2009年5月23日土曜日

52(505) 四季春: 2009.05.23

森博嗣著「四季春」
(ISBN4-06-182333-7 C0293)
を読んだ。
デビュー作「すべてはFになる」に
登場した真賀田四季という天才科学者の
生い立ちが描かれたものだ。
4部作の最初ものである。
余りに詩的で、ストーリーが追いにくい。
意図的にこのような書き方をしているのであろうが、
新人がこの作品を提示したのであれば、
きっと独善的過ぎるといわれるような
描き方である。
しかし、森氏ほど実績をつむと、
読者が以前の作品や作風を理解していて、
以前の魅力的な人物の登場を、
好意的に解釈して、
この詩的世界を歓迎するだろう。
私は、久しぶりに読んだので、
戸惑い、理解しづらく感じながら読んだ。
でも、引き込まれる魅力があるのは確かだ。