2014年5月18日日曜日

54(1083) 連鎖: 2014.05.18

真保裕一著「連鎖」
(ISBN4-06-185719-3 C0193)
を読んだ。
チェルノブイリ原発事故による放射能汚染された食品が
不法な方法で日本の食品に混入しているという設定だ。
それを食品Gメンが追っていくという展開だ。
江戸川乱歩賞受賞の作品で、
最後に何度もどんでん返しがある。
少々複雑すぎるストーリともなりかねない。
なかなか面白い作品でもあった。

2014年5月13日火曜日

53(1082) ウナギ大回遊の謎: 2014.05.13

塚本勝巳著「ウナギ大回遊の謎」
(ISBN978-4-569-79670-3 C0240)
を読んだ。
日本のウナギ研究の第一人者の
一般向けの本である。
塚本氏は論理的で慎重でありながら
その中で確実な成果を挙げている。
しかし、その背景には膨大な努力、
そして失敗の積み重ねの上に成立っている。
そんな努力の結果が、重要な科学的成果となる。
なかなかおもしろい本であった。

2014年5月11日日曜日

52(1081) にょろり旅・ザ・ファイナル: 2014.05.11

青山潤著「にょろり旅・ザ・ファイナル」
(ISNB978-4-06-218711-4 C0095)
を読んだ。
青山氏がウナギのフィリピンでの
新種を探す旅である。
海で見つけたレプトセファルスの遺伝子解析で
2つの個体で新種をみつけている。
その成体を探す旅だ。
3年、3回に渡るたびの記録である。
アフリカで行動を共にした渡邊俊氏と
さらにウナギに異常に興味をもった
小説家の阿井渉介氏も行動する。
いつの間にか阿井氏も青山氏の相棒となっている。
研究者でもない阿井氏が
過酷な未開への探検調査には
不可欠なメンバーになっている。
英語が殆どできないのに、
心強いサポートとなっている。
それは過酷な探検を心から楽しんでいること、
どんなことにも好奇心をもって望むことで、
研究者にはない明るさが
厳しい探検をくぐり抜け、
心に余裕を与えてくれるからである。
こんな相棒を見つけ受け入れている
青山氏に野外調査に基づく研究の面白さをみた。

2014年5月8日木曜日

51(1080) うなぎ丸の航海: 2014.05.08

阿井渉介著「うなぎ丸の航海」
(ISBN978-4-06-275690-7 C0195)
を読んだ。
小説家がウナギ調査航海に参加してから、
ウナギにのめり込んでいく。
研究者にくっついて
いろいろな地域の野外調査にも
参加して、ますます深入りしていく。
その好奇心の旺盛さは
天性のものなのだろう。
そして白鴎丸のウナギ産卵地の発見の
航海にも参加している。
なかなかおもしろい人だ。
そして何よりそのような参加者を許していた。
研究者の度量もいい。
最近、ウナギ研究者にハマっている。

2014年5月3日土曜日

50(1079) うなドン:2014.05.03

青山潤著「うなドン
南国の楽園にょろり旅」
(ISBN978-4-06-277591-5 C0195)
を読んだ。
青山氏は根っからのフィールドワーカーだ。
こんな研究者は今の大学や研究職には、
生き残るのが大変なんだろう。

2014年5月1日木曜日

49(1078) 入門統計学はこんなに役立つ: 2014.05.01

野口哲典著「入門統計学はこんなに役立つ」
(ISBN978-4-8002-1922-0 C0233)
を読んだ。
入門書である。
例は新しいものが
いろいろ取り入れられている。
しかし、私には、浅い内容だった。
ほとんど既知である。
まあ、あっさりと読めたのでよしとしよう。

48(1077) マンガ種の起源: 2014.05.01

田中一規著「マンガ種の起源
ダーウィンの進化論」
(ISBN4-06-154901-4 C0330)
を読んだ。
進化につてい理解するため、マンガから、
子どもの読ませようとして購入した。
その前に自分でも読んでみたが、
なかなか盛りだくさんで、
奥深い内容であった。
ダーウィンの生涯、進化論の内容、
進化論の現状、問題点など
それぞれがマンガでありながら、
しっかりと書いてある。
著者の経歴を見ると、
日本人でありながら、
小さい頃にアメリカにいき
ハーバード大学の物理の博士を持っている。
日本でマンガを書くことして、
副業をしながら、マンガを書いている。
科学の手順を理解しているの、
理路整然としているのだろう。

2014年4月26日土曜日

47(1076) 人体 失敗の進化史: 2014.04.26

遠藤秀紀著「人体 失敗の進化史」
(ISBN4-334-03358-X C0245)
を読んだ。
ヒトに至る解剖学的な視点で進化をとらえたものだ。
生物は設計変更を繰り返すことで、
さまざまに変化を遂げてきた。
その事例を多数の解剖経験から示されている。
そして、ヒト。
ヒトは短い時間で、設計変更をむりくりしてきた。
それは、進化の隘路に入り込んでいる。
解剖学的には、
ヒトは長く続かない種と判断すべきである
という非常に面白い仮説を提示している。
また、解剖学を好事例として、
業績、成果を短期間に求める
現在の日本の科学行政のあり方に、
大いなる疑問を提示している。
同感である。
ただし、論説として、
この本に一緒に盛り込むのは
得策であったろうか、
疑問が残る。

2014年4月23日水曜日

46(1075) 十字屋敷のピエロ: 2014.04.23

東野圭吾著「十字屋敷のピエロ」
(ISBN4-06-185045-8 C0193)
を読んだ。
正統派のミステリーだ。
何度もどんでん返しが仕組まれている。
そのヒントをピエロの目で示している。
何度も読み直すと面白いのかもしれない。
久しぶりに東野の作品を読んだ。
比較的初期の作品のようだが
なかなかおもしろい。

2014年4月18日金曜日

45(1074) 未明の家: 2014.04.18

篠田真由美著「未明の家」
(ISBN4-06-263827-4 C0193)
を読んだ。
建物をモチーフとしたミステリーである。
名探偵や脇役数名登場するが、
人物が未完なキャラクターの面があり、
作品の中で成長していくようだ。
教養小説的な香りがする。
もう少し読んでみたいシリーズだ。

2014年4月11日金曜日

44(1073) 葬式は、要らない: 2014.04.11

島田裕巳著「葬式は、要らない」
(ISBN978-4-344-98158-4 C0295)
を読んだ。
葬式の現状をわかりやすく示されている。
葬式の費用、戒名の費用、
それらがどのような経緯で
異常に高くなっているのかがわかってきた。
父の葬式のこと思い出され、
母のこれからの葬式のことが
頭に浮かぶ。
檀家制度に入っている母は
しきたりに則っておこなうんだろうな。

2014年4月8日火曜日

43(1072) だれが「本」を殺したのか(下): 2014.04.08

佐野眞一著「だれが「本」を殺したのか(下)」
(ISBN4-10-131636-8 C0100)
を読んだ。
本をめぐる事情を
まとめたルポルタージュの下巻だ。
下巻の半分は数年後の再度取材を進めて、
新しい変化を追いかけている。
ルポルタージュというのは、
事実をもとにしているが、
取材者の佐野氏の
個性や意見が出ている所がいい。

2014年4月1日火曜日

42(1071) サイン会はいかが?: 2014.04.01

大崎梢著「サイン会はいかが?」
(ISBN978-4-488-48703-4 C0193)
を読んだ。
シーズ第3弾、短篇集の2弾である。
小さな謎が解かれていく。
なかなか面白かった。

2014年3月29日土曜日

41(1070) だれが「本」を殺すのか(上): 2014.03.29

佐野眞一著「だれが「本」を殺すのか(上)」
(ISBN4-10-131635-X C0100)
を読んだ。
本に関わるさまざまな問題点が
浮き彫りにされてきた。
佐野氏のルポルタージュはあいかわらず
なかなか面白い。
下巻をすぐにも読みたかったが、
荷物で送っているので
今は読むことができない。

2014年3月26日水曜日

40(1069) マグネシウム文明論: 2014.03.26

矢部孝・山路達也著「マグネシウム文明論
石油に代わる新エネルギー資源」
(ISBN978-4-569-77561-6 C0230)
を読んだ。
ジャーナリストの山路氏が矢部氏の研究成果をまとめた
聞き書きだ。
以前ならゴーストライターとして山路氏は表に出てこなかったろうが
今回はきっちと記されている。
矢部氏が大学で取り組んでいる
マグネシウムの有効性とその道へのドーロマップなどがまとめられている。
彼らの研究成果に裏打ちされたものが、示されてる。
企業が本気になって取り組むかどうかが大きな分かれ目かもしれない。
もし、日本のいくつもの企業が取り組めば、
現実できそうな気がする。
クリアすべきハードルは色いろあるだろう。
行政も味方しなければならないこともいつもあるだろう。
しかし、そんな可能性をみせてくるマグネシウム文明論である。

2014年3月23日日曜日

39(1068) 傷はぜったい消毒するな: 2014.03.23

夏井睦著「傷はぜったい消毒するな
生態系としての皮膚の科学」
(ISBN978-4-4-03513-6 C0247)
を読んだ。
いっていることは、もっとで、論理的である。
経験的ではあるが、検証もなされている。
いくつかを実践してみたくなった。

2014年3月21日金曜日

38(1067) 「食い逃げされたもバイトは雇うな」 なんて大間違い: 2014.03.21

山田真哉著「「食い逃げされたもバイトは雇うな」
なんて大間違い
禁じられた数字<下>」
(ISBN978-4-334-03437-5 C0263)
を読んだ。
1時間半で読めるとうたっているが、
本当にその程度で読めた。
会計における数字の見方の入門だ。
例はそれなりに面白かった。
ただし、少々内容が薄い。

2014年3月19日水曜日

37(1066) 食い逃げされてもバイトは雇うな: 2014.03.19

山田真哉著「食い逃げされてもバイトは雇うな
禁じられた数字<上>」
(ISBN978-4-334-03400-9 C0263)
を読んだ。
数字と会計の基礎を紹介する内容である。
あまり中身が無いがないので
さっと読める本だ。
まあ読み流す本だ。
下巻も同時に古本屋で購入した。
現在、下巻を読みだした。

2014年3月18日火曜日

36(1065) おやじダイエット部の奇跡: 2014.03.18

桐山秀樹著「おやじダイエット部の奇跡」
(ISBN978-4-8387-2420-8 C0095)
を読んだ。
糖質制限の実践者たちの話である。
私と同年代の人たちが
糖質制限をおこなっているので、
力強い。
彼らは一人ではやりにくいことも
グループになるとできることもある。
そんなことで部(クラブ)として
進めているようだ。

2014年3月17日月曜日

35(1064) いっぱい食べて楽々痩せる 「満腹ダイエット」: 2014.03.17

江部康二著「腹いっぱい食べて楽々痩せる
「満腹ダイエット」
肉を食べても酒を飲んでも
運動しなくても確実に痩せる!」
(ISBN978-4-7973-6380-7 C0277)
を読んだ。
最近、糖質制限の本をいくつか読んでいる。
この著者が提唱者で
この本が、以前読んだ
夏井睦著「炭水化物が人類を滅ぼす
糖質制限からみた生命の科学」
のネタ本となっている。
この本いいところは、
食材ごとの糖質量の一覧が示されている。

2014年3月14日金曜日

34(1063) 糖質オフ!健康法: 2014.03.14

江部康二著「糖質オフ!健康法」
(ISBN978-4-569-67926-6 C0195)
を読んだ。
糖質を制限する方法は論理的であり。
それを最初に提唱した人の本である。
これはあっさりと読めるもので、
論理を深く書いていない。
しかし、説や方法はわかりやすい。

2014年3月10日月曜日

33(1062) キャパの十字架: 2014.03.10

沢木耕太郎著「キャパの十字架」
(ISBN978-4-16-376070-4 C0095)
を読んだ。
戦場写真家のキャパの有名な
写真「崩れ落ちる兵士」が
本当にスペインの戦場で
撃たれている光景なのについて
キャパの同じ場所での写真を詳細に見て、
いろいろな人物にあたり、
現場にあたり、
その謎を解明していく。
なかなか面白い本出会った。

2014年3月8日土曜日

32(1061) 異常気象と人類の選択: 2014.03.08

江守正多著「異常気象と人類の選択」
(ISBN978-4-04-731622-5)
を読んだ。
理路整然としているし、
熱意も感じられる。
研究者として信頼できそうな気がした。
ただし、温暖化の結果、
どのようなことが起こるかわからないので
詳細を調べることにする。
いいきっかけを与えられた本である。

2014年3月6日木曜日

31(1060) 若き友人たちへ: 2014.03.06

筑紫哲也著「若き友人たちへ
筑紫哲也ラスト・メッセージ」
(ISBN978-4-08-720515-2 C0236)
を読んだ。
連載二回にして中断したものが
本書のタイトルである。
その他も文章は、大学の講義テープを
起こして修正したものである。
そう思って読むの
内容や言葉も重さが増す。

2014年3月5日水曜日

30(1059) 炭水化物が人類を滅ぼす: 2014.03.05

夏井睦著「炭水化物が人類を滅ぼす
糖質制限からみた生命の科学」
(ISBN978-4-334-03766-6 C0247)
を読んだ。
糖質は、もともと人類には
不可欠な栄養素ではないということを
さまざまな視点で論じている。
従来の説こそ
問題があることを指摘している。
盲点のような仮説であるが、
実績があるし、仮説も筋が通っている。
糖から生命の起源や進化まで
論じているのもユニークである。
糖質制限をしなくなる本である。

2014年3月3日月曜日

29(1058) ヒラノ教授の論文必勝法: 2014.03.03

今野浩著「ヒラノ教授の論文必勝法
教科書が教えてくれない裏事情」
(ISBN978-4-12-150480-7 C1237)
を読んだ。
今野氏のいつもの面白い科学者に視点での
論文や研究費申請の極意を書いたものだ。
いつもながらすごい工学部教授の視点で書かれている。
なかなかおもしろい。

2014年3月2日日曜日

28(1057) 乙武レポート'03版: 2014.03.02

乙武洋匡著「乙武レポート'03版」
(ISBN978-4062737395)
を読んだ。
大学4年生の乙武氏が夕方のニュース番組の
サブキャスター1年間行った時の
体験的エッセイである。
彼なりの視点がある。
そして有名な障害者だから、
「障害者だからの視点を嫌う」 という姿勢に共感できる。
そしてこれは一人の若者がチャンスをえて
それを活かしてきたドキュメントとして読むべきだ。
面白かった。

2014年3月1日土曜日

27(1056) 浜村渚の計算ノート 4さつめ: 2014.03.01

青柳碧人著「浜村渚の計算ノート 4さつめ
方程式は歌声に乗って」
(ISBN978-4062774918)
を読んだ。
中学2年生の主人公が、
悪の組織、黒い三角定規に対抗してく話だ。
なんとなく最近マンネリ化してきたので
興味が薄れてきた。
それは、読む側の心持ちのせいかもしれないが。

2014年2月27日木曜日

26(1055) ビブリア古書堂の事件手帖 5: 2014.02.27

三上延著「 ビブリア古書堂の事件手帖 5
栞子さんと繋がりの時」
(ISBN978-4048662260 C0193)
を読んだ。
今回は、いくつかの話が母親の存在、
以前の事件、恋愛の行方などの
伏線によって連続性が持たれている。
いつものように書誌的情報がつまった
ミステリーでなかなか面白い。
舞台は2011.3.11から数ヶ月くらいの時だ。

2014年2月26日水曜日

25(1054) スノーフレーク: 2014.02.26

大崎梢著「スノーフレーク」
(ISBN978-4-04-394430-9 C0193)
を読んだ。
函館を舞台にした、
高校生の青春ミステリー。
一見に不可能な現象を
ミステリーとして解決していく。
なかなか面白い構成であった。
先日函館に行ったばかりなので
なかなか親近感があり
思い入れができていた。

2014年2月23日日曜日

24(1053) メインディッシュ: 2014.02.23

北森鴻著「メインディッシュ」
(ISBN978-4087474244 C0193)
を読んだ。
連絡短編である。
まった関係のないような短編が、
他の短編で、つながりを持ってくる。
最後の大きなトリック、小さなトリックもかけてある。
本当に面白い作品だ。
これが北森作品で最後となる。
あとは、未完の作品だけだ。
読むかどうか迷うところだ。

2014年2月19日水曜日

23(1052) 屋上物語: 2014.02.19

北森鴻著「屋上物語」
(ISBN4-396-33106-11 C0193)
を読んだ。
屋上のうどん屋が主人公で
短編連作が進む。
北森氏の短編連作ははずれがない。
なかなか面白い。
あと手元にある本は、
一冊だけになった。
名残惜しい気がする。

2014年2月17日月曜日

22(1051) 死んだ金魚をトイレに流すな: 2014.02.17

近藤卓著「死んだ金魚をトイレに流すな
-「いのちの体験」の共有-」
(ISBN978-4-08-720480-3 C0237)
を読んだ。
子どもの死の認知過程や、
対処の方法を考え、
「いのち」の教育を述べている。
説としては、難得できる部分ががあるが、
すべて著者の想像、思い込みである。
根拠や証拠、論理がない。
アンケートをしてるところもが、
その処理は問題だ。
人文科学の計量化できない、
論理的に進められない部分の
不思議さが漂う。

2014年2月15日土曜日

21(1050) 微生物ハンター深海を行く:No. 4717 2014.02.15

高井研著「微生物ハンター深海を行く」
(ISBN978-4-7816-1006-1 C0095)
を読んだ。
NatinalGeogarpgyのWebに連載されたものを
単行本化したものだ。
著者の高井氏の関西風のノリが
少々うざく感じるが、
やっていることは、非常にアグレッシブで
刺激的なものである。
研究者の生活と、
研究に取り組み気持ちのようなものも伝わる。
ウザさをのぞけば、
面白い本であった。

2014年2月13日木曜日

20(1049) リョウ&ナオ: 2014.02.13

川端裕人著「リョウ&ナオ」
(ISBN978-4-89528-689-3 C0093)
を読んだ。
選ばれた中学生が、世界各地に赴き
現地でいろいろな体験をする。
世界のリーダ養成団体が
中学生を数年間かけて
いろいろな体験をさせ、
そこで考えたことを糧に
リーダへとなってもらう。
そんな枠組みでの物語である。
設定は面白い。
しかし展開が、月刊誌の連載なので
少々もの足りない。
もう少し、大きな展開を期待していたのだが。

2014年2月10日月曜日

18(1047) 夏のくじら: 2014.02.10

大崎梢著「夏のくじら」
(ISBN978-4-16-780137-3 C0193)
を読んだ。
なかなかおもしろかった。
高知のよさこい祭りに参加する
大学一年生を主人公とする物語だ。
土佐弁がそのままでてきて
懐かしい。
高知はなかなかいいところなので、
これからも通いたいところだ。
そんな思いが反映されて
物語に入り込んだ。

2014年2月6日木曜日

17(1046) ニッポンの恐竜: 2014.02.06

笹沢教一著「ニッポンの恐竜」
(ISBN978-408-720483-4 C0245)
を読んだ。
なかなかおもしろかった。
地質学者なので、恐竜に関する
いくつかのうわさ話は聞いてきたが、
詳細にその経緯、現状を知ってはいなかった。
それをまとめて紹介しているので
わかりやすかった。
ただし、もう少し詳しい説明をして欲しい。
新聞記者のなので、簡潔にまとめる癖があるのだろうか、
背景やそのデータを手に入れる経過などを
詳しく紹介するといいルポルタージュになるのだが。
その点が残念であった。

2014年2月5日水曜日

16(1045) 統計学が最強の学問である: 2014.02.05

西内啓著「統計学が最強の学問である」
(ISBN978-4-478-02221-4 C0033)
を読んだ。
統計学の概要を数式を、あまり使うことなく、
紹介しているハウツー本である。
なぜ、売れているか分からないが、
内容的にはどこにでもあるもので、
多分タイトルがインパクトがあったのだろう。
まあ、いろいろな話題があるが、
統計学ではよく使われるものが
再録されている一般書だろう。

15(1044) とある弁当屋の統計技師:No. 4707 2014.02.05

 磯田基広著「とある弁当屋の統計技師 データ分析のはじめかた」
(ISBN978-4-320-11048-9 C3041)
を読んだ。
統計の入門を弁当屋に当てはめ、
統計技師(データサイエンティスト)が解説していく。
それを小説風にしていく。
まあ、入門としてはいいか。

2014年2月2日日曜日

14(1043) 日本人は知らない「地震予知」の正体: 2014.02.02

ロバート・ゲラー著「日本人は知らない「地震予知」の正体」
(ISBN978-4-75-30343-8 C0095)
を読んだ。
日本の地震予知や研究者コミュニティの問題点を
科学的に示したものである。
地震予知は現状では不可能である。
1000億円に及ぶ予算をかけて
大きな地震であった
1993年の奥尻沖、
1994年の北海道東方沖、
1995年の阪神淡路、
2004年の新潟中越、
2007年の中越沖、
そして2011年の東日本大震災
が予知できていない。
つまり現状では地震予知ができないことが
証明されたのである。
なのに未だに予算は付けられ、
御用学者が存在しているのは、
いかなるものであろうか。
しごく最もな主張である。
しかし、彼の主張はなかなか取り上げられない。
なぜなのか。
異端者が阻害される日本にはあるようだ。
残念だ。

2014年1月30日木曜日

13(1042) アフリカにょろり旅: 2014.01.30

青山潤著「アフリカにょろり旅」
(ISBN978-4-06-276239-7 C0195)
を読んだ。
東大海洋研のナマズ研究チームが
アフリカでナマズを探す話である。
世界に18種のナマズいることが知られているが、
アフリカのナマズは100年前に調べられて以来
まったく研究がなされていない。
現代に通じる研究をするために、
標本が必要となるので、
それを手に入れるために、
最初は教授とともに、
あとは大学院生二人が
ウナギを求めて、
あてどなくアフリカの奥地の放浪を繰り返す。
そんな苦労話である。
研究者の苦労話はなかなか面白い。

2014年1月28日火曜日

12(1041) 政と源: 2014.01.28

三浦しをん著「政と源」
(ISBN978-4-08-780685-4 C0093)
を読んだ。
東京の下町の73歳の
幼なじみの二人にまつわる
身近な話が続く。
政は銀行を定年退職して、
源はつまみ簪をつくる職人だ。
好対照の二人にかかわる
ありふれた物語が進行する。
ほのぼのとしていい話だ。

2014年1月26日日曜日

11(1040) ねずみ石: 2014.01.26

大崎梢著「ねずみ石」
(ISBN978-4-334-76361-9 C0193)
を読んだ。
町外れの山間の小さな集落での
子供たちの某麺ミステリーだ・
子供たちが村祭りの儀式のひとつ
ねずみ石探し今もやっている。
ねずみ石をめぐり、
過去の殺人事件に関わっていく。
やがて昔の事件の犯人が
以外な人物であることがわかってくる。
村の祭りのなかで行われた
昔の殺人事件というと
横溝正史のおどろおどろした感じが漂う。
子供が主人公であることが斬新であり、
ストーリもそれなりに面白かった。

2014年1月22日水曜日

10(1039) 化石の分子生物学: 2014.01.22

更科巧著「化石の分子生物学
生命進化の謎を解く」
(ISBN978-4-06-288166-1 C0245)
を読んだ。
分子生物学の動向、原理、歴史から
化石への適用の物語である。
論文を丹念に調べ、
どのような議論をへて、
どのような結論に至ったのか
その成功も失敗も交えて示されている、
非常に面白い本であった。

2014年1月19日日曜日

9(1038) 片耳のうさぎ: 2014.01.19

大崎梢著「片耳のうさぎ」
(ISBN978-4-334-74677-3 C0193)
を読んだ。
ジュビナイルのホラー・サスペンスだろうか。
子供が主人公なので
その点、恐怖も和らぐ。
なかなか面白いが、
少々こじつけの部分もある。

2014年1月15日水曜日

8(1037) かがみのもり: 2014.01.15

大崎梢著「かがみのもり」
(ISBN978-4-334-76621-4 C0193)
を読んだ。
中学校と神社、新興宗教などを題材にした
ジュビナイル小説である。
冒険物語とも読み取れる。
少々スリラーめいているが
なかなか面白い。

2014年1月14日火曜日

7(1036) 「流域地図」の作り方: 2014.01.14

岸由ニ著「「流域地図」の作り方
川から地球を考える」
(ISBN978-4-480-68907-8 C0225)
を読んだ。
基本的考えはRiver Nameと同じ発想である。
著者は、活動をすることが
重要であると考えているようだ。
流域という考えは重要で
行政区での防災などでは
対処できない領域となる。
そのような考えが
自然を守ることにもつながる。
三浦半島の小網代の谷でも実践している。
そんなナチュラリストの必要なのだ。

2014年1月12日日曜日

6(1035) 顔のない男: 2014.01.12

北森鴻著「顔のない男」
(ISBN4-16-765681-7 C0193)
を読んだ。
非常に複雑な伏線がはられている。
多くの殺人が起きる。
キーになる人物や証拠品が出てきて
それが謎の中心になっている。
この一見、編にみる小説が、
半年に一回の月刊誌連載であったと知ると、
作者の手腕のすごさがわかる。
これは、単独の作品だ。
他のシリーズ連作の作品の味わいには達していない。
もちろん長編とし読んでも面白く、
最後のどんでん返しも用意されている。
さすがに北森作品であるといえるものである。
彼の作品はあと少ししか残っていない。
味わいながら読んでいこう。

2014年1月9日木曜日

5(1034) 理科系冷遇社会: 2014.01.09

林幸秀著「理科系冷遇社会
沈没する日本の科学技術」
(ISBN978-4-12-150366-4 C1237)
を読んだ。
文部官僚として日本の科学行政に
携わった人が書いた
日本の科学への警鐘を示している。
データに基づいた、
重要な現状分析である。
最後に対応策を示してる。
しかし、高級文部官僚であった著者が
それを実現できなかったのは問題だ、
行政の中枢にたい人ができない対策が
本当に実施可能なのかという
根本的な疑問がある。

2014年1月7日火曜日

4(1033) お任せ!数学屋さん: 2014.01.07

向井湘吾著「お任せ!数学屋さん」
(ISBN978-4-591-13494-8 C0093)
を読んだ。
中学生で数学に秀でた転校生が、
数学屋をはじめる。
数学屋は、学校で起こる
いろいろな問題を数学で解決していく。
彼のモットーは、
数学で世界を救うことである。
数学の話題が
いろいろでてくるが
基本は学園モノである。
なかなかおもしろい設定であった。

2014年1月4日土曜日

3(1032) ガラパゴスがこわれる: 2014.01.04

藤原幸一著「ガラパゴスがこわれる」
(ISBN978-4-591-10036-3 C0095)
を読んだ。
写真集で、ガラパゴスの危機的状況を伝えている。
きれいな写真とショッキングな写真がある。
しかし、これが現状だ。

2(1031) 生命の逆襲: 2014.01.04

福岡伸一著「生命の逆襲」
(ISBN978-4-02-331195-4 C0095)
を読んだ。
週刊誌に連載された短いエッセイを集めたものだ。
短いから、小さな話題をさらりと述べる構成だ。
少々もの足りなさ、もう少し詳しく知りたいと
思える話題も多々あった。
一応、いくつかに区分けはされているが、
その括りは緩い。
グールドのエッセイ集のような構成だ。
ただしグールドのエッセイは内容が濃いので、
括りを忘れるほどだ。
しかし、こんな軽さのエッセイもあっていいのだろう。

2014年1月1日水曜日

1(1030) 波紋と螺旋とフィボナッチ: 2014.01.01

近藤滋著「波紋と螺旋とフィボナッチ」
(ISBN978-4-7809-0869-5 C3045)
を読んだ。
実に、面白い。
科学にこのようなテーマを調べている
このような調べ方をしている
分野や研究者があることに驚いた。
一種の実験進化学ともいえるだろう。
テーマが面白く、
その証明法も面白い。
研究対象も多様で面白い。
実験して検証できること、
数値モデルで仮説を立てられることも面白い。
基本理論の一つがチューリングまで遡ることも面白い。
研究者の少ない分野であることも面白い。
発想のアプローチも面白い。
本の面白さもさることながら、
研究分野の面白さに感動した。

2013年12月28日土曜日

127(1029) ガラパゴスのふしぎ: 2013.12.28

NPO法人日本ガラパゴスの会著「ガラパゴスのふしぎ」
(ISBN978-4-7973-5802-5)
を読んだ。
ガラパゴスの地質学的、生物学的特徴、
そして現状と保全の取り組みなどが
体系的にコンパクトにまとめられている。
ガラパゴスの概要を知るのがいい本だ。
次は、写真集とダーウィンフィンチの進化の話しを
読もうかと思っている。
ああそうだ、ビーグル号の航海記も読みたい。

2013年12月25日水曜日

126(1028) 晩夏に捧ぐ: 2013.12.25

大崎梢著「晩夏に捧ぐ
成風堂書店事件メモ(出張編)」
(ISBN978-4-488-48702-7 C0193)
を読んだ。
成風堂書店シリーズの第二弾にして
長編の物語である。
舞台も成風堂ではない。
探偵役の主人公が二人が、
長野県の地方の由緒ある
書店に出かける。
その書店の幽霊事件から
過去の殺人事件の謎まで
解き明かすストーリーである。

2013年12月21日土曜日

125(1027) 誰か Somebody: 2013.12.21

宮部みゆき著「誰か Somebody」
(ISBN)978-4-16-754906-0 C0193)
を読んだ。
単純な事故死にかかわる事件から
その犯人よりも被害者家族の周辺の
事情がわかるにつれて、
大きな真相がわかってくる。
そして最後にはやるせない結論がでてくる。
宮部みゆきはうまい。
が、この話は私には重い。

2013年12月16日月曜日

124(1026) 冥府界の産声: 2013.12.16

北森鴻著「冥府界の産声」
(ISBN978-4-334-74507-3 C0193)
を読んだ。
冥府界とかいて「アヌビス」と読む。
その意味は「死者の書」からとられたようだ。
脳死問題と臓器移植を扱っている。
新宿のホームレスの
ダンボール村の話しもでてくる。
完全なミステリー仕立てである。
北森氏のストーリーは、
いつも面白いのだが、
これは普通のミステリーとなっている。

2013年12月13日金曜日

123(1025) 配達あかずきん: 2013.12.13

大崎梢著「配達あかずきん
成風堂書店事件メモ」
(ISBN978-4-488-48701-0 C0193)
を読んだ。
書店員を探偵にした
店で起こる「日常の謎」を扱った短篇集だ。
色々な日常的な事件を
論理的に謎解きしていく物語だ。
殺人や凶悪犯は出てこない。
そんなことでも、成立するミステリーだ。
何人かこのような作風の作品を読んだことがある。
穏やかなミステリーなので
ほのぼのした気分になる。

2013年12月11日水曜日

122(1024) どちらかが彼女を殺した: 2013.12.11

東野圭吾著「どちらかが彼女を殺した」
(ISBN4-06-264575-0 C0193)
を読んだ。
久しぶりの東野のミステリーだ。
このミステリー自体は単純で、
主な登場人物は4名。
犯人も2人のうちのどちからあるいは両方か。
それの謎解きがおこなれる。
細かい伏線があちこちにはられている。
謎解きの最後に犯人がわかるはずなのに
その犯人は本の中で示されない。
このミステリーの面白いところである。
注意深く読めば
犯人がわかる工夫が凝らしてある。
文庫版の解説は袋とじになっている。
そこには多くの謎がページまで指定されて
解説されている。
ただし、解説でも、犯人が示されていない。
心憎い工夫である。

2013年12月7日土曜日

121(1023) 共犯マジック: 2013.12.07

北森鴻著「共犯マジック」
(ISBN978-4-19-892139-2 C0193)
を読んだ。
連作短編である。
おもしろい。
数冊のフォーチュンブックの購入者が織りなす
寿司義な短編集だ。
帝人事件、3億円事件、グリコ森永事件
重要事件との絡みが生まれる。
序章がことの起こりを、
終章では、
短編でぼんやりとはられた伏線が
全て明らかにされる。
やはり北森は短編の名手だ。
もう残された未読作品は少なくなってきた。
心惜しい。

2013年12月5日木曜日

120(1022) ザ・万字固め: 2013.12.05

万城目学著「ザ・万字固め」
(ISBN978-4-903908-41-0 C0095)
を読んだ。
エッセイ集である。
あちこちの雑誌に書いたエッセイを集めたものだ。
万城目氏のひょうきんな
ものの見方が出ている本だ。
軽く読める一冊だ。

2013年12月2日月曜日

119(1021) 雨乞い部 2: 118(1020) 雨乞い部 1: 2013.12.02

119(1021) 雨乞い部 2: 2013.12.02
118(1020) 雨乞い部 1: 2013.12.02

青柳蒼人著「雨乞い部 1」
(ISBN978-4-06-375227-4 C0193)
「雨乞い部 2」
(ISBN978-4-06-375248-9 C0193)
を読んだ。
ライトノベルだそうだ。
青少年向けのジョークが多く、
少々辟易した。
ストーリーは面白いのだが、
通常の小説にすればいのにと思った。

2013年11月28日木曜日

117(1019) はじめましてファイマン先生: 2013.11.28

ジム・オッタヴィアニ作リーランド・マイリック画
「マンガはじめましてファイマン先生」
(ISBN978-4-06-257832-5 C0242)
を読んだ。
アメリカのマンガである。
日本の高度なマンガを読んでいるので、
カット割りの単調さ、
構図の単調さ、
登場人物の表情のなさ
など見劣りがする。
しかし、ファイマン自体が
すごい人生、楽しん人生を送っているので
知らいない部分がいくつかあったので、
楽しめた。
内容もなかなか豊富であった。

2013年11月25日月曜日

116(1018) 書物狩人: 2013.11.25

赤城毅著「書物狩人」
(ISBN978-4-06-182487-4 C0293)
を読んだ。
書物狩人とかいてフランス語で
「ル・シャスート」というそうだ。
大学の教員という肩書で、
稀覯書だけでなく、
いわくつきの書物を見つける人。
ル・シャスートが主人公の短篇集だ。
ストーリの中身は史実に基づくそうだ。
なかなか面白いが
広がりをあまり感じられない。

2013年11月22日金曜日

115(1017) ハーバード白熱日本史教室: 2013.11.22

北川智子著「ハーバード白熱日本史教室」
(ISBN978-4-10-610469-5 C0221)
を読んだ。
研究のスーパーウーマンの北川女史の
半生と現在の大学の
ユニークな講義が紹介されている。
しかし、なにより、日本の歴史感の遅れ
新しい視点の提示がなかなか面白かった。

2013年11月20日水曜日

114(1016) 宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議: 2013.11.20

吉田たかよし著「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」
(ISBN978-4-06-288226-2 C0240)
を読んだ。
宇宙化学というが宇宙生物学的に見た時、
人体の不思議なメカニズムが
解けるという構成である。
いつくかのテーマで語られる。
著者は工学部で宇宙生物学を専攻し、
ジャーナリズムに従事し
医学に転身されたようだ。
不思議な経歴で医師である。
このような経歴の著者が
人体を眺めると
いろいろな不思議が解明できる、
というものだ。
一気に読みきったが、
なぜが集中して読めず、
頭に残りにくい。
私の側の問題だろうか。

2013年11月18日月曜日

113(1015) 数学ガールの秘密ノート: 2013.11.18

結城浩著「数学ガールの秘密ノート 式とグラフ」
(ISBN978-4-7973-7414-8 C0041)
を読んだ。
数学の初学者、中高校生向けの内容だ。
WEB連載していものの書籍化したものだ。
登場人物が本編と同じ。
しかし、あっそういうことか、
と気付かされることもある。
子供に読ませたい内容だ。

2013年11月17日日曜日

112(1014) 闇色のソプラノ: 2013.11.17

北森鴻著「闇色のソプラノ」
(ISBN4-16-765643-4 C0193)
を読んだ。
複雑な構想のもとに、
つぎつぎとの偶然と必然が繰り返される。
偶然を必然にするために、
苦労をしているのは否めない。
しかし、飽きることなく
最後まで読ませる。
本稿の童謡詩人のモデルは、
金子みすゞだろうか。
北森鴻は面白い。

2013年11月13日水曜日

111(1013) 地球微生物学: 2013.11.13

太田光・田中裕二著「深海に四〇億年前の世界を見た!
地球微生物学
爆笑問題のニッポンの教養」
(ISBN978-4-06-282612-9 C0040)
を読んだ。
高井研の研究を紹介する
テレビ番組の書籍化である。
ほとんどテレビの内容を
文章起こしをしただけである。
激しい議論が応酬された回である。
テレビを見たがそれを思い出した。

2013年11月12日火曜日

110(1012) 北海道田舎移住日記: 2013.11.12

はた万次郎著「北海道田舎移住日記」
(ISBN4-08-748813-6 C0195)
を読んだ。
著者は、東京から北海道の下川に
思い立って移住してきた。
もともと札幌出身の著者だが、
北海道の田舎に移住してきた。
ただ、静かに何にも縛られず
のんびりと生きていきたい。
そんな思い出いが
この本にはにじみ出ている。
のほほんとして心が楽になりそうだ。

2013年11月11日月曜日

109(1011) 未曽有と想定外: 2013.11.11

畑村洋太郎著「未曽有と想定外」
(ISBN978-4-06-288117-3 C0236)
を読んだ。
東日本大震災に失敗学の権威が
考えたことをまとめたものだ。
事故調査委員に選ばれたので、
その前に一気に言いたいことを書いたようだ。
勢いがあり、読みやすかったが、
深みが少々少ない気がする。
まあ、上記の事情のせいだろう。

109(1011) 未曽有と想定外: 2013.11.11

畑村洋太郎著「未曽有と想定外」
(ISBN978-4-06-288117-3 C0236)
を読んだ。
東日本大震災に失敗学の権威が
考えたことをまとめたものだ。
事故調査委員に選ばれたので、
その前に一気に言いたいことを書いたようだ。
勢いがあり、読みやすかったが、
深みが少々少ない気がする。
まあ、上記の事情のせいだろう。

2013年11月8日金曜日

108(1010) 美少女教授・桐島統子の事件研究録: 2013.11.08

喜多喜久著「美少女教授・桐島統子の事件研究録」
(ISBN978-4-12-0044564 C0093)
を読んだ。
大学ミステリーである。
少々不思議な設定である。
桐島教授は日本女性の初の
ノーベル賞受賞者である。
彼女は、80才を越えているが、
突然の病気で20才ほどに若返った。
原因不明なので
この病気のことは公開されず
大学ある場所に隔離され、
そこで密かに監禁、監視されながらも
自由に研究をしている。
完全免疫という特殊体質の学生である主人公が
手伝いとしてアルバイをするという設定で
事件がはじまる。
事件の謎を解いてくのがストーリだ。
軽い読み物なので一気に読める。

2013年11月6日水曜日

107(1009) ヘンたて2: 2013.11.06

青柳蒼人著「ヘンたて2」
(ISBN978-4-15-031099-8 C0193)
を読んだ。
レギュラーの登場人物と
4年生の部員が登場する。
しかし、それ以外はへんな建物だけである。
季節はクリスマスで
クリスマスに相応しい場所のストリーだ。
残酷さのない
微笑ましいミステリーである。
軽い読み物で気楽に読めた。

2013年11月3日日曜日

106(1008) ヘンたて: 2013.11.03

青柳碧人著「ヘンたて」
(ISBN978-4-15-031071-4 C0193)
を読んだ。
変な建物をトマソンをめぐるサークルのメンバーが
各地の変な建物で起こる
ミステリーを解いてくるという構成である。
そこに学生らしいドラマも流れている。
軽くて読みやすい物語であった。
2作目もあるので読むことにしている。

2013年10月31日木曜日

105(1007) 化学探偵Mr.キュリー: 2013.10.31

喜多喜久著「化学探偵Mr.キュリー」
(ISBN978-4-12-205819-4 C1193)
を読んだ。
私立総合大学での軽いミステリーである。
庶務課の新人職員と
化学准教授が事件を
解決していく短篇集である。

2013年10月29日火曜日

104(1006) 浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ: 2013.10.29

青柳蒼人著「浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ」
(ISBN978-4-06-277301-0 C0193)
を読んだ。
軽いミステリーのシリーズだ。
このシリーズは数学を背景にしているから
好んで読んでいる。
ただ、軽すぎるので、
気分によってはあまり楽しめない。
今回はあまり楽しめなかった。

2013年10月28日月曜日

103(1005) ブレイキングポイント 2013.10.28

桂木希著「ブレイキングポイント」
(ISBN978-4-04-110460-6 C0093)
を読んだ。
日本銀行を襲うが、
何度もどんでん返しがある。
あまりにどんでん返しがありすぎるのと
そのどんでん返しの伏線が不明の部分がある。
彼の作品にはそんなところがあるので、
少々ついていけないところがあるが、
スケールの大きさに惹かれるところがある。

2013年10月24日木曜日

102(1004) そして粛清の扉を: 2013.10.24

黒岳洋著「そして粛清の扉を」
(ISBN4-10-116561-0 C0193)
を読んだ。
残酷なシーンの連続である。
その残酷さには理由がある。
しかし、救いようのない終わりだ。
サスペンスホラーで
クライムミステリーでもある。
最後にどんでん返しがある。
少々重すぎる本であった。

2013年10月20日日曜日

101(1003) 恋する創薬研究室: 2013.10.20

喜多喜久著「恋する創薬研究室」
(ISBN978-4-344-02468-7 C0093)
を読んだ。
いつものように研究者や大学院生が
研究や研究室のコテコテのケミストリーで
繰り広げられる恋とミステリーだ。
軽くてなかなかおもしろい。
一気に読んでしまった。

2013年10月17日木曜日

100(1002) クリーピー: 2013.10.17

前川裕著「クリーピー」
(ISBN978-4-334-92808-7 C0093)
を読んだ。
スリラーとミステリーが合体したものだ。
なかなかこったストーリーになっている。
面白い。
何度もどんでん返しがある。
そんな大きな構成の物語であった。
次作も読んでみたい。

99(1001) 1000冊を達成して: 2013.10.17

この書庫の記録をつけ始めて
1000冊になった。
2001年12月までに読んだ本から初めて、
2002年1月からナンバーをつけ始めて
公式に記録し始めた。
見返すと、初期は読書以外のメモも書いていたが、
最近では読書メモだけをおこなっている。
スタートから数えて12年で1000冊になった。
読書量としては、月8冊程度の読書となっている。
平均週2冊程度。
一時は研究に関係する専門書のみを
読むことを義務付けていた時期もあった。
専門書を読んだという達成感、
新しい知識も少しは手に入れた。
しかし、そのため小説を読まないと
ストレスが溜まってきた。
読書や息抜き、気分転換になっていたのだ。
最近は、無理せず、読みたいものを
興味にまかせて読んでいる。
いろいろ面白い作家が発見できた。
無理せず、心の赴くままに。

2013年10月14日月曜日

98(1000) earth code: 2013.10.14

Generation Time著「earth code」
(ISBN978-4-478-01269-7 C0040)
を読んだ。
感傷的な記述ながら
説得力のあるものだ。
「そろそろ”地球”を語るのをやめにしないか?」
という言葉は同感である。
地球を守るをお題目に、
結局、本格的変化はないような気がする。
それを感性に強く訴える。
こんな方法もあるのだ。

97(999) 図解プレートテクトニクス入門: 2013.10.14

木村学・大木勇人著「図解プレートテクトニクス入門」
(ISBN978-4-06-257834-9 C0244)
を読んだ。
サイエンス・ライターの大木氏と木村さんが書いた。
基礎的だが、最新の情報に基づいた話題が
紹介されいてる。
プレートテクトニクスの最大の課題であった、
原動力と内部の実態が明らかになってきた。
プレートテクトニクスもこうしてみていると、
詳細の時代、個別記載の時代に
なってきたいる気がする。
ただし、まだ見落としもいっぱいあるはずである。
付加体がない沈み込み帯での構造侵食、
デラミネーション、前弧スリバー、
アスペリティー、サイレンス地震など
まだ詳細が必ずしも明らかでないものもある。
これからどう展開していくのか楽しみでもある。

2013年10月10日木曜日

96(998) とっぴんぱらりの風太郎: 2013.10.10

万城目学著「とっぴんぱらりの風太郎」
(INBS978-4-16-382500-7 C0093)
を読んだ。
万城目氏、2年ぶりの小説となる。
万城目ワールドを期待して読んだ。
もののけも出てくる時代劇である。
奇想天外さが
今までの作品に比べると少ない気がする。
せっかくもののけがでてくるので、
もっとそれを活かした展開を期待した。
また、豊臣家の子孫がでてくるので、
それがプリンセストヨトミに続く伏線になり
そのような展開が続くのかと思ったが、
違った。
連載小説からの単行本化だったので、
本来はもっと続くストーリが途中で終わらせたか
とも思った。
すべての伏線がおさまる続編に
期待したいのだが、
どうなることだろう。

2013年10月4日金曜日

95(997) 終末のパラドックス: 2013.10.04

桂木希著「終末のパラドックス」
(ISBN978-4-04-873883-5 C0093)
を読んだ。
壮大が展開が、
数人の中心人部を中心に起こる。
いろいろに張り巡らされた伏線が、
終焉付近で回収される。
その回収が強引なところ
必然性の小さいところがあり、
少々残念だ。
しかし、面白い。

2013年9月29日日曜日

94(996) うさぎ幻化行: 2013.09.29

北森鴻著「うさぎ幻化行」
(ISBN978-4-488-02534-2 C0093)
を読んだ。
音を題材にした連作短編である。
連作だから
ずべての話が少しずつ関連し、
そして最後の大きなどんでん返しがある。
なかなか面白い。

2013年9月25日水曜日

93(995) 里山資本主義: 2013.09.25

藻谷浩介・NHK広島取材班著
「里山資本主義-日本経済は「安心の原理」で動く」
(ISBN978-4-04-110512-2 C0233)
を読んだ。
金ではない世界が今の日本にはある。
そんな動きが里山で新たに起きつつある。
心強い報告と里山の良さの論理が紹介されていた。
昔ながら水、エネルギー、食料を
半自給する生活。
少しの収入と人とのネットワークで
生きていこうとする人たち。
私が憧れる世界である。
現状の自分にはできない世界だが、
示唆に富む内容であった。

2013年9月24日火曜日

92(994) 暁の密使: 2013.09.24

北森鴻著「暁の密使」
(ISBN978-4-09-408305-7 C0193)
を読んだ。
明治期は廃仏毀釈で仏教が衰えてた時代だ。
その当時の宗教家である能海寛が、
仏教復興のために、
仏教原典を求めて旅に出る。
目的地は当時鎖国をしていた
チベットのラサである。
ラサへ密入国を目指すことになる。
しかし、本人の知らないところで
別の思惑が働く。
河口慧海も類似の目的をもっていた。
歴史的事実があるので、
ハッピーエンドにならないのがつらい。
なかなか面白い
歴史フィクションになっている。

2013年9月22日日曜日

91(993) 宮本常一が見た日本: 2013.09.22

佐野眞一著「宮本常一が見た日本」
(ISBN978-4-480-42701-4 C0139)
を読んだ。
宮本常一の偉大さを綴ったものである。
佐野眞一は優れたルポライターである。
しかし、あの不祥事で出番をなくしてしまった。
個性の強い取材をするところが位も白い。
それを体験的に書くことが面白さを増している。
現地に赴こと、実体験することが重要である。
その点に関しては強く共感できる。
作品も少々まとまりがないが、
面白かった。

90(992) 蜻蛉始末: 2013.09.22

北森鴻著「蜻蛉始末」
(ISBN4-16-767920-5 C0193)
を読んだ。
明治初期の藤田傳三郎の偽札事件を題材にした
歴史小説である。
なかなかおもしろい。
フィクションでありながら、
史実を追っている。
そんな制限がなかなかおもしろさを増している。
北森鴻にはずれはない。

2013年9月12日木曜日

89(991) 超日常観察記: 2013.09.12

岡本信也・岡本靖子著「超日常観察記」
(ISBN4-7958-0773-6 C0095)
を読んだ。
現考学を実践している夫婦の調査である。
スケッチを中心にした路上や人物を
観察したものである。
面白いもの、くだらないもの、
感心するもの、なんでこんなものを
などといろいろ思わせるものが
各種記録されている。
資料としてはいいが、
2冊目を読むのはしばらくいい。

88(990) 時を巡る肖像: 2013.09.12

柄刀一著「時を巡る肖像」
(ISBN978-4-408-55022-0 C0193)
を読んだ。
絵画修復士の御蔵瞬介を主人公にした
短篇集である。
しかし、短編ミステリーは
北森鴻の作品を読んだ後では
見劣りがする。
トリックも情緒も小さく見える。

2013年9月5日木曜日

87(989) カラスの常識: 2013.09.05

柴田佳秀著「カラスの常識」
(ISBN978-4-901330-73-2 C0236)
を読んだ。
面白かった。
カラスは人間の都会生活の反映でもあるのだ。
本のおかげて、
私がよく見かけるカラスには
ハシボソカラス、ハシブトカラスがいて、
それを見分ける事ができるようになった。
彼らの生活には違いがあることも分かった。
なかなか面白かった。

2013年9月2日月曜日

86(988) 関東大震災: 2013.09.02

吉村昭著「関東大震災」
(ISBN4-16-716941-1 C0193)
を読んだ。
9月1日、昨日が関東大震災90年目であった。
それを知らずに、読み始めた。
いろいろ90年前に起こった
災害に、いろいろな問題が明らかになった。
その課題を解決せずに、
今日にいたっている。
関東大震災クラスが首都圏を覆った時、
関東大震災以上の被害がでるだろう。
災害は忘れてことにやってくるのだ。
防災の日はそれを思い起こる日なのだが、
果たしてそうなっているだろうか。

2013年8月29日木曜日

85(987) 怪獣記: 2013.08.29

高野秀行著「怪獣記」
(ISBN978-4-06-276730-9 C0195)
を読んだ。
高野氏は楽天的で何事にも前向きだ。
しかし、未知のもの対しては、
慎重派である。
その楽天的で慎重派の
UMA探しの紀行文だ。
彼がいくところには
不思議な仲間も集まる。
なかなか面白い。

2013年8月26日月曜日

84(986) ちあき電脳探偵社: 2013.08.26

北森鴻著「ちあき電脳探偵社」
(ISBN978-4-569-67596-1 C0193)
を読んだ。
小学校3年生に
1年間連載されたものだそうだ。
小学校3年生には
面白い読み物だったのだろうか。
大人には話自体は
少々もの足りなく感じた。

2013年8月22日木曜日

83(985) 多読術: 2013.08.22

松岡正剛著「多読術」
(ISBN978-4-480-68807-1 C0200)
を読んだ。
正剛氏らしく、多様な読書と
その方法をインタビューでまとめたものだ。
一流の読書人が薦める方法と
我々がおこなう方法は同じではない。
彼の方法には学ぶべきところがある。
それよりも正剛氏の読書に対する
考え方がおもしろい。

2013年8月20日火曜日

82(984) ユグドラシルの覇者: 2013.08.20

桂木希著「ユグドラシルの覇者」
(ISBN4-04-873698-1 C0093)
を読んだ。
壮大なスケールで、
IT金融業界を罠にかける
サスペンス、あるいは犯罪?小説でもある。
横溝正史ミステリー大賞を受賞したものである。
私には、ストーリーが捉えづらかった。
でも後半は面白かった。
兼業作家で現在3作しか書いていない。
洗練されてきたら面白いのかもしれない。

2013年8月14日水曜日

81(983) 七帝柔道記: 2013.08.14

増田俊也著「七帝柔道記」
(ISBN978-4-04-110342-5 C0093)
を読んだ。
面白かった。
一気に読んでしまった。
私は柔道部の横に道場があった
剣道部に1年間入っていた。
隣で柔道部がいたが
どんな気持ちでやっているのが、
この本ではじめて知った。
寮の同期に柔道部がいた。
彼は、寮にいるときは
食べているか寝ているかの印象しかない。
そんな彼も同時に思い出した。
本には、大学のときよく通った店がでてくる。
私より数年後輩になるので、
世代が違うが、懐かしさを感じながら、
一気に読んでしまった。