2005年7月24日日曜日

28(212) 図解雑学構造主義: 2005.07.24

小野功生著「図解雑学構造主義」
(ISBN4-8163-3737-7 C0010)
を読んだ。
歴史的内容ばかりが書かれている。
構造主義の本当の意味、内容が少ない。
この内容なら、構造主義の周辺を書いたものである。
ちょっと期待はずれである。
また、研究者が日ごろ使っている言葉で
そのまま書かれている。
それに図解が添えられている。
その図も抽象的でわかりにくい内容を
そのまま図解されているので、
理解を助ける役に立っているようにみえない。
一般市民を対象に書いたものなのかという疑問もある。

2005年7月19日火曜日

27(211) ふしぎな無限: 2005.07.19

e-教室編 新井紀子監修「ふしぎな無限」
(ISBN4-06-257468-3 C0241)
を読んだ。
インターネットを通じて行われた
自主的な授業から生まれた本である。
いい進行がされている。
しかし、ただなる講師の努力が背後にあることを感じる。
そして気長に待ちながら、講義が進むことがわかる。
背景には学校授業とは違った時間の流れ
学習のスピードが感じられる。
なかなかいいものである。
私がこのようなものを生み出したいが、
大人数でおこなうだけがやり方ではない。
個人で複数人を相手にした
もっと違うe-learningがあっていいはずである。
そんなものを目指していこう。

26(210) 海辺の石ころ図鑑: 2005.07.19

渡辺一夫著「海辺の石ころ図鑑」
(ISBN4-591-08695-X C0644)
を読んだ。
著者の一連の石ころの子供向けの著作はいい。
私がやろうとしていることと
明らかに重複している。
ただし、私は別の目的があり、
その一環として石ころや砂がある。
それを何とか日の目を見るようにしていきたいものである。
しかし、この著者の活動には共感できる。
コンタクトを取りたいものだ。

2005年7月8日金曜日

25(209) 超ひも理論とはなにか: 2005.07.08

竹内薫著「超ひも理論とはなにか」
(ISBN4-04-257444-6 C0242)
を読んだ。
超ひも理論の概要が紹介されている。
詳細は多分私には理解できないだろうが、
しかしこの本のおかげで、概略がわかった。
そして万物の理論への道は
まだまだ遠いということが良くわかった。

24(208) がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!: 2005.07.08

島田洋七著「がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!」
(ISBN4-19-892184-9 C0195)
を読んだ。
前作に続けて一気に読んだ。
なかなか面白い。
人間に必要なもの。
生きていくのに必要なもの。
そして生きていくのに不要なもの。
人間としてこだわらなくていいもの。
食べることができなくても、食べてける方法があること。
昔の人が当たり前にできたことで、
今の人ができないこと。
今の人が忘れてしまったこと。
そんなことをいろいろ思い出させてくれた。
そしてそれをノスタルジーではなく、
実現しなければならないときに来ているのではないか。
そんな思いが、この本が売れ、
映画になり、漫画になっていく理由ではないだろうか。

23(207) 佐賀のがばいばあちゃん: 2005.07.08

島田洋七著「佐賀のがばいばあちゃん」
(ISBN4-19-892000-1 C0195)
を読んだ。
テレビで、彼の佐賀での生き方や話を聞いていると
すばらしいものを感じた。
そしてこの本を読んだ。
なかなか面白い内容であった。
ただし、文章を書く専門家でないので、
もっとうまく書いたら面白いな思うところが各所にあった。
しかし、この文章も彼の個性なのである。
だからこれでいいのかもしれない。
そしてもっと続きを読みたくなるなる内容であった。

2005年7月3日日曜日

22(206) 奇妙な論理 2005.07.03

マーティン・ガードナー著「奇妙な論理I、II」
(ISBN4-15-050272-2 C0140、ISBN4-15-050273-0 C0140)
を読んだ。
I巻を読んでいくうちに、
似非科学の紹介の批判の羅列だったのあきてきた。
大切なことであるが、個別攻撃ばかりで
面白みが薄れてきた。
地質学対創世記を過ぎたあたりでやめた。
しかし、この本はカールセーガンが似非科学の批判に
目を向けるようになった本だそうだ。
いろいろな科学分野における
似非科学の歴史を見るときに使えそうな本である。
どうすれば批判できるかがわかる本である。
ただし、論理的に、理性的にどう批判するかは
体系的に詳しく書かれていないので、
応用が難しそうであるが。

2005年6月30日木曜日

21(205) よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み: 2005.06.30

竹内薫著「よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み」
(ISBN4-7980-1035-9 C0044)
を読んだ。
この本には、宇宙論に関する最新情報が
盛り込まれているので参考になる。
竹内氏の本や訳書はよく目にする。
そして、わかりやすく書かれている。
ただくだけた書かれ方が気になるところだが、
これも個性であろう。
当面の最新情報の参考書および
重要サイトへの入り口として
重宝しそうである。

2005年6月5日日曜日

20(204) アフォーダンス: 2005.06.05

佐々木正人著「アフォーダンス」
(ISBN4-00-006512-2 C0311)
を読んだ。
同じ著者の別のアフォーダンスに関する本を読んで、
続きで読み出しが、
抽象的過ぎて理解できずに、一時読むのをやめていた。
しかし、取り出して再び読み出したものである。
やはりいってることが良く理解できない。
何か新しいことを言わんとしているのだが、
それが伝わらない。
それはもしかすると、たいしたことがないのか、
それとも伝えるすべが悪いのか、
それとも読む私が馬鹿なのかわからない。
いずれてにしても、もう少しわかりやすく
伝えられないものだろうか。
「アフォーダンスは物事の物理的な性質ではない。
それは「動物にとっての環境の性質」である。
アフォーダンスは知覚者の主観が構成するものではない。
それは環境の中に存在する、
知覚者にとって価値のある情報である。」
少なくとも私には、何か面白そうなこと、
新しそうなことがありそうに思えるのだが、
それがわからない。
残念である。

19(203) キューブサット物語: 2005.06.05

川島レイ著「キューブサット物語」
(ISBN4-7678-0399-3 C0095)
を読んだ。
大学生が小さいけれども本物の人工衛星を手作りして
実際に打ち上げ運用していったものを
取材したドキュメントである。
4年ほどに及ぶ製作から打ち上げまで、
学生たちが行った苦労や経験を取材したものである。
打ち上げのキャンセルや延期など、
苦労の大半は、しなくてもいいものである。
それがいい経験であったと美談とされて語られている。
考えてみると、それは大人の現実社会が生み出した、
暗い面を学生たちが経験していくものである。
苦労は、大人の側の都合によって生じたものである。
それが現実社会で、社会勉強と割りきるべきものだろう。
しかし、私は、大学というというところは、
実社会でない環境で、
実社会を意識しながら学ぶ場だと思う。
だから思い切ったことも、突拍子もないこと、
現実離れしたことも、さらには失敗も許されるのである。
学びを実社会のしきたりで行うのは、私は好きではない。
インターンシップなどで、
学生がボランティアやアルバイトのように、
会社に一時的に出向して、
社会経験をつむことを盛んに行われている。
そんな経験は4年後には誰もが嫌というほど、
そして一生経験しなければならない。
そんなのは社会に出てからすればいい。
それよりももっと純粋な部分を、大学という場では
学び経験しなければならないのではないだろうか。

2005年5月21日土曜日

18(202) パーフェクト・プラン: 2005.05.21

柳原慧著「パーフェクト・プラン」
(ISBN4-7966-4452-0 C0193)
を読んだ。
久々に小説を読んだ。
なかなか面白かった。

2005年5月20日金曜日

17(201) 超常現象をなぜ信じるのか: 2005.05.20

菊池聡著「超常現象をなぜ信じるのか」
(ISBN4-06-257229-X C0211)
を読んだ。
非常に面白い本であった。
認知心理学の内容であったが、
私が科学するとき必要な視点を
学生たちに伝えるときに示すものと似ている。

2005年5月14日土曜日

16(200) Sue: 2005.05.14

ピーター・ラーソン クリスティン・ドナン著「Sue」
(ISBN4-02-250010-7 C0045)
を読んだ。
3月の恐竜展2005を見に行く前に買って、
4月の頭から読み始めたので、
1ヶ月半かけて読んだことになる。
このようなしっかりと書かれた本は読み応えがあるが、
本を読む時間の少ない人間には、
なかなか大変である。
この本はもっとも保存状態のよい
「Sue」と呼ばれるティラノサウル・レックスの騒動と
ティラノサウルスに関わる科学的検討に関する本である。
面白かった。
Sueに関する、事件の被告の側の文章だから
それなりに差し引いて読むべきだが、
それにしても原告側の政府や裁判官の
不公正さにはあまりある。
政府や古生物学会の申し立ては、
古生物学的資料の公正な取り扱いや
悪徳業者に高価格化の防止であったはずだ。
しかし、最終的にはSueの競売という処分、
博物館には入ったが、マクドナルド、ディズニーという、
もっとも商売毛のあるスポンサーが
836万ドルというとんでもない金額まで吊り上げた。
これは化石を商売とする
業者への見せしめであったのだろうか。
先進国アメリカ合衆国でこのようなことが
公然と起こっていることが信じがたいが、
いずれも人間のなすことである。
仕方がないのだろう。
しかし、こんな騒動によって
Sueはますます歴史に残るのであろう。

2005年5月12日木曜日

15(199) 巨大隕石が降る 2005.05.12

金子史郎著「巨大隕石が降る」
(ISBN4-12-0032698-8 C0044)
を読んだ。
シベリアのツングースカの謎の大爆発から
テクタイトの謎などから、
大きな隕石がけっこう落ちていることを示してきた。
なかなか面白い本であった。

2005年4月21日木曜日

14(198) 世にも美しい数学入門: 2005.04.21

藤原正彦・小川洋子著「世にも美しい数学入門」
(ISBN4-480-68711-4 C0241)
を読んだ。
軽く読める本である。
藤原氏の本はよく読んだ。
小川氏の本も数学を題材にした本を1冊読んだ。
どちらもはじめて出会う著者ではない。
なじみある人同士の数学に関する対話である。
この手の本はどうしても、
尋ね、教えるという関係が生じ、
それを読者が追体験するようなことが多い。
そうなるとあまり面白くなくなる。
残念ながら、この本もそうであった。

2005年4月19日火曜日

13(197) さおだけやはなぜ潰れないか?: 2005.04.19

山田真哉著「さおだけやはなぜ潰れないか?」
(ISBN4-334-03291-5 C0263)
を読んだ。
会計学をわかりやすく解説したものだ。
いくつかの不思議なトピックスを材料に
会計学に考えるとどういう一般論、
あるいは処世訓が導き出されるかを
わかりやすく紹介したものだ。
私のは、あまり興味がわかなかったら。
それは、書き方にも、内容にも対してである。

2005年4月18日月曜日

12(196) 匂いの帝王: 2005.04.18

チャンドラー・バール著「匂いの帝王」
(ISBN4-15-208536-3 C0040)
を読んだ。
副題が
「天才科学者ツカ・トゥリンが挑む嗅覚の謎」
となっている。
この本は面白かった。
大著で読むのに時間がかかったが、
最後まで飽きずに読めた。
これは、型破りな天才的な研究者が、
画期的な発見をして、それを科学的な手順にしたがって
証明していくのだが、
画期的な内容すぎて、
学界に認められないでも抱いている姿を描いている。
この本の著者は、ジャーナリストとして、
その研究者の正しさを信じているいるのである。
現在は執筆当事よりは、この説に
多くの人が賛同しているようである。
しかし、科学の手法は証拠と論理によって成り立つのだが、
実際にそれをおこなう科学者は人間である。
名誉や地位、あるいは金、経済を考えると
今までの自分の説を否定されるのはいい気分はしない。
そんな時人間的などろどろしたものが、
沸き起こる。
そんなどろどろも描き出されている。

11(195) 時間の分子生物学: 2005.04.18

粂和彦著「時間の分子生物学」
(ISBN4-06-149689-1 C0245)
を読んだ。
時間を感じる分子や遺伝子についての話しで
眠りについての話へのつながる。
最前線で活躍している研究者が
自分の専門の話を書いている。
専門家でないものにでも
内容はよく理解できた。
この著者は、他にも類書を書いている。
しかし、手に取る気にならなかった。
なぜだろう。
この研究テーマが私に興味なかったためだろうか。
それとも、書き方の問題だろうか。
よくわからない。
このようなパターンになる本は多い。

2005年3月16日水曜日

10(194) 偉人と語るふしぎの化学史: 2005.03.16

松本泉著「偉人と語るふしぎの化学史」
(ISBN4-06-257464-0 C0243)
を読んだ。
歴史に登場する化学のビックネームの業績を
その正確とともに再現して、
解説していくものである。
手法としては既存のもので、
勝負は面白さである。
高校生が登場人物の割には、
内容が深くない気がする。
もう少し深い内容であって欲しい。

9(193) 都会のトム&ソーヤ2: 2005.03.16

はやみねかおる著「都会のトム&ソーヤ2」
(ISBN4-06-212505-6 C8093)
を読んだ。
前作に続けて読んだ。
面白かった。