2014年4月26日土曜日

47(1076) 人体 失敗の進化史: 2014.04.26

遠藤秀紀著「人体 失敗の進化史」
(ISBN4-334-03358-X C0245)
を読んだ。
ヒトに至る解剖学的な視点で進化をとらえたものだ。
生物は設計変更を繰り返すことで、
さまざまに変化を遂げてきた。
その事例を多数の解剖経験から示されている。
そして、ヒト。
ヒトは短い時間で、設計変更をむりくりしてきた。
それは、進化の隘路に入り込んでいる。
解剖学的には、
ヒトは長く続かない種と判断すべきである
という非常に面白い仮説を提示している。
また、解剖学を好事例として、
業績、成果を短期間に求める
現在の日本の科学行政のあり方に、
大いなる疑問を提示している。
同感である。
ただし、論説として、
この本に一緒に盛り込むのは
得策であったろうか、
疑問が残る。