2015年2月20日金曜日

12(1228) 神は妄想である:No. 5147 2015.02.20

リチャード・ドーキンス著「神は妄想である
宗教との決別」
(ISBN978-4-15-208836-5 C0040)
を読んだ。
ページも内容も重厚で読み応えがあった。
丸2週間かけて読んだことになる。
西洋の多数の知識人たちが
このような本を読んでいる。
グールドの時にも感じたが
西洋諸国の知的レベルの高さがわかる。
そして書ける人も輩出していることも
知的階級を抱えていることもすごい。
この本は、グールドとは違って、
完全に宗教を否定しているものである。
無宗教のすすめである。
宗教の一番の問題は
子どもは、親や家庭、コミュニティ、
民族、国の影響下で
簡単に宗教的思想に染まっていき
大人になっても抜け出れないというものである。
宗教の無限ループに入り込んでいく。
現在の世界では原理主義的宗教をもつ民族、
コミュニティや国会大きな問題となっている。
その背景が洗脳的宗教である。
重厚な論であるが、面白かった。

2015年2月7日土曜日

11(1227) 死なないやつら: 2015.02.07

長沼毅著「死なないやつら
極限から考える「生命とは何か」」
(ISBN978-4-06-257844-8 c0245)
を読んだ。
なかなかおもしろかった。
生命の起源に関するアイディアもなかなかいい。
しかし、なぜか全般的にぱっとしないのは、
なぜだろうか。

2015年2月5日木曜日

10(1226) 生物部な毎日: 2015.02.05

桝太一著「理系アナ桝太一の生物部な毎日」
(ISBN978-4-00-500780-6 C0245)
を読んだ。
時間ができたので本屋を覗いたら目についたので
時間つぶしになると思い読んだ。
短いの移動や待時間で読めた。
軽るすぎるので、
もう少し中身を刻しても良かったのではないだろうか。

2015年2月1日日曜日

9(1225) 防壁: 2015.02.01

真保裕一著「防壁」
(ISBN4-06-264911-X C0193)
を読んだ。
4つの短編からなら作品集だった。
公務員でも、危険にさらされる。
警視庁SP、自衛隊の不発弾処理係、
海上保安庁の救難救助員、消防士が
それぞれ主人公の作品である。
単に公務員が主人公であるだけでなく、
公務と女性関係が織りなす綾が描かれている。
あまり短篇集はすきではないが、
面白かった。

2015年1月29日木曜日

8(1224) デッド・エンド: 2015.01.29

柴田哲孝著「デッド・エンド」
(ISBN978-4-575-23860-0 C0093)
を読んだ。
面白い。
囚人が刑務所から脱伍する。
凄くシンプルな方法でおこなう。
実はこの脱走犯が主人公で
知能が高く、行動力もある。
巨大なインサイダー取引による陰謀を
暴こうとして嵌められて
犯人として刑務所に逃れた。
脱走してからその巨悪を暴こうとする。
ストーリーはいろいろな伏線が錯綜する。
面白かった。
柴田の作品にはずれはない。

2015年1月26日月曜日

7(1223) 流星ひとつ:No. 5123 2015.01.26

沢木耕太郎著「流星ひとつ」
(ISBN978-4-10-327516-9 C0095)
を読んだ。
藤圭子が芸能界を引退する直前に
インタヴューをして
ノンフィクションにしたものだ。
会話だけで構成されいている本だ。
しかし、この本は、30年間出版されずに
藤圭子のものと一冊だけ
オリジナル原稿が製本されて渡されたそうだ。
沢木の手元にはコピーだけが残されていたようだ。
そして藤圭子か投身自殺した後、
関係者や子どもに若いころの藤圭子を伝えるために
出版したという。
藤圭子の歌手時代は知っているが、
詳しくは知らなかったが、
一人の人間として興味あるい人生であった。

2015年1月23日金曜日

6(1222) ぼくは上陸している 上: 2015.01.23

スティーヴィン・ジェイ・グールド著
「ぼくは上陸している 上
進化をめぐるたびの始まりの終わり」
(ISBN978-4-15-209231-1 C0045)
を読んだ。
グールド最後のエッセイ集だ。
読むのがもったいなく置いておいた。
2011年に出てすぐ上下巻を購入した。
1週間ほどかけて読んだ。
読み応えがある内容だ。
集中して読まないと
なかなか理解できない内容だ。
はやりグールドはすごい。
あと一巻残っているので
それはまたしばらくしてから読もう。

2015年1月17日土曜日

5(1221) 地球システムを科学する: 2015.01.17

伊勢武史著「地球システムを科学する」
(ISBN978-4-86064-376-8 C0044)
を読んだ。
システム科学で地球環境を考える研究者で
その紹介をする本であった。
ありきたりの論理なので
新鮮味はなく、共感ができなかった。
まあ、研究者の考えを
示したいのだろう。

2015年1月13日火曜日

4(1220) 四人はなぜ死んだのか: 2015.01.13

三好万季著「四人はなぜ死んだのか
インターネットで追跡する「毒入りカレー事件」」
(ISBN4-16-765608-6 C0195)
を読んだ。
著者が中学生3年生の夏休みに
和歌山毒入りカレー事件が起こった。
夏休みの宿題として、
それを調べることにした。
すると、保健所、病院、警察の患者に対する
対処のミスがあった。
そんなことは、中学生が、
書籍やネットを使って
調べると、すぐにわかることだった。
レポートを整理して
文藝春秋に持ち込んだら
記事になり、最終的に読者賞をとった。
それが本になり、文庫本にもなった。
文庫本では中学生2年生の時の
レポートも掲載されていたが、
なかなか面白かった。
今どうしているか、興味があるが、
どうなんだろう。

2015年1月11日日曜日

3(1219) 粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う: 2015.01.11

中垣俊之著「粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う」
(ISBN978-4-15-660984-0 C0245)
を読んだ。
粘菌の行動原理に知性を見出し、
それを物理の方程式や原則で導こうという試みは面白い。
科学と自然の境界にあり、
科学が切り捨ててきた領域に見える。
こんな研究は非常に面白いだろうと想像できる。
ただし、その背景には
科学としての積み上げられた実績と
失敗から培われた経験とがあるからだろう。
なかなか面白い本であった。

2015年1月9日金曜日

2(1218) サイコパス: 2015.01.09

柴田哲孝著「サイコパス」
(ISBN978-4-19-86311-6 C0093)
を読んだ。
元FBIの捜査官のエミコ・クルーニルと
西新宿署の刑事、城島秀明が
別々に犯人を追っていく。
ただし、その犯人は
エミコの近くにいる人物であった。
サイコパスという精神病の区分は
明瞭ではなく
人間固有の特性ではないか、
という柴田の主張は理解できる。

2015年1月4日日曜日

1(1217) ビブリア古書堂の事件手帖 6: 2015.01.04

三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖 6」
(ISBN978-4-04-869189-5 C0193)
を読んだ。
今回は長編で、太宰治の「晩年」をめぐる物語である。
「晩年」という稀覯本をめぐって、
執着している人物たちの物語が、
その関係者の過去の物語とリンクする。
稀覯本を扱う主人公たちが攻防を繰り返す。
今回は栞子ではなく
五浦が傷を負うことになる。
面白かった。
すぐに読めるはずだったが、
諸事情でなかなかはかどらなかった。

2015年1月1日木曜日

0(1216) 番号のリセット: 2015.01.01

今年から、番号のリセットをすることにした。
以前、このリストに入っていない読書メモが39冊あった。
それはホームページに示していたものだ。
しかし、それを今年から加えてトータル数を示すことにした。
ブログも変更していくことにする。

2014年12月31日水曜日

読書メモ: 2014.12.31

今年は、145冊の読書メモをした。
中でも小説をよく読んだ気がする。
精神的に疲れていると、
気分転換に小説を読んでしまう。
専門書はなかなか読まなくなった。
必要で目を通す専門書は多数ある。
購入してる本でみると、
専門書の方へ使用している
金額の方が多いだろう。
娯楽のための本は、
古本で購入することが多いので、
使用金額は以前と比べると
少なくなっているはずだ。
しかし購入冊数は
多くなっているような気がする。
書店で見て、思いつきで
買う本がかなり少なくなってきた。
街に出なくなったせいもあるのだろ。
ネットで選んで関連したテーマの本を
購入することが多くなった。

最近の研究者の傾向として、
専門書より一般向けの
新書などでの出版が
多くなってきたような気がする。
新書でも論文ではないが、
最新情報が紹介され、
そこに著者のアイディアが提示されている。
なかなかおもしろ状況である。
科学好きの市民や、初学者、
知的好奇心を満たしたい人には
非常にいい状態である。

145(1176) 地球はどうしてできたのか: 2014.12.31

吉田晶樹著「地球はどうしてできたのか」
(ISBN978-4-06-257883-7 C0244)
を読んだ。
コンピュータによるマントルの
シミュレーションからみた
地球の仕組みを考えた本である。
大陸移動のメカニズム、
マントル対流の実態を知る方法を
まとめたものである。

2014年12月26日金曜日

144(1175) The Profiler: 2014.12.26

柴田哲孝著「The Profiler
悪魔は天使の胸の中に」
(ISBN978-4-19-893159-9 C0193)
を読んだ。
もとFBIのプロファイラーと
日本の刑事がネットをもちいた
サブリミナル効果を利用した
殺害計画の犯人と戦う話しである。
なかなか面白かった。

2014年12月24日水曜日

143(1174) 銀座ブルース: 2014.12.24

柴田哲孝著「銀座ブルース」
(ISBN978-4-575-51447-6 C0193)
を読んだ。
戦後の数年間に起こった、
不思議な事件、帝銀事件、山下国鉄総裁事件、
昭電疑獄事件、小平事件など
現実にあった事件や
実在の刑事や裏で動いた人物などが
登場して物語がすすむ。
短篇連作集だが
共通する何人かの登場人物が
物語が進み、事件の時系列とともに
人の関係も進む。
この作家はやはり面白い。

2014年12月21日日曜日

142(1173) 西川麻子は地理が好き: 2014.12.21

青柳碧人著「西川麻子は地理が好き」
(ISBN978-4-16-790221-6 C0193)
を読んだ。
地理を題材にした
小さなミステリーの短篇集である。
地理の知識をいろいろ使った謎解きが使われている。
まあ、それに力を入れすぎたせいか、
ミステリー時代の謎は深くない。
他の青柳の作品と同様、
軽いミステリーである。

2014年12月19日金曜日

141(1172) 気候変動はなぜ起こるのか: 2014.12.19

ブロッカー著「気候変動はなぜ起こるのか」
(ISBN978-4-06-287846-2 C0244)
を読んだ。
オーシャン・コンベアーモデルを
提唱した研究者が書いた
一般向けの本である。
最終氷期から現在の間氷期への
転換をテーマとしている。
1000年周期の海洋循環を
水温と塩分濃度(熱塩循環)が
原因であるという説である。
しかし、この本から、
大きな気候変動の原因究明することの
難しさがよくわかる。
生涯をかけて研究している
多くの人の努力をもってしても、
結論にはいたらないのだ。

2014年12月14日日曜日

140(1171) 木嶋先生の静かな世界: 2014.12.14

森博嗣著「木嶋先生の静かな世界」
(ISBN978-4-06-21-6636-2 C0093)
を読んだ。
いい本である。
森氏の本はミステリィ以外では
あまり読んだことがなく、
読むの自体も久しぶりだ。
この本は久しぶり感動した本である。
静かだが頭脳の巨人である木嶋先生と
そこに配属され研究者というものに
成長していく主人公の精神的な成長を描いている。
静かだが、そこには壮絶な精神性が蠢いている。
私も大学院時代に、
こんな気持の時があったことを思い出させてくれた。

2014年12月12日金曜日

139(1170) 地球外生命: 2014.12.12

長沼毅・井田茂著「地球外生命
われわれは孤独なのか」
(ISBN978-4-00-431469-1 C0244)
を読んだ。
なかなか面白い本であったが、
専門や考えの違う研究者が
一つのテーマについて書くのはいい。
しかし、この本に関しては、
別々に書いたほうが面白かった。
お互いの専門に踏み込まないような
遠慮があったり、
思い切った意見表明が
されていない気がする。
二人とも十分一冊の本が書け
そこそこ売れるものになはるはずなので、
それぞれで書いて欲しかった。

2014年12月8日月曜日

138(1169) 1たす1は2にならない: 2014.12.08

三浦つとむ著「1たす1は2にならない」
(ISNM4-7503-2396-9 C0010)
を読んだ。
子ども向けの生き方、考え方の本である。
失敗をどう考えるか、
ものごとにはひとつの見方、考え方ではなく、
いろいろものがあることをしめしている。
いろいろな視点で書かれている。
もうひとつわかりにくい本だ。

2014年12月3日水曜日

136(1167)とうさんは、大丈夫: 2014.12.03

佐川光晴著「とうさんは、大丈夫」
(ISBN978-4-06-216107-7 C0093)
を読んだ。
児童相談所の児童福祉司が
ストレスでうつ病にかかる。
治療をして復帰するときに、
児童養護施設でリハビリを兼ねて働き出す。
自主的に1週間の当直をかってでる。
幻聴や妄想が現実と錯綜して
トラブルをおこすぎりぎりのところまでいく。
家族との電話やメール、コミュニケーションで
なんとか踏みとどまっている。
そして1週間の当直を終えて
作品も終わる。

2014年11月30日日曜日

135(1166) 漂流者たち: 2014.11.30

柴田哲孝著「漂流者たち」
(ISBN978-4-396-63417-9 C0093)
を読んだ。
3.11直後に依頼受けた私立探偵の
神山健介を主人公とするシリーズである。
被災地を彷徨う容疑者。
それを追う探偵と女性。
被害者を私立探偵が追ううちに
実は黒幕に嵌められていることがわかってくる。
なかなか面白い。

2014年11月28日金曜日

134(1165) 秋霧の街: 2014.11.28

柴田哲孝著「秋霧の街」
(ISBN978-4-396-63385-1 C0093)
を読んだ。
神山健介の探偵物語である。
新潟で殺人事件の被害者の依頼で探ると、
行方不明の被疑者や混血の女性、
ロシアや腐敗警官など
巨悪がだんだん明らかになってくる。
一個人がその巨悪を
崩壊させるというストーリである。
なかなか面白い。
柴田の書く小説は
どれも私の好みにあっているようだ。

2014年11月25日火曜日

133(1164) ベイジン 下: 2014.11.25

真山仁著「ベイジン 下」
(ISBN978-4-344-41469-3 C0193)
を読んだ。
重要人物の逮捕、北京オリンピックの開催
原子力発電の完成。
そして逮捕におけるどんでん返しと原発事故。
ストーリは大きく展開する。
原発事故は、
福島第一原発の事故を思い浮かばせる。
似たパターンで事故が起こる。
この小説は事故前に書かれたものだ。
事故処理の最中で話が終わる。
嫌な終わり方だ。

2014年11月22日土曜日

132(1163) 失敗学のすすめ: 2014.11.22

畑村洋太郎著「失敗学のすすめ」
(IBSN978-4-06-210346-6)
を読んだ。
失敗から学ぶ重要性を示した本である。
主張は理解できる。
畑村氏の活躍も知っている。
だからこの重要性もわかる。
しかし、なぜが学ぶ気がしない。
どうしてだろうか。

131(1162) ベイジン 上: 2014.11.22

真山仁著「ベイジン 上」
(IBSN978-4-344-41468-6 C0193)
を読んだ。
最新で最大の原子力発電所の
建築を巡る小説である。
中国の現状を反映した
危機感がリアリティをもって描かれている。
なかなか面白い。

2014年11月19日水曜日

130(1161) 永遠の誓い: 2014.11.19

佐川光晴著「永遠の誓い」
(ISBN4-06-212990-6 C0093)
を読んだ。
県職員から中学校教員になった夫と
地元で生まれ育った保育士の妻。
小説は2部にわかれていて、
夫の視点で結婚と中学校教師の生活と
そこで起こる事件が夫婦に亀裂を生む。
次に妻の視点で
事件以降の短い期間の話がすする。
生活に密着した視点の転換が面白い。

129(1160) 悟浄出立: 2014.11.19

万城目学著「悟浄出立」
(ISBN978-4-10-336011-7 C0093)
を読んだ。
短篇集で、
西遊記の沙悟浄、
三国志の趙雲、
四面楚歌の虞美人、
秦の刺客と同名の役人、
司馬遷の娘と、
有名な物語や歴史の人物で
主役じゃない人たちを取り上げたものだ。
中国色をきっちりと出せているので、
それなりの取材がされている。
読み応えがあった。

2014年11月15日土曜日

128(1159) 異聞太平洋戦記: 2014.11.15

柴田哲孝著「異聞太平洋戦記」
(ISBN978-4-06-216722-2 C0093)
を読んだ。
短篇集だが、
第二次世界大戦の日本軍のミステリーを
小説として可能性を示している。
どこまで事実でどこまらフィクションなのかが
歴史に詳しくないので、わかならない。
しかし、それでも面白い。
なかなかの力量である。

2014年11月11日火曜日

127(1158) 小泉政権―非常の歳月: 2014.11.11

佐野眞一著「小泉政権―非常の歳月」
(ISBN4-16-734007-0 C0195)
を読んだ。
異形の総理である小泉を
政権在籍中に書いたルポをまとめたものである。
小泉自身より秘書の飯島勲、
政権の生みの母ともいうべき田中真紀子、
女系一家を背負う姉の信子を
書き、そして小泉純一郎の本質に迫るものだ。
綿密な取材にもとづいたノンフィクションであった。

2014年11月7日金曜日

126(1157) 牛を屠る: 2014.11.07

佐川光晴著「牛を屠る」
(ISBN978-4-575-71417-3 C0195)
を読んだ。
佐川氏の実際の屠殺場での
仕事についての話を書いたものだが。
「生活の設計」の背景になっているものである。
被差別などの問題をはらむ職業なので
それにからんだ背景を
だれもが想像するのだが、
佐川氏はまったくその気がないようだ。
ただたんに体を使って働くこと。
仕事には自分の技術が
仕事の効率や出来栄えに反映される。
ひらすら体を使って働くことが
佐川氏の喜びになるという。
それを素直に書いた作品であった。
佐川氏の書く本は実体験があるので面白い。

2014年11月6日木曜日

125(1156) 初恋よ、さよならのキスをしよう: 2014.11.06

樋口有介著「初恋よ、さよならのキスをしよう」
(ISBN4-488-45902-1 C0193)
を読んだ。
ミステリーだが、会話が洒脱なところがいいが、
今回の作品はそれほどではなかった。
主人公の柚木のだらしなさが際立っていた。
ミステリーとしては、比較的単純だが、
彼の作品の面白さは、
主人公の視点だけで書かれている点である。
著者や他者の視点が全く入っていない。
これは、気にしなければ気づかないが、
なかなか面白い試みである。

2014年11月2日日曜日

124(1155) チャイナ・インベイジョン: 2014.11.02

柴田哲孝著「チャイナ・インベイジョン」
(ISBN978-4006-218066-5 C0093)
を読んだ。
中国に関する日本の尖閣問題、
水源地、不動産の購入などの話題をもとに、
中国の脅威を小説としてまとめたものだ。
終わりが戦争への突入となり、
後味の悪いものであるが、
現実に近いシナリオに見える。
それが恐ろしさを増す。
前作の中国毒に通じる恐ろしさがある。

2014年10月29日水曜日

122(1153) 人生で大切なこと: 2014.10.29

伊藤元重著「東大名物教授がゼミで教えている
人生で大切なこと
(ISBN978-4-492-04550-3 C0034)
を読んだ。
ハウツーものである。
ゼミの運営などを交えて
語られる本なのか思ったが、
そうではなかった。
そのため少々期待がはずれだった。
まあ、ハウツー本なので
いろいろないい言葉は内容があったが、
思い起こすと、はとんど心に残っていない。
ハウツーものを読むときは
自分の気持ちと一致しなければ
心に刺さらないのだろうな。

2014年10月19日日曜日

120(1151) 縮んだ愛: 2014.10.19

佐川光晴著「縮んだ愛」
(ISBN978-4-06-2760720-0 C0193)
を読んだ。
不思議な小説である。
小学校で特別支援学級を受けつも教員が主人公ある。
成人した昔の教え子をたまたま出会い、
その若者と交流がはじまる。
家族との亀裂ができていたが、
そのそれが埋められそうに見えた時、
若者が襲われ植物状態になる。
妻がその若者を面倒を見るという。
そんなとき、主人公は若者を妻の前で乱暴に扱う。
警察が、暴行犯として主人公逮捕する。
主人公は暴行はしていないのに、
妻のために罪をかぶる。
不思議な小説で、
何があったのが、なぜ罪をかぶるのかが書かれていないのだ。
いろいろな想像ができるストーリであるが、
少々気になる終わり方だ。

2014年10月17日金曜日

119(1150) ぼくたちは大人になる: 2014.10.17

佐川光晴著「ぼくたちは大人になる」
(ISBN978-4-575-51480-3 C0193)
を読んだ。
高校生の主人公が
いくつかの事件、出来事、人間関係の変化を
契機に少しずつ、成長してくいく話である。
奥深い内容で、どう成長しているのかは
一言で言えないし、
人によって違ってくるだろう。
まあ、このような読者によって
違った思いを生み出すもの文学なのだろう。

2014年10月15日水曜日

118(1149) 中国毒: 2014.10.15

柴田哲孝著「中国毒」
(ISBN978-4-334-76707-5 C0193)
を読んだ。
複雑に入り組んだストーリー仕立てで
なかなか面白い。
そして本当にあった事件や出来事を背景に
フィクションが織り交ぜられている。
そのフィクションも、実際に起こりそうなことである。
中国の食品に恐怖がでてくる物語だ。

2014年10月8日水曜日

117(1148) おれたちの故郷: 2014.10.08

佐川光晴著「おれたちの故郷」
(ISBN978-4-08-771563-7 C0093)
を読んだ。
連作の小説の一部の簡潔となっている。
高校2年生の陽介と卓也。
別々の学校に進んで卓也はバレーボールで
日本一、日本選抜にも選ばれ活躍している。
出身の施設の閉鎖の危機が訪れる。
恵子おばさんの様子もおかしい。
そんな状況に翻弄される17歳の青年の
気持ちが揺れ動くストーリが展開する。

2014年10月6日月曜日

116(1147) おれたちの約束: 2014.10.06

佐川光晴著「おれたちの約束」
(ISBN978-4-08-771516-3 C0093)
を読んだ。
今回は、児童施設のおばさんが主人公ではなく
おいの陽介の話だ。
仙台の私立高校に進学して寮に入った
1年生のときの物語だ。
夏の学園祭の時に大地震があり
東北が震災を受けたという設定だ。
最後に短編として、
おばさんの物語が収められている。

2014年10月4日土曜日

115(1146) 真夜中の神話: 2014.10.04

真保裕一著「真夜中の神話」
(ISBN978-4-16-713110-4 C0193)
を読んだ。
飛行機事故で唯一の生き残りの女性研究者が
熱帯奥地で不思議な治療をうけて回復した。
それが超音波でイルカのセラピーと通じるものがあり
治癒効果があることを体験的に悟った研究者が
その秘密を探ろうとしていくと、
いろいろな思惑をもった人物が
その人物を追い始めるという内容である。
なかなか面白かった。

2014年9月27日土曜日

114(1145) おれたちの青空: 2014.09.27

佐川光晴著「おれたちの青空」
(ISBN978-4-08-745147-4 C0193)
を読んだ。
「おれたちのおばさん」の続編で
登場人物のおばさん、卓也
そして主人公の陽介の物語が、
短編中編として書かれている。
なかなかおもしろい。
さらなる続編もあるようだ。
いずれ読んでみたい。

2014年9月25日木曜日

113(1144) おれのおばさん: 2014.09.25

佐川光晴著「おれのおばさん」
(ISBN978-4-08-745050-7 C0193)
を読んだ。
なかなか痛快なおばさんである。
やはり人間としての弱さも
いい年して叶えたい夢もある。
設定や人物にリアリティがあるので
私生活を反映した小説かと思えるほどであった。
しかし、フィクションのようだ。
続編があるのでそれを読みだした。

2014年9月24日水曜日

112(1141) 青い鳥: 2014.09.24

重松清著「青い鳥」
(ISBN978-4-10-134926-8 C0193)
を読んだ。
中学校のいじめにかかわる生徒の
揺れ動く心と吃語の非常勤教師の
不思議な交流がえがかれている。
難しい問題でなぜ解決できているのが
言葉にできないような結末がいろいろある。
答えのない問題提起も小説の重要な役割だ。

111(1140) 冬蛾: 2014.09.24

柴田哲孝著「冬蛾」
(ISBN978-4-396-33893-0 C0193)
を読んだ。
私立探偵神山健介シリースの
四季をタイトルにいれた3作目である。
秋もあるのだが、
まだ入手していない。
横溝正史の田舎の集落で
因習にまみれた不思議な現場でのミステリーだ
なかなか面白い。

2014年9月19日金曜日

110(1139) 早春の化石: 2014.09.19

柴田哲孝著「早春の化石」
(ISBN978-4-396-33741-4 C0193)
を読んだ。
私立探偵神山健介のシリーズの第2弾である。
白河を舞台にしているが、
福島県の場所が点々とと登場する。
主人公や舞台、おなじみの登場人物が
登場していく、シリーズとなっている。
本格的なミステリーである。

2014年9月15日月曜日

109(1138) 海獣の子供: 2014.09.15

五十嵐大介著「海獣の子供」
(1:ISBN978-4-09-188368-1 C9979
2:ISBN978-4-09-188369-8 C9979
3:ISBN978-4-09-188422-0 C9979
4:ISBN978-4-09-188470-1 C9979
5:ISBN978-4-09-188590-6 C9979)
を読んだ。
不思議な物語である。
そして何か壮大な物語である。
不思議で繊細なタッチと大胆なタッチ。
つぎつぎとの不思議な画面が連続する。
マンガとしては非常に難しい連載であったろうが
最後までその姿勢を通し、
完結できたのがすごい。
単純で痛快なストーリーもいいが、
重奏的で、難解で、
でも、どこか心惹かれる物語も時には必要だろう。

2014年9月14日日曜日

108(1137) 四国西南地域の自然: 2014.09.14

山本恒男・澤良木庄一著「四国西南地域の自然
-地質・地形と植生-」
を読んだ。
調査中に読んだ本だ。
簡素な記述であるが、
手書きの図がなかなか味があっていい。
ただし、専門家が参考にするような内容ではなかった。

2014年9月11日木曜日

107(1136) 誘拐の果実 下: 2014.09.11

真保裕一著「誘拐の果実 下」
(ISBN4-08-747880-7 C0193)
を読んだ。
調査前に読み終えた本だ。
上巻に続いて読んだ。
なかなか面白かった。

106(1135) 世界でもっとも美しいい10の科学実験: 2014.09.11

ロバート・P・クリーマ著
「世界でもっとも美しいい10の科学実験」
(ISBN978-4-8222-8287-5 C0014)
を読んだ。
旅行中に読み終えた本だ。
以前買って読もうと思っていたが
なかなか読めずにいた本でもあった。
雑誌で読者投票による10個の実験を選び
それに独自の解説を加えたものである。
科学史に関するものもあるが、
なかなか面白い本であった。

2014年9月9日火曜日

105(1134) 化学探偵Mr.キュリー2: 2014.09.09

喜多喜久著「化学探偵Mr.キュリー2」
(ISBN978-4-12-205990-0 C1193)
を読んだ。
2作目で、関係者が同一で少しずつ話が展開するb。
化学の話題を用いたミステリーだ。
なかなかおもしろいが、
深みに欠ける。

2014年9月6日土曜日

104(1133) 「科学的思考」のレッスン: 2014.09.06

戸田山和久著「「科学的思考」のレッスン
学校では教えてくれないサイエンス」
(ISBN988-4-14-088365-5 C0240)
を読んだ。
面白い。
市民が身につけるべき科学リテラシーであるが、
科学をするものも読むべきである。
市民と大衆との違いも面白かった。
もう一度メモを取りながら
読もうかと思っている。

2014年9月3日水曜日

103(1132) 渇いた夏: 2014.09.03

柴田哲孝著「渇いた夏」
(ISBN978-4-396-33593-9 C0193)
を読んだ。
私立探偵神山健介のシリーズの第一弾である。
柴田哲孝は「山下事件 最後の証言」という
ノンフィクションの作家である。
小説もいろいろ書くので読んでいるが、
動物者が多い。
これは、純粋にミステリーであった。
探偵の生い立ちを絡めた作品である。
やはり面白い。
この作家の作品も間違いがないようだ。

2014年9月1日月曜日

102(1131) 釧路湿原: 2014.09.01

釧路市地域史資料室編「新版 釧路湿原」
を読んだ。
この本も釧路に校務でいった時
ホテルの売店にあった資料であった。
地形と地質、そして生い立ちを読んだ。
コメントはせず。

101(1130) 根釧台地と釧路湿原の地質: 2014.09.01

岡崎由夫著「根釧台地と釧路湿原の地質」
を読んだ。
釧路に校務でいった時
ホテルの売店にあった地質の資料であった。
2010年に発行されているが
内容的にあまり新しくない。
しかし、貴重な資料なので購入した。

100(1129) 宇宙になぜ我々は存在するのか: 2014.09.01

村山斉著「宇宙になぜ我々は存在するのか」
(ISBN978-4-06-257799-1 C0244)
を読んだ。
村山氏の本はわかりやすい。
そして謙虚に科学を語る。
こんな優れた研究者がいるのだ
関心をする。
この本は、必然性が
物理的法則にそなわっているかどうかということを
4つの力と素粒子の関係、
つまりは大統一理論(超ひも理論)へのルートが
わかりやすく語られている。
ヒッグス粒子などを含めて語られるので
興味深い。

2014年8月29日金曜日

99(1128) 誘拐の果実 上: 2014.08.29

真保裕一著「誘拐の果実 上」
(ISBN978-4-08-747879-2 C0193)
を読んだ。
上巻では、導入に幼児の誘拐未遂事件、
本編では2つの誘拐事件がおこる。
いずれも犯人の要求は叶えられず
人質も帰ってくる。
これらがどうなるが、非常に気になる。
これが真保氏の作品の見せ所だ。
つづけて後編を読み出す。

2014年8月27日水曜日

98(1127) こんな夜更けにバナナかよ: 2014.08.27

渡辺一史著「こんな夜更けにバナナかよ
筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」
(ISBN978-4-16-783870-6 C0195)
を読んだ。
渡辺氏のはじめての書籍である。
長い時間をかけて取材し、
そして自分自身も取材対象と友人関係を築き
ボランティアの一員となっていく。
取材でありながら、
渦中の一員となってる。
長い取材と執筆期間をかけてできた本である。
完成前に鹿野氏がなくなる。
渡辺氏も悔やんだであろう。
しかし、まだ鹿野氏との関係は終わっていない。
母親とボランティアの関係、
そして彼らと渡辺氏の関係も継続している。
文庫本のあとがきでも
10年後の関係者たちを再度取材をしている。
徹底した「取材」、あるいは人間関係を
維持しながら、このルポは今も進行中である。
このような本は、貴重で
なかなか書けないタイプのものだろう。

2014年8月26日火曜日

97(1126) 「自分」の壁: 2014.08.26

養老孟司著「「自分」の壁」
(ISBN978-4-10-610576-0 C0210)
を読んだ。
この著者にはよくある
口述筆記による著作である。
読んでいるとわかりにくい内容である。
以前ラジオで話を聞いた時は
納得できる内容であったが、
書籍になると主張がわかりにくい内容になる。
養老氏はしっかりと読みやすい文章をかけるのに
このようなわかにくい
口述筆記の本の書き方をするのは
自分の業績を低めるような気がする。
ベルトセラーを出しているが
それも読みにくい気がしたのだが。

96(1125) 養老孟司の大言論 I: 2014.08.26

養老孟司著「養老孟司の大言論 I
希望とは自分が変わること」
(ISBN978-4-10-130838-8 C0195)
を読んだ。
季刊誌連載のエッセイを
3冊に分けて本にしたものだが。
なかなか面白い論点がある。
それよりも養老氏の個性の強さが引き立っている。
しかし、この個性は組織の中では生きづらいだろう。
よく東大教授を長年勤められたと思える。
逆にかつての東大だったから勤められたのだろう。
今の大学では
なかなか受け入れらない個性かもしれない。
主張自体は面白い。

95(1124) かむろば村へ: 2014.08.26

いがらしみきお著「かむろば村へ」
(ISBN978-4-09-181810-2 C9979
ISBN978-4-09-182058-7 C9979
ISBN978-4-09-182306-9 C9979
ISBN978-4-09-182446-2 C9979)
を読んだ。
脱サラした若者が田舎に引っ越していきた。
お金を嫌う若者が
お金を使わない生活をはじめるが、
田舎の人たちがそれを支えていく。
中には不思議な人や不思議な人間関係がある。
少々ストーリに難のあるところもあったが
なかなか面白かった。

2014年8月20日水曜日

94(1123) 博物館のファントム: 2014.08.20

伊与原新著「博物館のファントム
箕作博士のミステリ標本室」
(ISBN978-4-08-771545-3 C0093)
を読んだ。
架空の国立自然史博物館を舞台にした物語である。
古い収蔵庫に住む学芸員と
新人のコンピュータを扱うDNA解析の学芸員
を中心にした物語である。
博物館ものでなかなか面白いものがないのだが、
これは面白い。
やはり科学を背景にした
伊与原氏の作品は面白い。

2014年8月19日火曜日

93(1122) 奇跡の人: 2014.08.19

真保裕一著「奇跡の人」
(ISBN4-10-127022-8 C0193)
を読んだ。
やはり真保氏の小説は面白い。
ただし、この話は重い。
植物状態になった青年が蘇る。
ただし過去の記憶はすべてなくなり、
親もその過去を消していた。
退院後、自分の過去を探し始める。
すると悪い時代の過去、
そして何度かのどんでん返しを繰り返しながら
大円団に向かう。

2014年8月16日土曜日

92(1121) 天上の弦: 2014.08.16

山本おさむ著「天上の弦」
(ISBN4-09-187111-9
ISBN4-09-187112-7
ISBN4-09-187113-5
ISBN4-09-187114-3
ISBN4-09-187115-1
ISBN4-09-187116-X
ISBN4-09-187117-8
ISBN4-09-180329-6
ISBN4-09-180698-8
ISBN4-09-180898-0 C9979)
を呼んだ。
在日韓国人の陳昌鉉氏が苦労の末
独学でバイオリンをつくり、
そして世界の最高峰にたどり着く話しである。
原作のドキュメンタリー本を題材に、
山本氏が独自に陳氏へのインタビューや取材をして、
フィクションを交えて書き上げたものだ。
きっちりとした取材と、作品への真摯な姿勢が
独特の世界を醸し出す。
そしていつものように、著者が作品の最後に顔を出し、
作品を経緯が紹介される。
なかなかいい作品であった。

2014年8月12日火曜日

91(1120) お台場アイランドベイビー: 2014.08.12

伊与原新著「お台場アイランドベイビー」
(ISBN978-4-04-101003-7 C0193)
を読んだ。
第二次世界恐慌があり、
東京湾を震源とする
大震災があったとする
近未来の物語だ。
震災後、東京に、無国政の子どもたちが
現れ消え、そして数年後また表れることでから
物語がはじまる。
著者は地質学の出身なのだが、
その色が出ていないので少々不満だ。
他の作品では地質学の色が
強く出ているので読んだ。
まだ若い作家なので
作品数が少ないので少々残念だが、
他の作品はなかなか面白い。
この作品が少々物足りなさを感じた。

2014年8月6日水曜日

90(1119) 生命のからくり: 2014.08.06

中屋敷均著「生命のからくり」
(ISBN978-4-06-288268-2 C0245)
を読んだ。
なかなかいい本である。
福岡伸一とは違った魅力のある文体である。
内容も深いのでいい。
暑いせいだろうか、
なかなか集中できなくて
深く理解できなかったところある。

気になった点
ウイルスの起源の説
1 細胞生物の生物が出来る前に存在した「自己複製子」
2 細胞生物のRNAなどの核酸分子が進化し細胞から独立
3 細胞生物の極端なゲノム縮退

セル・オートマトンでは4つの状態
Class I:変化のない秩序
Class II:周期的な変化の秩序
Class III:カオス
Class IV:規則性とカオスの共存の複雑系-カオスの縁
Class IVが生命現象につながる

RNAワールドの提唱者のOrgel, L.E.
第一法則:Evolution is cleverer than yuo are.
第二法則:Wherever a spontaneous process is too slow
or too inefficient a protein will evolve to speed it up
or make it more efficient.

2014年8月4日月曜日

89(1118) 遙かなる甲子園: 2014.08.04

山本おさむ著「遙かなる甲子園」
(ISBN4-575-93132-2 C0079
ISBN4-575-93153-5 C0079
ISBN4-575-93157-8 C0079
ISBN4-575-93167-5 C0079
ISBN4-575-93171-3 C0079
ISBN4-575-93180-2 C0079
ISBN4-575-93194-2 C0079
ISBN4-575-93205-1 C0079
ISBN4-575-93210-8 C0079
ISBN4-575-93205-1 C0079
ISBN4-575-93210-8 C0079
ISBN4-575-93232-9 C0079)
を読んだ。
全10巻の古い漫画本である。
以前買ったものであるが、
なかなか読む機械がなく
夏休みに読もうと置いておいたものだ。
沖縄で米軍が持ち込み流行った風疹が
沖縄で流行した。
その時感染した妊婦が出産した子どもに
聴覚を中心に障害がでた。
その数500名。
その子どもたちのために、
1学年だけのろう学校ができた。
その子どもたちが野球をはじめ、
甲子園を目指すが
特殊学校という条項に阻まれ
高野連に入れないため
甲子園を目指すことすらできない。
その障害をいろいろな人が努力に解消され、
やっと甲子園を目指せるようになるという話である。
古い本だが、なかなかいい話である。

2014年8月2日土曜日

88(1117)ぼくらの頭脳の鍛え方: 2014.08.02

立花隆・佐藤優著「ぼくらの頭脳の鍛え方
必読の教養書400冊」
(ISBN978-4-16-660719-8 C0295)
を読んだ。
読書案内を対談でしている。
100冊は、自分の本棚から
もうひとつの100冊は今手に入りやすい
文庫新書から選ばれた。
それが2人それぞれでおこなわれた。
対談は多岐にわたり、
教養とどういうものかが垣間見れる。

2014年7月30日水曜日

87(1116) ルカの方舟: 2014.07.30

伊与原新著「ルカの方舟」
(ISBN978-4-06-218375-8 C0093)
を読んだ。
火星起源隕石から生物の痕跡が見つかり、
その生物の痕跡に決定的な証拠が見つかった。
それがFFP疑惑がわく。
現実にいくつかのFFPが起こり、
その背後は偽りのFFPがあった。
そして、本物の生物の痕跡も
疑惑の中に紛れ込んでいった。
先端の地質学を背景にしたミステリーで
なかなか面白かった。

2014年7月26日土曜日

85(1114) 朽ちた樹々の枝の下で: 2014.07.26

真保裕一著「朽ちた樹々の枝の下で」
(ISBN4-06-264505-X C0193)
を読んだ。
北海道の富良野の演習林とその隣の
自衛隊の演習場が舞台となる。
森林組合にはいった新人の中年男が主人公である。
明け方の森であった女性を追うことで
秘密が明かされていく。
いつもの新保氏の細かい取材と
しっかりとした知識で物語は語られる。
なかなか面白い。

2014年7月20日日曜日

84(1113) 奪取 下: 2014.07.20

真保裕一著「奪取 下」
(ISBN4-06-264631-5 C0193)
を読んだ。
最後まで予想を裏切る面白い展開である。
分厚い本であったが、
かなりの時間がかかったが、
私にしては一気に読んだ。
彼の作品をさらに読んでみたい。

2014年7月17日木曜日

83(1112) 奪取 上: 2014.07.17

真保裕一著「奪取 上」
(ISBN4-06-264566-1 C0193)
を読んだ。
分厚い本であるが,
面白いので下巻に突入した。
贋金をつくる話だが,
主人公が場面を変えながら
ライバルのヤクザと騙し合いをしながら,
贋金を作り続ける。
サスペンスもある。

2014年7月14日月曜日

82(1111) リケジョ!: 2014.07.14

伊与原新著「リケジョ!」
(ISBN978-4-04-1012208 C0193)
を読んだ。
理論物理である量子力学専攻の
女子大学院生が、
時給の異常によいアルバイトとして、
小学生の女の子の家庭教師をする。
理系の研究者と理科オタク少女、
そして運転手の青年が
謎解きをしていく。
最後に家庭教師になった経緯も
謎解きされていく。
なかなか面白い話だ。
著者が地球科学の専攻で大学教員から
作家に転身したので
なんとなく身近に感じるものがあった。
取り扱うテーマも興味のあるものだった。

2014年7月11日金曜日

81(1110) 冬の記憶と時の地図: 2014.07.11

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
冬の記憶と時の地図」
(ISBN978-4-06-101630-5 C0193)
を読んだ。
いつもは短編集であったが、
今回は、長編であった。
ただし、今回のシナリオの謎解きは雑だ。
今まではあっという推理があったが、
今回はなかったのが、残念だ。

2014年7月8日火曜日

80(1109) 珈琲店タレーランの事件簿 3: 2014.07.08

岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿 3
心を乱すブレンドは」
(ISBN978-4-8002-2443-9 C0193)
を読んだ。
今までは短篇集だったのだが、
今回は長編になっている。
複雑な密室ミステリーになっている。
少々今までの傾向と変わってきた。
あまりおもしろくなかった。

79(1108) 蝶は十一月に消えた: 2014.07.08

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
蝶は十一月に消えた」
(ISBN978-4-04-1012277 C0193)
を読んだ。
3つの短編からなっている。
最後の1編は重たい内容である。
実は、この話が次号に続くのだ。

2014年7月2日水曜日

78(1107) 雨と9月と君の嘘: 2014.07.02

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
雨と9月と君の嘘」
(ISBN978-4-04-101010-5 C0193)
を読んだ。
旭川を舞台に繰り広げられるミステリーだ。
医学的、解剖学的な知識を
背景にした謎解きが心地よい。
作家が勉強していることがわかる。
次なるシリーズが期待される。

2014年7月1日火曜日

77(1106) 世界の砂図鑑: 2014.07.01

須藤定久著「写真でわかる特徴と分類
世界の砂図鑑」
(ISBN978-4-416-11436-0 C0044)
を読んだ。
私が出したいような本である。
私が博物館にいれば
すでに出していたような本であるが、
今ではそれができないのが残念だ。

2014年6月30日月曜日

76(1105) 希土類少女: 2014.06.30

青柳碧人著「希土類少女」
(ISBN978-4-06-217645-3 C0093)
を読んだ。
以前に購入していたものを休日に読んだ。
レアメタルを体から出す特異な若い女性たちが
日本だけに出現したという不思議な設定で
ストーリが進む。
その中の希土類を出す、少女を中心話がすすむ。
あまりおもしろくなかった。

2014年6月28日土曜日

75(1104) 月魚: 2014.06.28

三浦しをん著「月魚」
(ISBN978-4-04-373602-7 C0193)
を読んだ。
若い古本屋の二人が抱えた
わだかまりが
ささやかな出来事で変化する。
韜晦するのではなく。
変化である。
淡々としているが
心にしみる小説であった。

2014年6月26日木曜日

74(1103) 骨と石榴と夏休み: 2014.06.26

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている
骨と石榴と夏休み」
(ISBN978-4-04-100839-3 C0193)
を読んだ。
骨の大好きな櫻子が
いろいろなミステリーを解決していく。
個性的な主人公とワトソン役の高校生、
そして毎回よく練られた設定と知識。
なかなか面白い。
旭川が舞台なのもいい。

2014年6月23日月曜日

73(1102) 日本の聖なる石を訪ねて: 2014.06.23

須田郡司著「日本の聖なる石を訪ねて
知られざるパワー・ストーン300ヶ所」
(ISBN978-4-396-11252-3 C0228)
を読んだ。
写真家の須田氏が
日本の石の聖地を訪ねて写真をとった作品である。
最初にあった研究者との対話は
なかなか含蓄があって面白かった。
内容は石の聖地を巡った時の内容で
石の巡礼のための案内でもある。
私のいくつか行ったところもはっている。
そしてその場を訪れた時、
不思議な感動があったこと記憶している。

72(1101) 聖: 2014.06.23

山本おさむ著「聖(さとし)
天才・羽生が恐れた男」(全9巻)
を読んだ。
山本氏のマンガである。
棋士、村山聖をモデルにして
漫画化した作品である。
ネフローゼ症候群という難病を患いながら、
棋士として生きた
村山の激しい将棋への執念と
それが何故生まれたのかを
ストーリに軸にしている。
迫力ある作品であった。
山本氏の奥さんも同病であった。
この作品の終わりのころに
奥さんの死を迎えたようだ。
そんな悲しみ、苦しみが
作品にも 現れている気がする。

2014年6月21日土曜日

71(1100) シュナの旅: 2014.06.21

宮﨑駿著「シュナの旅」
(ISBN978-4-19-669510-3 C0174)
を読んだ。
1983年に書かれた作品で
ネパールの民話を元にしたものだ。
主人公もストーリも独自だが、
世界観が「風の谷のナウシカ」に非常に似ている。
「風の谷のナウシカ」の連載と
同時期に描かれていたようだ。
ここから生み出されたような気がする。

70(1099) はじまりのはる 2: 2014.06.21

端野洋子著「はじまりのはる 2」
(ISBN978-4-06-387947-6 C9979)
を読んだ。
先日読んだ、続編である。
被災者として高校生が
どう立ち向かうかの話である。
今後どうなるか気になるが、
本では2013年時点での話であった。
終わりのようになっていたので、
今後は続かないのだろうか。

2014年6月20日金曜日

69(1098) 暗号と情報社会: 2014.06.20

辻井重男著「暗号と情報社会」
(ISBN4-16-660078-8 C0295)
を読んだ。
初版が1999年の本であるので、
情報関係の本としては
内容が大分古くなっている部分もあるが、
公開鍵の数学的説明が
文系にもわかりするくなるようになれている。
数学の原理をつかって
公開鍵で暗号化したものを
ある人だけ持つ鍵で復号化する数学原理である。
素数の掛け算が公開鍵で
その素数を使った割り算と余りの関係を
復号方法として利用しているということだ。
少々わかりにくいところがあるが、
概要は押さえられた。

68(1097) はじまりのはる1: 2014.06.20

端野洋子著「はじまるのはる1」
(ISBN978-4-06-387897-4 C9979)
を読んだ。
農村地帯の高校生の群像であったのが
震災を期に、震災を高校生たちは
どう立ち向かっていくのかを
テーマにした作品群になっている。
2巻もあるので読む予定だ。

67(1096) 富士山噴火: 2014.06.20

鎌田浩毅著「富士山噴火
ハザードマップで読み解く「Xデー」」
(ISBN978-4-06-257576-8 C0244)
を読んだ。
作成された富士山のハザードマップを
市民たちにわかりやすく解説するために書かれたそうだ。
富士山固有の事例だけでなく
広く火山噴火に伴う災害の解説にもなっている。
カラー版の新書で関係者に重宝しそうだ。

2014年6月16日月曜日

66(1095) 医学は科学でない: 2014.06.16

米山公啓著「医学は科学でない」
(ISBN4-480-06278-5 C0236)
を読んだ。
現役の医者が、医学の経験的なところ
科学的でないところ、
日本の特殊性などをまとめている。
そして人間の心の問題として
医療のあり方に疑問を呈した書である。
なかなかおもしろい。

65(1094) いちえふ: 2014.06.16

竜田一人著「いちえふ」
(ISBN978-4-06-388318-3 C9979)
を読んだ。
売れない漫画家が
紆余曲折の後
福島第一原発で作業員として働く。
その体験をマンガにした作品である。
現場の声として、
どのような悲惨さ、苛酷さがあるのか。
外からは決して伺いしれない、
作業員の気持ちがわかる。

2014年6月13日金曜日

64(1093) 知的余生の方法: 2014.06.13

渡部昇一著「知的余生の方法」
(ISBN978-4-10-610393-3 C0210)
を読んだ。
1976年に発行された
「知的生活の方法」から
40年近い年月が流れ、
著者も傘寿になった。
かつて私も読んで影響を受けた記憶がある。
渡部氏は減税でも精力的に知的活動をしている。
その方法や達観を
多彩な知識をもとに書かれたものである。
ただし、その域に達していない者にとっては、
ピンと来ない内容かもしれない。

63(1092) 玄い女神: 2014.06.13

篠田真由美著「玄い女神」
(ISBN4-06-264940-3 C0193)
を読んだ。
建築探偵の桜井京介のシリーズの第二弾である。
今回は洋館は出てくるが
舞台であって、主役ではない。
密室が出てくるが
その謎解きが主となっている。
トリック、書くに部屋、隠し階段などが出てくるが
それも主ではない。
なぜ10年前の殺人があったのが、
その時の関係者が今回も死んだ。
それは何故か。
非常に複雑な構成だが、
人間模様のミステリーとして読むと
興味深い内容となる。

2014年6月6日金曜日

61(1090) 完全なる首長竜の日: 2014.06.06

乾緑郎著「完全なる首長竜の日」
(ISBN978-4-7966-8787-4 C0193)
を読んだ。
植物状態の人間とコンタクトできる装置があり、
そこで繰り広げられる
虚実の入り混じった不思議な物語である。
評価が高い作品だが、
私には少々ややこしすぎて
楽しめないことがあった。

2014年6月4日水曜日

60(1089) 幻影館へようこそ: 2014.06.04

珈古屋圭市著「幻影館へようこそ
推理バトル・ロワイアル」
(ISBN978-4-8002-1905-3 C0193)
を読んだ。
ARを現実に重ねる仕組みを用いて
民家をミステリーの体感ゲームの会場になっている。
そのモニターに選ばれた人が、
謎を解いていく。
しかし、最後にどんでん返しがまっていた。

2014年6月1日日曜日

59(1088) コロボックル絵物語: 2014.06.01

有川浩著、村上勉絵「コロボックル絵物語」
(ISBN978-4-06-218906-4 C0093)
を読んだ。
昔読んだコロボックル物語が
有川浩の手によって再スタートする。
もともとの著者の佐藤さとるも進めた続編のスタートである。
この物語は始まりを告げつ本である。
挿絵家も存命で絵を書いているのがいい。
今後の展開に期待したい。

58(1087) 震源: 2014.06.01

真保裕一著「震源」
(ISBN4-06-263358-2 C0193)
を読んだ。
地震と火山を扱う気象庁の公務員が主人公のサスペンスである。
ストーリが壮大で気象庁や地質の火山についても
詳しく取材していることがわかる。
その上での国際的な諜報戦が見え隠れする複雑な内容だが、
わかりやすく構成されている。
なかなか大部の本であるが
読み応えがあった。

2014年5月25日日曜日

57(1086) 珈琲店タレーランの事件簿 2: 2014.05.25

岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿 2
彼女はカフェオレの夢を見る」
(ISBN978-4-8002-0989-4 C0193)
を読んだ。
いくつかの事件が起きて、
その幾つかが関連性を持つ。
主人公の妹が登場し、
家族関係が明らかにされていく。
しかし、各短編の終わりにその物語が
差し込まれるので、
読んでいて混乱を起こす。
単純に話を進めた方がわかりやすい。

2014年5月23日金曜日

56(1085) 晴れた日は図書館にいこう: 2014.05.23

緑川聖司著「晴れた日は図書館にいこう」
(ISBN978-4-591-13530-3 C0193)
を読んだ。
子供向けの小説である。
小学生が主人公の「日常の謎」をあつかった、
軽いミステリーである。
読みやすいが、謎が軽すぎて
あまり深みがなかった。

2014年5月22日木曜日

55(1084) 櫻子さんの足下には死体が埋まっている: 2014.05.22

太田紫織著「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」
(ISBN978-4-04-100695-3 C0193)
を読んだ。
旭川が舞台のミステリーだ。
櫻子は骨が大好きで、
死体を見つけると
自宅に持ち帰り、
骨格標本を作成している。
彼女は変わったキャラクターであるが、
憎めないところもある。
櫻子が謎を解いていく設定である。