2015年11月27日金曜日

110(1326) 原子炉の蟹: 2015.11.27

長井彬著「原子炉の蟹」
(ISBN4-978-4-06-277111-5 C0193)
を読んだ。
1981年の江戸川乱歩賞の新装版である。
35年前のミステリーを2011年に新装版ででてきた。
内容自体はミステリーだが、
現場が原子炉建屋も密室。
背景が土地買収や原子村の人々。
現在に通じる背景である。
しかし、やはり背景が中途半端に古いので
少々違和感がある。

2015年11月23日月曜日

109(1325) 法医昆虫学捜査官: 2015.11.23

川瀬七瀬著「法医昆虫学捜査官」
(ISBN978-4-06-277890-9 C0193)
を読んだ。
昆虫の種類や分布、生態などを
事件解決の手段にしていく法医昆虫学。
その専門館の赤塚先生と
ハードボイルドの警官の掛け合いから
事件が解決していく。
なかなか軽妙で面白い設定である。
続巻もあるので
読んでみたいものだ。

2015年11月18日水曜日

108(1324) 金色のゆりかご: 2015.11.18

佐川光晴著「金色のゆりかご」
(ISBN978-4-334-92612-0 C0093)
を読んだ。
望まない妊娠と出産をした高校生。
研修医と高校生のかかわり。
海外養子斡旋の闇。
産婦人科医の減少。
多様な課題が込められている。
佐川の作品は面白い。

2015年11月16日月曜日

107(1323) コズミック・マインド: 2015.11.16

西垣通著「コズミック・マインド」
(ISBN978-4-00-022887-9 C0093)
を読んだ。
銀行統合に際して、
両行のSEがプログラムをすり合わせをしていく。
そのとき、小さい銀行のSEたちの物語である。
不正の処理のプログラム、
だれが組み込んだのが、
今後どう処理するか。
左遷されたSE、新しいSE、
大きい銀行から派遣されたSE
いくつかの人脈も入り乱れる。
シナリオは面白いのだが、
コズミック・マインドのテーマが
はっきり伝わらず、
展開と登場人物の魅力が
もう一つであった。

2015年11月13日金曜日

106(1322) 夏帽子: 2015.11.13

長野まゆみ「夏帽子」
(ISBN4-309-40704-8 C0193)
を読んだ。
理科の臨時教師が
各地の小学校を回る。
そこでいろいろな自然、
その地の子どもとの
ゆるく不思議な関係を物語にしている。
宮沢賢治を彷彿とさせる語り口である。

2015年11月12日木曜日

105(1321) 学校のセンセイ: 2015.11.12

飛鳥井千砂著「学校のセンセイ」
(ISBN978-4-591-12098-9 C0193)
を読んだ。
名古屋の私立中学校の教員にった主人公。
何事にも面倒くさいと思っている。
口にしていることと、独白が混在して
物語として進む。
なかなか面白い
人の教師ととして、大人としての
成長物語である。

2015年11月11日水曜日

104(1320) くちびるに歌を: 2015.11.11

中田永一著「くちびるに歌を」
(ISBN978-4-09-386317-9 C0093)
を読んだ。
五島列島にある中学校の合唱部が
NHKの合唱コンクールに出場する話だ。
音楽の先生が産休に入り
代わりの臨時教員がくる。
そのせいで、3年生になってから
にわかに部員になる学生が何人かいた。
「手紙ー15才の君に」が課題曲である。
それと同じように部員に
手紙を書くこととがいいわたされる。
何人かが代わる代わる語り手になり
話が進んでいく。
そこがわかりにくい。
青春物語であるが、
少々物足りなさがあった。

2015年11月8日日曜日

103(1319) チップス先生 さようなら: 2015.11.08

ヒルトン著「チップス先生 さようなら」
(ISBN4-10-206201-7 C0197)
を読んだ。
19世紀末から20世紀に初頭。
イギリスのパブリック・スクールで
長年古典の教師を務めたチップス先生の
回想によって展開される物語である。
当時の時代を背景して、
老教師と生徒、先生が体験した学校での出来事を
チップスのユーモア、洒落で回想していく。
独身だと思われていた結婚していた時期があり
まれに奥さんを覚えている生徒が訪れてきたりする。
校長の退職勧告に激高し学校が味方をしてくれこと。
いろいろな回想によって展開される物語だ。
こんな先生としての一生もいいかもしれないが、
なかなか難しいだろうな。
ちなみの「チップス先生さようなら」
ということばは、
奥さんが結婚する直前の別れ際に言った挨拶と
新入生が先輩たちにだまされてチップスの下宿にいって
それにチップスがうまく対応した。
その生徒が帰るときにいった挨拶であった。
そのあとチップスは息をひきとる。

2015年11月7日土曜日

102(1318) 鉄童の旅: 2015.11.07

佐川光晴著「鉄童の旅」
(ISBN978-4-408-53638-5 C0093)
を読んだ。
佐川氏の作品はどれも面白い。
鉄童とよばれる不思議な少年。
その少年が大人になって
鉄道に関係する仕事につく。
彼の作品は自分の経歴を
反映しているのかとおもえるほど
リアリティがある。

2015年11月6日金曜日

101(1317) 感傷コンパス: 2015.11.06

多島斗志之著「感傷コンパス」
(ISBN978-4-04-873776-0 C0093)
を読んだ。
小学校の昭和30年、
伊賀の田舎の小学校に赴任した
新任教員の話である。
課題図書とにしようかなと思って読んだが
そのようなタイプの本ではなかった。
作品してはなかなか良かった。

2015年11月4日水曜日

100(1316) 力学の発見: 2015.11.04

高野義郎著「力学の発見
ガリレオ・ケプラー・ニュートン」
(ISBN978-4-00-500738-7 C0242)
を読んだ。
ガリレオからニュートンにいたる
古典力学の成立までの
思考と人の歴史、
そして著者が訪れた縁の地の
話題が混在している。
それなりに面白いが、
紀行のだけのほうが面白そうである。
他の著書を読んでみたくなった。