地質学と科学教育、そして哲学に興味を持った私がつれづれなるままに読んだ本を記録しています。
佐野眞一著「唐牛伝~敗者の戦後漂流~」を読んだ。唐牛(かろうじ)という珍しい姓をもった人物のルポルタージュである。北大の学生時代に乞われて全学連(ブント)の委員長になり60年の安保闘争の先頭に立って戦った。当時の岸信介首相にも、共産党にも、アメリカにも対峙してナショナリズムを体現した。安保後は一介市民として生き続けた。唐牛のその後の人生を詳細に調べられた。