2011年3月9日水曜日

035(725) パーフェクト・プラン: 2011.03.09

柳原慧著「パーフェクト・プラン」
(ISBN4-7966-3811-3 C0093)
を読んだ。
「第二回このミステリーがすごい」 の最小受賞作だ。
投稿稿にかなりでがはいったようだが、
なかなか面白かった。
ただし、内容や設定が盛りだくさんすぎて、
少々戸惑いがある。
予想できない展開がやはり売りだろう。
私と同年代の人が、
この小説で、50歳前にデビューした。
それに対しても好感を抱かせる。

2011年3月6日日曜日

034(724)電子の星: 2011.03.06

石田衣良著「電子の星」
(ISBN4-16-322390-8)
を読んだ。
久しぶりの石田氏だ。
池袋ウエストゲートパークのシリーズ4巻目だ。
あまり短編は好きではないのだが、
この小説だけは短編でもいい。
石田衣良氏も私と合う作家で、
大抵の作品はハズレがない。

2011年3月5日土曜日

033(723)使命と魂のリミット: 2011.03.05

東野圭吾著「使命と魂のリミット」
(ISBN4-10-303171-9 C0093)
を読んだ。
病院に脅迫状が届く。
それと別個に複雑な人間関係、
いくつかの事件が重なる。
しかし、物語はすべて必然性をもっていく。
最後は納得のいく結末。
いつもの東野小説だ。
すばらしいストーリと筆力である。

2011年3月3日木曜日

032(722)田村は まだか: 2011.03.03

朝倉かすみ著「田村は まだか」
(ISBN978-4-334-92598-7 C0093)
を読んだ。
連作短編集である。
淡々としたストーリーだが、面白い。
その面白さは、著者のセンスの良さであろう。
「田村は まだか」
というフレーズは、中島みゆきの
「ビールはまだか」を思い出された。
また、「〇〇はまだか」 というフレーズを
歴史上の誰かがいったのが思い出せない。
暗殺された人か、とも思っているのだが、
思い出せない。
「それにつけても金の欲しさよ」
はどんな言葉のあとにつけてもいいフレーズだ。
そんことも府に落ちる。
他の著書も読んでみたい。

2011年3月1日火曜日

031(721)繋がれた明日: 2011.03.01

真保裕一著「繋がれた明日」
(ISBN4-02-257838-6 C0093)
を読んだ。
救いのないような負のスパイラル。
その負に落ちていく主人公が、
それでも立ち直ろうと進む。
そして最後に、
その方向性が実は違っていたことに気づく。
そして救われる話へとなる。
その救いは最後の数行である。
この長い負の話が、
最後の数行で救われる。
展開として面白いが、
読んでいて疲れる。

2011年2月27日日曜日

030(720)トキオ: 2011.02.27

東野圭吾著「トキオ」
(ISBN4-06-211327-9 C0093)
を読んだ。
タイムトラベル話だが、
そこは東野小説だから、
叙情豊かなものになっている。
いつものようになかなかよかった。
彼の小説にはハズレがない。

2011年2月25日金曜日

029(719)世界でいちばん長い写真: 2011.02.25

誉田哲也著「世界でいちばん長い写真」
(ISBN978-4-334-92723-3 C0093)
を読んだ。
世界一長いパノラマ写真を撮るカメラと
そのカメラによる卒業記念写真を
とるというストーリーである。
実際にギネスブックにのった写真家を
題材にしている。
彼のホームページではその写真の
一部を見ることができる。
青春ものであるが、
なかなか面白かった。

2011年2月23日水曜日

028(718)交渉人籠城: 2011.02.23

五十嵐貴久著「交渉人籠城」
(ISBN978-4-344-0846-4 C0093)
を読んだ。
テーマ設定は面白い。
交渉人シリーズの第三弾だそうだ。
テーマは面白いが、
いたるところに緻密さがかけるところがあり、
そんなところが気になる。
彼の作品には、
いつもそのようなところがある気がする。

2011年2月21日月曜日

027(717)殺人の門: 2011.02.21

東野圭吾著「殺人の門」
(ISBN4-04-873487-3C0093)
を読んだ。
小学校からの友人に
常に殺意をもっている主人公。
つぎつぎと不幸が訪れる主人公。
まさかと思われる不幸にも、
実は友人の手が加わっていた。
しかし、最後の殺意には至らないが、
何度が直前までいく。
そんな不思議な展開が
最後に完結する。

2011年2月19日土曜日

026(716)虚貌: 2011.02.19

雫井脩介著「虚貌」
(ISBN4-344-00113-3 C0093)
を読んだ。
複雑な構成である。
登場人物の関係がなかなか明かされず、
理解をするのが難し。
犯人の心理が直接の部分が少なく
分かりにくところがある。
しかし、面白い。

2011年2月15日火曜日

025(715)哄う合戦屋: 2011.02.15

北沢秋著「哄う合戦屋」
(ISBN978-4-575-23664-4 C0093)
を読んだ。
時代小説だが、なかなかおもしろい。
北沢氏はこの小説がデビュー作である。
初めての小説は思えない
手練の感がある。
次の作品にも期待したい。

2011年2月13日日曜日

024(714)パラドックス13: 2011.02.13

東野圭吾著「パラドックス13」
(ISBN978-4-620-10739-4 C0093)
を読んだ。
P-13現象が起こると予測された。
理由は説明されないが、
その現象が、起こって別世界に送り込まれる。
そこで過ごす人間にとって、
善悪、生と死、価値観すべてが
問い直される。
面白い。

2011年2月11日金曜日

023(713)愛しの座敷わらし: 2011.02.11

荻原浩著「愛しの座敷わらし」
(ISBN978-4-02-250424-1)
を読んだ。
転勤で引っ越した田舎家。
そこには座敷わらしがいて、
犬や子供、バーバだけにはみえ、
大人には鏡やカメラを通してだけみえる。
そんな存在だが、
その存在が家族の結束をもたらす。
そんなときまた都会への転勤がくる。
不思議な物語で、
心があたたまるものである。

2011年2月9日水曜日

022(712)十七歳、夏の幻: 2011.02.09

夏羽良幸著「十七歳、夏の幻」
(ISBN978-4-7790-0321-9 C0093)
を読んだ。
タイムトリップとミステリーをあわせたものだ。
どうも時代設定と考証が不十分な気がする。
また、ストーリーの構成ももうひとつ。

2011年2月8日火曜日

021(711)東大生の論理: 2011.02.08

高橋昌一郎著「東大生の論理」
(ISBN978-4-480-06582-7 C0295)
を読んだ。
形式論理学の講義をはじめるとき、
まえがきにあたるところの話題を
議論しながら進めたようだ。
講義はなかなか活気のあるものだったようだ。
そのような講義体験を本にしたものだ。
これは東大生に限った話題ではないだろうが、
東大生の特性を示しているのだろう。
なかなか面白かった。

2011年2月4日金曜日

020(710)巨大翼竜は飛べたのか: 2011.02.04

佐藤克文著「巨大翼竜は飛べたのか」
(ISBN978-4-582-85568-5 C0245)
を読んだ。
スケールと行動の関係を
データロガーによって解き明かしている。
データロガーを改良しながら、
興味の赴くまま、
いろいろな野生生物を対象に
フィールドワークをこなしていく。
興味の赴くままテーマを変えていき、
フィールドにこだわるという点は、
私と似たところがある。
彼の打ち出す結論は、その分野の研究者の
常識を打ち破るものも多々ある。
その一環として、
巨大翼竜は飛べなかったのではないかというのだ。
古生物学者からの反論が起きている。
しかし、それはデータによる論理がある。
今度の展開が興味深い。

2011年2月3日木曜日

019(709)生命はなぜ生まれたのか: 2011.02.03

高井研著「生命はなぜ生まれたのか」
(ISBN978-4-334-98198-0 C0295)
を読んだ。
生命の起源について新しい視点を提示している。
なかなか面白いアイディアである。
ざっくばらんな書き方もなかなか面白い。
もうひとつの面白さは、
研究者の気持ちを素直に書かれている点もいい。
ヤッターとか、
世界で自分が一番だと、
しまったなどの失敗、
こんちくしょうとかなどなど。
心をもった人間が行う科学であるから、
論文では表われないが、
こんな感情が研究者にはある。
また高井氏の他の研究者評も面白い。

2011年2月1日火曜日

018(708)辺境生物探訪記: 2011.02.01

長沼毅・藤崎慎吾著「辺境生物探訪記」
(ISBN978-4-334-03575-4 C0245)
を読んだ。
日本の各地を巡り、辺境に見立てて
辺境の生物学、
あるいは生物の本質について対談していく。
なかなか面白い。
設定ではなく、話の内容である。
フィールドワーク、それも古細菌のような、
原始的な生物をテーマとしている
生物学者の話は面白い。

2011年1月30日日曜日

017(707)記念試合: 2011.01.30

室積光著「記念試合」
(ISBN978-4-09-386204-2 C0093)
を読んだ。
面白い。
著者は私と同世代だ。
小説の主人公が著者の父をモデルにしているようだ。
そしで自分の分身のスポーツライターがでてくる。
旧制高校は私も憧れるところがあり、
自分の大学時代ともシンクロするところがある。
読んでいるうちに、
そんなが思いが湧いてくる。

2011年1月29日土曜日

016(706)螺鈿迷宮: 2011.01.29

海堂尊著「螺鈿迷宮」
(ISBN4-04-873739-2 C0093)
を読んだ。
主人公は変わるが、
舞台は桜宮市。
医者や病院を中心に事件が起こり、
現在の医療の問題が浮き彫りにされる。
個性のある登場人物たち。
なかなか面白い。

2011年1月27日木曜日

015(705)犯人に告ぐ: 2011.01.27

雫井脩介著「犯人に告ぐ」
(ISBN4-575-23499-0 C0093)
を読んだ。
初めての作家である。
なかなか面白い話である。
少々つじつまが合わないところがあり
不満が残ることもあるが。

2011年1月24日月曜日

014(704)ドスコイ警備保障: 2011.01.24

室積光著「ドスコイ警備保障」
(4-04-898128-5 C0093)
を読んだ。
読み始めたら、
面白くて一気に読んだ。
ただ、ひねりがないので、
深みがないような気がする。
しかし、気楽に読めるのがいい。

2011年1月23日日曜日

013(703)手紙: 2011.01.23

東野圭吾著「手紙」
(ISBN4-620-10667-4C0093)
を読んだ。
強盗殺人犯の弟が、
通常の社会生活をする難しさを書いたもの。
本人はどんなに慎ましやかにいきても、
その経歴がその人生を邪魔をする。
そんな人間は、どう生きればいいのか。
そのひとつの答えが示されている。

2011年1月22日土曜日

012(702)マドンナ・ヴェルデ: 2011.01.22

海堂尊著「マドンナ・ヴェルデ」
(ISBN978-4-10-306572-2 C0093)
を読んだ。
前作「ジーン・ワルツ」
と並行した話である。
全く別の視点から書かれたものだ。
そして無難な解決策を提示する。
彼の作品は、背景や舞台が
過去の作品とどこかでリンクしている。
それも楽しみの一つか。

2011年1月20日木曜日

010(700)パラドックスの悪魔: 2011.01.20

池内了著「パラドックスの悪魔」
(ISBN978-4-06-216256-2 C0042)
を読んだ。
パラドックスに関する有名な内容を紹介している。
でも「時間・・・」と同様、
内容があまりない。
少々残念。

2011年1月18日火曜日

009(699)時間とは何か: 2011.01.18

池内了著「時間とは何か」
(ISBN978-4-06-214782-8 C0042)
を読んだ。
大人の絵本のようなもののシリーズ。
今回の内容は薄い。

008(698)回廊亭の殺人: 2011.01.18

東野圭吾著「回廊亭の殺人」
(ISBN4-334-02932-9 C0293)
を読んだ。
限られた場所でのミステリー。
ただし、外からの犯人を求めるが不可能。
殺人犯の視点でストーリが進む。
なかなか面白い。

2011年1月15日土曜日

006(696)理系人に役立つ科学哲学: 2011.01.15

森田邦久著「理系人に役立つ科学哲学」
(ISBN978-4-7598-1432-3 C1040)
を読んだ。
なかなか面白い。
確率の意味、
モデル、検証、反証など
これまでよく知っていたつもりの
科学哲学だが、
よく知らないこともあった。
しかし、内容には
なかなか理解出来ないものもあった。

007(697)「無限」の考察: 2011.01.15

足立恒雄著「「無限」の考察」
(ISBN978-4-06-215528-1 C0041)
を読んだ。
簡単そうな見かけにしている。
科学の絵本となっているが、
対象は大人だ。
数式はほとんど使われていないが、
内容は難しい。
ちょうしゃの説明では、
無限の概念が網羅されている
とのことである。
たしかに、なかなか骨のある内容であった。

2011年1月8日土曜日

005(695)探偵倶楽部:No. 3537 2011.01.08

東野圭吾著「探偵倶楽部」
(ISBN4-04-371802-0 C0193)
を読んだ。
短篇集であるが、
探偵倶楽部という2名の人物が出てくるが、
あまり存在感を示さない。
しかし、謎解きは彼らが行う。
個々の話は、東野氏の作品なので
面白いのだが、
どうも短編はすぐに終わるので、
読後感が軽く感じる。

2011年1月6日木曜日

004(694)パラレルワールド・ラブストーリー: 2011.01.06

東野圭吾著「パラレルワールド・ラブストーリー」
(ISBN4-06-263725-1 C0193)
を読んだ。
友情と恋愛に迷う登場人物たち。
過去と現在が複雑に入り混じるが、
そこは東野氏の作品で、
混乱することなく読みきれいる。
過去と現在の記憶が違っている。
その謎が、最後に解き明かされる。
引きこまれていく小説であった。

003(693)変身: 2011.01.06

東野圭吾著「変身」
(ISBN4-06-185698-7 C0193)
を読んだ。
世界初の脳移植をテーマにして、
移植した脳の人格が
本来の人格を犯していくという内容である。
その変化の様子がさすがと思わせる。
引きこまれていく小説であった。

002(692)はやぶさ物語: 2011.01.06

的場泰宜著「小惑星探査機はやぶさ物語」
(ISBN978-4-14-0883330-3 C0244)
を読んだ。
近くでこのプロジェクトを見守っていた
的場氏のはやぶさについてのストーリである。
プロジェクトとは一歩引いたところで
はやぶさ、そして科学者たちを見てきた人が
語るはやぶさ物語は、
それなりの面白さがあった。
そして筆のたつ的場氏だから
私のように何冊かの類似の本を読んでも
面白さをもって読めた。

001(691)宿命: 2011.01.06

東野圭吾著「宿命」
(ISBN4-06-185444-5 C0193)
を読んだ。
刑事、ライバルの同級生、もと恋人
三人の人間模様が複雑に織り成される中、
殺人事件の真相が明らかになっていく。
それはいつもの東野小説と同じように、
どんでん返しと意表を付いた結末になる。
面白かった。

2010年12月29日水曜日

119(690) 放課後: 2010.12.29

東野圭吾著「放課後」
(ISBN4-06-184251-X C0193)
を読んだ。
松山空港で購入して、
ほとんど移動中に読んでしまった。
なかなか面白かった。
東野氏のミステリーはいずれも面白い。

2010年12月25日土曜日

118(689) 偽装通貨: 2010.12.25

相場英雄著「偽装通貨」
(ISBN978-4-487-80195-4 C0093)
を読んだ。
初めて読んだ作家だったが、
面白かった。
大きなテーマだが身近に感じる書き方だ。
いくつかのストーリ、
伏線が並行するが、
それが終わりにすべて解決され、
なおかつ大きなどんでん返しがある。
これが面白い。

2010年12月23日木曜日

117(688) 流星の絆: 2010.12.23

東野圭吾著「流星の絆」
(ISBN978-4-06-214590-9 C0093)
を読んだ。
やはり、東野氏のストーリーは面白い。
兄、弟、妹の三人兄弟。
両親を殺された兄弟が、
犯人と出会う。
そのとき犯人に迫るが、
妹が犯人の息子に惚れた。
最後に何重ものどんでん返しがある。
これが納得できるものだから
面白い。

2010年12月22日水曜日

116(687) 影法師: 2010.12.22

百田尚樹著「影法師」
(ISBN978-4-06-216224-1 C0093)
を読んだ。
百田氏が今度は時代小説を書いた。
なかなか面白かった。
信頼、友情、信念などの
普遍的テーマを扱いながらも
時代小説、武士社会ならではの
特殊性を充分活かしていたと思う。

2010年12月20日月曜日

115(686) 秘密: 2010.12.20

東野圭吾著「秘密」
(ISBN4-16-317920-8 C0093)
を読んだ。
ミステリーかと思って読んだら、
ミステリーではなかった。
でも、面白かった。
最後の最後に大きな展開が続く。
何度も使われている設定だが、
新しいものにしている。

2010年12月19日日曜日

114(685) 風の中のマリア: 2010.12.19

百田尚樹著「風の中のマリア」
(ISBN978-4-06-215364-5 C0093)
を呼んだ。
オオスズメバチのワーカーを
主人公にした小説である。
不思議な物語であった。
蜂でありながら、
会話し、名前があり、
そして思考する。
しかし、その習性は
オオスズメバチのものである。
シートン動物記のようなものか。

2010年12月17日金曜日

113(684) ゲームの名は誘拐: 2010.12.17

東野圭吾著「ゲームの名は誘拐」
(ISBN4-334-92375-5 C0093)
を読んだ。
非常に面白い。
犯人の側から書かれていて、
順調に計画が進んでいるように見えるのに
どこか違和感がある。
そしてうまくいったように見てたのに、
実はとんでもないことが起こっている。
そして最後にどんでん返しが仕組まれている。
なかなか面白かった。

2010年12月15日水曜日

112(683) 天地明察: 2010.12.15

冲方丁著「天地明察」
(ISBN978-4-04-874013-5 C0093)
を読んだ。
非常に面白かった。
日本の和暦が
ケプラーの法則を暦に
世界に先駆けて導入していた。
地球の公転軌道が、楕円で、
その楕円が変化していることも
観測から見出している。
すばらしい。
そこに関孝和の数学的能力も関与していたという
ストーリーである。
なかなか面白い。

2010年12月11日土曜日

111(682) モンスター: 2010.12.11

百田尚樹著「モンスター」
(ISBN978-4-344-01807-5 C0093)
を読んだ。
ブスで性格のゆがんだ子が、
事件を起こし、地方を出て、
東京に行く。
そこで整形をして絶世の美人に生まれ変わる。
追い出された町にもどり、
復讐とあることを考える、
というストーリーである。
時間が前後しながら進む。
しかし、振り回されることなく、
ストーリーが追える。
これが百田氏の技量か。

2010年12月7日火曜日

110(681) のぼうの城: 2010.12.07

和田竜著「のぼうの城」
(上:ISBN978-4-09-408551-8- C0193
下:ISBN978-4-09-408552-5- C0193)
を読んだ。
秀吉が天下統一をするために、
小田原の北条氏を攻めたとき、
北条氏に組していてた忍(おし)城が
10倍以上の石田三成軍に対して、
抵抗し、2度に渡って打ち破った。
その総大将が(でく)のぼう様であった。
それが大器なのか、ほんとうのでくのぼうなのか。
この小説を面白くしている。

2010年12月5日日曜日

109(680) 宇宙は何からできているのか: 2010.12.05

村上斉著「宇宙は何からできているのか」
(ISBN978-4-344-98188-1 C0295)
を読んだ。
読むのに時間がかかった。
面白かったのだが、
疲れる時期だったので、
すぐに寝てしまい、
読むスピードがあがらなかった。
宇宙初期、素粒子の最新情報が
分かりやすく書かれていた。
ただ、もう少し詳しく書いて欲しかった。

2010年11月29日月曜日

108(679) 退出ゲーム: 2010.11.29

初野晴著「退出ゲーム」
(ISBN978-7-04-873898-9 C0093)
を読んだ。
これは高校生が主人公の
連絡短編集である。
それがミステリーとなっている。
なかなかこったつくりの作品集で
作者の力量がすごいことがわかる。
なかなかいい作品であった。

2010年11月26日金曜日

107(678) 1/2の騎士: 2010.11.26

初野晴著「1/2の騎士」
(ISBN978-4-06-182542-0 C0293)
を読んだ。
表紙が少女マンガ的なので、
少々戸惑ったが、
内容は充分読み応えのある内容であった。
ファンタジーとミステリーが混じった、
展開である。
ミステリーとしても、
充分練られたものだと感じた。

2010年11月20日土曜日

106(677) 環境問題のウソ: 2010.11.20

池田晴彦著「環境問題のウソ」
(ISBN4-480-68730-0 C0251)
を読んだ。
口調が結構、きつい言い方だが、
内容には共感できる。
論理も常識的だ。
でも、国、メディア、一部の人が
強行に突き進めた結果、
戻れない状態が起きている。
間違いは正すべきだし、
主張も時には変える勇気も必要だ。
知り合いが批判の対象になっていた。
複雑な気持ちだが、
論理は論理だ。

2010年11月18日木曜日

105(676) 地球温暖化スキャンダル: 2010.11.18

S. モシャー T. フラー著「地球温暖化スキャンダル」
(ISBN978-4-535-78652-3 C1040)
を読んだ。
IPCCの第四次報告書に深く関わった人に、
どうも科学的データの取り扱いや
執筆に関わる点で不正があったというスキャンダルを
詳細に示したものである。
日本のある論文では、
問題ないという発言であったので
半信半疑に読んだ。
話半分にしても、
充分IPCCの内容には検討の余地が
あることは明らかだ。
日本でこの事件を大きく伝えないのは、
なぜだろう。
不思議だ。
経緯を見守っていきたい。

2010年11月13日土曜日

104(675) 失われた町: 2010.11.13

三崎亜記著「失われた町」
(ISBN4-08-774830-8 C0093)
を読んだ。
ありえない架空の現象が、
町でおる話である。
ありえないことだが、
それがリアルに感じること。
これが小説のすごいところだ。
新しい世界を生み出せる。
三崎氏はこれがうまい。
そして次期作「コロヨシ!!」にも
その世界観が引き継がれている。

2010年11月10日水曜日

103(674) 医学のたまご: 2010.11.10

海堂尊著「医学のたまご」
(ISBN978-4-952-08620-9 C0093)
を読んだ。
落ちこぼれの中学生が、
あることから全国試験で一位になる。
そのして大学の医学部で学ぶことに。
そこで、教授の捏造事件に巻き込まれる。
医学の現状と問題をまぶしてある
面白くい小説である。

2010年11月8日月曜日

102(673) アナーキー・イン・ザ・JP: 2010.11.08

中森明夫著「アナーキー・イン・ザ・JP」
(ISBN978-4-10-304632-5 C0093)
を読んだ。
一気に読んだ。
寝不足である。
パンクロックに目覚めた高校生が、
イタコにいって、交霊したら、
大杉栄が脳内に下りてきた。
そこからパンクの高校生と
大正のアナーキストの大杉栄が、
入れ替わりながら、
平成を歩く。
文章も内容もアナーキーでパンクである。
面白い。

2010年11月6日土曜日

101(672) 宇宙飛行士選抜試験: 2010.11.06

大鐘良一・小原健右著「ドキュメント宇宙飛行士選抜試験」
(ISBN978-4-334-03570-9 C0236)
を読んだ。
NHKが実際のドキュメント番組をつくるために、
今まで非公開であった選抜試験を収録して
放映したディレクターがその状況を書いたものだ。
立ち会ったものにしか
書けないないようである。
なかなかおもしろく、
帰りの飛行機と列車で
一気に大半を読んでしまった。

100(671) 白銀ジャック: 2010.11.06

東野圭吾著「白銀ジャック」
(ISBN978-4-408-55004-6 C0193)
を読んだ。
スキー場を舞台にしたサスペンス物であった。
なかなか面白かった。
最後の何十もどんでん返しがある。
少々複雑な気もした。

099(670) 疾走: 2010.11.06

重松清著「疾走 上下」
(上:ISBN4-04-364602-X C0193
下:ISBN4-04-364603-8 C0193 )
を読んだ。
重い。
救いのない話だ。
重松氏の本は元気が出るものしか
読んだことがなかったので、
これは、あまりに重いので、
読後感がよくない。
しかし、上下巻を読んでしまった。
不思議な魅力があるのだろうか。

2010年11月4日木曜日

098(669) 電脳血風録: 2010.11.04

勝谷誠彦著「電脳血風録」
(ISBN4-8222-4418-0 C0095)
を読んだ。
勝谷氏が日経パソコンに連載をされていた
ITに関するエッセイを集めたものだ。
洒脱でジョークに富んだエッセイである。
2001.10.01から2004.08.02までの
エッセイをまとめたものである。
素人である担当編集者S嬢を
煩わせている様が面白おかしく書かれている。

2010年11月2日火曜日

097(668) 算法少女: 2010.11.02

遠藤寛子著「算法少女」
(ISBN4-480-09013-4 C0141)
を読んだ。
1973年に書かれた小説だが、
長らく絶版になっていたが、
2006年に復刻された出版されたものだ。
江戸時代の「算法少女」本があり、
その本を書いた少女が主人公の話である。
なかなか面白い。

2010年10月30日土曜日

096(667) 卒業: 2010.10.30

東野圭吾著「卒業」
(ISBN4-06-184440-7 C0193)
を読んだ。
東野圭吾は以前ひとつ読んだだけだ。
面白かったが、このシリーズを
続けて読むほど興味を持てなかった。
別のタイプの作品を読んでみたい。
それはそのうち。

2010年10月23日土曜日

095(666) 骨音: 2010.10.23

石田衣良著「骨音」
(ISBN4-16-321350-3 C0093)
を読んだ。
池袋ウエストゲートパークシリーズの
3冊目である。
中篇が4つ入ったものであった。
いつ読んでも面白いシリーズだ。

2010年10月16日土曜日

094(665) はるがいったら: 2010.10.16

飛鳥井千砂著「はるがいったら」
(ISBN978-4-08-746393-4 C0193)
を読んだ。
これも途中から面白くなり、
一気に読んでしまった。
またまた寝不足である。
姉弟を主人公にしている。
子供の頃に拾ってきた
要介護犬を買いながら
別れて暮らす姉弟を取り巻く
複雑な状況が興味を引いた。
その複雑さが、ストーリーでは自然に見える。
それがこの著者の能力なのだろう。

2010年10月15日金曜日

093(664) BOX!: 2010.10.15

百田尚樹著「BOX!」
(ISBN978-4-7783-1134-6 C0093)
を読んだ。
非常に面白かった。
ボクシングには興味がないが、
特別どこが面白いのか不明。
しかし、この3日間寝不足になるほど
一気に読み込んだ。

2010年10月12日火曜日

092(663) 眠りにつく太陽: 2010.10.12

桜井邦朋著「眠りにつく太陽」
(ISBN978-4-396-11215-8 C0244)
を読んだ。
温暖化の否定する本である。
温暖化と二酸化炭素の因果関係が
不明であること示している。
地球の気温は太陽活動に依存すること。
その因果は、太陽活動低下によって、
銀河宇宙線が大気圏に多数入り、
雲の形成が多くなり、
気温降下が起こる。
現在、太陽黒点が異常に少ないので、
寒冷化に向かっているのではないか
というのが根拠となる。
無黒点については、以前エッセイにも書いた。
最近の様子は調べていないが、
いずれにしても、今までの活動低下は事実だ。
このような温暖化否定の風潮が強まってきているが、
日本のメディアでは取り上げられないのは何故か。

2010年10月11日月曜日

091(662) 光車よ、まわれ!: 2010.10.11

天沢退二郎著「光車よ、まわれ!」
(ISBN978-4-591-11422-3 C0193)
を読んだ。
古い本だ。
しかし、ファンタジーには古さはない。
なかなか不思議な世界だ。

2010年10月9日土曜日

090(661) 二酸化炭素温暖化の崩壊: 2010.10.09

広瀬隆著「二酸化炭素温暖化の崩壊」
(ISBN978-4-08-720552-7 C0236)
を読んだ。
はじめて読む著者のである。
いっていることやデータ、思考は
まともなことだと思う。
しかし、口調が乱暴なので、
反感を買うのではないかと思う。
読みながら、そのことが気になり、
なんとなく反感を持ちそうになった。

2010年10月7日木曜日

089(660)今夜は眠れない: 2010.10.07

宮部みゆき著「今夜は眠れない」
(ISBN978-4-04-361101-0 C0193)
を読んだ。
久しぶりの宮部みゆきだ。
なかなか面白かった。
中学1年生の目を通じて家庭と
とんでもないお金が動く話である。
ミステリー仕立てでなかなかおもしろい。
犯人が表立っていないのも
なかなかいい。

2010年10月2日土曜日

088(659) トーキョー・プリズン: 2010.10.01

柳広司著「トーキョー・プリズン」
(ISBN978-4-04-382902-6 C0193)
を読んだ。
戦後の東京裁判のために戦犯が収監されている
巣鴨拘置所での殺人事件。
その探偵役が囚人と面会人。
少々複雑だが、
なかなか面白いストーリーだった。

087(658) はやぶさの大冒険: 2010.10.01

山根一眞著「はやぶさの大冒険」
(ISBN978-4-8387-2103-0 C0095)
を読んだ。
山根氏がはやぶさの現場を長らく取材していた。
そのまとめを、帰還まで含めて報告している。
なかなか面白いものでった。
山根氏の市民向けのわかりやすい解説がいい。

2010年9月26日日曜日

086(657) ニ十一世紀に生きる君たちへ: 2010.09.26

司馬遼太郎著「ニ十一世紀に生きる君たちへ」
(ISBN4-418-01504-3 C0095)
を読んだ。
小学校の教科書向けに書いた
2つの文章が収録されている。
ひとつが、 ニ十一世紀に生きる君たちへで
もう一つが、洪庵のたいまつである。

085(656) 電信柱と寂しい夜: 2010.09.26

神山恭昭著「電信柱と寂しい夜」
(ISBN4-915699-54-4 C0093)
を読んだ。
神山氏の文章は、
朴訥として、ほっとする。
内容もありふれたものだが、
彼や彼の家族の個性が
ストーリを彩る。

2010年9月25日土曜日

084(655) 桃山ビート・トライブ: 2010.09.25

天野純希著「桃山ビート・トライブ」
(ISBN978-4-08-771208-7 C0093)
を読んだ。
安土桃山前後の時代、
黒人のドラマー、三味線、笛、踊り子の
4人組がビートの利いた音楽を始める。
彼が時代に翻弄されながらも、
自分たちの音楽を信じて演奏を続ける。
不思議な魅力のある作品であった。

2010年9月24日金曜日

083(654) しずかな日々: 2010.09.24

椰月美智子著「しずかな日々」
(ISBN978-7-06-276677-7 C0193)
を読んだ。
引っ込み思案で目立たない
小学校5年生の主人公。
5年生になって、新たな友達を得て、
少しずつ学校になじんでいく。
家庭の都合で祖父と同居を始めるが、
その祖父が昔ながら生活をしている。
そんな祖父に友達もなじみ、
しずかな日々がはじまる。
淡々とした物語のなかで
少年の変化が起こる。
母親と祖父の関係、友人の家庭状況。
現代風の問題も孕んでいる。
淡々としたストーリーの中で、
奥行きを感じる。

2010年9月22日水曜日

082(653) 宇宙のみなしご: 2010.09.22

森絵都著「宇宙のみなしご」
(ISBN978-4-04-394108-7 C0193)
を読んだ。
中2、中1の姉弟がいじめられっ子、
八分にされている子
と共に屋根に上る。
不思議なストーリーである。

2010年9月21日火曜日

081(652) わしの新聞: 2010.09.21

神山恭昭著「わしの新聞」
(ISBN4-915699-66-8 C0095)
を読んだ。
この本は大洲の博物館で見つけた本だ。
松山在住の作家の本である。
すべて手書きの文字とイラストで
書かれた本である。
字も下手、イラストも下手。
しかし、非常に味がある。
貧乏とさえないところが「売り」の中年の
自分自身と身の回りに起こったことを
彼自身のさえない視点で見ていく。
それが魅力である。
非常に面白かった。
彼のほかの作品も即座に注文した。

2010年9月19日日曜日

080(651) おまんのモノサシ持ちや!: 2010.09.19

篠原匡著「おまんのモノサシ持ちや!」
(ISBN978-4-532-31621-1 C0034)
を読んだ。
梅原真のことを書いたルポである。
面白くユニークな人物を取材したものである。
しかし、大物過ぎると悪いところが書けない。
ネット雑誌に連載していたものを
書籍にしてる。
だから、いいところだけしか書けない
というハンディがある。
人物の悪いところもかけるライターは
なかなかいないのだろう。
まあ、梅原の人物については、
よく分かった。

2010年9月16日木曜日

079(650) 風をつかまえて:No. 3406 2010.09.16

高嶋哲夫著「風をつかまえて」
(ISBN978-4-14-005561-8 C0093)
を読んだ。
北海道の小さな田舎町で
つぶれそうな鉄工所が、
町の依頼で風車をつくる。
台風で風車が倒れる。
しかし、次は自分たちの力で
風車をつろうと決意する。
完成で話は終わる。
高校の課題図書になっている。

2010年9月15日水曜日

078(649) ニッポンの風景をつくりなおせ: 2010.09.15

梅原真著「ニッポンの風景をつくりなおせ」
(ISBN978-4-904702-12-3 C0070)
を読んだ。
道の駅十和で購入した本だ。
高知のデザイナーで
田舎や一次産業を盛り立てる仕事をしている。
デザインしたものも示されている。
売れているものは、
やはりなかなかいい。
デザインとはそんなものだ。
どこがいいのか言葉では示せないが、
感覚的に誰もが感じされるものだ。
それを創出することができる人が
デザイナーだ。
一次産業をデザインし、田舎の風景をつくりなおす。
なかなか面白い仕事だ。

2010年9月14日火曜日

077(648) 月のえくぼを見た男 麻田剛立: 2010.09.14

鹿毛敏夫著「月のえくぼを見た男 麻田剛立」
(ISBN978-4-7743-1391-7 C8395)
を読んだ。
江戸時代、観測を中心に天文学を独自につくり上げ
そして西洋の古典物理に基づく
ケプラーの天文学をいち早く導入した
麻田剛立の伝記である。
なかなか面白く、
そしてよく調べている本であった。

2010年9月12日日曜日

076(647)山もりのババたち 脱ダム村の贈り物:2010.09.12

玄番真紀子著「山もりのババたち 脱ダム村の贈り物」
(ISBN4-7736-2705-0 C0036)
を読んだ。
中川の最上流部、
徳島県のはずれの村、木頭村(現那賀町)
北川部落のババたちが
ダム建築を阻止した。
そこに大阪から家族で移住した人の
見聞したババたちの生活が描かれている。
木頭村で購入した本だ。

075(646)エキスペリエンツ:2010.09.12

堺屋太一著「エキスペリエンツ」
(ISBN4-532-17068-0 C0093)
を読んだ。
団塊の世代という言葉を生み出した
堺屋太一が団塊の世代が定年前後に
今までの経験を活かして
さびれかけた商店街を復活させようという
ストーリーである。
現実的ではあろうが、
若い世代がその商店街に
参入できるのかが問題だ。
そのためには経済的基盤ができるかどうかだろう。

2010年9月4日土曜日

074(645)コロヨシ!!:2010.09.04

三崎亜紀著「コロヨシ!!」
(ISBN978-4-04-874014-2 C0093)
を読んだ。
なかなか長編であったが、
なかなか面白かった。
ただ、終わりが中途半端であった。
月刊誌の連載だったせいだろうか。
不思議な世界をかもし出している。

2010年8月28日土曜日

073(644)ひかりの剣:2010.08.28

海堂尊著「ひかりの剣」
(ISBN978-4-16-779001-1 C0193)
を読んだ。
海堂氏の有名な登場人物の速水、清川が
学生時代の剣道で対決する話である。
他にもいろいろな登場人物がでてくる。
彼の小説はこのような入れ子状態の
仕組みなっていることが多いので
彼の作品を読んでいる人間には
いろいろな楽しみが出てくる。

2010年8月26日木曜日

072(643)ジーン・ワルツ:2010.08.26

海堂尊著「ジーン・ワルツ」
(ISBN978-4-10-133311-3 C0193)
を読んだ。
海堂氏の小説で、
人工授精の話である。
なかなかおもしろいストーリであった。
人工受精、代理母、これらの新しい医療と
行政、法律の軋轢という
社会問題を提示している。
登場人物が各小説で重複している。
不思議な設定となっている。

2010年8月24日火曜日

071(642)東京バンドワゴン:2010.08.24

小路幸也著「東京バンドワゴン」
(ISBN978-4-08-746287-6 C0193)
を読んだ。
著者は北海道江別在住である。
そこに惹かれて読んだ。
東京の下町の大家族の中のどたばたに
日常のミステリーが組み込まれている。
連作らしいが
続きをどうしようか。
悩むところである。

2010年8月19日木曜日

070(641)風が強く吹いている:2010.08.19

三浦しをん著「風が強く吹いている」
(ISBN978-4-10-116758-9 C0193)
を読んだ。
大学のアパートの住人の学生が、
春から突然箱根駅伝を目指す。
単にスポ根ものではなく、
勝つこと強くなることを
考えながら邁進していく。
なかなかおもしろ小説である。
三浦しをんの小説は面白いものが多い。

2010年8月16日月曜日

069(640)となり町戦争:2010.08.16

三崎亜紀著「となり町戦争」
(ISBN978-4-08-746105-3 C0193)
を読んだ。
不思議な設定の小説である。
行政が事業として戦争をする。
国がそれに対して助成金を出す。
数年かけて年次計画をたてながら
ろなり町とも協定をしながら戦争をする。
もちろん、死人も出す。
そんな設定の中で主人公は、
翻弄されながら、
変化の少ない日常を過ごす。
しかし、周りの人に目立たないが
戦争の影響を感じる。
不思議な小説である。

2010年8月15日日曜日

068(639)夏を拾いに:2010.08.14

森浩美著「夏を拾いに」
(ISBN978-4-575-51351-6 C0193)
を読んだ。
著者も書いているが
スタンド・バイ・ミー風の
少年時代を思い出す話である。
時代が私のときより数年後なので、
なんとなく雰囲気が似ている。
情景や風俗が懐かしさがある。
ノスタルジーを感じた小説である。

2010年8月12日木曜日

067(638)ザ・万歩計:2010.08.12

万城目学著「ザ・万歩計」
(ISBN978-4-16-778801-8 C0195)
を読んだ。
万城目のエッセイである。
雑多なエッセイが集められているが、
万城目らしさがでている。
でもやはり万城目は小説が一番だ。

2010年8月11日水曜日

066(637)図書館の神様:2010.08.11

瀬尾まいこ著「図書館の神様」
(ISBN978-4-480-42626-0 C0193)
を読んだ。
臨時の教員が部員一人の文芸部の顧問となる。
その少年と淡々とした交流を通じて
お互いにささやかな変化が起こる。
不思議な小説であった。

065(636)まほろ駅前多田便利軒:2010.08.11

三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」
(ISBN978-4-16-776101-1 C0193)
を読んだ。
都内のはずれの大きな町。
そこに多田が便利屋を営んでいる。
そこにもと同級生の行天が居候をしてく。
ささやかな事件がいろいろ関連を持ってくる。
ただし、関連がないものもあり、
少々不満が残る。
135回直木賞受賞作である。

2010年8月8日日曜日

064(635)神去なあなあ日常:2010.08.08

三浦しをん著「神去なあなあ日常」
(INBN978-4-19862731-7 C0093)
を読んだ。
高卒の青年が、突然、
三重の山奥の林業従事者に就職されられた。
主人公が村で過ごす1年の様子を
本人が書くという手法で表現されている。
なかなか面白い小説である。
三浦女子の作品ははじめてである。
いくつか読んでみることにする。

2010年8月6日金曜日

063(634)永遠の0:2010.08.06

百田尚樹著「永遠の0(ゼロ)」
(ISBN978-4-06-276413-1 C0193)
を読んだ。
現代に生きる司法試験に失敗したフリーターが
最近まで知らされていなかった
実の祖父の素性を探る話である。
ゼロ戦のパイロットであったが、
その話を戦争の生き残りの人から
話を聞くことでストーリーが展開する。
戦争当時の様子や、
現代の若者が初めて聞くそのような話を
どう受け止めるか、
姉のフリーのライターの心情などもからみながら、
話が思わぬところで結びつく。
なかなか面白い話である。

062(633)裸足と貝殻2010.08.06

三木卓著「裸足と貝殻」
(ISBN4-08-747830-3 C0193)
を読んだ。
終戦直後の話である。
昔の本ではなく、
1999年に出版され
2000年にで読売文学賞を受賞している。
新しく書かれた本である。
引揚者の少年の小学校から
新制の中学校時代の話である。
貧しさが当たり前の時代に、
苦労しながら、そしてそれぞれに青春を生きている。
そんな話である。

2010年7月31日土曜日

061(632)フォーティ 翼ふたたび:2010.07.31

石田衣良著「フォーティ 翼ふたたび」
(ISBN978-4-06-276269-4 C0193)
を読んだ。
40歳で会社をドロップアウトした主人公が、
自分の会社で仕事とは関係のない依頼で
同年代の人々と人間関係をもつ。
そこから人々が生きていく目標を見出す。
そんなストーリーがいくも繰り返される。
なかなか面白い中年小説だ。

2010年7月28日水曜日

060(631)かのこちゃんとマトレーヌ夫人:2010.07.28

万城目学著「かのこちゃんとマトレーヌ夫人」
(ISBN978-4-480-68826-2 C0293)
を読んだ。
新書での小説である。
直木賞にノミネートされたが
受賞は逃した作品である。
彼の作品にしては、
少々奇抜がないのと、
ストーリの奇抜さがないような気がする。
ホルモーの印象が強すぎる。

2010年7月27日火曜日

059(630)ホルモー六景:2010.07.27

万城目学著「ホルモー六景」
(ISBN978-4-04-873814-9 C0093)
を読んだ。
いろいろ読んだが、
ホルモーが一番面白い。
そしてそこからいろいろ生まれた
短編集がこの六景である。
これからも続編を期待したいのだが、
著者はいろいろ新しい展開をしている。

2010年7月25日日曜日

058(629)DIVE!!下:2010.07.25

森絵都著「DIVE!!下」
(ISBN978-4-04-379104-0 C0193)
を読んだ。
もともと4冊本が
文庫では上下2冊になっている。
完結編である。
大きな山場を迎えて終える。
なかなかおもしろい話であった。

2010年7月23日金曜日

057(628)プリンセス・トヨトミ:2010.07.23

万城目学著「プリンセス・トヨトミ」
(ISBN978-4-16-3278808-8 C0093)
と読んだ。
設定が面白い。
大阪の男だけが、その国の存在をしっている。
そしてその国は日本も認知しており、
国の管理団体に多くの助成金が
毎年支給されている。
その金を三権から独立した会計検査院が調べる。
そんなストーリにいろいろな人間模様がからむ。
なかなか大胆で奇想天外な話であった。

2010年7月22日木曜日

056(627)DIVE!!上:2010.07.22

森絵都著「DIVE!!上」
(ISBN978-4-04-379103-3 C0193)
を読んだ。
ジャンプ競技の中高校生の話である。
サラブレットの高校生、
引っ込み思案の中学生、
野生の天才高校生
が中心に話が進む。
中学生には隠れた才能があり、
それを見抜いたコーチとともに成長する。
なかなか面白い話である。

2010年7月18日日曜日

055(626)一瞬の風になれ 第三部:2010.07.17

佐藤多佳子著「一瞬の風になれ 第三部-ドン-」
(ISBN978-4-06-276408-7 C0193)
を読んだ。
三部作の最後の本である。
主人公が高校三年生になる。
ハッピーエンドの完結編である。
一気に読んでしまった。
なかなか面白かった。

2010年7月16日金曜日

054(625)一瞬の風になれ 第二部:2010.07.16

佐藤多佳子著「一瞬の風になれ 第二部ヨウイ」
を読んだ。
3部作の2作目である。
主人公が高校2年生になる。
大きな事件がいくつか起こる。
その事件がまだ解決しないまま二部が終わる。
三部への期待が募る。