2018年12月9日日曜日

114(1699) 天化爛漫:2018.12.09

ヤマダマコト著「天化爛漫」
を読んだ。
自主出版している作品である。
前作の続編でやはり新潟の地元を
舞台にしたミステリー作品である。
3姉弟が揃って謎を解いていく。
そんな展開だがなかなかが面白い。

2018年11月28日水曜日

112(1697) 南方熊楠―進化論・政治・性:2018.11.28

原田健一著「南方熊楠―進化論・政治・性」
を読んだ。
珍しい経歴の研究者である。
音楽・映像のプロデュサーから
熊楠の旧邸の調査に10年間、従事した。
そこから熊楠研究にのめり込んでいく。
進化論、政治、性について
独自の視点が語っている。
なかなかおもしろかった。

2018年11月23日金曜日

111(1696) 森と建築の空間史:2018.11.23

千田智子著「森と建築の空間史―南方熊楠と近代日本」
を読んだ。
熊楠の環境運動を、事前にもっていた自然観察に由来する
科学観と宗教観と密接に結びついていることを説いている。
ただ、その論理が中沢氏のように感覚的で
自己完結しているようにみえる。
科学的論理性に欠如している。
人文科学にはこのような論理展開が多い。
なかなかついていけない。

2018年11月21日水曜日

110(1695) 空白の五マイル:2018.11.21

角幡唯介著「空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む」
を読んだ。
チベットにまだ人が全く入ったことがない地域がある。
それを空白の5マイルと呼んでいる。
そこを単独踏査しようとした探検家の行動記である。
なかなかおもしろい。
ただ、ツアンポー峡谷はあまりぬ険しく、悪条件である。
そして探検の時期も国情不安も悪かった。
踏査は失敗だった。
しかし、その探検行は面白い。
別の作品も読みたいものだ。

2018年11月17日土曜日

109(1694) 謎の空海:2018.11.17

三田誠広著「謎の空海 誰もがわかる空海入門」
を読む。
小説「空海」の背景を史実に基づいて書かれた入門書である。
知っている内容が多かった。
でも、もちろん知らない内容も多々あった。
空海は不思議な人生を送っている。
18歳で入学した大学を1年もぜす突然辞めて、
30歳までの記録のない空白の10年間。
突然、遣唐使としての抜擢。
唐では、一人にしか相伝されない秘宝である密教を
たった数ヶ月で、それも辺境の外国人に
寺宝や経典のすべてを授けられる。
20年の滞在が2年での帰国。
不法の帰国が1年の謹慎で解けて
一気に宗教界の雄い踊りでる。
不思議な人生である。
経歴の記録に空白があるので、
小説家の空想を掻き立てるだろう。
多くの小説がある。
私はまだ、一つしか読んでないが。

2018年11月2日金曜日

107(1692) 巨人伝 上:2018.11.02

津本陽著「巨人伝 上」
を読んだ。
南方熊楠の生涯を小説にしたものだ。
熊楠がよく見てたい幻覚が底流にしている小説である。
生涯は以前から文献で読んでいるので、
ほぼ知っている内容を再確認することにある。
だが、知らないこと、チリバラめられている。
誰が小説にしても、熊楠の生涯は波乱万丈なのだろう。

2018年10月27日土曜日

106(1691) 金色天化:2018.10.27

ヤマダマコト著「金色天化」
を読んだ。
新潟を舞台にした不思議な物語であった。
しかし、なかなかおもしろい作品であった。
プロの作家ではないが、
Kindleのデジタル版で出版をしている作家だ。
なかなかおもしろいスタンスである。
編集者や校正者の手がはいっていない弱点があるが、
常に更新していけるということも面白い。

2018年10月20日土曜日

105(1690) 空海入門:2018.10.20

加藤精一著「空海入門」
を読んだ。
空海の史実に基づいた経歴、
重要著書の骨子などをまとめてあってわかりよかった。
ただし、著者の嗜好の主張が示されているところや
論拠がメディアや大衆書、ニュースなど
少々論理的精度を欠いていたので疑問を感じた。
残念であった。

2018年10月16日火曜日

104(1689) 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四:2018.10.16

夢枕獏著「沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四」
を読んだ。
読み終わってしまった。
空海の少ない資料から、
想像を膨らまし、おもしろ小説にしてられている。
空海の生涯に興味があったのだが、
さらに興味がでてきた。
どこまで史実が知りたくなる。

2018年10月13日土曜日

103(1688) 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三:2018.10.13

夢枕獏著「沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三」
を読んだ。
話は、玄宗皇帝時代、それも楊貴妃に関する回顧に戻っていく。
主には阿倍仲麻呂への手紙が重要なところになる。
面白いところで次巻へと続く。

2018年10月9日火曜日

102(1687) 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二:201810.09

夢枕獏著「沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二」
を読んだ。
この巻では、楊貴妃の墓とその状況、
唐で半生を過ごした阿部仲麻呂が、
楊貴妃の不思議を手紙に残していた。
不思議な展開になってきた。

2018年10月4日木曜日

101(1686) 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一:201810.04

夢枕獏著「沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一」
を読んだ。
空海には、南方熊楠の関係で、興味を持っていた。
曼荼羅、密教など通じて、その日本への導入者として
空海が重要になる。
司馬遼太郎の「空海の風景」を読み出して途中で挫折していた。
しかし、読みたいと思いながら、
時間がなくてついつい今日まできている。
このような小説であれば
読みやすいので
空海の生涯や人物をしるにはいい。

2018年10月1日月曜日

100(1685) 地球はなぜ「水の惑星」なのか:201810.01

唐戸俊一郎著「地球はなぜ「水の惑星」なのか
水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史」
を読んだ。
水に関する話題を中心に話が進めらている。
主に著者が興味を持った内容だが、
少々一般読者が興味を持てるかどうかが心配だ。
私は興味深く読んだ。
だが、なぜかなかなか本章に入り込めない。
それが不思議だ。

2018年9月25日火曜日

099(1684) 第二の地球を探せ!:2018.09.25

田村元秀著「第二の地球を探せ!~「太陽系外惑星天文学」入門~」
を読んだ。
井田氏の本から比べれると
実際に観測をしている天文学者の話なので
現実感がある。
最先端の話題が盛りだくさんであった。
そして今後の観測計画も紹介されていて面白かった。
「地球上の生命に似た「生命」を探す鍵となるバイオマーカーには、
これさえあれば決定的と呼べるものはありませんが、
水、酸素、オゾン、メタン、二酸化炭素などのうち、
いくつかが同時に発見されれば、
生命の存在を示す強力な指標になると考えてよいでしょう」
重要な示唆である。

2018年9月22日土曜日

098(1683) 地球外生命体:2018.09.22

井田茂著「地球外生命体 実はここまできている探査技術」
を読んだ。
重複する内容や繰り返しが多く思えた。
すると最後まで読むと、
聞き語りを文章起こししたもののようだ。
専門家が自身で書いたものでないと、
科学解説は良くないようだ。
読んでいて欲求不満になったので、
別の本を読むことにした。

2018年9月19日水曜日

097(1682) 新しい1キログラムの測り方:2018.09.19

臼田孝著「新しい1キログラムの測り方 科学が変われば単位も変わる」
を読んだ。
少し前に日本が非常に精度のよい測定で
国際キログラム原器にかわる
新しい質量の単位を決めるのに大きな貢献をしたことをしった。
その関係者が著者となっている。
そして基本単位のうち4つが今年変わることになる。
実施は2019年5月20日からだ。
重要な変化が科学、技術の世界で起こることに成る。
これで人類は新たなステージにたどり着いたことになる。
その反面、単位の定義が実感できなくなってくる。
このギャップを埋めるのは科学教育しかないのだろう。

2018年9月18日火曜日

096(1681) 女學生奇譚:2018.09.18

川瀬七緒著「女學生奇譚」
を読んだ。
面白い。
恐怖を感じない病気をもったフリーのジャーナリストが
読んではいけい本を取材するように、雑誌編集長から依頼を受ける。
その取材の金銭的バックアップがこれまでにないものであった。
取材していくうちに、戦前の失踪事件につながっていく。
しかし、つぎつぎとの予想外の展開が起こっていく。

2018年9月12日水曜日

095(1680) 万能鑑定士Qの事件簿 XII:2018.09.12

松岡圭祐著「万能鑑定士Qの事件簿 XII」
を読んだ。
懐かしい1970年の大阪万博の太陽の塔が舞台となる。
そして、他にもその時期に起こった
イギリスで発生したミステリーサークルの謎も絡んでくる。
複雑な様相をもった謎解きとなっている。

2018年9月4日火曜日

094(1679) 警視庁科学特捜班 沖ノ島伝説殺人ファイル:2018.09.04

今野敏著「ST 警視庁科学特捜班 沖ノ島伝説殺人ファイル」
を読んだ。
宗像の沖にある島での殺人事件。
島に上陸することもままならない。
関係者に聞くだけである。
そこで証言をどう得ていくか。
だが、島でのことは語れない
「御言わず様」の掟がある。
そこから謎をどう解いてくか。
なかなか面白い。

2018年9月1日土曜日

093(1678) 警視庁科学特捜班 桃太郎伝説殺人ファイル:2018.09.01

今野敏著「ST 警視庁科学特捜班 桃太郎伝説殺人ファイル」
を読んだ。
岡山の桃太郎伝説に関するミステリーである。
説話における地元の話と、
一般に流布している話とは
異なっていることをもとにミステリーになっている。
おもしろい話となっていた。