかし、未知のもの対しては、
慎重派である。
その楽天的で慎重派の
UMA探しの紀行文だ。
彼がいくところには
不思議な仲間も集まる。
なかなか面白い。

2013年8月26日月曜日

84(986) ちあき電脳探偵社: 2013.08.26

北森鴻著「ちあき電脳探偵社」
(ISBN978-4-569-67596-1 C0193)
を読んだ。
小学校3年生に
1年間連載されたものだそうだ。
小学校3年生には
面白い読み物だったのだろうか。
大人には話自体は
少々もの足りなく感じた。

2013年8月22日木曜日

83(985) 多読術: 2013.08.22

松岡正剛著「多読術」
(ISBN978-4-480-68807-1 C0200)
を読んだ。
正剛氏らしく、多様な読書と
その方法をインタビューでまとめたものだ。
一流の読書人が薦める方法と
我々がおこなう方法は同じではない。
彼の方法には学ぶべきところがある。
それよりも正剛氏の読書に対する
考え方がおもしろい。

2013年8月20日火曜日

82(984) ユグドラシルの覇者: 2013.08.20

桂木希著「ユグドラシルの覇者」
(ISBN4-04-873698-1 C0093)
を読んだ。
壮大なスケールで、
IT金融業界を罠にかける
サスペンス、あるいは犯罪?小説でもある。
横溝正史ミステリー大賞を受賞したものである。
私には、ストーリーが捉えづらかった。
でも後半は面白かった。
兼業作家で現在3作しか書いていない。
洗練されてきたら面白いのかもしれない。

2013年8月14日水曜日

81(983) 七帝柔道記: 2013.08.14

増田俊也著「七帝柔道記」
(ISBN978-4-04-110342-5 C0093)
を読んだ。
面白かった。
一気に読んでしまった。
私は柔道部の横に道場があった
剣道部に1年間入っていた。
隣で柔道部がいたが
どんな気持ちでやっているのが、
この本ではじめて知った。
寮の同期に柔道部がいた。
彼は、寮にいるときは
食べているか寝ているかの印象しかない。
そんな彼も同時に思い出した。
本には、大学のときよく通った店がでてくる。
私より数年後輩になるので、
世代が違うが、懐かしさを感じながら、
一気に読んでしまった。

2013年8月10日土曜日

80(982) 寺田寅彦と現代: 2013.08.10

池内了著「寺田寅彦と現代」
(ISBN4-622-07126-6 C0042)
を読んだ。
寺田寅彦を論じる本は多数あるようだが、
池内氏は科学者として、寺田寅彦を論じる。
寅彦の論が現在の科学にどう展開、転用されるのか、
寅彦の生きた時代と今の時代との対比、
寅彦の密やかな微かな変節、
科学と文化の融合、
モンタージュ論などが語られる。
もちろん、従来からいわれている寅彦の先見性も語られる。
私のとっては、はじめての寅彦論であった。
なかなかおもしろかった。

2013年8月6日火曜日

79(981) アリの巣をめぐる冒険: 2013.08.06

丸山宗利著「アリの巣をめぐる冒険
未踏の調査地足下に」
(ISBN978-4-486-01847-6 C1345)
を読んだ。
フィールドの生物学シリーズの8巻目である。
アリとそのアリに寄生、共生する
昆虫の研究者のはなしである。
虫好きの人が研究者になり
それなりの成果を上げている。
そんなフィールドワークの楽しさ
分類学の意義などを説明している。
野外調査を主とする
研究者の一形態を示している。
さてさて、あとに続く若者はいるだろうか。
やはりマニアが続くのだろうか。

2013年8月3日土曜日

78(980) 親不幸通りラプソディー: 2013.08.03

北森鴻著「親不幸通りラプソディー」
(ISBN978-4-06-277095-8 C0193)
を読んだ。
かも・ねぎコンビの高校時代のエピソード。
事件はあまりに大きく、
そして複雑に展開する。
長編の面白さを満載した作品だ。

2013年7月31日水曜日

77(979) 地震と噴火は必ず起こる: 2013.07.31

巽好幸著「地震と噴火は必ず起こる」
(ISBN978-4-10-603715-3 C0344)
を読んだ。
巽氏の書く普及書は面白い。
最新情報を盛り込むこともさることながら、
考えがシンプルで説得力がある。
今回の著書で気づいたことは、
文調が明らかに文語調に変わっている。
寺田寅彦を引用しているので、その影響か。
格調があってなかなかいい。
私には書けない文体だが、
すぐにそんな文体が書ける
巽氏の才能はすごい。
ただし本のタイトルがあまりに
時代迎合しているようでいただけない。

2013年7月27日土曜日

76(978) 親不孝通りディテクティブ: 2013.07.27

北森鴻著「親不孝通りディテクティブ」
(ISBN4-06-275474-6 C0193)
を読んだ。
博多を舞台にした二人組の探偵の
短篇集である。
屋台の親父、結婚相談所の調査員。
この幼馴染の友人が探偵として、
いろいろな事件を解決していく。
最後は衝撃の事件が起こり 終わる。
しかし、続編があるので
どうんな話が展開するか楽しみだ。

2013年7月24日水曜日

75(977) 怪魚ウモッカ格闘記: 2013.07.24

高野秀行著「怪魚ウモッカ格闘記」
(ISBN978-4-08-746125-9 C0195)
を読んだ。
インドの海岸に打ち上げられた
ウモッカと呼ばれる未知の生物。
それを探しに行こうというものである。
発見者で記録者である日本人に面会し、
UMAのサイト運営者に会い、
現地の言語を覚え、
相棒も見つけ、
準備万端整えて、
インドに行くが、入国できず、
強制送還。
日本でひっそりと悶々として過ごす。
それを格闘記としてまとめたのが
本書である。
さて、ウモッカはいるのだろうか。
高野氏の行動がいい、
トラブルに巻き込まれ方がいい、
文体もいい。
やみつきになりそうである。

2013年7月22日月曜日

74(976) ダイヤモンドは超音速で地底を移動する: 2013.07.22

入舩徹男著「ダイヤモンドは超音速で地底を移動する」
(ISBN978-4-8401-4699-9 0277)
を読んだ。
著者は愛媛大学で高圧実験をされている。
今での挨拶状は交換している。
ヒメダイヤというダイヤモンドより固い物質を
合成して研究に利用しようとしている。
高圧実験で革新的な研究をされている。
一般向けだ新しい研究成果が紹介されてる。
大学院時代の先輩でもある。

2013年7月19日金曜日

73(975) 虚栄の肖像: 2013.07.19

北森鴻著「虚栄の肖像」
(ISBN978-416-777396-0 C0193)
を読んだ。
前作に続き、絵画修復師佐月恭壱が
主人公の中篇集である。
佐月恭壱のシリーズは
これが最後の作品となる。
2010年に亡くなった作家だが、
残念であるが、
まだ未読がいくつかあるので、
それを読み続けることにする。

2013年7月17日水曜日

72(974) 深淵のガランス: 2013.07.17

北森鴻著「深淵のガランス」
(ISBN978-4-16-775357-3 C0193)
を読んだ。
絵画修復師佐月恭壱を
主人公とする中・短篇集である。
北森の小説の主人公は
どこか不思議な影や思いを持っている。
もちろん秀でた才能を持っているが。
脇役も味がある。
次なる作品を読みだした。

2013年7月16日火曜日

71(973) 瑠璃の契り: 2013.07.16

北森鴻著「瑠璃の契り」
(ISBN978-4-16-771758-2 C0193)
を呼んだ。
宇佐美陶子シリーズの最後の作品である。
名残惜しいいが
最後まで楽しませてもらった。
まだまだ呼んでいない作品が残っているので
今、それを読みにかかっている。

2013年7月12日金曜日

70(972) 生き物屋図鑑: 2013.07.12

盛口満著「生き物屋図鑑」
(ISBN4-87746-100-0 C0045)
を読んだ。
生物に関するいろいろなものに
興味を持っている人たち。
そんなユニークでオタクな人たちの図鑑である。
研究者もいる。
アマチュアというには
あまりにハマっている人もいる。
しかし、生活や収入を気にせず、
好きなことにのめり込める。
日本は、そんな人たちが暮らせる国でもある。
しかし、正職として彼らが暮らせばと思うが、
彼らにとっては大きなお世話だろうか。

2013年7月10日水曜日

69(971) 緋友禅: 2013.07.10

北森鴻著「緋友禅」
(ISBN4-16-767972-8 C0193)
を読んだ。
旗師冬狐堂を主人公とした短篇集である。
長編で登場した脇役も何人か出てくる。
いつものことだがストーリーは面白く
ハズレはない。

2013年7月8日月曜日

68(970) 素数ゼミの謎: 2013.07.08

吉村仁著「素数ゼミの謎」
(ISBN4-16-367230-3 C0095)
を読んだ。
今年はアメリカで17年ゼミの大量発生が
ニュースでは伝えられている。
素数と生物の蝉の発生状況に関連があったのだ。
その秘密を日本人の研究者が解き明かした。
子供向けの本だが、なかなかおもしろかった。

2013年7月7日日曜日

67(969) 狂乱廿四考:No. 4468 2013.07.07

北森鴻著「狂乱廿四考」
(ISBN4-04-358301-X C0193)
を読んだ。
明治初登の歌舞伎社会を舞台に
実在の人物と事件にフィクションを加えながら
ミステリーが展開する。
その原型となった短編も合わせて収められている。
最初期の長編なので
北森の作品としては、
少々荒削りのところがあるが、
でも十分読み応えのあるものであった。

2013年7月2日火曜日

66(968) 孔雀狂想曲: 2013.07.02

北森鴻著「孔雀狂想曲」
(ISBN4-08-747780-0 C0193)
を読んだ。
古物商、雅蘭堂の店主、越名集治が
骨董品に関する事件を解決していく短篇集だ。
内容が深く、ストーリーも複雑だが、
北森氏の腕ならば、
複雑ではなく、
次々と展開するストーリーとなる。
北森氏の作品に今のところハズレはない。

2013年6月27日木曜日

65(967) 狐闇: 2013.06.27

北森鴻著「狐闇」
(ISBN4-06-275081-3 C0193)
を読んだ。
前著につづいて宇佐美陶子の
シリーズである。
分量も、内容も大著である。
いろいろな伏線、展開、仕掛けが
なされている内容だ。
さらにこの一冊には、
他のシリーズの主人公が何人も出演する。
盛り沢山で、そして面白い。

2013年6月17日月曜日

63(965) ヒノキヒコのかくれ家 人形のすきな男の子: 2013.06.17

佐藤さとる著「もうひとつのコロボックル物語
ヒノキヒコのかくれ家 人形のすきな男の子」
(ISBN978-4-06-215785-8 C8093)
を読んだ。
4つの短編のうちの残りの2つだ。
舞台の時代背景は古いが、
内容は古くない。
子供とコロボックルのささやかな交流がいい。

62(964) 百万人にひとり へんな子: 2013.06.17

佐藤さとる著「もうひとつのコロボックル物語
百万人にひとり へんな子」
(ISBN978-4-06-215784-1 C8093)
を読んだ。
何年ぶりに読んだろう。
コロボックル物語でかつて書かれた
短編を4つのうち2つと
イラストを新たに書いたものだ。
シリーズの50周年の記念出版だ。

61(963) 達人山を下りる: 2013.06.17

室積光著「達人山を下りる」
(ISBN978-4-12-205534-6 C1193)
を読んだ。
彼の著作は、痛快でスッキリする。
すぐにも読めるので
気分転換にいはちょうどいい。
ただ深みがないので
じっくり読むほどではないが。

2013年6月15日土曜日

60(962) 先生、キジが焼きに縄張りを宣言してます!: 2013.06.15

小林朋道著「先生、キジが焼きに縄張りを宣言してます!」
(ISBN978-4-8067-1419-4 C0040)
を読んだ。
短いエッセイ集なのですぐに読める。
鳥取観光大学の物語だ。
以前いた大学の研究所が鳥取にあったので
馴染みのある地名が出てくる。
まあ、生物学をやっていたわけでないので
生物について調べたことがないが
中国地方の山は地質調査で歩いたことがあり、
その頃を思い出してしまった。
手元にあるエッセイはここまでだ。

2013年6月14日金曜日

59(961) 先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!: 2013.06.14

小林朋道著「先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!」
(ISBN978-4-8067-1400-2 C0040)
を読んだ。
鳥取環境大学の森の人間行動学のシリーズ
4作目にあたる。
小林先生の大学やその周辺で起こる
動物にかんするあれやこれやのエピソード。
軽妙さと脱線ぶりがなかなか面白い。

2013年6月13日木曜日

58(960) 先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!: 2013.06.13

小林朋道著「先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!」
(ISBN978-4-8067-1384-5 C0040)
を読んだ。
三作目である。
全部で何作あるか知らないが、
少なくともあと2作手元にある。
今後も出てくるであろうが、
気楽に読めるので楽しめる。

2013年6月12日水曜日

57(959) 科学哲学者柏木達彦のプラトン講義: 2013.06.12

冨田恭彦著「科学哲学者柏木達彦のプラトン講義」
(ISBN978-4-04-409415-7 C0110)
を読んだ。
プラトンを中心とした科学哲学の展開である。
科学的観察の客観性に
ついての部分がなかなか面白い。
アトランティスの解釈がなかなかおもしろく、
最近大西洋で大陸地殻の岩石が
見つかったというニュースが
欧米では大きく取り上げられる理由が
この辺の歴史にあるのだろうか。

56(958) 星間商事株式会社社史編纂室: 2013.06.12

三浦しをん著「星間商事株式会社社史編纂室」
(ISBN978-4-480-80420-4 C0093)
を読んだ。
社史を編纂しながら
会社の暗い部分を暴くという内容だ。
でももう一つ面白みに欠ける。

2013年6月10日月曜日

55(957) 先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!: 2013.06.10

小林朋道著「先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!」
(ISBN978-4-8067-1375-3 C0040)
を読んだ。
前作の続編である。
ツムゴローのエッセイのようなものである。
講義の内容が時々でてくる。
フィールドワークを愛する小林先生が
大学やその周辺で起こる事件を
動物行動学で説明してくれる。

2013年6月8日土曜日

54(956) 老後のマネー戦略: 2013.06.08


荻原博子著「老後のマネー戦略」
(ISBN978-4-08-745047-7 C0193)
を読んだ。
今まで自分が行なってきた
老後やその資金に対する考え方が
間違っていなかったことが確認できた。
あとは、老後の生活をどう豊かにするかを
考えることだ。

2013年6月5日水曜日

52(954) 工学部ヒラノ教授の事件ファイル: 2013.06.05

今野浩著「工学部ヒラノ教授の事件ファイル」
(ISBN978-4-10-314763-3 C0093)
を読んだ。
ヒラノ教授シリーズである。
今野氏の体験談を元にした
「ノンフィクション90%+フィクション10%」
で成り立っている。
理系の技術系の教員が体験した、
いろいろな事件、犯罪の物語である。
よく書いたなあと思う。
いってみれば大学教員の
犯罪の数々を取り上げているのだ。
多くの教員が起こしてきた
過去の事件だ。
現在では犯罪として摘発されるが、
当時は当たり前にやっていた
慣例に属するものの多い。
本当は口外してはいけないものである。
でも、おもしろい。
次は秘書編を読みだした。

2013年6月4日火曜日

51(953) 彼女はたぶん魔法を使う: 2013.06.04

樋口有介著「彼女はたぶん魔法を使う」
(ISBN4-488-45901-3 C0193)
を読んだ。
探偵物語である。
この探偵が、有能だろうが、
ハンフリー・ボガードのような気障なセリフをはく。
それが気の利いた言葉なので、
物語の彩りとして活き活きとしている。
なかなかおもしろい話であった。

2013年5月31日金曜日

50(952) 先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!: 2013.05.31

小林朋道著「先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!
―鳥取環境大学の森の人間動物行動学」
(ISBN978-4-8067-1344-9 C0040)
を読んだ。
動物行動学の大学の先生が
大学や周辺の自然の中で起こる
動物に関わるいろいろな事件が面白く語られる。
現代のムツゴロウのような語り口だ。
気軽に読めるエッセイだ。

49(951) メビウスレター: 2013.05.31

北森鴻著「メビウスレター」
(ISBN4-06-273092-8 C0193)
を読んだ。
過去と現在、殺人事件、なりすまし、狂気、
複雑な関係を
複雑なトリックで書き上げている。
どんでん返しが何度も繰り返される。
私からすると技巧的にすぎる。
単純にストーリを楽しめる作品の方がいいのだが。

2013年5月27日月曜日

48(950) 神去なあなあ夜話: 2013.05.27


三浦しをん「神去なあなあ夜話」
(ISBN-978-4198635060)
を読んだ。
「・・・日常」の続編である。
前作に続いて、なかなか面白い。
神去村の来歴、そして日常が語られる。
三浦女史の作品も外れがないな。

2013年5月24日金曜日

47(949) わかりあえないことから: 2013.05.24


平田オリザ著「わかりあえないことから
コミュニケーション能力とは何か」
(ISBN978-4062881777)
を読んだ。
感覚的で抽象的なことだが、
実例、実践例があり
説得力ある内容となっている。
だが、私には実践の難しい内容だ。

2013年5月22日水曜日

46(948) まず歩きだそう: 2013.05.22


米沢富美子著「まず歩きだそう
女性物理学者として生きる」
(ISBN978-4-00-500616-8 C0237)
を読んだ。
以前学会でお会いしたことがある。
チャーミングな女性であった。
でも強い女性で、
きれいな女性もである。
科学者としても一流である。
良き妻でもあった。
彼女は「走り」続けている。
無理しながらも、自分に限界を設けず
さらなる高みへと走り続けている。
充実した人生だろう。
でも、私は彼女のようには生きられない。
しかし、まずは歩きだす大切さを教えてくれる。

2013年5月21日火曜日

45(947) フェルメール 光の王国:No. 4412 2013.05.21


福岡伸一著「フェルメール 光の王国」
(ISBN978-4-86324-040-7 C0095)
を読んだ。
展示されているフェルメールの全作品を
見て回る企画である。
3作が見れていない。
2つは個人所有で見学の許可がおりず、
一作は盗難されて行方不明。
他にもフェルメールの作品があるのではないか。
それが顕微鏡をはじめてつくった
レーウェンフックの顕微鏡スケッチが
フェルメールではないかという著者の仮説は、
面白い。
確かに、それ以降のスケッチとは明らかに
タッチが違う。
面白い旅である。
私もこんな興味を持てればと思える。

2013年5月17日金曜日

44(946) 香菜里屋を知っていますか: 2013.05.17


北森鴻著「香菜里屋を知っていますか」
(ISBN978-4-06-276834-4 C0193)
を読んだ。
香菜里屋シリーズの
最後の短編が幾つか収録されている。
常連達が何人か別の道に進む話があり、
最後に香菜里屋が閉じる。
その謎が、他のシリーズの登場人物が
絡んで解いていく。
北森氏の小説を読んでいるものにとっては、
楽しい展開である。
最後に楽しいを終わりを披露してくれた。
本の最後に、未完の時代小説が掲載されていたが、
今後の展開が気になるが、
もう、それも望めない。
寂しいものだ。

2013年5月13日月曜日

43(945) 動的平衡2: 2013.05.13


福岡伸一著「動的平衡2」
(ISBN978-4-86324-044-5 C0098)
を読んだ。
本としてまとめて書かれたものではなく、
あちこちに書かれたものを集めたものである。
面白い議論があっても、
充分論じられず、
結論が不確か、不明瞭であるように
感じた部分が何箇所かあった。
残念である。
もっと深く議論してほしいところだ。
売れっ子になると
まった文章を書く余裕がないのだろうか。
しっかりした議論をした本が望まれる。
いくつかの書き下ろしの新書で
展開されたような内容を望むのだか。
そんな著作内容への動的平衡を期待したい。

2013年5月10日金曜日

42(944) <生命>とは何だろうか: 2013.05.10


岩崎秀雄著「<生命>とは何だろうか」
(ISBN978-4-06-288193-7 C0245)
を読んだ。
合成生物学として生命をつくろうという話と
生物の実験室でおこなわれている手法や現象を
芸術に利用する動きなどが紹介されている。
生命の本質をどう捉えるか。
深く思考している。
しかし、その思考は私には理解できない。
合成生物学と芸術をあわせた方向性は、
理解できる。
しかし、そこにある危険性が
本書でも指摘されているが不安だ。
合成生物学で展開されている全体観に理解できない。

2013年5月6日月曜日

41(943) ぶぶ漬け伝説の謎: 2013.05.06


北森鴻著「ぶぶ漬け伝説の謎」
(ISBN978-4-334-74631-5 C0193)
を読んだ。
京都の文化や慣習などを題材にした
ミステリー?である。
確かに事件が起こるが、
京都のマイナーな部分を
題材にしているので、
少々不思議な京都案内としても読める。
そして何より登場人物が活き活きとしている。
でも、このシリーズも
もう読めないと思うと寂しいものだ。

2013年5月4日土曜日

40(942) 宇宙に終わりはあるのか?: 2013.05.04


村山斉著「宇宙に終わりはあるのか?」
(ISBN978-47649-5517-2 C3042)
を読んだ。
講演会やアカデミーなどでの話をまとめたものだ。
だから少々強引な物言いをしているとこがある。
しかし、一般向けにはその方がわかりやすこともある。
一線級の研究者が
周辺の研究を紹介してくれるのは
エキサイティングである。
ただし、それなりの書き手である必要はあるが。

2013年5月3日金曜日

39(941) 不完全性定理とはなにか: 2013.05.03


竹内薫著「不完全性定理とはなにか」
(ISBN978-4-06-257810-3 C0241)
を読んだ。
正式に不完全性定理を理解するには、
論理学を理解することが重要になる。
しかし、本書は他にも同等の結論を得る方法を教えてくれた。
また、不完全性定理の適応範囲も示してくれた。
不完全性定理については、
何度か読んだが、
いすれも複雑で、難しい。
本を読んだ直後は理解できた気になるが、
しばらくすると輪郭だけになり、
その輪郭もぼやけていく。
私にとっては不完全な理解だからだろうな。

2013年4月29日月曜日

38(940) 蛍坂: 2013.04.29


北森鴻著「蛍坂」
(ISBN978-4-06-275831-4 C0193)
を読んだ。
香菜里屋のシリーズの第三弾である。
小説は面白い。
しかし、同じシリーズを読んでいると、
少々飽きてくる。
よって、違う本を読み始めた。
でも、短編の面白さを北森の作品は教えてくれた。

2013年4月25日木曜日

37(939) 桜宵: 2013.04.25


北森鴻著「桜宵」
(ISDN4-06-275369-3 C0193)
を読んだ。
シリーズ2作目である。
短編集だが、いくつかの短編が関連している。
いろいろな情緒、味わいの作品がある。
やはり北森氏は短編の名手である。

2013年4月21日日曜日

36(938) 花の下にて春死なむ: 2013.04.21


北森鴻著「花の下にて春死なむ」
(ISBN4-06-273327-7 C0193)
を読んだ。
ビアバーでの謎解き。
常連達が持ち込むいろいろな謎を
マスターの暗示で解決へと導く。
ありがちな、ミステリーの展開だが、
北森氏ならでは旨さがある。
常連が少しずつ増えたり、
常連の素性が新たにわかっていく。
そんな親みがでてくるところも絶妙だ。
以前は短篇集があまり好きでなかったが、
北森氏の一連の作品で好きになってきた。
今年は、北森氏の作品を中心に読んでいこうかと考えている。
彼はすでになくなっているので、
これ以上、作品は増えることはないのが寂しいいが。

2013年4月19日金曜日

35(937) 生き物の描き方: 2013.04.19


盛口満著「生き物の描き方
自然観察の技法」
(ISBN978-4-13-063335-2 C1025)
を読んだ。
スケッチの上手なゲッチョ先生が書いた本である。
スケッチをすることは
ものをよく観察すること。
私も大学のとき、そのような教育を受けた。
今では野外の様子はデジカメで撮影する。
しかし、テクニカル・ドローイングにはセンスが要る。
私はあまりセンスがようないので、
見習うべき点がいろいろある。
若い研究者の図をみていると
センスのいいものも見かける。
私にはそれがなかなか身につかない。
そんなことを感じた。

2013年4月16日火曜日

34(936) 支那そば館の謎: 2013.04.16


北森鴻著「支那そば館の謎
裏(マイナー)今日とミステリー」
(ISBN4-374-74099-4 C0193)
を読んだ。
京都の寂れた寺男が
事件を解決するという構成になっている。
しかし、登場人物のキャラが立っている。
実在のお寺であるが、
その実態は行って見ることだそうだ。
なかなか面白い。
シリーズの次の巻も読んでみたくなる。

2013年4月12日金曜日

33(935) シャノンの情報理論入門: 2013.04.12


高岡詠子著「シャノンの情報理論入門」
(ISBN978-4-06-257795-3 C0255)
を読んだ。
タイトル通り、シャノンの情報理論の
概略を紹介する本である。
一度も学んだことがなかったので
概略を理解するために
なかなかわかりやすかった。
いずれ情報理論もまとめる必要があるかもしれない。
目次へ

2013年4月11日木曜日

32(934) 自分を愛する力: 2013.04.11


乙武洋匡著「自分を愛する力」
(ISBN978-4-06-288198-2 C0236)
を読んだ。
息子して、教師として、父親として
自分をどう愛するかという視点で書かれている。
乙武氏は文章は簡潔だが、
彼の言葉の方が説得力と魅力がある。
そのいいところが文章ではあまり出ていない気がする。
その点、小説では
よくでいているように思える。
しかし、なかなかいい本であった。

2013年4月8日月曜日

31(933) 2045年問題: 2013.04.08


松田卓也著「2045年問題
コンピューターが人類を超える日 」
(ISBN978-4-331-51683-6 C0295)
を読んだ。
コンピューターの能力は
1、2年に2倍のスピードで
進化しているという説があり、
長年その経験的データが蓄積されている。
このスピードで未来を予測すると、
今世紀中頃に、コンピューターの能力が
人類の能力を越えるという予測である。
また、コンピューターを制御するプログラムを
コンピューター自身が
書き換え更新できるようになるという予測もある。
そんな前提に人類の未来をどう考えるかというテーマである。
なかなか面白く、 一気に読んでしまった。

30(932) 邪馬台: 2013.04.08


北森鴻・浅野理沙子著「邪馬台」
(ISBN978-4-10-329141-1 C0093)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドファイルIVになり
長編にして、最後の作品となる。
著者の北森氏がなくなったので、
婚約者の浅野氏が残されたメモから
完成させた作品である。
北森氏の他のシリーズも読んでみたい。

2013年3月30日土曜日

29(931) 写楽・考: 2013.03.30


北森鴻著「写楽・考」
(ISBN978-4-10-120723-0 C0193)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドノートの3冊目である。
最後の写楽・考は中編で
この本の半分近く占めている。
短編では物足りなくなっていたが、
これらくの内容なら長編であった欲しい。
最後の4巻は長編なので楽しみだ。
民俗学ミステリーにはまってしまった。

2013年3月26日火曜日

28(930) 触身仏: 2013.03.26


北森鴻著「触身仏」
(ISBN4-10-120722-4 C0193)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドファイルIIと副題がついている。
民俗学者を主人公としたものである。
今回は大学を舞台とする短編がいる。
登場人物も温海がましてきた。
続いてIII作目を読みだした。

2013年3月24日日曜日

27(929) 横道世之介: 2013.03.24


吉田修一著「横道世之介」
(ISBN978-4-620-10743-1 C0093)
を読んだ。
現代版三四郎だろうか。
いや、三四郎にはないものもある。
世之介には、三四郎にない
明るさ、やるせなさ、気だるさなど、
現代の若者に共通するものがある。
あまりストーリが淡々と進むので
飽きそうになるのだが、
ついつい最後まで読んでしまう。
そんな魅力がある。
シリーズなので続きも読みたいものだ。

2013年3月19日火曜日

26(928) 凶笑面: 2013.03.19


北森鴻著「凶笑面」
(ISBN4-10-120721-6 C0193)
を読んだ。
民俗学を素材にしたミステリーだ。
蓮丈那智が主人公の短篇集になっている。
民俗学だけにしてもいいのではないかと 思える。
なかなか面白い。
シリーズなので続きも読みたいものだ。

2013年3月18日月曜日

25(927) 空飛ぶ広報室: 2013.03.18


有川浩著「空飛ぶ広報室」
(ISBN978-4-344-02217-1)
を読んだ。
面白いが、無難にまとめた気がする。
航空自衛隊広報室を舞台にした話だ。
広報室から話をもちかけて、
取材を続けてかいたそうだ。
2011年の夏に発刊予定であったが
3.11があったため、
新たに取材をして2012年の夏に出版された。
そこに3.11の松島基地のことが
書き加えられたそうだ。

2013年3月12日火曜日

24(926) ビプリア古書堂の事件手帖 4: 2013.03.12


三上延著「ビプリア古書堂の事件手帖 4」
(ISBN978-4-04-891427-7 C0193)
を読んだ。
なかなか練られた構成である。
以前からの伏線も進んでいる。
伏線の大きな展開もある。
なかなかおもしろくなってきた。

2013年3月6日水曜日

23(925) 海賊とよばれた男 下: 2013.03.06


百田尚樹著「海賊とよばれた男 下」
(ISBN978-4-06-217565-4 C0093)
を読んだ。
上巻に続いて下巻も読んだ。
出光佐三を題材にした小説である。
国際石油メジャーと大英帝国を敵に回して
日本人としての正義をもとに戦った。
戦前、戦後もその精神は一貫していた。
こんな物語があったとは知らなかった。
なかなか面白い話しである。

2013年3月5日火曜日

22(924) 現役・東大院生の速読術: 2013.03.06


原田考太著「現役・東大院生の速読術」
(ISBN978-4-903853-94-9 C0030)
を隙間時間で読んだ。
この手の本の書いてあることは抱いた一緒だ。
目の訓練、瞬間的画像的な視野など。
訓練が必要なのはわかるが、
かなかそれができないから苦労するのだ。

2013年3月4日月曜日

21(923) 海賊とよばれた男 上:No. 4333 2013.03.04


百田尚樹著「海賊とよばれた男 上」
(ISBN978-4-06-217564-7 C0093)
を読んだ。
出光興産の創始者である
出光佐三をモデルとした小説である。
石油のアメリカのメジャーと、
一人戦った男の一代記である。
単に出世物語ではなく、
日本を考えたサムライの話しである。
続けて下巻も読みだした。

2013年2月27日水曜日

20(922) 虹を操る少年:No. 4329 2013.02.27


東野圭吾著「虹を操る少年」
(ISBN4-06-263545-3 C0193)
を読んだ。
音楽、食事、香水など五感を感動させる芸術がある。
ところがみつことに関する芸術はあるが、
光自体を感じて
それに感動することはない。
それを題材にした小説である。
不思議な感じだが
面白かった。

2013年2月22日金曜日

19(921) 石と人間の歴史: 2013.02.22


蟹澤聰史著「石と人間の歴史」
(ISBN978-4-12-1202081-9 C1240)
を読んだ。
地質学者の蟹澤氏が訪れた地を中心に、
石にまつわるいろいろな物語を示されている。
少々統一にかけているが、
まあ、このような本はあまりないのでいい。
私のGeoEssayと同じ趣旨のものだなあ。

2013年2月17日日曜日

18(920) さよならドビュッシー 2013.02.17


中山七里著「さよならドビュッシー」
(ISBN978-4-7966-7992-3 C0193)
を読んだ。
ミステリー風だけど、
音楽を舞台とした青春小説だ。
音楽、それもクラシックにそれほど興味がないが、
構成やストーリーが面白いので、
一気に読みきってしまう。
能力のある著者のようで、
探偵役の音楽家が別の作品でも登場するようだ。

2013年2月13日水曜日

17(919) サウスポー・キラー: 2013.02.13


水原秀策著「サウスポー・キラー」
(ISBN978-4-7966-5671-9 C0193)
を読んだ。
プロ野球の八百長問題をテーマにしたミステリーである。
主人公のひとり語りだが、
主人公の冷静さとユーモアがいい。
その他の登場人物もキャラが立っている。
新人とは思えない作品だ。
なかなかおもしろかった。

2013年2月10日日曜日

16(918) 分身:No. 4313 2013.02.10


東野圭吾著「分身」
(ISBN978-4-08-748519-6 C0193)
を読んだ。
久しぶりに東野のミステリーを読んだ。
クローンの話だが、
ミステリーぽくないミステリーである。
通常のミステリーでないところが、
彼の真骨頂。
だからだろうか、時々読みたくなる。

2013年2月5日火曜日

15(917) 劇団6年2組: 2013.02.05


吉野真理子著「劇団6年2組」
(ISBN978-4-05-203559-3 C8393)
を読んだ。
次男が学校で読んだらいいよ
と言われたので読んだら、
面白かったよいう。
私も読んだが、
子供向きの本なので
それなりの内容だが、
演劇の楽しさを教える小説であった。

2013年2月3日日曜日

14(916) 地質学の自然観: 2013.02.03


木村学著「地質学の自然観」
(ISBN978-4-13-063711-4 C1044)
を読んだ。
地質学とはどういう学問かを考えている書である。
学さんは、大学の先輩で、いろいろな思い出もある。
学会での責任ある仕事も
色々されている人である。
学さん独特の書き方をされているので、
軽妙で読みやすい。
先輩としてして過ごされた大学の時代の空気が
数年違うと感じ方も違うのだと思った。
いろいろな意味で刺激となった本である。

2013年1月31日木曜日

13(915) ラブ・リプレイ: 2013.01.31


喜多喜久著「ラブ・リプレイ」
(ISBN978-4-8002-0094-5 C0093)
を読んだ。
喜多氏の一連の作品の3作目だ。
登場人物は以前ん御作品と関連は少ないが、
東京大学農学部の化学関連の
研究室での事件を題材にしている。
単に事件が起こるのではなく、
不思議な設定で事件が起こる。
軽くよめる小説であった。

2013年1月30日水曜日

12(914) 猿橋勝子という生き方:No. 4300 2013.01.30


米沢富美子著「猿橋勝子という生き方」
(ISBN978-4-00-007497-1 C0340)
を読んだ。
猿橋さんについていは
以前から知っていたのだが、
はじめてまとまってその生涯をしった。
米沢さんはある学会で招待講演をなされたとき、
私が会場準備で対処していたとき、
少しお話したことがあり、
すごくチャーミングな女性で、
そして研究者としても優れていることを感じた。
そんな2名の女性の合作である。
勇気づけられただけでなく、
生まれた時代と
男性であるだけで
恵まれていることもあると痛感する。

2013年1月27日日曜日

11(913) 舟を編む: 2013.01.27


三浦しをん著「舟を編む」
(ISBN978-4-334-92776-9 C0098)
を読んだ。
ある出版社の辞書編集に馬締(まじめ)が
配属されることから物語はスタートする。
不思議な人物がいて、
それなりの面白さを感じる。
しかし、この本の面白さは、
辞書とそれにこだわり作り続ける
人たちの思いがではないだろうか。
10年、1年がジャンプしてストーリーは展開する。
三浦しをんならもっと話を面白く展開して
長編にできたのではいかと思うが、
それは読者の必要以上の希望だろうか。

10(912) ゼロからトースターを作ってみた: 2013.01.27


トーマス・トウェイツ著「ゼロからトースターを作ってみた」
(ISBN978-4-86410-194 C0098)
を読んだ。
ロンドンの芸術大学の大学院生が、
卒業制作でトースターを作った。
単につくったのではなく、
すべてをつくったのだ。
鉄や雲母も、プラスチック、銅、ニッケルまで、
鉱山に鉱石を取りに行き、
精錬して、金属にするまで
ゼロからつくることを目指す。
ただし、当初の目論見通りには進まず、
少々ズルはしたが、
非常に面白い試みである。
その進行状況をブロクで公開しているため、
非合法なことはできず、色々苦労したが、
なんとか作り上げた。
スイッチは定電圧で確かめただけで、
なかなかコンセントには入れられなかったようだ。
しかし、ある興味を持ったロッテルダムのギャラリーで
作品公開で、とうとう電源が入れられた。
電気は流れた、ニクロム線はあかくなった。
だが、途中でニクロム線が焼き切れた。
残念ながトーストはできなかったが、
その試みを通じて多くのことが語られていた。
なかなかおもしろ挑戦であった。

2013年1月24日木曜日

9(911 木野塚探偵事務所だ: 2013.01.24


樋口有介著「木野塚探偵事務所だ」
(ISBN978-4-488-45910-9 C0193)
を読んだ。
樋口氏の軽妙でユーモアたっぷりに
話が進められる。
面白い。
こんな軽妙さは、結構癖になる。
この短篇集は一見終わりにみえるが、
シリースは続くらしい。
他のシリーズもあるので、
読んでみたくなった。

2013年1月20日日曜日

8(910) 銀の匙: 2013.01.20


荒川弘「銀の匙」(1巻~5巻)
(ISBN878-4-09-123180-2 C9979
ISBN878-4-09-123427-8 C9979
ISBN878-4-09-123653-1 C9979
ISBN878-4-09-159123-4 C9979
ISBN878-4-09-123886-3 C9979)
を読んだ。
マンガだが、学生が紹介していたものだが
北海道の帯広の農業高校が舞台となったマンガである。
なかなかおもしろいが
「銀の匙」の意味がまだまったく紹介されていない。
高校1年生の秋までである。
これからも長く続きそうだ。

7(909) 隅田川のエジソン: 2013.01.20


坂口恭平「隅田川のエジソン」
(ISBN978-4-344-41825-7 C0193)
を読んだ。
0円生活に登場した鈴木さんがモデルの小説だ。
小説になるとなかなかおもしろい展開になっている。
映画にもなっているそうだが
興味がある。
そのうち機会があれば見てみたものだ。

2013年1月18日金曜日

6(908) ギフト: 2013.01.18


日明恩著「ギフト」
(ISBN978-4-575-51473-5 C0193)
を読んだ。
日明氏の作品では、これは少々毛色が違う。
死者や嘘が見える不思議な少年と、
ある事件で警察をやめ、
その償いの気持で一生を生きようとする男。
その不思議な話が短編の連作となっている。
私は、あまり好みではない。

2013年1月15日火曜日

5(907) ぼくと、ぼくらの夏: 2013.01.15


樋口有介著「ぼくと、ぼくらの夏」
(ISBN978-4-16-753105-8 C0193)
を読んだ。
ミステリーであるが、青春小説である。
20年以上前の作品だが、
新鮮である。
風俗や電子機器など古い部分もあるが、
内容が古びていない。
爽やかさとユーモアがある。
その配分がなかなかいい。
彼の他の作品を読んでみたくなった。

2013年1月13日日曜日

4(906) パチンコと暗号の追跡ゲーム: 2013.01.13


伽古屋圭市著「パチンコと暗号の追跡ゲーム」
(ISBN978-4-7966-8220-6 C0193)
を読んだ。
前作の「21面相の暗号」の前の話に当たる。
もともとこちらが先に書かれて、
「このミステリーがすごい」の大賞に選ばれた作品である。
タイトルは変だけど、つぎつぎと事件が起こり
どんでん返しが起こる。
ついつい先が読みたくなる。
そんな痛快な作品であった。

2013年1月9日水曜日

3(905) 猫色ケミストリー: 2013.01.09


喜多喜久著「猫色ケミストリー」
(ISBN978-4-7966-8860-4 C0093)
を読んだ。
前作に続いての話である。
舞台は農学部の有機合成の研究室だが、
設定は全く違うものとなっている。
人格の入れ替わりの設定もよく見る。
しかし、それなりに面白い。
まあ、軽い話なのですぐに読めるが
少々深みが足りない気もするが。

2013年1月6日日曜日

2(904) ラブ・ケミストリー 2013.01.06


喜多喜久著「ラブ・ケミストリー」
(ISBN978-4-7966-8001-1 C0093)
を読んだ。
東大農学部の有機化学の大学院生が主人公の
なかなか愉快なミステリーだ。
軽くそれいでいて、大学の研究室や
実験の実態がわかる。
今は違った世界にいるので、
懐かしさもあるが、
そんな気持ち以外に
理系のオタク的研究者の生活がにじみ出ていい。

2013年1月5日土曜日

1(903) 珈琲店タレーランの事件簿: 2013.01.05


岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿」
(ISBN978-4-8002-0071-3 C0193)
を読んだ。
京都のコーヒー店を舞台した
ミステリー小説である。
時間が前後する設定が混乱を招く。
その他に必然性の説明が
不十分でわかりにく場面がいくつかあった。
「古書店」よりに内容が詰まっているので、
読みごたえがあるが、
構成の不備が読後感に不満を抱かせる。