2013年5月31日金曜日

50(952) 先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!: 2013.05.31

小林朋道著「先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!
―鳥取環境大学の森の人間動物行動学」
(ISBN978-4-8067-1344-9 C0040)
を読んだ。
動物行動学の大学の先生が
大学や周辺の自然の中で起こる
動物に関わるいろいろな事件が面白く語られる。
現代のムツゴロウのような語り口だ。
気軽に読めるエッセイだ。

49(951) メビウスレター: 2013.05.31

北森鴻著「メビウスレター」
(ISBN4-06-273092-8 C0193)
を読んだ。
過去と現在、殺人事件、なりすまし、狂気、
複雑な関係を
複雑なトリックで書き上げている。
どんでん返しが何度も繰り返される。
私からすると技巧的にすぎる。
単純にストーリを楽しめる作品の方がいいのだが。

2013年5月27日月曜日

48(950) 神去なあなあ夜話: 2013.05.27


三浦しをん「神去なあなあ夜話」
(ISBN-978-4198635060)
を読んだ。
「・・・日常」の続編である。
前作に続いて、なかなか面白い。
神去村の来歴、そして日常が語られる。
三浦女史の作品も外れがないな。

2013年5月24日金曜日

47(949) わかりあえないことから: 2013.05.24


平田オリザ著「わかりあえないことから
コミュニケーション能力とは何か」
(ISBN978-4062881777)
を読んだ。
感覚的で抽象的なことだが、
実例、実践例があり
説得力ある内容となっている。
だが、私には実践の難しい内容だ。

2013年5月22日水曜日

46(948) まず歩きだそう: 2013.05.22


米沢富美子著「まず歩きだそう
女性物理学者として生きる」
(ISBN978-4-00-500616-8 C0237)
を読んだ。
以前学会でお会いしたことがある。
チャーミングな女性であった。
でも強い女性で、
きれいな女性もである。
科学者としても一流である。
良き妻でもあった。
彼女は「走り」続けている。
無理しながらも、自分に限界を設けず
さらなる高みへと走り続けている。
充実した人生だろう。
でも、私は彼女のようには生きられない。
しかし、まずは歩きだす大切さを教えてくれる。

2013年5月21日火曜日

45(947) フェルメール 光の王国:No. 4412 2013.05.21


福岡伸一著「フェルメール 光の王国」
(ISBN978-4-86324-040-7 C0095)
を読んだ。
展示されているフェルメールの全作品を
見て回る企画である。
3作が見れていない。
2つは個人所有で見学の許可がおりず、
一作は盗難されて行方不明。
他にもフェルメールの作品があるのではないか。
それが顕微鏡をはじめてつくった
レーウェンフックの顕微鏡スケッチが
フェルメールではないかという著者の仮説は、
面白い。
確かに、それ以降のスケッチとは明らかに
タッチが違う。
面白い旅である。
私もこんな興味を持てればと思える。

2013年5月17日金曜日

44(946) 香菜里屋を知っていますか: 2013.05.17


北森鴻著「香菜里屋を知っていますか」
(ISBN978-4-06-276834-4 C0193)
を読んだ。
香菜里屋シリーズの
最後の短編が幾つか収録されている。
常連達が何人か別の道に進む話があり、
最後に香菜里屋が閉じる。
その謎が、他のシリーズの登場人物が
絡んで解いていく。
北森氏の小説を読んでいるものにとっては、
楽しい展開である。
最後に楽しいを終わりを披露してくれた。
本の最後に、未完の時代小説が掲載されていたが、
今後の展開が気になるが、
もう、それも望めない。
寂しいものだ。

2013年5月13日月曜日

43(945) 動的平衡2: 2013.05.13


福岡伸一著「動的平衡2」
(ISBN978-4-86324-044-5 C0098)
を読んだ。
本としてまとめて書かれたものではなく、
あちこちに書かれたものを集めたものである。
面白い議論があっても、
充分論じられず、
結論が不確か、不明瞭であるように
感じた部分が何箇所かあった。
残念である。
もっと深く議論してほしいところだ。
売れっ子になると
まった文章を書く余裕がないのだろうか。
しっかりした議論をした本が望まれる。
いくつかの書き下ろしの新書で
展開されたような内容を望むのだか。
そんな著作内容への動的平衡を期待したい。

2013年5月10日金曜日

42(944) <生命>とは何だろうか: 2013.05.10


岩崎秀雄著「<生命>とは何だろうか」
(ISBN978-4-06-288193-7 C0245)
を読んだ。
合成生物学として生命をつくろうという話と
生物の実験室でおこなわれている手法や現象を
芸術に利用する動きなどが紹介されている。
生命の本質をどう捉えるか。
深く思考している。
しかし、その思考は私には理解できない。
合成生物学と芸術をあわせた方向性は、
理解できる。
しかし、そこにある危険性が
本書でも指摘されているが不安だ。
合成生物学で展開されている全体観に理解できない。

2013年5月6日月曜日

41(943) ぶぶ漬け伝説の謎: 2013.05.06


北森鴻著「ぶぶ漬け伝説の謎」
(ISBN978-4-334-74631-5 C0193)
を読んだ。
京都の文化や慣習などを題材にした
ミステリー?である。
確かに事件が起こるが、
京都のマイナーな部分を
題材にしているので、
少々不思議な京都案内としても読める。
そして何より登場人物が活き活きとしている。
でも、このシリーズも
もう読めないと思うと寂しいものだ。

2013年5月4日土曜日

40(942) 宇宙に終わりはあるのか?: 2013.05.04


村山斉著「宇宙に終わりはあるのか?」
(ISBN978-47649-5517-2 C3042)
を読んだ。
講演会やアカデミーなどでの話をまとめたものだ。
だから少々強引な物言いをしているとこがある。
しかし、一般向けにはその方がわかりやすこともある。
一線級の研究者が
周辺の研究を紹介してくれるのは
エキサイティングである。
ただし、それなりの書き手である必要はあるが。

2013年5月3日金曜日

39(941) 不完全性定理とはなにか: 2013.05.03


竹内薫著「不完全性定理とはなにか」
(ISBN978-4-06-257810-3 C0241)
を読んだ。
正式に不完全性定理を理解するには、
論理学を理解することが重要になる。
しかし、本書は他にも同等の結論を得る方法を教えてくれた。
また、不完全性定理の適応範囲も示してくれた。
不完全性定理については、
何度か読んだが、
いすれも複雑で、難しい。
本を読んだ直後は理解できた気になるが、
しばらくすると輪郭だけになり、
その輪郭もぼやけていく。
私にとっては不完全な理解だからだろうな。