2013年9月29日日曜日

94(996) うさぎ幻化行: 2013.09.29

北森鴻著「うさぎ幻化行」
(ISBN978-4-488-02534-2 C0093)
を読んだ。
音を題材にした連作短編である。
連作だから
ずべての話が少しずつ関連し、
そして最後の大きなどんでん返しがある。
なかなか面白い。

2013年9月25日水曜日

93(995) 里山資本主義: 2013.09.25

藻谷浩介・NHK広島取材班著
「里山資本主義-日本経済は「安心の原理」で動く」
(ISBN978-4-04-110512-2 C0233)
を読んだ。
金ではない世界が今の日本にはある。
そんな動きが里山で新たに起きつつある。
心強い報告と里山の良さの論理が紹介されていた。
昔ながら水、エネルギー、食料を
半自給する生活。
少しの収入と人とのネットワークで
生きていこうとする人たち。
私が憧れる世界である。
現状の自分にはできない世界だが、
示唆に富む内容であった。

2013年9月24日火曜日

92(994) 暁の密使: 2013.09.24

北森鴻著「暁の密使」
(ISBN978-4-09-408305-7 C0193)
を読んだ。
明治期は廃仏毀釈で仏教が衰えてた時代だ。
その当時の宗教家である能海寛が、
仏教復興のために、
仏教原典を求めて旅に出る。
目的地は当時鎖国をしていた
チベットのラサである。
ラサへ密入国を目指すことになる。
しかし、本人の知らないところで
別の思惑が働く。
河口慧海も類似の目的をもっていた。
歴史的事実があるので、
ハッピーエンドにならないのがつらい。
なかなか面白い
歴史フィクションになっている。

2013年9月22日日曜日

91(993) 宮本常一が見た日本: 2013.09.22

佐野眞一著「宮本常一が見た日本」
(ISBN978-4-480-42701-4 C0139)
を読んだ。
宮本常一の偉大さを綴ったものである。
佐野眞一は優れたルポライターである。
しかし、あの不祥事で出番をなくしてしまった。
個性の強い取材をするところが位も白い。
それを体験的に書くことが面白さを増している。
現地に赴こと、実体験することが重要である。
その点に関しては強く共感できる。
作品も少々まとまりがないが、
面白かった。

90(992) 蜻蛉始末: 2013.09.22

北森鴻著「蜻蛉始末」
(ISBN4-16-767920-5 C0193)
を読んだ。
明治初期の藤田傳三郎の偽札事件を題材にした
歴史小説である。
なかなかおもしろい。
フィクションでありながら、
史実を追っている。
そんな制限がなかなかおもしろさを増している。
北森鴻にはずれはない。

2013年9月12日木曜日

89(991) 超日常観察記: 2013.09.12

岡本信也・岡本靖子著「超日常観察記」
(ISBN4-7958-0773-6 C0095)
を読んだ。
現考学を実践している夫婦の調査である。
スケッチを中心にした路上や人物を
観察したものである。
面白いもの、くだらないもの、
感心するもの、なんでこんなものを
などといろいろ思わせるものが
各種記録されている。
資料としてはいいが、
2冊目を読むのはしばらくいい。

88(990) 時を巡る肖像: 2013.09.12

柄刀一著「時を巡る肖像」
(ISBN978-4-408-55022-0 C0193)
を読んだ。
絵画修復士の御蔵瞬介を主人公にした
短篇集である。
しかし、短編ミステリーは
北森鴻の作品を読んだ後では
見劣りがする。
トリックも情緒も小さく見える。

2013年9月5日木曜日

87(989) カラスの常識: 2013.09.05

柴田佳秀著「カラスの常識」
(ISBN978-4-901330-73-2 C0236)
を読んだ。
面白かった。
カラスは人間の都会生活の反映でもあるのだ。
本のおかげて、
私がよく見かけるカラスには
ハシボソカラス、ハシブトカラスがいて、
それを見分ける事ができるようになった。
彼らの生活には違いがあることも分かった。
なかなか面白かった。

2013年9月2日月曜日

86(988) 関東大震災: 2013.09.02

吉村昭著「関東大震災」
(ISBN4-16-716941-1 C0193)
を読んだ。
9月1日、昨日が関東大震災90年目であった。
それを知らずに、読み始めた。
いろいろ90年前に起こった
災害に、いろいろな問題が明らかになった。
その課題を解決せずに、
今日にいたっている。
関東大震災クラスが首都圏を覆った時、
関東大震災以上の被害がでるだろう。
災害は忘れてことにやってくるのだ。
防災の日はそれを思い起こる日なのだが、
果たしてそうなっているだろうか。