2017年2月15日水曜日

17(1472) 知の進化論: 2017.02.15

野口悠紀雄著「知の進化論
百科全書・グーグル・人工知能」
(ISBN978-4-02-273690-1 C0233)
を読んだ。
現状のICTをめぐる知の状況が語られている。
しかし、この状況が
将来にもつながっていくかどうかは
未定であろう。
野口氏の2つの関連する著作を読んだ。
うっすらと感じていることを
野口氏は先端を走って体験し、
まとめて発表している。
その先進性、気力、精神力には敬服できる。

2017年2月13日月曜日

16(1471) 究極の文章法: 2017.02.13

野口悠紀雄著「話すだけで書ける究極の文章法
人口知能が助けてくれる!」
(ISBN978-4-06-220057-8)
を読んだ。
音声入力の魅力を示したものだ。
少し音声入力を試してみたみたが、
なかなかうまく変換してくれないので
あまり使う気にならなかった。
しかし、スケジュール管理を
そろそろデジタルにすることは
必要かもしれなないと考えている。
アナログとの連携も
よく考えておかなればならない。
あと常に印刷をしてアナログとともに
手元に置いておく必要もあるのだが。

2017年2月10日金曜日

15(1470) 凶区の爪: 2017.02.10

竹本健治著「凶区の爪」
(ISBN4-334-72003-X C0193)
を読んだ。
閉鎖的な村での殺人事件である。
横溝正史の世界を意識した作品である。
動機、シナリオが少々無理がある。
少々レベルの低いミステリーであった。

2017年2月7日火曜日

14(1469) 校長、お電話です!: 2017.02.07

佐川光晴著「校長、お電話です!」
(ISBN078-4-575-23909-6 C0093)
を読んだ、
40代の主人公が、
それまで荒れていた中学校に
校長として赴任する。
その1学期間の奮闘の物語である。
管理職としての児童と教員との付き合い方を
考えさせるものであった。
佐川氏の作品にもはずれがない。

2017年2月4日土曜日

13(1468) ダブル・ジョーカー: 2017.02.04

柳広司著「ダブル・ジョーカー」
(ISBN978-4-04-100328-2 C0193)
を読んだ。
D機関のスパイの物語である。
短編集だが、
非常な日本のスパイの物語が面白い。
結城の事故の話も語られる。

2017年2月1日水曜日

12(1467) ボトルネック: 2017.02.01

米澤穂信著「ボトルネック」
(ISBN978-4-10-128781-2 C0193)
を読んだ。
米澤氏の作品である。
SFと日常ミステリー、
少々ホラーが混じった作品である。
複雑な読後感だが、
米澤氏の前に読んだような爽快感はない。
別の作品に期待したい。

11(1466) 宇宙のはじまり、そして終わり: 2017.02.01

小松英一郎・川端裕人著「宇宙のはじまり、そして終わり」
(ISBN978-4-532-26283-9 C1244)
を読んだ。
宇宙の背景放射の第一人者の小松氏を取材して、
そこから学んだことを川端氏がまとめたものだ。
研究者が書くのではなく、
ジャーナリストが書く解説書である。
これはジャーナリズムの重要な役割である。
宇宙背景放射やその周辺科学の
最新情報がわかった。

2017年1月30日月曜日

10(1465) 犬はどこだ: 2017.01.30

米澤穂信著「犬はどこだ」
(ISBN978-4-488-45104-2 C0193)
を読んだ。
面白い。
二人の全く関係のないような捜索が、
実は関係があり、謎が最後の一気に解ける。
二人の視点で交互に語られるので
最初はとっつきにくいが、
読んでいるうちの面白さが伝わる。
読み終わった後にも、
余韻が残る。
これでいいのか、もっと大変なことがおこるのではなどと。
それでいて語りぐちが軽妙だ。
米澤氏の作品で以前読んで挫折している。
もしかしたら、面白さを十分理解する前に
読むのを辞めたのかもしれしれない。

2017年1月27日金曜日

9(1464) ナイト&シャドウ: 2017.01.27

柳広司著「ナイト&シャドウ」
(ISBN978-4-06-293151-9 C0193)
を読んだ。
柳氏の作品は壮大な構想でおもしろい。
移動中に一気に読んでしまった。
SPのヒーローがアメリカのシークレットサービスで研修。
その期間にいろいろな事件が起こるが、
自分の関連する事件となる。
何度もどんでん返しがあり面白い。

2017年1月26日木曜日

8(1463) 絵と言葉の一研究: 2017.01.26

寄藤文平著「絵と言葉の一研究
「わかりやすい」デザインを考える」
(ISBN978-4-568-50507-8 C0070)
を読んだ。
デザイナーの文平氏が
デザイナーになっているこを考えている。
本の装丁のいろいろなバージョン案がおもしろい。
ここまで考えていくのだという気がする。
そしてデザイナーの視点も面白い。

2017年1月25日水曜日

7(1462) 青の数学: 2017.01.25

玉城夕紀著「青の数学」
(ISBN978-4-10-180072-1 C0193)
を読んだ。
数学の物語である。
学生が数学の問題を解いていく。
全国の高校生の数学の合宿が
後半の舞台となる。
その問題が示されるのは少ない。
読みやすさを重視したためだろうか。
数学色をもっとだしていいのかもしれない。
なぞの人物が数名いるが
その謎があかれていない。
治作もあるようだが、
まだ読む気は起きない。

2017年1月21日土曜日

6(1461) ウイルスは生きている: 2017.01.21

中屋敷均著「ウイルスは生きている」
(ISBN978-4-06-288359-7 C0245)
を読んだ。
一線の研究者が書いた2冊目の一般書である。
最初の一冊でもう縦書きの本は
書かないだろうと考えていたそうだ。
私は、ウイルスは生物だと考えているが、
多くの生物学者は生物でないという。
中屋敷氏も生物であるという。
生物の分子レベルのメカニズムと
ウイルスの多様性が明らかになってきて、
境界が不明瞭になってきた。
境界をもうけるより、
境界周辺を解明することが重要だ。
なかなか面白かった。

2017年1月17日火曜日

5(1460) ブラタモリ4: 2017.01.17

NHK「ブラタモリ」制作班「ブラタモリ4
松江出雲軽井沢博多・福岡」
(ISBN978-4-04-104324-0 C0095)
を読んだ。
このシリーズを久しぶりに読んだ。
なかなかよい。
内容を取捨選択をしすぎで、
もう少し取材でしたことを盛り込んでほしい。
知り合いの地質学者がでいてるのに
そのときに出されているであろう内容が
ほんの一部しか使われていない気がする。
もったいない。
このようなぜいたくな
資料の使い捨てをすることがテレビなのか。

2017年1月16日月曜日

4(1459) 下山事件: 2017.01.16

柴田哲孝著「下山事件
暗殺者たちの夏」
(ISBN978-4-396-63470-4 C0093)
を読んだ。
下山事件を詳しく取材した
ノンフィクションを書いた柴田氏が、
今度は、ノンフィクションでは
書けない部分を含めて小説で書いたものだ。
柴田氏の下山事件への関心は、
祖父がもしかすると実行犯ではという
身内の言葉をきっかけにしていた。
そこから柴田氏の取材がはじまる。
小説ではストーリーが自由に作れる。
しかし、ノンンフィクショには
事実の積み重ねによる構成の面白さがあった。
甲乙つけがたい手法だ。

2017年1月10日火曜日

3(1458) 工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち: 2017.01.10

今野浩著「工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち」
(ISBN978-4-7741-5340-7 C0095)
を読んだ。
今野氏とその周辺の秘書たちを通じて
工学部の教員や秘書の生態を
ヒラノ氏を通じて書かれたものである。
ヒラノ氏が主人公で、
イニシャルを使っているものもあるが
実話のように見える話である。

2017年1月8日日曜日

2(1457) グズリ 2017.01.08

柴田哲孝著「グズリ」
(ISBN978-4-06-219838-7 C0093)
を読んだ。
ハードボイルドとサスペンスのあわさったものである。
ありふれた、どこかで読んだような物語だが、
柴田氏の手にかかると面白い。
久しぶりに柴田氏の小説を読んだ。
しかし、彼の物語はシリーズものが面白いのだが
新しいシリーズを目指しているのだろうか。

2016年12月31日土曜日

118(1455) 地球の歴史(中): 2016.12.31

鎌田浩毅著「地球の歴史(中)
生命の登場」
(ISBN978-4-12-102399-5 C1244)
を読んだ。
書評用に読んでいるので
メモはなし。

2016年12月27日火曜日

117(1454) 地球の歴史(上): 2016.12.27

鎌田浩毅著「地球の歴史(上)」
(ISBN978-4-12-102398-8 C1244)
を読んだ。
書評用なのでメモなし。

2016年12月22日木曜日

116(1453) ブラタモリ3: 2016.12.22

NHKブラタモリ制作班「ブラタモリ3
函館川越奈良仙台」
(ISBN978-4-04-104323-3 C0095)
を読んだ。
テレビで放映された情報量の方が多い。
そこで編集で捨てられた情報を知りたいのだが、
それが盛られていないのが残念だ。
制作する側の理解の程度がこの程度なのか、
それとも想定している読者のレベルが
この程度なのか、
もっと情報量の多い本を望むのだが。
4冊一気に購入したのだが、残念だった。
あと1冊を読むしかない。

2016年12月20日火曜日

115(1452) 脱限界集落株式会社: 2016.12.20

黒野伸一著「脱限界集落株式会社」
(ISBN978-4-09-406351-6 C0193)
を読んだ。
帰りの空港で見つけて読みだした。
以前、前作に当たる「限界集落株式会社」を読んだが、
その内容はよく覚えていなかった。
読んでいるうちに、ぼんやりと思い出した。
ひとつの答えがここにはあるが、
一つの地域ではこのような手段は可能であろう。
しかし、どの地域でもこの方法ができるとは限らない。
その地域あった方法、手段を考えるべきだ。
都市部への集中、東京への一極集中、
これは本当にいいことなのか。
そんなことを考えた。

2016年12月19日月曜日

114(1451) イントゥルーダー: 2016.12.17

高嶋哲夫著「イントゥルーダー」
(ISNB4-16-765627-2 C0193)
を読んだ。
昔分かれた女性に自分の息子が生まれていた。
その子が事故で危篤状態になった。
その子の状況を追いかけていくと、
いろいろ不思議な背景がわかってきた。
なかなか面白いものであった。
移動に時間に読んだ。

2016年12月17日土曜日

113(1450) 覚書 南方熊楠: 2016.12.17

中瀬喜陽著「覚書 南方熊楠」
(ISBN4-89694-628-6 C1095)
を読む。
熊楠を近くで見て、そして業績整理に
深くかかわった人物が書いたエッセイと、
その後、各地の調査、資料整理から見出され
新たに解読された手紙や日記類が
資料として多数付けられている。
いろいろ面白い発見があったようだ。
エッセイより資料がなかなか面白かった。

2016年12月15日木曜日

112(1449) 空の青さをみつめている: 2016.12.15

谷川俊太郎著「空の青さをみつめている
谷川俊太郎詩集 I」
(ISBN4-04-128501-1 C0192)
を読んだ。
いつも持ち歩いている
バックに入れている文庫である。
出かけているとき時間があれば
読むことになる。
昨日読み切った。
谷川氏には心に入ってくる言葉が多数ある。
そんな言葉を時々浴びたくなる。

2016年12月12日月曜日

111(1448) ブラタモリ2: 2016.12.12

NHK「ブラタモリ」制作班「ブラタモリ2
富士山東京駅上田・沼田」
(ISBN978-4-04-104322-6 C0095)
を読んだ。
テレビで見たものばかりだが、
なかなかおもしろかった。
本来の取材や収録過程では
もっと大量の地質学的な内容が
語られているはずだが、
編集で削られているだろう。
そのような部分を本として
紹介してほしかったが、全くない。
以前のNHKの取材班は、
放送後の出版物は
充実していたのでよかっだ。
今はカラーで、デザインだけで、
内容が薄いのが残念だ。

2016年12月6日火曜日

109(1446) ブラタモリ1: 2016.12.06

NHK「ブラタモリ」制作班編「ブラタモリ1
長崎金沢鎌倉」
(ISBN978-4-04-104320-2 C0094)
を読んだ。
テレビ番組の書籍版である。
地質や地形に興味を持ったタモリ氏が
各地のマニアックな場所を訪れて
専門家の話を聞いてその地の生い立ちを探る。
番組では編集をされて語られなかった部分が
いろいろ出てくるのかと思ったら
番組よりあっさりした内容であった。
興覚めした本だった。

2016年12月4日日曜日

108(1445) 南方熊楠: 2016.12.04

飯倉照平著「南方熊楠 梟のごとく黙座しおる」
(ISBN4-623-04761-XC0339)
を読んだ。
ミネルヴァ書房の評伝シリーズの一冊である。
熊楠の長年の全集などを
整理してきた著者によるものなので
その内容はしっかりしたものである。
現状の評伝としては
新しい資料が大量に出てこない限り
これがもっと史実にあっているものだろう。
「梟のごとく黙座しおる」とは
親友の孫文に会う気の起きななったときに
放った言葉だそうだ。

2016年11月26日土曜日

107(1444) クマグスのミナカテラ: 2016.11.26

内田春菊画・山村基毅原作
「クマグスのミナカテラ」
(ISBN4-10-145213-X C0179)
を読んだ。
クマグスの生涯を時代背景を
加えながら描かれた作品だ。
しかし、未発表の部分(たぶんアメリカ時代)が
加えられているが、
それでも前半生である。
重要なイギリス時代、那智時代、
田辺時代などがない。
編集者とのトラブルで
連載が中止になったようで残念だ。

2016年11月25日金曜日

106(1443) 遺言: 2016.11.25

鶴見和子著「遺言」
(ISBN978-4-89434-556-0 C0030)
を読んだ。
鶴見氏の最後の瞬間までの言葉が
介護していた親族によって記録されていた。
それがこの本で公開されている。
鶴見氏は最後まで鶴見氏であったことがわかる。
偉大な研究者であったことがわかる。
何事に妥協しない
自説を堅持する強さを
最後まで貫き通した。
素晴らしい生き方だ。
ご冥福を祈る。

2016年11月20日日曜日

104(1441) ダイイング・アイ: 2016.11.20

東野圭吾著「ダイイング・アイ」
(ISBN978-4-334-74896-8 C0193)
を読んだ。
久しぶりのミステリで東野圭吾だ。
今回は少々怪奇めいた謎解きだが、
知らないうちに読み進んでいっている。
やはり東野圭吾にはずれはない。

2016年11月12日土曜日

102(1439) 奇人怪人大図鑑: 2016.11.12

水木しげる著「奇人怪人大図鑑」
(ISBN4-480-03068-9 C0179)
を読んだ。
これも以前にも読んものだが、
再度読み返す。
熊楠を奇人として取り上げた短編が
収蔵されている。
他にも自身の自伝的な話や
自身が見聞しただろうか、
奇人や怪人の短編が紹介されている。

101(1438) 猫楠: 2016.11.12

水木しげる著「猫楠 南方熊楠の生涯」
(ISBN978-4-04-192907-0 C0179)
を読んだ。
以前にも読んだが、
再度読み返す。
熊楠の生涯を飼い猫の目からみたものだ。
吾輩は猫であるを意識しているようだ。
少々現在の説とは違っているようだ。
しかし、きっちり文献を読んでいる作品である。

2016年11月8日火曜日

100(1437) 南方熊楠、独白: 2016.11.08

中瀬喜陽編著「南方熊楠、独白
熊楠自身の語る年代記」
(4-309-24128-XC0039)
を読んだ。
熊楠の生涯を本人が書いた文章から
構成したものである。
一部母の文章や中学校の日記も
初めて掲載されている。
なかなかおもしろいものであった。

2016年11月5日土曜日

099(1436) 南方熊楠の見た夢: 2016.11.05

唐澤大輔著「南方熊楠の見た夢
パサージュに立つ者」
(ISBN978-4-585-22076-3 C0010)
を読んだ。
研究者の論文である。
詳細であるが、
話が勉強したところで小さくまとまっている気がする。
銑鉄の偉大な考えを援用するのは問題ではない。
しかし、それが自分の身や血肉に
なっていればいいのだが、
なぜが浅く感じるのだが。

2016年10月29日土曜日

098(1435) 熊楠の星の時間: 2016.10.29

中沢新一著「熊楠の星の時間」
(ISBN978-4-06-258633-7 C0310)
を読んだ。
5つの講演から起こした文章が掲載されている。
講演の文章は読みやすく、内容も豊で面白い。
もともと文章として書かれたものは理解不能である。
講演であれば、人に話しかけるときには
言い回しがシンプルで
ダイレクトに言いたいことが書かれているのだろうか
非常にわかりやすい。
隠喩などが多用されてい

2016年10月27日木曜日

097(1434) 南方マンダラ: 2016.10.27

南方熊楠著「南方マンダラ
南方熊楠コレクション1」
(ISBN4-309-47206-0 C0100)
を読んだ。
一部支離滅裂のところがあるが、
根幹部分は言葉足らずのところがあるが
重要な指摘である。
ただし、十分練れていないように思え
理解しづらいところがある。
これは自分に仏教的背景が
足りないからなのかもしれない。
なかなかおもしろかった。

2016年10月22日土曜日

096(1433) クマグスの森: 2016.10.22

松居竜五著「クマグスの森
南方熊楠の見た宇宙」
(ISBN978-4-10-602165-7 C0395)
を読んだ。
展覧会の図録として出版されたもののようだ。
写真を中心とした解説書である。
松居氏の解説なのでしっかりしている。
写真が多いので気楽の読めた。

2016年10月21日金曜日

095(1432) 素顔の南方熊楠: 2016.10.21

谷川健一・中瀬喜陽・南方文枝著
「素顔の南方熊楠」
(ISBN4-02-261038-7 C0139)
を読んだ。
娘の文枝さんのインタビューが掲載されている。
父として、家族としての素顔がわかる。
そして親族として熊楠の資料を
守り続けたのは頭が下がる。
そのおかげで熊楠の業績がしることができる。

2016年10月18日火曜日

094(1431) 南方熊楠: 2016.10.18

唐沢太輔著「南方熊楠
日本人の可能性の極限」
(ISBN978-4-12-102315-5 C1223)
を読んだ。
熊楠の伝記的な系譜を追いながら
それぞれでの場面での
思想を概観したものである。
時間軸で追い、先行研究を追い、
それぞれの場面での思想の可能性を
指摘しているが、根拠がしめされていない。
論理的展開ではない。
掘り下げがなされていない気がする。
しかし、それなりの研究論文である。
人文系論文の一般的な傾向なのだろうか。
鶴見氏の論文はなっとくできたのだが。

2016年10月15日土曜日

093(1430) 南方曼荼羅論: 2016.10.15

鶴見和子著「南方曼荼羅論」
(ISBN4-89694-620-0 C1095)
を読んだ。
ざっと目を通したが、
以前読んだものばかりだった。
しかし、鶴見氏の論理は明快だ。

2016年10月10日月曜日

091(1428) 南方熊楠 一切智の夢: 2016.10.10

松居竜五著「南方熊楠 一切智の夢」
(ISBN4-02-259530-2 C0323)
を読んだ。
生涯を扱ってはいるが、
主にロンドン時代を中心にして
熊楠の思想を読み解いている。
多数の英文論文や新資料を
しっかり読み解いている点が特徴だ。
熊楠は一切智を目指していたと解釈をした。
しっかりと論考している。
しかし、熊楠の思想全体に
及ぶものではないような気がする。
修士論文を改稿したものだそうだ。

2016年10月1日土曜日

089(1426) 捏造の科学者: 2016.10.01

須田桃子著「捏造の科学者
STAP細胞事件」
(ISBN978-4-16-390191-6 C0095)
を読んだ。
事件の書記から取材していた毎日新聞の記者の
取材をもとにしたルポルタージュ記事である。
科学者や理研、科学界の問題点を色々してきしている。
須田氏は科学者が
純粋に好奇心に基づいて
研究をしていることはよく理解している。
現状はいろいろな問題が起こる。
そのような問題点をいくつも指摘してきた。
しかし、好奇心を削ぐことなく
どう解決するかの提案が欲しかった。
また捏造事件を大きく過剰に報道することで
貴重な人材を失われた。
メディアの改善案の提示して欲しかった。

2016年9月30日金曜日

088(1425) 森のバロック: 2016.09.30

中沢新一著「森のバロック」
(ISBN4-06-159791-4 C0110)
を読んだ。
全く理解できない。
一部理解できることがあったが、
鶴見和子や橋爪博幸と大違いだ。
何が言いたいの全く理解できない。
評価の高い作品なのだが、
評価した人に、あるいは書いた本人に
論理的にすべての人が
わかりやすく説明できるのだろうか。
もしできるなら、
そんな書き方をしてほしかった。
読んで事細かに
内容をしっかりと把握しているのだろうか。
私は言葉遣い、用語、隠喩、暗喩など
高尚なる表現なのだが、
あまりに過美であるようにみえる。
素直に表現して欲しい。
熊楠がこれを読んだらどう思うだろうか。
聞いてみたい気がする。

2016年9月23日金曜日

087(1424) 南方熊楠と「事の学」: 2016.09.23

橋爪博幸著「南方熊楠と「事の学」」
(ISBN4-88629-931-8 C0095)
を読んだ。
学術論文の書き方だ。
博士論文を出版したものだ。
詳細だが、大きな展開
独自の視点が少なく感じ。
魅力があまりなかった。
しかし、重要な文献であった。

2016年9月19日月曜日

086(1423) 南方熊楠: 2016.09.19

鶴見和子著「南方熊楠
地球志向の比較学」
(ISBN4-06-158528-2 C0123)
を読んだ。
鶴見氏の著書は初めてである。
硬質の研究者の論文だが、
読んでいて楽しい。
一般向けの書籍としても
なかなか充実して読み応えがある。
南方の仕事を比較の学問と位置づけた。
また、神社合併の反対運動も
エコロジーの環境運動とした。
ローカルとグローバルの包摂をする
実践家としての面目躍如だ。
鶴見氏は他にも熊楠に関する論文を
いくつか入手したので
読んでいくつもりである。
論文にする予定も出てきたの
当面の仕事になるかもしれないが。

2016年9月9日金曜日

085(1422) 南方マンダラ: 2016.09.09

中沢新一編「南方マンダラ
南方熊楠コレクション1」
(ISBN4-309-47206-0 C0100)
を目を通した。
クマスクが示しているマンダラの世界観は
現在思想を超えていたようだ。
ただそれを土宜法竜への手紙に示した。
おもしろい。
もう少し深く考察できればと思っている。

2016年9月8日木曜日

084(1421) 思遠: 2016.09.08

津田さち子著「思遠」
(ISBN4-8060-4066-5 C0095)
を読んだ。
「思遠」を知りたくで読んだのだが、
エッセイ集であった。
ひとつのエッセイにのみに
思遠について書かれていた。
思ったデータは出てこなかった。

2016年9月7日水曜日

083(1420) 13階段: 2016.09.07

高野和明著「13階段」
(ISBN4-06-274838-X C0193)
を読んだ。
江戸川乱歩賞で高野氏のデビュー作である。
まるで大家の作品のようだ。
緻密な構成、多様な伏線、
最後のどんでん返し、
いずれもすごい作品だ。
今後読んでいきたい作家となった。

2016年9月6日火曜日

082(1419) 木の国熊野からの発信: 2016.09.06

重栖隆著「木の国熊野からの発信
「森林交付税構想」の波紋」
【ISBN4-12-101366-2 C1261)
を読んだ。
熊野のありようを考えた書である。
面白いルポルタージュである。
そして、著者はそれを実践している。
それがなかなかいい。
しかし、文章へなかなか入り込めない。
著者の文章は私にはなじめない。

2016年9月2日金曜日

081(1418) ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ: 2016.09.02

茂木誠著「ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ
日本人が知らない100の疑問」
(ISBN978-4-7973-8240-2 C0295)
を読んだ。
現在の国際情勢、地政学的問題が
実は世界史に由来していることがよくわかる。
しかし、歴史はやはり複雑だ。
でもその概要がこのような本を紐解いていくと
なんとなくわかってくる。

2016年8月29日月曜日

080(1417) 凍った地球: 2016.08.29

田近英一著「凍った地球
スノーボールアースと生命進化の物語」
(ISBN978-4-10-603625-5 C0344)
を読んだ。
昨日から今日の移動中に読んでしまった。
以前から購入していたが、
なかなか読む機会がなくて、
ついつい今日になった。
2009年の出版なので、
内容的にだいぶ古くなっている部分がある。
しかし、なかなか面白い内容であった。

2016年8月28日日曜日

079(1416) 夢を売る男: 2016.08.28

百田尚樹著「夢を売る男」
(ISBN978-4-344-42319-0 C0193)
を読んだ。
詐欺に近い自主出版会社を舞台にした小説である。
最後の数行がこの小説のキモとなっている。
いろいろな出版のはターンを示す。
小説家の生態、実態も示される。
出版会の裏側を示す面もある。
面白かった。
百田氏の小説にはハズレはない。

2016年8月26日金曜日

078(1415) 糖質制限の真実: 2016.08.26

山田悟著「糖質制限の真実
日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて」
(ISBN978-4-344-98397-7 C0295)
を読んだ。
糖質制限が糖尿病の対処、
栄養学的には効果が証明されていることが
やっとわかった。
以前読んだ本でも
糖質制限の効用が述べられていたが、
これではっきりと科学的に
証明されたことにある。

2016年8月25日木曜日

077(1417) 文体の科学: 2016.08.25

山本貴光著「文体の科学」
(ISBN978-4-10336771-0 C0095)
を読んだ。
非常に面白い。
いろいろなたぐいの文章を
気になる文献を多数示しながら
論及されている。
自分の研究分野と全く関係がないので
面白い。
山本氏の次の文献も読む予定だ。

2016年8月20日土曜日

076(1413) プラネタリウム男: 2016.08.20

大平貴之著「プラネタリウム男」
(ISBN978-4-06-288374-0 C0244)
を読んだ。
以前にも大平氏の本を読んでいた。
個人(今では会社組織になっている)で
世界最高水準のプラネタリウムを作った人である。
現在では彼のメガスターは
世界各地の施設に納入されている。
以前、彼を見出し、科学技術館に導入してくれた
恩人でもある毛利衛氏からいわれた、
星の数だけを追うな、新たな天地を目指せ
という課題に数年がかりで答えた。
また、現在は、かつて在籍していた
ソニーの技術陣との共同で
ギガスターを目指している。
2桁を超える数(10億個以上の星)を
映せる装置の開発を達成し
光源や施設を考えている。
現実の技術で可能であるようだ。
これは数を追うことではなく、
スケールを変えることによって
世界観を変えられる可能性があることを示した。
実現することが願っている。

2016年8月18日木曜日

075(1412) 地球外生命体: 2016.08.18

縣秀彦著「地球外生命体
宇宙と生命誕生の謎に迫る」
(ISBN978-4-344-97954-3 C01295)
を読んだ。
アストロバイオロジーをすすめている
天文学者としての話である。
知っている話が多いので
余り参考にならなかった。
まあ、入門書としてはいいのかもしれない。

2016年8月15日月曜日

074(1411) ニュートリノ: 2016.08.15

多田将著「ニュートリノ」
(ISBN978-4-7816-8016-3 C0242)
を読んだ。
初めて読んだわかりやすい内容であった。
ニュートリノ振動、
CP対称性の破れに関する
小林・益田理論の重要性の話しなど
本体は難しい内容なのであるが、
わかりやすく説明されている。
他の本も読みたくなる。

2016年8月13日土曜日

073(1410) ケンブリッジの卵: 2016.08.13

下村裕著「ケンブリッジの卵
回る卵はなぜ立ち上がりジャンプするのか」
(ISBN978-4-7664-1334-2 C0040)
を読んだ。
非常に面白く読んだ。
海外への2年間のサバティカルで
ケンブリッジ大学にいったことが発端となる。
1年間なかなか興味を持てるテーマがみつからず、
たまたま聞いた講演で
卵が立ち上がる理屈が説明された。
しかし、なかなかそれが一筋縄で行かない
ことがわかってきた。
その講演をした大家との共同研究がはじまる。
6年の歳月をかけてその謎を解明していく。
苦労と根気のいるが仕事が進められる。
そんな研究者の苦労が
やがて論文として報われる。
なかなかいい話であった。

2016年8月11日木曜日

072(1409) 富士山大噴火と阿蘇山大噴火: 2016.08.11

巽好幸著「富士山大噴火と阿蘇山大噴火」
(ISBN978-4-344-98420-2 C0295)
を読んだ。
巽氏の本はどれも面白い。
これももちろん面白い。
最先端の内容を
わかりやすく伝えている。
そこには真新しいアイディアがある。
巽氏は新しい組織に移られたと思ったら
そこで新たなプロジェクトを打ち上げられる。
そのプロジェクトは、科学として重要な意義をもち
そして面白い。
そんな生き方、考え方は素晴らしいものが。
これからも目が離せない。

2016年8月9日火曜日

071(1408) ファイマンさん、力学を語る: 2016.08.09

グッドスティーン著「ファイマンさん、力学を語る」
(ISBN4-00-005939-4 C0042)
を読んだ。
ニュートンの力学の3法則を
ニュートンと同じような幾何学的手法で
証明していくものを授業にしたものである。
この講義がしばらく資料庫に埋もれていた。
それを復元した本である。
ニュートンの時代には、円錐曲線に関する
幾何学て手法が主流で重要なものとして
多用されていたが、
現在は、解析的手法を用いて証明している。
これは確実でだれでも使えるがイメージなどできない。
一方、幾何学的手法は
補助線を見けらつけられないと
答えが得られない。
しかし、補助線を得られれば、
だれでもその証明はわかりやすく納得できる。
ファイマンは途中からニュートンの証明から
離れて独自の方法で証明を展開していく。
ただし、先人の方法を利用してる。
その幾何学的証明の手腕は、やはりすごい。
数学を得意とするファイマンならではの手腕である。

2016年8月5日金曜日

070(1407) TOKYO BLACKOUT: 2016.08.05

福田和代著「TOKYO BLACKOUT」
(ISBN978-4-488-41711-6 C0193)
を読んだ。
読み終わるのに時間がかかった。
それは、群像劇になっているため、
展開が複雑でなかなか話しを追うのが疲れた。
それと必然性があるのだが、
その展開がなかなか納得できるものに
なっていないので少々疲れた。

2016年7月30日土曜日

069(1406) 真夏の島に咲く花は: 2016.07.30

垣根涼介著「真夏の島に咲く花は」
(ISBN978-4-276570-1 C0193)
を読んだ。
不思議な作品だ。
フィジーで起きたクーデターの時
フィジー人、インド系、中国系の住民、
日本人の住民、ワーキンホリディーの日本人。
人種を超えた付き合いがあったのが、
首都で起きたクーデターの影響を受けて
大きく変わっていく。
そんな変化が淡々として日常から語られる。
少々変化に乏しいが、文芸作品である。

2016年7月26日火曜日

068(1405) 生物はなぜ誕生したのか: 2016.07.26

P.ウォード、J.カーシュヴィク著「生物はなぜ誕生したのか」
(ISBN978-4-309-25340-4 C0044)
を読んだ。
大部なので読み終わるのに2週間かかった。
非常の後半は生物史である。
そこに二人の著者の
いくつかの仮説が入れ込まれている。
また生物の進化において
地球表層の酸素濃度が
重要な役割を果たしているというものである。
いろいろ面白い視点がある。
もう一度、後日目を通したい。

2016年7月13日水曜日

067(1404) 地球の履歴書: 2016.07.13

大河内直彦著「地球の履歴書」
(ISBN978-4-10-603776-4 C0344)
を読んだ。
気軽に、読みやるい本だ。
大河内氏は、文章がうまいので、
読者を引きこんでいく書き方ができる人だ。
ただし、この本は、関連がない8つの章からなる。
単発ものが連なっている。
雑誌に連載されたものをまとめたものだ。
そのため単発の内容になっているのだ。

2016年7月11日月曜日

066(1403) 未来の2つの顔: 2016.07.11

ジェイムズ・P・ホーガン著「未来の2つの顔」
(ISBN4-488-663052-2 C0197)
を読んだ。
久しぶりのホーガンの作品だ。
日本語訳が1984年発行で
原作は1979年に発表されている。
いまから40年ほど前に書かれた作品だ。
人工知能に関する作品である。
舞台は、2028年である。
現在AIはチェスや将棋、碁で
人間のプロを負かせるようになってきた。
デープラーニングという手法で
猛烈な勢いで自身で学んでいく。
その状況をホーガンは40年も前に見通し
小説にしてているのである。
AIが人類を凌駕していく。
最初は敵対的に、そして最後は友好的になり、
人間の倫理観をも越えていく。
全く内容は古くなく、面白い。
ホーガンの未読作品はあと10作品。
絶版も多いので、すべての文庫は入手している。
時々読み進めていこう。

2016年7月3日日曜日

065(1402) 水鏡推理: 2016.07.03

松岡圭祐著「水鏡推理」
(ISBN978-4-06-293234-9C0193)
を読んだ。
文部科学省の研究費不正使用を調査するチームの
一般職の主人公が不正の事件を暴いていく。
ただし、総合職との職権の違いを
見せつけられながらも
彼女の功績に周りが感化されていく。
松岡の他の作品同様気軽に読めるのはいい。
ただ、深みに欠け、重層感、重厚感が
足りなく感じる点が少々満足感が足りない。

2016年6月30日木曜日

064(1401) 最愛: 2016.06.30

真保裕一著「最愛」
(ISBN978-4-16-713115-9 C0193)
を読んだ。
恋愛物の書名だが、中身は全く違う。
ストーリーも非常の重層的で
面白い ミステリーであった。
18年合っていない姉が
事件の被害者として危篤状態でいる
という知らせがある。
姉の事件の背景を探るうちに、
18年間の姉の人生が浮き彫りにされていく。
そしてその結末をどうとらえるべきか。
問題を提示している。

2016年6月28日火曜日

063(1400) 午前三時のルースター: 2016.06.28

垣根涼介著「午前三時のルースター」
(ISBN4-16-765668-X C0193)
を読んだ。
垣根氏のデビュー作である。
サントリーミステリ大賞を受賞した作品である。
サスペンスとミステリの合わさったものである。
大賞をとるだけの作品だし、
それなりの作家としての個性もある。
ヒートアイラント作中作の意味がやっとわかった。
これも充分面白い作品であった。
ルースターとはおんどりのことだた、
作中では一番鳥にルビとしてふられている。
意味深なタイトルでもある。

2016年6月23日木曜日

061(1398) 永遠のディーパ: 2016.06.23

垣根涼介著「永遠のディーパ
君たち明日はない4」
(ISBN978-4-10-132976-5 C0193)
を読んだ。
シリーズの4冊目である。
リストラのカラミはあるが、
その立場の人が
人生の帰路に立った時を語る
話が多くなっている。
それはそれで面白い。

2016年6月20日月曜日

060(1397) 張り込み姫: 2016.06.20

垣根涼介著「張り込み姫
君たちに明日はない3」
(ISBN978-4-10-132975-8 C0193)
を読んだ。
シリーズを続けてい読んでいる。
短編集なので読みやすい。
人情話になっているが、
それなりに感動的な物語でもある。
続けて次のシリーズを読みだした。

2016年6月19日日曜日

059(1396) ボーダー: 2016.06.19

垣根涼介著「ボーダー
ヒートアイランドIV」
(ISBN978-4-16-768604-8 C0193)
を読んだ。
ヒートアイランドの最終巻である。
いままのでストーリーのまとめである。
少々あれこれを取りまとめた感じがするが、
それなりに面白い展開であった。
また、小説内の別物語があったが、
それが非常に波乱万丈でも面白そうであった。
実は垣根氏の他の作品からもったきたものであった。
それ作品も面白そうだ。
次に読んでみたいものとなった。
今のところ、
垣根氏の作品に外ればない。

2016年6月15日水曜日

058(1395) 借金取りの王子: 2016.06.15

垣根涼介著「借金取りの王子
君たちに明日はない2」
(ISBN978-4-10-132972-7 C0193)
を読んだ。
シリーズの2冊目である。
短編集で、二人の常連と
客演のような主人公の話題で進む。
人情話の面、
現在の社会と人の生き方の問題が
浮き彫りにされ
いろいろな選択の可能性を考えさせらる。
まだシリーズは続く。
これからも楽しみだ。

2016年6月12日日曜日

057(1394) ぼくは上陸している 下: 2016.06.12

スチーヴィン・ジェイ・グールド著「ぼくは上陸している 下
進化をめぐるたびの始まりの終わり 」
(ISBN978-4-15-209232-8 C0045)
を読んだ。
いよいよグールのエッセイの最後を読んだ。
ナチュラルヒストリー詩のエッセイは
20年間毎月休みなく連載されエッセイは
2001年1月号300回で終わりとなった。
本書で10冊目であった。
エッセイ 以外の作品もあったが
一番最後の4篇は、
2001年9月11日に関するエッセイであった。
本書の最初のエッセイ(上巻)は、
1901年9月11日の話からはじまる。
祖父が移民として14歳で上陸して
英語を学ぶために購入した本に
英語でメモを残した日であった。
それは若い祖父にとってはあじまりの終わりであったのだ
それがこのエッセイ集のタイトルともなっている。
そんな100年目の日、
グールドは婦人とともに機中の人であった。
大きな衝撃を受けたグールドは自宅に戻ったら
すぐに救援物質を集めて駆けつける。
そんなことが最後のエッセイに書かれている。
この半年後2002年5月22日になくなっている。
未だにかれの作品は高みに燦然と存在する。

056(1393) 神様のかくれんぼ: 2016.06.12

「与勇輝人形絵本 神様のかくれんぼ」
(ISBN4-04-853290-1 C0072)
を読んだ。
与氏の人形をそれにふさわしい場所で撮影し
そこでの物語が語られていく。
演出もそれなりにいいものだが、
人形そのものが多くの物語を語っている。

2016年6月6日月曜日

055(1392) 東京タクシードライバー: 2016.06.06

山田精機著「東京タクシードライバー」
(ISBN978-4-02-331260-9 C0095)
を読んだ。
タクシードライバーのインタビューによる
ルポ記事である。
タクシードライバーには
いろいろな経歴を持った人がいるようだ。
そんな数奇な人の人生を
インタビューで構成したものだ。
作者自身の人生も波乱に富んでいるようだ。

2016年6月3日金曜日

054(1391) 君たちに明日はない: 2016.06.03

垣根涼介著「君たちに明日はない」
(ISBN974-4-10-132971-0 C0193)
を読んだ。
連絡短編集である。
同じ主人公と恋人で話が進む。
リストラをアウトソーシングを
請け負う会社の社員として、
いろいろな人間ドラマを、
主人公と当事者の視点で語られる。
なかなか面白かった。
山本周五郎賞受賞作品である。

2016年6月1日水曜日

053(1390) 辺境生物はすごい!: 2016.06.01

長沼毅著「辺境生物はすごい!」
(ISBN978-4-344-98386-1 C0295)
を読んだ。
自分の研究の話が少々と
人生訓が半分。
有名研究者には
このような本が時々あるが
現役研究者なら
本業での科学啓蒙をもっとやってほしい。
研究テーマが面白い長沼氏なども
そんなひとりなのだが。

2016年5月30日月曜日

052(1389) 大幽霊烏賊: 2016.05.30

首藤瓜於著「大幽霊烏賊
名探偵面鏡真澄」
(ISBN978-4-06-271578-6 C0093)
を読んだ。
大部の小説である。
登場人物の名前が珍しい物が多い。
時代は昭和初期の精神病院。
長い小説だが、
最後まで読めた。
しかしいろいろなストーリが関連がもっていない。
連作作品なので
そのへんの連携が難しかったのだろうか。
少々残念んだった。

2016年5月20日金曜日

050(1387) 人間通: 2016.05.20

谷沢栄一著「人間通」
(ISBN4-10-127731-1 C0195)
を途中まで読んだ。
短いエッセイの集合である。
かつての頑固親父のような物言いが多く、
納得できること、できないこと。
納得出来ないことは現代の風潮に泡なためだあろう。
半分ほど読んで断念。

049(1386) 浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか: 2016.05.20

島田裕巳著「浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか
仏教宗派の謎 」
(ISBN978-4-344-98250-5 C0295)
を途中まで読んだ。
途中まで読みだしたが、
仏教の全貌をしたいわけなく、
我が家の宗教の源流さえ
分かればいいというので読んだ。
わかったので途中で中止した。

048(1385) 戒名は、自分で決める: 2016.05.20

島田裕巳著「戒名は、自分で決める」
(ISBN978-4-344-98163-8 C0295)
を読んだ。
戒名は寺や墓の必要性を認めない
私には必要ないことがわかった。
簡単に戒名など付けられることもわかり、
その方法も示されていた。
僧侶は高額のマニアルや
パソコンのソフトでつけているようだ。
ならば、自分で気に入ったものを
つけるもいいだろう。
ついでに雅号にしてしまえばいいのだ。
そんなことがわかった。

2016年5月18日水曜日

047(1384) 62のソネット+36: 2016.05.18

谷川俊太郎「62のソネット+36」
(ISBN978-4-08-74459-7 C0192)
を読んだ。
谷川氏22歳の時に書いた詩集である。
4行4行3行3行で構成されている詩である。
英訳も収録されている。
いい詩もあるがm
最初の詩集の「二十億光年の孤独」に比べると
見劣りがするのはどうしてだろうか。
しかし、22歳の若さも溢れている。

2016年5月17日火曜日

046(1383) 宗教はなぜ必要なのか: 2016.05.17

島田裕巳著「宗教はなぜ必要なのか」
(ISBN978-4-7976-7242-8 C0014)
を読んだ。
日本は無宗教といわれるが
そこには道徳心がある。
いや他国の人より道徳心があるかもしれない。
それは背景に自然崇拝、神道、儒教、仏教
などが背景にあるという。
確かにそうかもしれない。
今まであまり考えたことがない
視点を考えることができた。

2016年5月14日土曜日

045(1382) 0葬: 2016.05.14

島田裕巳著「0葬 あっさり死ぬ」
(ISBN978-4-08-781532-0 C0095)
を読んだ。
私がやりたいのは
直葬で0(ぜろ)葬である。
そして必要なら自然葬であろう。
墓も仏壇もいらない。
ただし我が家には使っていない
仏壇が作りつけである。
自分で戒名をつくり位牌を
つくることもできかもしれない。
終活として近うちに調べておこう。
そんなことを考えさせられた。

2016年5月12日木曜日

043(1380) 多読術: 2016.05.12

松岡正剛著「多読術」
(ISBN978-4-480-68807-1 C0200)
を読んだ。
松岡氏の読書と編集の重要性を
聞き書きによってまとめたものだ。
古今東西の多様な本を読んでいる
読書人である松岡氏の
博覧強記とそこから生まれる
新し知の体系の提案をしている。
しかし、私にはできない読書法であるが。

2016年5月9日月曜日

043(1379) 谷川俊太郎詩選集3: 2016.05.09

谷川俊太郎著「谷川俊太郎詩選集3」
(ISBN4-08-747854-8 C0192)
を読んだ。
2004年までの作品を
田原氏が選定したものである。
ひとりの眼を通じで選んだものは
それなりの個性が生まれる。
もちろん本人もこの選を容認している。
谷川は多作なので読みき売るのは難しい。
折々に読んでいこう。

2016年5月7日土曜日

042(1378) 谷川俊太郎詩選集2: 2016.05.07

谷川俊太郎著「谷川俊太郎詩選集2」
(ISBN4-08-747846-7 C0192)
を読んだ。
谷川俊太郎は多様だ。
いろいろな形式の詩。
いろいろな視点の詩。
いろいろな人が読める詩。
そんな多様性が谷川氏の良さだろうか。

2016年5月6日金曜日

041(1377) 与勇輝 人形藝術の世界: 2016.05.06

本庄俊男監修「別冊太陽 与勇輝 人形藝術の世界」
(978-4-532-94531-8 C9472)
を見る。
与勇輝の作品に魅了される。
その表情が生きている。
そしてその眼差しが語る。

2016年5月4日水曜日

041(1377) 国連のなぞQ&A: 2016.05.04

中見利男著「国連のなぞQ&A」
(ISBN4-14-088030-9 C0231)
を読んだ。
国連の実態を知るのにちょうどいい。
国連もキレイ事でなく
どろどろしたものが
渦巻いていることもよくわかった。
しかし、国連は必要なのである。

2016年5月3日火曜日

040(1376) 骨・岩・星: 2016.05.03

クリス・ターニー著「骨・岩・星
科学が解き明かす歴史のミステリー」
(ISBN978-4-535-78727-8 C3041)
を読んだ。
地質学者で年代測定を専門とする研究者だが、
科学教育にも興味をもっているそうだ。
そして年代に関する
多様な話題を語ったものである。
なかなか面白いが、
あまりにも多様で興味が続かないところがある。
専門的な用語に関する不思議な訳があり、
少々戸惑ったところがある。

2016年5月2日月曜日

039(1375) ゴールデンカムイ: 2016.05.02

野田サトル著「ゴールデンカムイ」
(ISBN978-4-08-890082-7 C9979
ISBN978-4-08-890105-3 C9979
ISBN978-4-08-890192-3 C9979
ISBN978-4-08-890240-1 C9979
ISBN978-4-08-890325-5 C9979
ISBN978-4-08-890372-9 C9979
ISBN978-4-08-890451-1 C9979)
を読んだ。
現在第7巻まで出ているものである。
明治後期の北海道で砂金をめぐって
日清戦争の元軍人の主人公がアイヌの少女が
囚人とや第7師団などと入り乱れて争う。
なかなか面白いストーリーである。
またアイヌの風俗、生活なども
詳しく描写されているところも面白い。
ゴールデンウィークのイッキ読みだ。

2016年4月30日土曜日

038(1374) キートン動物記: 2016.04.30

浦沢直樹著「キートン動物記」
(ISBN4-09-179201-4 C0079)
を読んだ。
不思議な本である。
マスターキートンの登場人物が
繰り広げる動物に関する
ショート漫画である。
それに加えて、2ページにわたって
その動物に関する対話が入っている。
なかなか含蓄のある内容である。

2016年4月26日火曜日

037(1373) 谷川俊太郎詩選集1: 2016.04.26

谷川俊太郎著「谷川俊太郎詩選集1」
(ISBN978-4-08-747831-0 C0192)
を読んだ。
谷川俊太郎はいい。
出会うのが遅かった気がする。
いや出会っていたのだが、
読む気持ちになっていなかっただけだ。
遅くはない読んでいこう。

2016年4月24日日曜日

036(1372) 谷川俊太郎詩集: 2016.04.24

谷川俊太郎「谷川俊太郎詩集」
(ISBN4-89456-416-5 C0195)
を読んだ。
1990年代までの詩を選んだものだ。
最後にねじめ正一の解説と
中島みゆきのエッセイがついている。
中島みゆきと谷川の関係が書かれている。
卒論のテーマが大好きな谷川俊太郎であったそうだ。
初耳にだった。

2016年4月23日土曜日

035(1371) ノイマン・ゲーデル・チューリング: 2016.04.23

高橋昌一郎著「ノイマン・ゲーデル・チューリング」
(ISBN978-4-480-01603-4 C0341)
を読んだ。
三人の天才科学者の重要論文を
高橋氏が訳して 解説し、
その生涯を紹介している。
時代を画する3名の思想の概要が
理解できる重要な文献であった。

2016年4月17日日曜日

033(1369) 生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか: 2016.04.17

山岸明彦著「生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか」
(ISBN948-4-7976-7299-2 C0040)
を読んだ。
宇宙生物学(アストロバイオロジ)の
入門書である。
朝日カルチャーセンターでおこなった
講演をまとめたものをだそうだ。
あまりに入門的過ぎるが。

2016年4月15日金曜日

032(1368) ダーウィンの夢: 2016.04.15

渡辺政隆著「ダーウィンの夢」
(ISBN978-4-334-0355-6 C0245)
を読んだ。
生物進化を巡るエッセイである。
著者はグールドなどの
翻訳者としてよく知られている。
ダーウィンの進化論も現代語訳している。
そんな著者のエッセイは
なかなか面白かった。

2016年4月13日水曜日

031(1367) 盗まれたフェルメール: 2016.04.13

朽木ゆり子著「盗まれたフェルメール」
(ISBN978-4-10-600385-5 C0371)
を読んだ。
美術品の盗難事件を扱ったもので、
ガードナー美術館のフェルメールの
盗難事件を中心にしている。
しかし場面、時代が
いろいろ入れ替わっているので
少々わかりにくいところがあった。

2016年4月7日木曜日

030(1366) 時を刻む湖: 2016.04.07

中川毅著「時を刻む湖
7万枚の地層に挑む」
(ISBN978-4-00-029642-7 C0344)
を読んだ。
研究者グループによる
炭素同位体による地質年代の
基準作りの苦闘を描いたもの。
その中心的な研究者が描いているので面白い。
しかしもう少し科学的内容にも
踏み込んで欲しかった。

2016年4月6日水曜日

029(1365) 地球と生命の46億年史: 2016.04.06

丸山茂徳著「地球と生命の46億年史」
(ISBN978-4-14-910942-8 C9445)
を読んだ。
NHKのカルチャースクールで
おこなわれた講演をラジオで放送したものの
テキストである。
放送大学ものと同時期に書かれているので
内容はかなりの部分重複している。
しかし一部には新しい考えも含まれていた。
これからラジオを聞いていくことにしよう。

2016年4月2日土曜日

028(1364) 地球史を読み解く: 2016.04.02

丸山茂徳著「地球史を読み解く」
(ISBN978-4-595-14075-4 C1344)
を読んだ。
丸山氏の最新の著書である。
いろいろな観点で壮大なモデル、
仮説が提示されている。
いつものようになかなか刺激的だ。