2016年4月23日土曜日

035(1371) ノイマン・ゲーデル・チューリング: 2016.04.23

高橋昌一郎著「ノイマン・ゲーデル・チューリング」
(ISBN978-4-480-01603-4 C0341)
を読んだ。
三人の天才科学者の重要論文を
高橋氏が訳して 解説し、
その生涯を紹介している。
時代を画する3名の思想の概要が
理解できる重要な文献であった。

2016年4月17日日曜日

033(1369) 生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか: 2016.04.17

山岸明彦著「生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか」
(ISBN948-4-7976-7299-2 C0040)
を読んだ。
宇宙生物学(アストロバイオロジ)の
入門書である。
朝日カルチャーセンターでおこなった
講演をまとめたものをだそうだ。
あまりに入門的過ぎるが。

2016年4月15日金曜日

032(1368) ダーウィンの夢: 2016.04.15

渡辺政隆著「ダーウィンの夢」
(ISBN978-4-334-0355-6 C0245)
を読んだ。
生物進化を巡るエッセイである。
著者はグールドなどの
翻訳者としてよく知られている。
ダーウィンの進化論も現代語訳している。
そんな著者のエッセイは
なかなか面白かった。

2016年4月13日水曜日

031(1367) 盗まれたフェルメール: 2016.04.13

朽木ゆり子著「盗まれたフェルメール」
(ISBN978-4-10-600385-5 C0371)
を読んだ。
美術品の盗難事件を扱ったもので、
ガードナー美術館のフェルメールの
盗難事件を中心にしている。
しかし場面、時代が
いろいろ入れ替わっているので
少々わかりにくいところがあった。

2016年4月7日木曜日

030(1366) 時を刻む湖: 2016.04.07

中川毅著「時を刻む湖
7万枚の地層に挑む」
(ISBN978-4-00-029642-7 C0344)
を読んだ。
研究者グループによる
炭素同位体による地質年代の
基準作りの苦闘を描いたもの。
その中心的な研究者が描いているので面白い。
しかしもう少し科学的内容にも
踏み込んで欲しかった。

2016年4月6日水曜日

029(1365) 地球と生命の46億年史: 2016.04.06

丸山茂徳著「地球と生命の46億年史」
(ISBN978-4-14-910942-8 C9445)
を読んだ。
NHKのカルチャースクールで
おこなわれた講演をラジオで放送したものの
テキストである。
放送大学ものと同時期に書かれているので
内容はかなりの部分重複している。
しかし一部には新しい考えも含まれていた。
これからラジオを聞いていくことにしよう。

2016年4月2日土曜日

028(1364) 地球史を読み解く: 2016.04.02

丸山茂徳著「地球史を読み解く」
(ISBN978-4-595-14075-4 C1344)
を読んだ。
丸山氏の最新の著書である。
いろいろな観点で壮大なモデル、
仮説が提示されている。
いつものようになかなか刺激的だ。

2016年3月27日日曜日

027(1363) バベル九朔: 2016.03.27

万城目学著「バベル九朔」
(ISBN978-4-04-103464-4 C0093)
を読んだ。
万城目学の最新作で月刊誌で連載された作品のようだ。
少々空想部分が複雑で
わかりにくい世界になっている。
まあ、でも この不思議な世界観が
万城目氏の作品でもある。

2016年3月23日水曜日

026(1362) 刑事の墓場: 2016.03.23

首藤瓜於著「刑事の墓場」
(ISBN978-4-06-276325-7 C0193)
を読んだ。
首藤は「脳男」以降読み続けている。
ペースの遅い作家なの
一気に読み終わると
新作が2、3年ほどでてこないことになる。
読み残している作品は
あと一作となった。
面白いことに首藤の作品の舞台は
名古屋の次に大きい愛宕(おたぎ)市という
架空の町で常におこる。
そして登場人物の氏名が少々変わっている。
何かの含みがあるのかもしれないが
私には読み取れない。

2016年3月20日日曜日

025(1361) 黒猫の接吻あるいは最終講義: 2016.03.20

森晶麿著「黒猫の接吻あるいは最終講義」
(ISBN978-4-15-031160-5 C0193)
を読んだ。
黒猫シリーズの長編である。
バレイの「ベゼル」が素材である。
もちろんポーの作品も関わってくる。
美学の深い論説とミステリーが絡みなっている。
なかなか深みがあるが、
ベゼルを知らないので
少々腑に落ちないところが多い。

2016年3月17日木曜日

024(1360) 狼の時間: 2016.03.17

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
狼の時間」
(ISBN978-4-04-103004-2 C0193)
を読んだ。
前作を読んで他の本を読み出したら
次のものがなかなか頭に入らない。
しかたがないので続編の本書を読む。
最初の中編は、
前作からの続きのはなしである。
あとは短編が1つはいっていた。
軽く読める小説であった。

2016年3月15日火曜日

023(1359) はじまりの音: 2016.03.15

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
はじまりの音」
(ISBN978-4-04-103001-1 C0193)
を読んだ。
今回はクラスや近所の小さな物語と
美瑛を舞台にした物語
などを集めた短編集となっていた。
軽い読み物なのだが
今回は死体が二体出てくる物語もあった。
気軽に読めるところ
旭川が住居で
北海道が舞台なのもいい。

2016年3月14日月曜日

022(1358) 新ブラックジャックによろしく: 2016.03.14

佐藤秀峰著「新ブラックジャックによろしく」全9巻
を読んだ。
だいぶ前に「ブラックジャックによろしく」 をデジタル版を読んで、
続編を読みたいと思っていて、
一括購入はしていたのだが、
やっと先週から週末に書けて読みきった。
なかなか興味深かった。
臓器移植を考えさせる内容だ。
佐藤氏の作品は、心の状態
景観、情景、人物描写で書くことが上手い。
いい作品であった。

2016年3月10日木曜日

021(1357) 忘れられた日本人: 2016.03.10

宮本常一著「忘れられた日本人」
(ISBN4-00-331641-X C0139)
を読んだ。
民俗学者で地域を歩くこと、
そして地域の古老からの聞き取りをし、
それを丹念に記録していく。
そんな辺境の地の人々に、
日本の源流の名残が語られる。
そんな語りは面白い。
それを調べている宮本氏も面白い。

2016年3月6日日曜日

020(1356) 黒猫の刹那あるいは卒論指導: 2016.03.06

森晶麿著「黒猫の刹那あるいは卒論指導」
(ISBN978-4-15-031135-3 C0193)
を読んだ。
美学とミステリーの合体である。
シリーズの2作目である。
文庫の描きおろしのようで、
前作の3年前の卒論を書いている時期の話である。
4年生の1年間の出来事がかたられる。
今回は出来事、エビソードはあるが、
殺人や大事件はない。
日常のなかのミステリーである。
やはり面白かった。

2016年3月3日木曜日

019(1355) 北の無人駅から: 2016.03.03

渡辺一史著「北の無人駅から」
(ISBN978-4-89453-6210-0 C0036)
を読んだ。
北海道の無人駅から生まれる
いろいろな物語が紡がれる。
そこには北海道の歴史、課題、
日本の歴史と課題
など輻輳的に語られる。
そして地域に生きている人の
ライフヒストリーも記録される。
長期に地域に通い、
人や地域に入り込んだ
良質のルポルタージュであった。

2016年2月27日土曜日

018(1354) MasterキートンReマスター: 2016.02.27

浦沢直樹著「MasterキートンReマスター」
(ISBN978-4-09-186726-1 C9979)
を読んだ。
マスターキートンは面白い。
学術的背景がしっかりあり、
なおかつ新説を唱えるようなこと、
その上にミステリーが加えられている。
良質の作品である。
多大な労力を要して作られている作品を
1時間足らずに読みきってしまうのは、
少々失礼な気がするが、
それは作家には織り込み済みであろうが。

2016年2月22日月曜日

017(1353) 論語: 2016.02.22

加地伸行著「論語」
(ISBN978-4-04-367501-2 C0198)
を読んだ。
主には、前半の漢文の読み方と
孔子の生涯についての部分を読んだ。
本文については、流し読み。
なにより、論語の解釈については
いろいろな考え方があることがわかった。
そして自分の解釈をしてもいいのだと思えた。
文章から何を学ぶかは自分の側の問題だ。
それで人を納得させるには論理が必要だが、
自分で考える分には問題がないのだ。

2016年2月20日土曜日

016(1352) 6度目の大絶滅: 2016.02.20

エリザベス・コルバート著「6度目の大絶滅」
(ISBN978-4-14-081670-7 C0040)
を読んだ。
人類が出てきて、
生物の大量絶滅がはじまっているという。
これは、単に科学技術の発展のためだけでなく、
人類の出現以来、続いているという。
それを6度目の大絶滅と呼んでいるのだ。
世界中の現場や研究者のフィールドの同行しているので
なかなか充実したノンフィクションになっている。
地質学の表現や一部誤解のような部分が気になったが、
なかなかいいものであった。

【メモ】
背景絶滅:「絶滅はごまれにしか起きず、種分化よりまれなほどで、背景絶滅率として知られる確率で表される」
哺乳類:0.25 1種/700年
両生類:背景絶滅率の4500倍、

天変地異論者(カタストロフィスト):1832年、ウィリアム・ヒューウェルが提案。当時これに半数斉一論者はチャールズ・ライエルのみ

アリー効果:個体群密度の低下によって、生き残った個体も生存も難しくなった可能性のこと

ストレンジラブ・オーシャン:衝突後の荒涼とした海のこと。K-Pg境界で、「海洋生態系は崩壊したも同然で、少なくとも50万年はこの状態にとどまり、ことによる数百万年にわたってこの状態にととまっていたかもしれない」

地質年代の覚え方:Camels Often Sit Down Carefully, Perhaps Their Joins Creak. ただし中生代まで。

ダーウィンのパラドクス:熱帯の海は大半の生物にとって必須である窒素やリンなどの栄養に乏しく(これには「水中うの熱構造」と呼ばれるものがかかわっており、熱帯の海が透明で美しいのはこのためだ)。したがって、熱帯域の海は不毛、つまり水中版の砂漠であっても不思議でない。サンゴ礁はただ海中の熱帯雨林というだけでなく、海中のサハラ砂漠にある熱帯雨林なのだ。この謎にはじめて首をかしげたのはダーウィンであり、それ以降「ダーウィンのパラドクス」として知られるようになった。ダーウィンのパラドクスはいまだにとけたとは言えないものの、謎をとくカギはリサイクルあるようだ。」

多様性の緯度勾配(LDG):「一般に、生命の種類は両極で一番貧弱で、低緯度でもっとも豊かになる。」1804年、アレクサンダー・フォン・フンボルトが述べた。理由は未だに解明されていない。

リラクゼーション:陸橋島は、島内の動植物の多様性が、かつてその一部だった大陸より一貫してい少ないこと

過剰殺戮(overkill):人類はほぼその誕生時から過剰殺戮をしてきた

2016年2月12日金曜日

015(1351) アイヌの本: 2016.02.12

石井慎二編「別冊宝島EX アイヌの本」
を見た。
最近アイヌの文化について
少々必要があって、調べている。
その一貫として目を通した資料である。

2016年2月8日月曜日

014(1350) 花酔いロジック: 2016.02.08

森晶麿著「花酔いロジック」
(ISBN978-4-04-103009-7 C0193)
を読んだ。
森氏の次のシリーズだ。
設定が酒を飲むものなので、
少々私には合わない。
ただ、短編連作はなかなか
おもしろい作品である。
ただし、登場人物と季節の移ろいだけで
連作間の関連はなので少々残念だ。
黒猫のシリーズの方が私にはあっているようだ。

2016年2月5日金曜日

013(1349) 巨大ウイルスと第4のドメイン: 2016.02.05

武村政春著「巨大ウイルスと第4のドメイン」
(ISBN978-4-06-257902-5 C0245)
を読んだ。
ウイルスに関する今までの
疑問を解決してくれた内容だ。
生命の誕生として
ウイルスが役割を果たしたという
位置づけには共感する。

2016年2月2日火曜日

012(1348) 統計学の王国を歩いてみよう: 2016.02.02

三中信宏著「みなか先生といっしょに
統計学の王国を歩いてみよう」
(ISBN978-4-7581-2058-6 C3045)
を読んだ。
久しぶりの統計学の本を読んだ。
入門書がだ、統計学の本来の目的
本質をしつこくしめるものである。
なんとなく本質を感じられる書であった。
三中氏の個性に依る部分も大きいのだろうが。

011(1347) ヒラノ教授の論文必勝法: 2016.02.02

今野浩著「ヒラノ教授の論文必勝法」
(ISBN978-4-12-150480-8 C1237)
を読んだ。
何度か読んだ内容だが、
軽く読めてためになる。
モーレツ教授の論文の書き方と
少し大学のあり方について書かれている。
いつものように面白かった。

2016年1月31日日曜日

010(1346) 黒猫の遊歩あるいは美学講義: 2016.01.31

森晶麿著「黒猫の遊歩あるいは美学講義」
(ISBN978-4-15-031128-5C0193)
を読んだ。
推理短編集である。
美学や芸術に関する議論を
いろいろ進めているが深くて面白い。
語り部は「付き人」で同級生の大学院生がワトソン役。
彼女の研究テーマはエドガー・アラン・ポーである。
少々複雑な設定であるが、すんなりと読める。
ポーの作品の多様な解釈をとおして
謎が解き明かされる。
その解釈がなかなか面白い。
このシリーズや作家をこれから少し読んでいきたい。

2016年1月26日火曜日

009(1345) 和食はなぜ美味しい: 2016.01.26

巽好幸著「和食はなぜ美味しい
日本列島の贈りもの」
(ISBN978-4-00-006226-8 C0044)
を読んだ。
巽氏は食通で酒もよく飲まれる。
私は、酒も食もただそれなりのものがあれば、
質もよくわからないし、興味もない。
巽氏の本は、酒や食の深さを感じさせられる。
私にとっては、日本列島の話が面白かった。
巽氏の科学の本はわかりやすい。
日本列島の仕組み、生い立ちについて
一般向けに書かれたものとして
この本はわかりやすい。
なかなかいい本であった。

2016年1月24日日曜日

008(1344) アイヌの人たちとともに: 2016.01.24

公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構
「アイヌの人たちとともに
-その歴史と文化-」
を読んだ。
アイヌの概略を紹介する冊子である。
アイヌのことを知りたくて読む。
アイヌの側から書かれたもので
概要を知るのにはいい本であった。
つい最近までアイヌをめぐる政治が
動いていたことがわかった。

2016年1月23日土曜日

007(1343) アイヌ文様: 2016.01.23

杉山寿栄男編「アイヌ文様」
(ISBN4-4-8328-9107-3 C0039)
を見た。
息子の関連でアイヌについて少し調べた。
するとアイヌ文様がなかなか面白い。
音楽は聞いたことがないので
興味を持てるかどうかは不明だ。
チャンスがあれば聞いてみたい。
模様を切り紙することもできるようだ。

006(1342) 世紀の贋作画商: 2016.01.23

七尾和章著「世紀の贋作画商」
(ISBN978-4-7942-2031-8 C0195)
を読んだ。
ルポルタージュとしては面白い素材、
執念深い取材で、本人や関係者の取材をしている。
また英語が話せるので直接対話ができるので
心情が伝わりやすい。
非常に面白い素材であった。
しかし、なかなか内容にのめり込めない。
多分文章が私には馴染めなかったのだろう。
日本の中心とした贋作事件の概要がなんとなく理解できた。

2016年1月15日金曜日

005(1341) 死にとうない: 2016.01.15

堀和久著「死にとうない
仙厓和尚伝」
(ISBN4-404-01759-6 C0093)
を読んだ。
最近私が気になっている
仙厓和尚の伝記小説である。
和尚の生涯を書いているが、
悟りを開くところがよくわからない。
状況は説明しているのだが、
なぜ、どのような悟りなのかわからない。
悟りを開いてから
仙厓の言動が変わったようだ。
その内容をいろいろ説明して欲しかった。

2016年1月12日火曜日

004(1340) 定年と読書: 2016.01.12

鷲田小彌太著「定年と読書」
(ISBN978-4-286-10273-3 C0195)
を読んだ。
著者が過ごした私立大学は
繁栄していた時代に
団塊の世代として過ごした著者が
述べる定年後の話として読めた。
今の時代、このような過ごし方は
できないのではないだろうが。
理想としたいが、難しいだろう。
そんな気持ちをもって読んでいた。

2016年1月9日土曜日

003(1339) ジパング: 2016.01.09

かわぐちかいじ著「ジパング」
(全43巻)
を読んだ。
昨年の暮からまとめ読みをすることにした。
10日以上かけて読んだ。
一日4冊前後読んでいたことになる。
大部過ぎて少々疲れた。
内容は面白かった。
現在の海上自衛隊の最新鋭のイージス艦が
第二次大戦直前の太平洋に
タイムスリップするという話である。
自衛隊の専守防衛、人命と戦争、
国家への従属感、
日本とアメリカの戦後のあり方など、
さまざまなテーマが込められている。
戦後編もじゅっくりと展開して欲しかったが、
中途半端に一気の終わった。
また、イージス艦「みらい」も沈没した。
最後が少々気になる終わり方であった。

2016年1月7日木曜日

002(1338) 漫画貧乏: 2016.01.07

佐藤秀峰著「漫画貧乏」
(ASIN B00KKD7XSE)
を読んだ。
デジタル版である。
佐藤氏が、なぜ漫画家書いているのか、
漫画家は儲からない実体を
実際の原稿料や収支をすべて公開して
出版社との確執を書いたものである。
そしてWEBで公開している理由を示したものである。
なかなか考えさせられるものであった。
応援したくなるものでもあった。

2015年12月29日火曜日

120(1336) フェルメール全点踏破の旅: 2015.12.29

朽木ゆり子著「フェルメール全点踏破の旅」
(ISBN4-08-720358-1 C0271)
を読んだ。
フェルメールのファンには
一度はやりたい全点踏破だた、
私は、それほどファンではない。
しかし、フェルメールには興味があった。
現在技術を駆使した
複写による全作品を
展示するという展覧会にいった。
なかなかすばらしく、
それからフェルメールに関する
本を読むことにした。
これが最初の作品だ。
盗まれた作品に対する顛末の本も
あるのでそうなので気になるところだ。

2015年12月26日土曜日

119(1335) ぼくらの民主主義なんだぜ: 2015.12.26

高橋源一郎著「ぼくらの民主主義なんだぜ」
(ISBN978-7-02-273614-7 C0295)
を読んだ。
朝日新聞の論壇時評に連載されたものを
新書にしたものである。
答えが出ない問題、
どこかおかしい世論、
間違ったマスコミの判断
気づきにくい考え方
などを論じている。
世の中にはよく考えると
おかしいこと、間違ったことが
いろいろあるものだ。
しかし、そんなことには、
言い難いこと、いっても届かいことがある、
そんなもろもろを
どうどうと述べた時評である。
いろいろ考えされられることがあった。
ひとつひとつは短い部文章だが、
一度に読むと重い内容で
連続的に読めないものであった。

2015年12月24日木曜日

117(1333) サウダージ: 2015.12.24

垣根涼介著「サウダージ」
(ISBN978-4-16-768602-4 C0193)
を読んだ。
ヒートアイランドシリーズの三冊目である。
きつい表現が気になる。
今回は計画が最後のミスが起こる。
これはそのような人材が加わったからだ。
しかしそこにはそれなりの人情もからんである。
少々内容が激しいのこの方向性はなじめない。

2015年12月21日月曜日

116(1332) ノンフィクションは死なない: 2015.12.21

佐野眞一著「ノンフィクションは死なない」
(ISBN978-4-7816*5032-6 C0230)
を読んだ。
佐野氏は橋下事件で大きな痛手を受け、
ノンフィクション全体へもダメージを与えた。
その経緯やノンフィクションへと
至る自分の履歴も書かれている。
佐野氏の作品には少々独善的、
強引なところもあるのだが、
本で提示しているテーマは面白い。
主だったものは一通り読んでいる。
調べて書ているプロセスが面白い。
多分初出が週刊誌連載という形式を
とっているからかもしれない。
これからは、単行本を発表の場に
するとのことだから、
結論ありきの執筆になる。
すると彼の持ち味が
どこまで発揮できるのか。
少々心配だ。
なんとか起死回生の
新作を発表してほしいものだ。
私は、まだ読むべき本もいろいろある。

2015年12月18日金曜日

115(1331) ギャングスター・レッスン: 2015.12.18

垣根涼介著「ギャングスター・レッスン
ヒートラインドII」
(ISBN978-4-16-768603-1 C0193)
を読んだ。
ヒートアイランドの続編である。
大藪春彦を思わせるがもっと軽い。
結構後の後日談が蛇足だった。
しかし前半は面白かった。

2015年12月16日水曜日

114(1330) よろずのことに気をつけよ: 2015.12.16

川瀬七瀬著「よろずのことに気をつけよ」
(ISBN978-4-06-217143-6 C0093)
を読んだ。
呪いを専門とする文化人類学者と
被害者の娘が主人公の物語である。
前に読んだ作品とともに面白い内容であった。
52回の江戸川乱歩賞を受賞した作品なので
はずれはない。
他の作品も続けて読んでいきたい。

2015年12月11日金曜日

113(1329) 一千兆円の身代金: 2015.12.11

八木圭一著「一千兆円の身代金」
(ISBN978-4-8002-3652-4 C0193)
を読んだ。
このミステリーがすごい大賞の受賞作である。
とんでもない身代金の誘拐事件をあつかったものだ。
この金買は、日本政府の国債発行額で、
次世代に押し付けた借金の額である。
その身代金を払えないなら、
これをおこなった、政府の責任を謝罪と
今後の財政再建の方針を
示すことが条件とした。
個人の国を相手にした
誘拐事件である。
犯人とそれを捜査する警察などの
さまざまな登場人物の視点で語られ続ける。
読みにくいかなと思ったが、
作者がうまいのでしっかりと読めた。
なかなかおもしろかった。

2015年12月5日土曜日

112(1328) シンクロニシティ: 2015.12.05

川瀬七瀬著「法医昆虫学捜査官 シンクロニシティ」
(ISBN978-4-06-293138-0 C0193)
を読んだ。
法医昆虫学捜査官の第二弾である。
法医昆虫学者の赤堀と刑事の岩楯のコンビが
今回もでてくる。
学者が事件を解決する設定が面白い。
他のシリーズもあるようなので読んでみたい。

2015年12月2日水曜日

111(1327) ヒートアイランド: 2015.12.02

垣根涼介著「ヒートアイランド」
(ISBN4-16-768601-5 C0193)
を読んだ。
ストリートギャング、闇の金を狙うプロの窃盗団
取られた暴力団。
それぞれの立場で金をめぐって競い合う。
裏を読みながら作戦を考える。
クライム・サスペンスとアクションが混じった
面白い小説であった。

2015年11月27日金曜日

110(1326) 原子炉の蟹: 2015.11.27

長井彬著「原子炉の蟹」
(ISBN4-978-4-06-277111-5 C0193)
を読んだ。
1981年の江戸川乱歩賞の新装版である。
35年前のミステリーを2011年に新装版ででてきた。
内容自体はミステリーだが、
現場が原子炉建屋も密室。
背景が土地買収や原子村の人々。
現在に通じる背景である。
しかし、やはり背景が中途半端に古いので
少々違和感がある。

2015年11月23日月曜日

109(1325) 法医昆虫学捜査官: 2015.11.23

川瀬七瀬著「法医昆虫学捜査官」
(ISBN978-4-06-277890-9 C0193)
を読んだ。
昆虫の種類や分布、生態などを
事件解決の手段にしていく法医昆虫学。
その専門館の赤塚先生と
ハードボイルドの警官の掛け合いから
事件が解決していく。
なかなか軽妙で面白い設定である。
続巻もあるので
読んでみたいものだ。

2015年11月18日水曜日

108(1324) 金色のゆりかご: 2015.11.18

佐川光晴著「金色のゆりかご」
(ISBN978-4-334-92612-0 C0093)
を読んだ。
望まない妊娠と出産をした高校生。
研修医と高校生のかかわり。
海外養子斡旋の闇。
産婦人科医の減少。
多様な課題が込められている。
佐川の作品は面白い。

2015年11月16日月曜日

107(1323) コズミック・マインド: 2015.11.16

西垣通著「コズミック・マインド」
(ISBN978-4-00-022887-9 C0093)
を読んだ。
銀行統合に際して、
両行のSEがプログラムをすり合わせをしていく。
そのとき、小さい銀行のSEたちの物語である。
不正の処理のプログラム、
だれが組み込んだのが、
今後どう処理するか。
左遷されたSE、新しいSE、
大きい銀行から派遣されたSE
いくつかの人脈も入り乱れる。
シナリオは面白いのだが、
コズミック・マインドのテーマが
はっきり伝わらず、
展開と登場人物の魅力が
もう一つであった。

2015年11月13日金曜日

106(1322) 夏帽子: 2015.11.13

長野まゆみ「夏帽子」
(ISBN4-309-40704-8 C0193)
を読んだ。
理科の臨時教師が
各地の小学校を回る。
そこでいろいろな自然、
その地の子どもとの
ゆるく不思議な関係を物語にしている。
宮沢賢治を彷彿とさせる語り口である。

2015年11月12日木曜日

105(1321) 学校のセンセイ: 2015.11.12

飛鳥井千砂著「学校のセンセイ」
(ISBN978-4-591-12098-9 C0193)
を読んだ。
名古屋の私立中学校の教員にった主人公。
何事にも面倒くさいと思っている。
口にしていることと、独白が混在して
物語として進む。
なかなか面白い
人の教師ととして、大人としての
成長物語である。

2015年11月11日水曜日

104(1320) くちびるに歌を: 2015.11.11

中田永一著「くちびるに歌を」
(ISBN978-4-09-386317-9 C0093)
を読んだ。
五島列島にある中学校の合唱部が
NHKの合唱コンクールに出場する話だ。
音楽の先生が産休に入り
代わりの臨時教員がくる。
そのせいで、3年生になってから
にわかに部員になる学生が何人かいた。
「手紙ー15才の君に」が課題曲である。
それと同じように部員に
手紙を書くこととがいいわたされる。
何人かが代わる代わる語り手になり
話が進んでいく。
そこがわかりにくい。
青春物語であるが、
少々物足りなさがあった。

2015年11月8日日曜日

103(1319) チップス先生 さようなら: 2015.11.08

ヒルトン著「チップス先生 さようなら」
(ISBN4-10-206201-7 C0197)
を読んだ。
19世紀末から20世紀に初頭。
イギリスのパブリック・スクールで
長年古典の教師を務めたチップス先生の
回想によって展開される物語である。
当時の時代を背景して、
老教師と生徒、先生が体験した学校での出来事を
チップスのユーモア、洒落で回想していく。
独身だと思われていた結婚していた時期があり
まれに奥さんを覚えている生徒が訪れてきたりする。
校長の退職勧告に激高し学校が味方をしてくれこと。
いろいろな回想によって展開される物語だ。
こんな先生としての一生もいいかもしれないが、
なかなか難しいだろうな。
ちなみの「チップス先生さようなら」
ということばは、
奥さんが結婚する直前の別れ際に言った挨拶と
新入生が先輩たちにだまされてチップスの下宿にいって
それにチップスがうまく対応した。
その生徒が帰るときにいった挨拶であった。
そのあとチップスは息をひきとる。

2015年11月7日土曜日

102(1318) 鉄童の旅: 2015.11.07

佐川光晴著「鉄童の旅」
(ISBN978-4-408-53638-5 C0093)
を読んだ。
佐川氏の作品はどれも面白い。
鉄童とよばれる不思議な少年。
その少年が大人になって
鉄道に関係する仕事につく。
彼の作品は自分の経歴を
反映しているのかとおもえるほど
リアリティがある。

2015年11月6日金曜日

101(1317) 感傷コンパス: 2015.11.06

多島斗志之著「感傷コンパス」
(ISBN978-4-04-873776-0 C0093)
を読んだ。
小学校の昭和30年、
伊賀の田舎の小学校に赴任した
新任教員の話である。
課題図書とにしようかなと思って読んだが
そのようなタイプの本ではなかった。
作品してはなかなか良かった。

2015年11月4日水曜日

100(1316) 力学の発見: 2015.11.04

高野義郎著「力学の発見
ガリレオ・ケプラー・ニュートン」
(ISBN978-4-00-500738-7 C0242)
を読んだ。
ガリレオからニュートンにいたる
古典力学の成立までの
思考と人の歴史、
そして著者が訪れた縁の地の
話題が混在している。
それなりに面白いが、
紀行のだけのほうが面白そうである。
他の著書を読んでみたくなった。

2015年10月31日土曜日

99(1315) EndNote活用ガイドデジタイル文献整理術: 2015.10.31

讃岐美智義著「EndNote活用ガイドデジタイル文献整理術第4版」
(ISBN978-4-7719-0360-9 C3040)
に目を通した。
前のホント同じ動機だ。

98(1314) EndNote100の裏ワザ: 2015.10.31

富澤康子著「EndNote100の裏ワザ」
(ISBN978-4-87962-382-9 C3055)
に目を通した。
EndNoteのお試し版を使っている時
以前使っていたMendeleyとの違いを
知りたかったからだ。

97(1313) 超訳「哲学用語」事典: 2015.10.31

小川仁志著「超訳「哲学用語」事典」
(ISBN978-4-569-67673-9 C0110)
を読んだ。
なかなかおもしろい本である。
哲学の用語を、普段使いの言葉にして
解説したものである。
なかなかいい企画だが、
概観するのににはいい本である。
哲学用語の難解さにも
歴史を感じ、面白みがあるのだが。

2015年10月28日水曜日

96(1312) 本棚探偵の冒険: 2015.10.28

喜国雅彦著「本棚探偵の冒険」
(ISBN4-575-71290-6 C0195)
を読んだ。
漫画家である喜国氏が
ミステリィーの古本にはまり、
その道を邁進する話である。
マニアの世界が展開されている。
マニアは自分の興味があれば
その道への行動力はすごいものがある。
そんなマニアな人を
遠目で眺めているのは楽しい。
もちろんマニアは
その行為自体も楽しんでいるのだろうが。

2015年10月24日土曜日

95(1311) 空より高く: 2015.10.24

重松清著「空より高く」
(ISBN978-4-12-004423-6 C0093)
を読んだ。
今年限りで廃校になる高校の3年生の物語。
二学期に非常勤の先生が赴任する。
終わろうとする学校なのに元気な先生がくる。
そんな先生に釣られて
何かを始めようとする学生がでてくる。
終わりからはじめようとする青春物語。

2015年10月22日木曜日

94(1310) ゼロの迎撃: 2015.10.22

安住正著「ゼロの迎撃」
(ISBN978-4-8002-3822-1 C0193)
を読んだ。
前作とにた作風だが、
本作は、東京が他国軍に攻撃を受けたという
設定の話である。
日本が現在抱えている問題を
浮き彫りにしているでもある。
なかなか面白いものである。
そして現実に連携している終わりがあり、
続編があってもいい気がする。
そんな作品である。

2015年10月18日日曜日

93(1309) 川相昌弘: 2015.10.15

吉田武著「川相昌弘 背番号0闘志∞」
(ISBN4-583-03177-7 C0075)
を読んだ。
吉田氏の作品である。
多分、この本があの吉田武氏のものだと
知っているいる人は少ないだろう。
まして手に入りにくい本なので
数学関係、現在の吉田武のファンで
読んでいる人は少ないだろう。
彼の著作は、綿密な取材、データに基づき、
その対象に心酔することである。
その熱は同社にも伝わる。
私は、川相選手や巨人軍、
プロ野球にも興味がない。
しかし、この本は興味深かった。

2015年10月16日金曜日

92(1308) VTJ前夜の中井祐樹: 2015.10.16

増田俊也著「VTJ前夜の中井祐樹」
(ISBN978-4-7816-1270-6 C0095)
を読んだ。
増田氏は北大柔道部を
中心に執筆している。
もとはシャトゥーンから
はじまった小説家だったが、
今ではまったく違う世界観をもって
執筆をされている。
それが私には面白い。
この本では、今後の小説?群
あるいはノンフィクションも含めての
道標も示されている。
期待したいものだ。

2015年10月15日木曜日

91(1307) 生命の星の条件を探る: 2015.10.15

阿部豊著「生命の星の条件を探る」
(ISBN978-4-16-390322-4 C0095)
を読んだ。
著者の阿部さんは知り合いだ。
阿部さんは着実に研究を
進めていたことが
この本を通じてわかった。 。
不自由な条件でも
研究を続けておられたのだ。
その姿勢に敬服する。
生命誕生の条件を
天文学の新知見と地球を素材にし、
自分たちのシミュレーションの成果を加えて
新たな進展を紹介されている。
わからないこと、不確かなことは
正直に表明され、
その上で言えることを述べられている。
真摯な姿である。
今度は教科書を書きたいを意欲を持っておられる。
期待したいものだ。

2015年10月11日日曜日

89(1305) 新世界: 2015.10.11

柳広司著「新世界」
(ISBN978-4-04-382901-9 C0193)
を読んだ。
原爆開発をしていたロスアラモスを舞台にした小説である。
ただし、設定も内容も複雑なものである。
書いた人は、研究総括者のオッペンハイマーだが
友人の科学者のイザドア・ラビが
叙述している形式である。
その原稿が発見され
柳が手にいれ翻訳したという設定である。
一人の作業員がロスアラモスの病室で殺害された。
それをオッペンハイマーに頼まれたラビが捜査することになる。
柳は、原爆を落としたアメリカ人、原爆を作った科学者、
軍人や正論の世界、妄想か現実がわからない人物、
などが複雑に入り乱れる。
そして原爆や原発事故の恐怖、
不思議が寓話の引用、
なぜが福島第一を想起される記述さえある。
いろいろな要素が混在する。
不思議な小説であった。

2015年10月9日金曜日

88(1304) Excelピボットテーブル大事典: 2015.10.09

寺田裕司著「Excelピボットテーブル大事典」
(ISBN978-4-86354-060-6 C2004)
を見た。
ピボットテーブルのさまざまな使い方が示されている。
実際に使ってみるしか身につかないはずだ。
初歩的な集計、とりまとめから
統計処理、作図、データベースとの連携まで
いろいろなことができるようだ。
机上ではだめだ。
体験的に学ばなければ。

2015年10月7日水曜日

87(1303) 21世紀地球寒冷化と国際変動予測: 2015.10.07

丸山茂徳著「21世紀地球寒冷化と国際変動予測」
(ISBN978-4-7989-1293-6 C1040)
を読んだ。
複雑な経緯の本である。
「「地球温暖化論」に騙されるな」を
英語版に大幅に改定して
翻訳した吉田勝氏がその英語版を
再度日本語に翻訳したものである。
2015年に出版されたもので
内容的には古い部分もあり、
一部は訳注などがつけられているが、
残念なところもある。
しかし、丸山氏には
もっと独創的で奇抜なアイディアを
いっぱい提示してもらいたい気もする。
だから、細かい点については
周辺の協力者が
深めていけばいいような気がする。
この本もそんな路線になっている。

2015年10月3日土曜日

86(1302) Excel2013ユーザー・ハンドブック: 2015.10.03

金白俊哉著「Excel2013ユーザー・ハンドブック
グラフ表現&マクロ作成&ピボットテーブル活用技」
(ISBN978-4-7980-3940-4 C3055)
を走り読み。
ピボットテーブルに関する部分を読んで
理科を深める。
実際に体験、実践することが本当が一番なのだが。

85(1301) 3・11本当は何が起こったか: 2015.10.03

丸山茂徳著 「3・11本当は何が起こったか:
巨大地震と福島原発
科学の最前線を教材にした
暁星国際学園「ヨハネ研究の森コース」の教育実践 」
(ISBN978-47989-0129-9C3037)
を読んだ。
丸山氏が力を入れて行っている
教育活動の一環だ。
なかなかおもしろい教育である。
小学生から高校生まで
丸山氏の講演と学生との質疑応答で
5時間に及ぶ記録だ。
高校生のレポートも2つ掲載さている。
いずれも単なる知識だけんでなく
自分の考え、実践、体験が守られている。
面白いレポートである。
このような不思議な教育の場が
成立した背景も示されている。

84(1300) ペンローズの<量子脳>理論: 2015.10.03

ロジャー・ペンローズ著
竹内薫・茂木健一郎訳・解説
「ペンローズの<量子脳>理論」
(ISBN4-4480-09006-1 C0140)
を読んだ。
ペンローズの論文1編、
各分野の専門家への反論
の翻訳を中心に
当時、新進の脳科学者の茂木健一郎
駆け出しのサイエンス・ライターの竹内薫が
それぞれの個性をむき出しに解説している。
ペンローズの論旨もさることながら、
両者の個性がにじみ出ている。
やはりペンローズの知性は
一段上を言っているようの思う。
彼の思い描いている理論、アイディアが
検証されるとの大分先のようだが
新たな天才を待つしかないのだろう 。

2015年10月2日金曜日

83(1299) 伝わるデザインの基本: 2015.10.02

高橋佑磨・片山なつ著「伝わるデザインの基本
良い資料を作るためのレイアウトのルール」
(ISBN978-4-7741-6613-1 C3055)
を読んだ。
以前、PowerPiontで使用する
フォントを考えるとき
ネットで探していた時に
見つけたサイトがあり、
それでフォントやデザインを参考に
構成 していたところがあった。
別の機会に書店にいったとき、
デザインのハウツー本で
わかりやすい本を見つけたので購入した。。
読んでいるうちに
どこかで見た内容だと思ったら
実はサイトの内容が
書籍化されたものだった。
購入したので空き時間に
ポツリポツリと読んでいた。
それが読み終わった。
実際にはデザインは
なかなかうまくいかないのものだ。

2015年9月25日金曜日

81(1297) 現代科学論: 2015.09.25

井山弘幸・金森修著「現代科学論
科学をとらえ直そう」
(ISBN978-4-7885-0740-1 C1040)
を読んだ。
二人の著者がそれぞれ違った考えで
本書を執筆している。
前半は科学論を歴史的視点で
総括的にまとめられている。
科学論のポータルとして
非常に参考になる。
後半はいろいろな現代的問題を
著者の考えでまとめている。
読むのに時間がかかったが、
なかなか参考になった。

2015年9月12日土曜日

79(1295) 梟のシエスタ 2015.09.12

伊与原新著「梟のシエスタ」
(ISBN978-4-334-91038-9 C0093)
を読んだ。
伊与原氏の作品である。
短編集で、夜型の大学教員の不思議な物語である。
決していいことばかりをするわけでなく
悪役のようなこともする。
しかし、予定通りに深遠な謀略を巡らす。
なかなかおもしろいものだった。

2015年9月11日金曜日

78(1294) 蝶が舞ったら、謎のち晴れ: 2015.09.11

伊与原新著「蝶が舞ったら、謎のち晴れ
気象予報士・蝶子の推理 」
(ISBN978-4-10-180038-7 C0193)
を読んだ。
幼なじみの民間の気象予報官と
私立探偵の主人公との
気象に関する短編ミステリィである。
気象の説明は科学的だが、
ミステリィが少々物足りない気がする。
しかし、伊与原氏の小説なので
無条件に読んでしまう。
好きな作家になっているようだ。

77(1293) 相田家のグッドバイ: 2015.09.11

森博嗣著「相田家のグッドバイ」
(ISBN978-4-344-02135-8 C0093)
を読んだ。
森氏の両親をモデルとした
私小説のようだ。
もちろん小説なので
設定は事実は少々変わっている。
かなりの部分が
事実に基いているようだ。
それはさておき、
なかなかユニークな親である。
両親の個性的な思いが、
ものや行動に込められている。
何も大きなことは起きないが、
淡々として静かないい物語だ。

2015年9月7日月曜日

76(1292) 高千穂の神楽: 2015.09.07

高千穂観光協会「祈りと伝承の里
高千穂の神楽」
を購入。
神楽すべての説明と
きれいな写真で紹介している。
これをもってみると、
神楽も一段と楽しめそうだ。

75(1291) 高千穂の神社: 2015.09.07

高千穂観光協会「神々の坐す里
高千穂の神社」
(ISBN978-4-9906095-0-4 C0026)
を購入。
神楽の始まるまでパラパラと見る。
地元の神社のこと、神話、神々や
神式のこと、などいろいろ書かれている。
きれいな写真とともに作成されている

74(1290) 科学者たちの奇妙な日常: 2015.09.07

松下祥子著「科学者たちの奇妙な日常」
(ISBN978-4-532-26030-9 C1240)
を読んだ。
職業として研究者をしている自分にとって、
確かに、と心あたりがあるところも多々あった。
そんなことない、とおもえることもあった。
しかし、分野が違うかもしれないが
こんな世界であったことをも思う。
現状の自分はそこから一歩引いていたが
それでも、似た世界にいることを感じる。
なかなかおもしろい本であった。
ところでこの人、まだ専任講師なの。
私学だったら教授でもおかしくないのに、ともおもってしまう。

2015年9月6日日曜日

73(1289) ここまでわかった宮崎の大地: 2015.09.06

高速の無料区間をだいぶ進んだので
目的地にの手前の道の駅に寄った。
地方出版の本のコーナーがあり、
そこで、地質に関係する書籍があった。
もちろん、購入した。
青山尚友著「ここまでわかった宮崎の大地
大地の遺産と地震・噴火災害[増補新装版]」
(ISBN978-4-86061-549-9 C0044)
ホテルで内容をよく見たら、
目的の地の詳しい説明が
あまり書いてなかった。
残念であった。
しかし、資料としては重要だ。

2015年9月5日土曜日

72(1288) ジョーカー・ゲーム 2015.09.05

柳広司著「ジョーカー・ゲーム」
(ISBN978-4-04-382906-4 C0193)
を読んだ。
戦前の陸軍中野学校をモデルにした、
インテリジェンス短篇集である。
なかなかおもしろい、
毎回違ったスパイたちが登場し、
不思議なストーリーが展開する。
あまり短篇集は読まないのだが、
巧者の手による短編は面白いものだ。

2015年9月2日水曜日

71(1287) 工学部・水柿助教授の逡巡: 2015.09.02

森博嗣著「工学部・水柿助教授の逡巡」
(ISBN978-4-344-41039-8 C0193)
を読んだ。
私小説的であるが、
冗長な部分が多々ある。
もしかすると、そこにこそ
創造性があるのかもしれない。
質素な生活を続けながらも
膨大な印税にも左右されない
生活をしている著者。
もちろんフィクションなので
どこまで本当のことかわかならないが
著者の生活、正確の一面を
見た気がする。
シリーズの二作目だが
不思議な雰囲気を漂わせた小説であった。

2015年8月30日日曜日

70(1286) 地球を突き動かす超巨大火山: 2015.08.30

佐野貴司著「地球を突き動かす超巨大火山
新しい「地球学」入門」
(ISBN978-4-06-257925-4 C0244)
を読んだ。
LIP(Large Igneous Province、大規模火成区)にかんする
自分の研究を中心に紹介した本である。
なかなか面白いし内容で、
いくつかのユニークなアイディアも紹介されていた。
今後も研究を進めて成果をあげていもらいたいものだ。
真剣に研究を進めている人が書く、
普及書は拙さがあっても、
やはり興味深い内容である。

2015年8月29日土曜日

69(1285) 沢田マンションの冒険: 2015.08.28

加賀谷哲郎著「沢田マンションの冒険
驚嘆!セルフビルド建築」
(ISBN978-4-480-43244-5 C0152)
を読んだ。
高知にある不思議なマンション。
もと建築業者の沢田夫妻が
自分たちの夢である賃貸マンションを含めた
巨大な住居を自作した。
夫婦そしていまは娘婿の手伝い
改築、改修が継続している。
屋上に断熱を兼ねた田んぼ、畑がある。
建材も、自分たちのもっている森の間伐材を使う。
エレベーターも手作りだ。
もちろん建築法違法である。
ところで、法律は、人の生存や
実際の生活より優先するのか。
望む生活を自力でし、
コミュニティに溶け込んでいるとき
それが人類の幸福に寄与する可能性があるとき
法律に反すれば
その生活を止めなければならないのか。
少々考えさせられた。
そんなことは関係なく、
このマンションは魅了的で面白い。

68(1284) 捏造のロジック: 2015.08.28

喜多喜久著「捏造のロジック
文部科学省研究公正局二神沙希 」
(ISBN978-4-8002-3345-9 C0093)
を読んだ。
利権のSTAP細胞の事件を
下敷きにしたフィクションである。
どこにもいそうな平凡だが人を和ませる主人公と
脇役ではあるが二神も個性的で魅力的である。
最先端の研究施設の舞台に、
研究者の生態をつかったミステリーである。
なかなか面白かった。

2015年8月24日月曜日

67(1283) 達成の人: 2015.08.24

植松三十里著「達成の人
二宮金次郎早春録」
(ISBN978-4-12-205588-9 C1193)
を読んだ。
軽い内容なのでスラスラ読めた。
内容は面白い。
帯に、今日だから読むというような
キャッチがあった。
確かにそう思える。
生活に苦しむことでも
努力が活きてくる。
そこで成長することもできる。
そんな共感を得た。

2015年8月23日日曜日

66(1282) キング&クィーン: 2015.08.23

柳広司著「キング&クィーン」
(ISBN978-4-06-2771986 C0197)
を読んだ。
最初から引き込まれていった。
大げさな展開ではなく、
身近な等身大のストーリーとして展開していく。
それがわかりやすく面白かった。

2015年8月20日木曜日

65(1281) 事故係生稲翔太の多感: 2015.08.20

首藤瓜於著「事故係生稲翔太の多感」
(ISBN4-06-275024-4 C0193)
を読んだ。
以前の「脳男」とは全く違った
軽く読める内容だ。
これは、これで面白いが、
少々軽い内容に思える。
今後の成長譚があるのかと思ったが、
次作はないようだ。
他の作品に期待したい。

2015年8月17日月曜日

64(1280) 特命指揮官: 2015.08.17

梶永正史著「警視庁捜査二課・郷間彩香
特命指揮官」
(ISBN978-4-8002-3638-8 C0193)
を読んだ。
「このミス」大賞シリーズである。
新人の作品とは思えないような
結末である。
途中は中だるみがあるが、
複雑なドンデン返しですべて回収されている。
なかなか面白かった。

2015年8月14日金曜日

63(1279) 量子コンピューターが本当にすごい: 2015.08.14

竹内薫著「量子コンピューターが本当にすごい
Google、NASAで実用が始まった“夢の計算機”」
(ISBN978-4-509-82498-7 C0242)
を読んだ。
量子コンピューターに至る経緯を
詳しく説明している。
わかりやすい解説なので理解しやすい。
なにより、本当に実用化さされていのがすごい。
量子コンピューターの話題については
以前NHKのドキュメンタリーでみたことがある。
その時の司会が竹内氏であった。
その延長ではあるが、
きっちりと物理的説明がされているので、
わかりやすかった。
ただ文章がくだけすぎている点が
気に入らない人もいるだろう。
私もこのようなくだけ方はあまり好きではないが
最新の話題をわかりやすく説明するというは
必要なことであろう。

2015年8月5日水曜日

61(1277) 悩む力: 2015.08.05

姜尚中著「悩む力」
(ISBN978-4-08-720444-3 C0236)
を読んだ。
新書なので短い文章量で
重要な内容を論じています。
その展開を夏目漱石と
社会学者のマックス・ウェーバーの
書作に基づいて論じている。
自分が若いときに悩み抜いき
それを通り抜けた時突き抜けたという。
その突き抜けた先に、
「横着になる」ことがあったという。
私も、そんな老人になれればいいのだが。

60(1276) 磁極反転: 2015.08.05

伊与原新著「磁極反転」
(ISBN978-4-10-336211-1 C0093)
を読んだ。
いつ起こってもおかしくない現象である。
以前、岩波ジュニア新書で
同じ現象を扱った本は
面白かったが、
それを重厚な小説に仕上げたものだ。
現実の地磁気逆転は
もっとゆっくりと進むであろう。
それは著者も了承の上である。
しかし説としては可能性が残されている。
行政や医療事件も関わってくる。
いろいろな伏線が最後にまとまる。
なかなか面白い小説であった。

2015年7月30日木曜日

59(1275) プロテウス・オペレーション: 2015.07.30

ジェイムズ・P・ホーガン著「プロテウス・オペレーション」
(ISBN978-4-15-011765-8 C0197)
を読んだ。
大作で読むのに時間がかかった。
テーマは、時間旅行、タイムマシーンの話しである。
複雑な構成であるが、
ホーガンなりの決着をつけている。
時間旅行の矛盾をはらんでいる。
アインシュタインなど有名科学者を
多数登場させ、核や原子力の議論をさせる。
科学の謎の一部を解明したりなど
科学的に深い内容も折込まれている。
登場人物が多いので、
私は、理解がなかなか含まらないのが
問題なのだが、
それでも面白かった。

2015年7月20日月曜日

58(1274) チューリングの計算理論入門: 2015.07.20

高岡詠子著「チューリングの計算理論入門
チューリング・マシンからコンピュータ」
(ISBN978-4-06-257851-658(1274) チューリングの計算理論入門: 2015.07.20

高岡詠子著「チューリングの計算理論入門
チューリング・マシンからコンピュータ」
(ISBN978-4-06-257851-6 C0255)
を読んだ。
コンピュータの原理が発想された
その核心的なところを示している。
チューリングマシーンや
オートマトンなどもある。
計算可能性やN=PN問題も
そこにはあることが示している。 C0255)
を読んだ。
コンピュータの原理が発想された
その核心的なところを示している。
チューリングマシーンや
オートマトンなどもある。
計算可能性やN=PN問題も
そこにはあることが示している。

2015年7月19日日曜日

57(1273) 秘密結社にご注意: 2015.07.19

新藤卓広著「秘密結社にご注意」
(ISBN978-4-8002-2494-1 C0193)
を読んだ。
構成が複雑である。
いくつもの話が混在して進む。
そのばらばらの話が少しずつ合わさっていく。
そして最後にすべてがひとつに繋がる。
見事な手腕である。
これが最初の作品だとは思えない力量である。
今後に期待したい。

2015年7月18日土曜日

56(1272) コレクター: 2015.07.18

深津十一著「コレクター
不思議な石の物語」
(ISBN978-4-8002-252-3 C0193)
を読んだ。
「このミステリーがすごい」大賞の
優秀賞を受賞した作品である。
石に関する話しであるが、
ミステリーだろうか、
それともSF、ファンタジーだろか。
ジャンルも少々不思議で
展開も不思議である。
まさに不思議な石の話であった。

2015年7月15日水曜日

55(1271) 工学部ヒラノ教授の青春: 2015.07.15

今野浩著「工学部ヒラノ教授の青春
試練と再生と父をめぐる物語」
(ISBN978-4-7917-6817-2 C0095)
を読んだ。
アメリカの2つの留学と
父の話が書かれている。
苦労と明るさのある最初の留学。
苦労、心労ばかりが募る2度目の留学。
しかし、その留学の研究テーマが
後の研究ネタになるという
どんでん返し。
批判的に見ていた父の人生。
自分の晩年に
実は偉大な業績をもっていたが、
それがまわりの都合で潰された
という話を聞く。
それを父の友人で上司であった人から聞く。
なかなか面白い実話だ。
ただ、少々重複などの編集ミスがあるので
読んでいて混乱した。

2015年7月14日火曜日

54(1270) 工学部ヒラノ名誉教授の告白: 2015.07.14

今野浩著「工学部ヒラノ名誉教授の告白
エンジニアが「物書き」になったワケ」
(ISBN978-4-7917-6726-7 C0095)
を読んだ。
気軽に読める本だ。
ついつい一気に読んでしまう。
今、次の本を読んである。
なぜ物書きにになったのか、
退職後、どのような生活をしているか、
奥さんの介護など、身近な話題を取り上げて、
エンジニアの生活を書いている。

2015年7月12日日曜日

53(1269) 工学部ヒラノ助教授の敗戦:No. 5310 2015.07.12

今野浩著「工学部ヒラノ助教授の敗戦」
(ISBN978-4-7917-6688-8 C0095)
を読んだ。
筑波大学の情報学類の
ややこしい事情により
助教授が荒波に揉まれるはなしである。
似たような話はあちこちの大学で
多かれ少なかれある。
この原稿は、だいぶ前に書かれたそうだが、
あまりにショッキングな内容なの
出さないでくれという願いを受けて
10年間、眠っていたものだそうだ。
部外者としては、
なかなか面白い読み物だった。

2015年7月11日土曜日

52(1268) アメリカ武者修行: 2015.07.11

今野浩著「工学部ヒラノ教授の
アメリカ武者修行」
(ISBN978-4-10-314764-0 C0095)
を読んだ。
この著者の本は面白い。
小説仕立てだが
すべて実話である。
今回はアメリカ留学時代の話を集めたものだ。

2015年7月9日木曜日

51(1267) 大洋に一粒の卵を求めて: 2015.07.09

塚本勝巳著「大洋に一粒の卵を求めて
東大研究船、ウナギ一億年の謎に挑む」
(ISBN978-4-10-126006-8 C0195)
を読んだ。
ウナギの産卵場所を見つけた研究者が
卵を発見するまでの経緯と
その努力を書いたものである。
そしてウナギの保護を
研究者がどう取り組むかの話もある。
フィールドワークの研究手法の
大変さと面白さを伝えるものであった。

2015年7月5日日曜日

50(1266) 眼球堂の殺人~The Book~: 2015.07.05

周期律著「眼球堂の殺人~The Book~」
(ISBN978-4-06-182872-8 C0293)
を読んだ。
密室殺人のミステリーだ。
この手のミステリーは久しぶりだったが、
今は密室ミステリーには興味がなくなっている。
しかし、登場人物が放浪の数学者エルデシュをモデルにしているので
興味があった。
その設定にだけ興味を覚えた。
しかししばらく密室ミステリーは興味が湧かないかも。

2015年7月1日水曜日

49(1265) 櫻子さんの足下には死体が埋まっている: 2015.07.01

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
白から始まる秘密」
(ISBN978-4-04-101631-2 C0193)
を読んだ。
軽くさらりと読める小説である。
連絡で、櫻子と最初の出会いと
前作から続く伏線が今回もある。
特に広範囲に大きくなる。
なかなか面白い。