2003年6月22日日曜日

41(119) 宇宙と大地と 農あるくらしへ: 2003.06.22

秋山豊寛著「宇宙と大地と 農あるくらしへ」
(ISBN4-00-000180-9 C0095)
を読んだ。

日本人最初の宇宙飛行士、秋山氏が
TBSを退社して農業に従事し、
自給自足の生活を始めた。
そこには、地球環境の真の理解と、
強い信念と行動力があった。
多くの地球環境を考える人間は行動力がない。
そして真の解決も行動することである。
そんな痛烈な批判をみをもってかれは行っているいるようだ。

「こうしたなかで、「行動」こそ必要な時代であり、
私自身も行動するときではないかという想いは強くなりました。
私は「農ある暮らし」への準備を始めていました。」

「私の発想が、日本が豊かであることに規定されているのは確かです。
お金は大切だけれど全てでない、といいきれるほど豊かです」

「なぜ農なのかを語るのに、少し多弁になりすぎたかもしれません。
用は個人の暮らしのあり方を「自給」と
「精神の自在性」という方向から見直し、
「地球危機」という自分の状況認識と生き方のつじつまをあわせたいということです。
自分にとって「農ある暮らし」は無理のない選択であり、
手応えは予想以上でした」

「アメリカの農業は、もともと「家族経営」として発展したものでした。
(中略)
その自由を保障するものが「食料の自給」であり、
その単位が「家族」でした」

「一般的に専門家といわれる人々が社会的責任をとることはあるでしょうか。
過去「安全」と言われたたくさんの農薬が
現在では使用し禁止になっていることについて、
かつて「安全」と 判断した「専門家」は、
どのよう責任を取ったでしょうか」

「地球の資源が有限であるという認識は、
20世紀の指導原理であった「生産性」「経済成長」といった概念が
歴史的に限定された、いわは普遍性に欠ける
概念でしかなかったことの確認につなかがります」

「私たちがお金に換算されない価値について、
これが実はこれから求めるべき「豊かさ」の中身であると気づけば、
食卓の準備を種まきから始めることも
「豊かさ」であることがわかるでしょう。
歴史は確実に、そうした「豊かさ」に向かって歩を進めています」

「独自の技術力は、競争社会にあっては「力」です。
他に依存しなくとも、独自に開発できる能力を持つことが、
交渉する場合に力になるわけです。(中略)
自給する力があるからこそ、自立が可能のです。
経済的にも、技術的にも、独自の力を持つことが無理な場合は、
当面あきらめるほかありません。
しかし、可能であるにもかかわらず、みすみす可能性を放棄することは
”自主”の力を弱めることになります」