2016年2月27日土曜日

018(1354) MasterキートンReマスター: 2016.02.27

浦沢直樹著「MasterキートンReマスター」
(ISBN978-4-09-186726-1 C9979)
を読んだ。
マスターキートンは面白い。
学術的背景がしっかりあり、
なおかつ新説を唱えるようなこと、
その上にミステリーが加えられている。
良質の作品である。
多大な労力を要して作られている作品を
1時間足らずに読みきってしまうのは、
少々失礼な気がするが、
それは作家には織り込み済みであろうが。

2016年2月22日月曜日

017(1353) 論語: 2016.02.22

加地伸行著「論語」
(ISBN978-4-04-367501-2 C0198)
を読んだ。
主には、前半の漢文の読み方と
孔子の生涯についての部分を読んだ。
本文については、流し読み。
なにより、論語の解釈については
いろいろな考え方があることがわかった。
そして自分の解釈をしてもいいのだと思えた。
文章から何を学ぶかは自分の側の問題だ。
それで人を納得させるには論理が必要だが、
自分で考える分には問題がないのだ。

2016年2月20日土曜日

016(1352) 6度目の大絶滅: 2016.02.20

エリザベス・コルバート著「6度目の大絶滅」
(ISBN978-4-14-081670-7 C0040)
を読んだ。
人類が出てきて、
生物の大量絶滅がはじまっているという。
これは、単に科学技術の発展のためだけでなく、
人類の出現以来、続いているという。
それを6度目の大絶滅と呼んでいるのだ。
世界中の現場や研究者のフィールドの同行しているので
なかなか充実したノンフィクションになっている。
地質学の表現や一部誤解のような部分が気になったが、
なかなかいいものであった。

【メモ】
背景絶滅:「絶滅はごまれにしか起きず、種分化よりまれなほどで、背景絶滅率として知られる確率で表される」
哺乳類:0.25 1種/700年
両生類:背景絶滅率の4500倍、

天変地異論者(カタストロフィスト):1832年、ウィリアム・ヒューウェルが提案。当時これに半数斉一論者はチャールズ・ライエルのみ

アリー効果:個体群密度の低下によって、生き残った個体も生存も難しくなった可能性のこと

ストレンジラブ・オーシャン:衝突後の荒涼とした海のこと。K-Pg境界で、「海洋生態系は崩壊したも同然で、少なくとも50万年はこの状態にとどまり、ことによる数百万年にわたってこの状態にととまっていたかもしれない」

地質年代の覚え方:Camels Often Sit Down Carefully, Perhaps Their Joins Creak. ただし中生代まで。

ダーウィンのパラドクス:熱帯の海は大半の生物にとって必須である窒素やリンなどの栄養に乏しく(これには「水中うの熱構造」と呼ばれるものがかかわっており、熱帯の海が透明で美しいのはこのためだ)。したがって、熱帯域の海は不毛、つまり水中版の砂漠であっても不思議でない。サンゴ礁はただ海中の熱帯雨林というだけでなく、海中のサハラ砂漠にある熱帯雨林なのだ。この謎にはじめて首をかしげたのはダーウィンであり、それ以降「ダーウィンのパラドクス」として知られるようになった。ダーウィンのパラドクスはいまだにとけたとは言えないものの、謎をとくカギはリサイクルあるようだ。」

多様性の緯度勾配(LDG):「一般に、生命の種類は両極で一番貧弱で、低緯度でもっとも豊かになる。」1804年、アレクサンダー・フォン・フンボルトが述べた。理由は未だに解明されていない。

リラクゼーション:陸橋島は、島内の動植物の多様性が、かつてその一部だった大陸より一貫してい少ないこと

過剰殺戮(overkill):人類はほぼその誕生時から過剰殺戮をしてきた

2016年2月12日金曜日

015(1351) アイヌの本: 2016.02.12

石井慎二編「別冊宝島EX アイヌの本」
を見た。
最近アイヌの文化について
少々必要があって、調べている。
その一貫として目を通した資料である。

2016年2月8日月曜日

014(1350) 花酔いロジック: 2016.02.08

森晶麿著「花酔いロジック」
(ISBN978-4-04-103009-7 C0193)
を読んだ。
森氏の次のシリーズだ。
設定が酒を飲むものなので、
少々私には合わない。
ただ、短編連作はなかなか
おもしろい作品である。
ただし、登場人物と季節の移ろいだけで
連作間の関連はなので少々残念だ。
黒猫のシリーズの方が私にはあっているようだ。

2016年2月5日金曜日

013(1349) 巨大ウイルスと第4のドメイン: 2016.02.05

武村政春著「巨大ウイルスと第4のドメイン」
(ISBN978-4-06-257902-5 C0245)
を読んだ。
ウイルスに関する今までの
疑問を解決してくれた内容だ。
生命の誕生として
ウイルスが役割を果たしたという
位置づけには共感する。

2016年2月2日火曜日

012(1348) 統計学の王国を歩いてみよう: 2016.02.02

三中信宏著「みなか先生といっしょに
統計学の王国を歩いてみよう」
(ISBN978-4-7581-2058-6 C3045)
を読んだ。
久しぶりの統計学の本を読んだ。
入門書がだ、統計学の本来の目的
本質をしつこくしめるものである。
なんとなく本質を感じられる書であった。
三中氏の個性に依る部分も大きいのだろうが。

011(1347) ヒラノ教授の論文必勝法: 2016.02.02

今野浩著「ヒラノ教授の論文必勝法」
(ISBN978-4-12-150480-8 C1237)
を読んだ。
何度か読んだ内容だが、
軽く読めてためになる。
モーレツ教授の論文の書き方と
少し大学のあり方について書かれている。
いつものように面白かった。

2016年1月31日日曜日

010(1346) 黒猫の遊歩あるいは美学講義: 2016.01.31

森晶麿著「黒猫の遊歩あるいは美学講義」
(ISBN978-4-15-031128-5C0193)
を読んだ。
推理短編集である。
美学や芸術に関する議論を
いろいろ進めているが深くて面白い。
語り部は「付き人」で同級生の大学院生がワトソン役。
彼女の研究テーマはエドガー・アラン・ポーである。
少々複雑な設定であるが、すんなりと読める。
ポーの作品の多様な解釈をとおして
謎が解き明かされる。
その解釈がなかなか面白い。
このシリーズや作家をこれから少し読んでいきたい。

2016年1月26日火曜日

009(1345) 和食はなぜ美味しい: 2016.01.26

巽好幸著「和食はなぜ美味しい
日本列島の贈りもの」
(ISBN978-4-00-006226-8 C0044)
を読んだ。
巽氏は食通で酒もよく飲まれる。
私は、酒も食もただそれなりのものがあれば、
質もよくわからないし、興味もない。
巽氏の本は、酒や食の深さを感じさせられる。
私にとっては、日本列島の話が面白かった。
巽氏の科学の本はわかりやすい。
日本列島の仕組み、生い立ちについて
一般向けに書かれたものとして
この本はわかりやすい。
なかなかいい本であった。

2016年1月24日日曜日

008(1344) アイヌの人たちとともに: 2016.01.24

公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構
「アイヌの人たちとともに
-その歴史と文化-」
を読んだ。
アイヌの概略を紹介する冊子である。
アイヌのことを知りたくて読む。
アイヌの側から書かれたもので
概要を知るのにはいい本であった。
つい最近までアイヌをめぐる政治が
動いていたことがわかった。

2016年1月23日土曜日

007(1343) アイヌ文様: 2016.01.23

杉山寿栄男編「アイヌ文様」
(ISBN4-4-8328-9107-3 C0039)
を見た。
息子の関連でアイヌについて少し調べた。
するとアイヌ文様がなかなか面白い。
音楽は聞いたことがないので
興味を持てるかどうかは不明だ。
チャンスがあれば聞いてみたい。
模様を切り紙することもできるようだ。

006(1342) 世紀の贋作画商: 2016.01.23

七尾和章著「世紀の贋作画商」
(ISBN978-4-7942-2031-8 C0195)
を読んだ。
ルポルタージュとしては面白い素材、
執念深い取材で、本人や関係者の取材をしている。
また英語が話せるので直接対話ができるので
心情が伝わりやすい。
非常に面白い素材であった。
しかし、なかなか内容にのめり込めない。
多分文章が私には馴染めなかったのだろう。
日本の中心とした贋作事件の概要がなんとなく理解できた。

2016年1月15日金曜日

005(1341) 死にとうない: 2016.01.15

堀和久著「死にとうない
仙厓和尚伝」
(ISBN4-404-01759-6 C0093)
を読んだ。
最近私が気になっている
仙厓和尚の伝記小説である。
和尚の生涯を書いているが、
悟りを開くところがよくわからない。
状況は説明しているのだが、
なぜ、どのような悟りなのかわからない。
悟りを開いてから
仙厓の言動が変わったようだ。
その内容をいろいろ説明して欲しかった。

2016年1月12日火曜日

004(1340) 定年と読書: 2016.01.12

鷲田小彌太著「定年と読書」
(ISBN978-4-286-10273-3 C0195)
を読んだ。
著者が過ごした私立大学は
繁栄していた時代に
団塊の世代として過ごした著者が
述べる定年後の話として読めた。
今の時代、このような過ごし方は
できないのではないだろうが。
理想としたいが、難しいだろう。
そんな気持ちをもって読んでいた。

2016年1月9日土曜日

003(1339) ジパング: 2016.01.09

かわぐちかいじ著「ジパング」
(全43巻)
を読んだ。
昨年の暮からまとめ読みをすることにした。
10日以上かけて読んだ。
一日4冊前後読んでいたことになる。
大部過ぎて少々疲れた。
内容は面白かった。
現在の海上自衛隊の最新鋭のイージス艦が
第二次大戦直前の太平洋に
タイムスリップするという話である。
自衛隊の専守防衛、人命と戦争、
国家への従属感、
日本とアメリカの戦後のあり方など、
さまざまなテーマが込められている。
戦後編もじゅっくりと展開して欲しかったが、
中途半端に一気の終わった。
また、イージス艦「みらい」も沈没した。
最後が少々気になる終わり方であった。

2016年1月7日木曜日

002(1338) 漫画貧乏: 2016.01.07

佐藤秀峰著「漫画貧乏」
(ASIN B00KKD7XSE)
を読んだ。
デジタル版である。
佐藤氏が、なぜ漫画家書いているのか、
漫画家は儲からない実体を
実際の原稿料や収支をすべて公開して
出版社との確執を書いたものである。
そしてWEBで公開している理由を示したものである。
なかなか考えさせられるものであった。
応援したくなるものでもあった。

2015年12月29日火曜日

120(1336) フェルメール全点踏破の旅: 2015.12.29

朽木ゆり子著「フェルメール全点踏破の旅」
(ISBN4-08-720358-1 C0271)
を読んだ。
フェルメールのファンには
一度はやりたい全点踏破だた、
私は、それほどファンではない。
しかし、フェルメールには興味があった。
現在技術を駆使した
複写による全作品を
展示するという展覧会にいった。
なかなかすばらしく、
それからフェルメールに関する
本を読むことにした。
これが最初の作品だ。
盗まれた作品に対する顛末の本も
あるのでそうなので気になるところだ。

2015年12月26日土曜日

119(1335) ぼくらの民主主義なんだぜ: 2015.12.26

高橋源一郎著「ぼくらの民主主義なんだぜ」
(ISBN978-7-02-273614-7 C0295)
を読んだ。
朝日新聞の論壇時評に連載されたものを
新書にしたものである。
答えが出ない問題、
どこかおかしい世論、
間違ったマスコミの判断
気づきにくい考え方
などを論じている。
世の中にはよく考えると
おかしいこと、間違ったことが
いろいろあるものだ。
しかし、そんなことには、
言い難いこと、いっても届かいことがある、
そんなもろもろを
どうどうと述べた時評である。
いろいろ考えされられることがあった。
ひとつひとつは短い部文章だが、
一度に読むと重い内容で
連続的に読めないものであった。

2015年12月24日木曜日

117(1333) サウダージ: 2015.12.24

垣根涼介著「サウダージ」
(ISBN978-4-16-768602-4 C0193)
を読んだ。
ヒートアイランドシリーズの三冊目である。
きつい表現が気になる。
今回は計画が最後のミスが起こる。
これはそのような人材が加わったからだ。
しかしそこにはそれなりの人情もからんである。
少々内容が激しいのこの方向性はなじめない。