2013年6月17日月曜日

61(963) 達人山を下りる: 2013.06.17

室積光著「達人山を下りる」
(ISBN978-4-12-205534-6 C1193)
を読んだ。
彼の著作は、痛快でスッキリする。
すぐにも読めるので
気分転換にいはちょうどいい。
ただ深みがないので
じっくり読むほどではないが。

2013年6月15日土曜日

60(962) 先生、キジが焼きに縄張りを宣言してます!: 2013.06.15

小林朋道著「先生、キジが焼きに縄張りを宣言してます!」
(ISBN978-4-8067-1419-4 C0040)
を読んだ。
短いエッセイ集なのですぐに読める。
鳥取観光大学の物語だ。
以前いた大学の研究所が鳥取にあったので
馴染みのある地名が出てくる。
まあ、生物学をやっていたわけでないので
生物について調べたことがないが
中国地方の山は地質調査で歩いたことがあり、
その頃を思い出してしまった。
手元にあるエッセイはここまでだ。

2013年6月14日金曜日

59(961) 先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!: 2013.06.14

小林朋道著「先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!」
(ISBN978-4-8067-1400-2 C0040)
を読んだ。
鳥取環境大学の森の人間行動学のシリーズ
4作目にあたる。
小林先生の大学やその周辺で起こる
動物にかんするあれやこれやのエピソード。
軽妙さと脱線ぶりがなかなか面白い。

2013年6月13日木曜日

58(960) 先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!: 2013.06.13

小林朋道著「先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!」
(ISBN978-4-8067-1384-5 C0040)
を読んだ。
三作目である。
全部で何作あるか知らないが、
少なくともあと2作手元にある。
今後も出てくるであろうが、
気楽に読めるので楽しめる。

2013年6月12日水曜日

57(959) 科学哲学者柏木達彦のプラトン講義: 2013.06.12

冨田恭彦著「科学哲学者柏木達彦のプラトン講義」
(ISBN978-4-04-409415-7 C0110)
を読んだ。
プラトンを中心とした科学哲学の展開である。
科学的観察の客観性に
ついての部分がなかなか面白い。
アトランティスの解釈がなかなかおもしろく、
最近大西洋で大陸地殻の岩石が
見つかったというニュースが
欧米では大きく取り上げられる理由が
この辺の歴史にあるのだろうか。

56(958) 星間商事株式会社社史編纂室: 2013.06.12

三浦しをん著「星間商事株式会社社史編纂室」
(ISBN978-4-480-80420-4 C0093)
を読んだ。
社史を編纂しながら
会社の暗い部分を暴くという内容だ。
でももう一つ面白みに欠ける。

2013年6月10日月曜日

55(957) 先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!: 2013.06.10

小林朋道著「先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!」
(ISBN978-4-8067-1375-3 C0040)
を読んだ。
前作の続編である。
ツムゴローのエッセイのようなものである。
講義の内容が時々でてくる。
フィールドワークを愛する小林先生が
大学やその周辺で起こる事件を
動物行動学で説明してくれる。

2013年6月8日土曜日

54(956) 老後のマネー戦略: 2013.06.08


荻原博子著「老後のマネー戦略」
(ISBN978-4-08-745047-7 C0193)
を読んだ。
今まで自分が行なってきた
老後やその資金に対する考え方が
間違っていなかったことが確認できた。
あとは、老後の生活をどう豊かにするかを
考えることだ。

2013年6月5日水曜日

52(954) 工学部ヒラノ教授の事件ファイル: 2013.06.05

今野浩著「工学部ヒラノ教授の事件ファイル」
(ISBN978-4-10-314763-3 C0093)
を読んだ。
ヒラノ教授シリーズである。
今野氏の体験談を元にした
「ノンフィクション90%+フィクション10%」
で成り立っている。
理系の技術系の教員が体験した、
いろいろな事件、犯罪の物語である。
よく書いたなあと思う。
いってみれば大学教員の
犯罪の数々を取り上げているのだ。
多くの教員が起こしてきた
過去の事件だ。
現在では犯罪として摘発されるが、
当時は当たり前にやっていた
慣例に属するものの多い。
本当は口外してはいけないものである。
でも、おもしろい。
次は秘書編を読みだした。

2013年6月4日火曜日

51(953) 彼女はたぶん魔法を使う: 2013.06.04

樋口有介著「彼女はたぶん魔法を使う」
(ISBN4-488-45901-3 C0193)
を読んだ。
探偵物語である。
この探偵が、有能だろうが、
ハンフリー・ボガードのような気障なセリフをはく。
それが気の利いた言葉なので、
物語の彩りとして活き活きとしている。
なかなかおもしろい話であった。

2013年5月31日金曜日

50(952) 先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!: 2013.05.31

小林朋道著「先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!
―鳥取環境大学の森の人間動物行動学」
(ISBN978-4-8067-1344-9 C0040)
を読んだ。
動物行動学の大学の先生が
大学や周辺の自然の中で起こる
動物に関わるいろいろな事件が面白く語られる。
現代のムツゴロウのような語り口だ。
気軽に読めるエッセイだ。

49(951) メビウスレター: 2013.05.31

北森鴻著「メビウスレター」
(ISBN4-06-273092-8 C0193)
を読んだ。
過去と現在、殺人事件、なりすまし、狂気、
複雑な関係を
複雑なトリックで書き上げている。
どんでん返しが何度も繰り返される。
私からすると技巧的にすぎる。
単純にストーリを楽しめる作品の方がいいのだが。

2013年5月27日月曜日

48(950) 神去なあなあ夜話: 2013.05.27


三浦しをん「神去なあなあ夜話」
(ISBN-978-4198635060)
を読んだ。
「・・・日常」の続編である。
前作に続いて、なかなか面白い。
神去村の来歴、そして日常が語られる。
三浦女史の作品も外れがないな。

2013年5月24日金曜日

47(949) わかりあえないことから: 2013.05.24


平田オリザ著「わかりあえないことから
コミュニケーション能力とは何か」
(ISBN978-4062881777)
を読んだ。
感覚的で抽象的なことだが、
実例、実践例があり
説得力ある内容となっている。
だが、私には実践の難しい内容だ。

2013年5月22日水曜日

46(948) まず歩きだそう: 2013.05.22


米沢富美子著「まず歩きだそう
女性物理学者として生きる」
(ISBN978-4-00-500616-8 C0237)
を読んだ。
以前学会でお会いしたことがある。
チャーミングな女性であった。
でも強い女性で、
きれいな女性もである。
科学者としても一流である。
良き妻でもあった。
彼女は「走り」続けている。
無理しながらも、自分に限界を設けず
さらなる高みへと走り続けている。
充実した人生だろう。
でも、私は彼女のようには生きられない。
しかし、まずは歩きだす大切さを教えてくれる。

2013年5月21日火曜日

45(947) フェルメール 光の王国:No. 4412 2013.05.21


福岡伸一著「フェルメール 光の王国」
(ISBN978-4-86324-040-7 C0095)
を読んだ。
展示されているフェルメールの全作品を
見て回る企画である。
3作が見れていない。
2つは個人所有で見学の許可がおりず、
一作は盗難されて行方不明。
他にもフェルメールの作品があるのではないか。
それが顕微鏡をはじめてつくった
レーウェンフックの顕微鏡スケッチが
フェルメールではないかという著者の仮説は、
面白い。
確かに、それ以降のスケッチとは明らかに
タッチが違う。
面白い旅である。
私もこんな興味を持てればと思える。

2013年5月17日金曜日

44(946) 香菜里屋を知っていますか: 2013.05.17


北森鴻著「香菜里屋を知っていますか」
(ISBN978-4-06-276834-4 C0193)
を読んだ。
香菜里屋シリーズの
最後の短編が幾つか収録されている。
常連達が何人か別の道に進む話があり、
最後に香菜里屋が閉じる。
その謎が、他のシリーズの登場人物が
絡んで解いていく。
北森氏の小説を読んでいるものにとっては、
楽しい展開である。
最後に楽しいを終わりを披露してくれた。
本の最後に、未完の時代小説が掲載されていたが、
今後の展開が気になるが、
もう、それも望めない。
寂しいものだ。

2013年5月13日月曜日

43(945) 動的平衡2: 2013.05.13


福岡伸一著「動的平衡2」
(ISBN978-4-86324-044-5 C0098)
を読んだ。
本としてまとめて書かれたものではなく、
あちこちに書かれたものを集めたものである。
面白い議論があっても、
充分論じられず、
結論が不確か、不明瞭であるように
感じた部分が何箇所かあった。
残念である。
もっと深く議論してほしいところだ。
売れっ子になると
まった文章を書く余裕がないのだろうか。
しっかりした議論をした本が望まれる。
いくつかの書き下ろしの新書で
展開されたような内容を望むのだか。
そんな著作内容への動的平衡を期待したい。

2013年5月10日金曜日

42(944) <生命>とは何だろうか: 2013.05.10


岩崎秀雄著「<生命>とは何だろうか」
(ISBN978-4-06-288193-7 C0245)
を読んだ。
合成生物学として生命をつくろうという話と
生物の実験室でおこなわれている手法や現象を
芸術に利用する動きなどが紹介されている。
生命の本質をどう捉えるか。
深く思考している。
しかし、その思考は私には理解できない。
合成生物学と芸術をあわせた方向性は、
理解できる。
しかし、そこにある危険性が
本書でも指摘されているが不安だ。
合成生物学で展開されている全体観に理解できない。

2013年5月6日月曜日

41(943) ぶぶ漬け伝説の謎: 2013.05.06


北森鴻著「ぶぶ漬け伝説の謎」
(ISBN978-4-334-74631-5 C0193)
を読んだ。
京都の文化や慣習などを題材にした
ミステリー?である。
確かに事件が起こるが、
京都のマイナーな部分を
題材にしているので、
少々不思議な京都案内としても読める。
そして何より登場人物が活き活きとしている。
でも、このシリーズも
もう読めないと思うと寂しいものだ。

2013年5月4日土曜日

40(942) 宇宙に終わりはあるのか?: 2013.05.04


村山斉著「宇宙に終わりはあるのか?」
(ISBN978-47649-5517-2 C3042)
を読んだ。
講演会やアカデミーなどでの話をまとめたものだ。
だから少々強引な物言いをしているとこがある。
しかし、一般向けにはその方がわかりやすこともある。
一線級の研究者が
周辺の研究を紹介してくれるのは
エキサイティングである。
ただし、それなりの書き手である必要はあるが。

2013年5月3日金曜日

39(941) 不完全性定理とはなにか: 2013.05.03


竹内薫著「不完全性定理とはなにか」
(ISBN978-4-06-257810-3 C0241)
を読んだ。
正式に不完全性定理を理解するには、
論理学を理解することが重要になる。
しかし、本書は他にも同等の結論を得る方法を教えてくれた。
また、不完全性定理の適応範囲も示してくれた。
不完全性定理については、
何度か読んだが、
いすれも複雑で、難しい。
本を読んだ直後は理解できた気になるが、
しばらくすると輪郭だけになり、
その輪郭もぼやけていく。
私にとっては不完全な理解だからだろうな。

2013年4月29日月曜日

38(940) 蛍坂: 2013.04.29


北森鴻著「蛍坂」
(ISBN978-4-06-275831-4 C0193)
を読んだ。
香菜里屋のシリーズの第三弾である。
小説は面白い。
しかし、同じシリーズを読んでいると、
少々飽きてくる。
よって、違う本を読み始めた。
でも、短編の面白さを北森の作品は教えてくれた。

2013年4月25日木曜日

37(939) 桜宵: 2013.04.25


北森鴻著「桜宵」
(ISDN4-06-275369-3 C0193)
を読んだ。
シリーズ2作目である。
短編集だが、いくつかの短編が関連している。
いろいろな情緒、味わいの作品がある。
やはり北森氏は短編の名手である。

2013年4月21日日曜日

36(938) 花の下にて春死なむ: 2013.04.21


北森鴻著「花の下にて春死なむ」
(ISBN4-06-273327-7 C0193)
を読んだ。
ビアバーでの謎解き。
常連達が持ち込むいろいろな謎を
マスターの暗示で解決へと導く。
ありがちな、ミステリーの展開だが、
北森氏ならでは旨さがある。
常連が少しずつ増えたり、
常連の素性が新たにわかっていく。
そんな親みがでてくるところも絶妙だ。
以前は短篇集があまり好きでなかったが、
北森氏の一連の作品で好きになってきた。
今年は、北森氏の作品を中心に読んでいこうかと考えている。
彼はすでになくなっているので、
これ以上、作品は増えることはないのが寂しいいが。

2013年4月19日金曜日

35(937) 生き物の描き方: 2013.04.19


盛口満著「生き物の描き方
自然観察の技法」
(ISBN978-4-13-063335-2 C1025)
を読んだ。
スケッチの上手なゲッチョ先生が書いた本である。
スケッチをすることは
ものをよく観察すること。
私も大学のとき、そのような教育を受けた。
今では野外の様子はデジカメで撮影する。
しかし、テクニカル・ドローイングにはセンスが要る。
私はあまりセンスがようないので、
見習うべき点がいろいろある。
若い研究者の図をみていると
センスのいいものも見かける。
私にはそれがなかなか身につかない。
そんなことを感じた。

2013年4月16日火曜日

34(936) 支那そば館の謎: 2013.04.16


北森鴻著「支那そば館の謎
裏(マイナー)今日とミステリー」
(ISBN4-374-74099-4 C0193)
を読んだ。
京都の寂れた寺男が
事件を解決するという構成になっている。
しかし、登場人物のキャラが立っている。
実在のお寺であるが、
その実態は行って見ることだそうだ。
なかなか面白い。
シリーズの次の巻も読んでみたくなる。

2013年4月12日金曜日

33(935) シャノンの情報理論入門: 2013.04.12


高岡詠子著「シャノンの情報理論入門」
(ISBN978-4-06-257795-3 C0255)
を読んだ。
タイトル通り、シャノンの情報理論の
概略を紹介する本である。
一度も学んだことがなかったので
概略を理解するために
なかなかわかりやすかった。
いずれ情報理論もまとめる必要があるかもしれない。
目次へ

2013年4月11日木曜日

32(934) 自分を愛する力: 2013.04.11


乙武洋匡著「自分を愛する力」
(ISBN978-4-06-288198-2 C0236)
を読んだ。
息子して、教師として、父親として
自分をどう愛するかという視点で書かれている。
乙武氏は文章は簡潔だが、
彼の言葉の方が説得力と魅力がある。
そのいいところが文章ではあまり出ていない気がする。
その点、小説では
よくでいているように思える。
しかし、なかなかいい本であった。

2013年4月8日月曜日

31(933) 2045年問題: 2013.04.08


松田卓也著「2045年問題
コンピューターが人類を超える日 」
(ISBN978-4-331-51683-6 C0295)
を読んだ。
コンピューターの能力は
1、2年に2倍のスピードで
進化しているという説があり、
長年その経験的データが蓄積されている。
このスピードで未来を予測すると、
今世紀中頃に、コンピューターの能力が
人類の能力を越えるという予測である。
また、コンピューターを制御するプログラムを
コンピューター自身が
書き換え更新できるようになるという予測もある。
そんな前提に人類の未来をどう考えるかというテーマである。
なかなか面白く、 一気に読んでしまった。

30(932) 邪馬台: 2013.04.08


北森鴻・浅野理沙子著「邪馬台」
(ISBN978-4-10-329141-1 C0093)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドファイルIVになり
長編にして、最後の作品となる。
著者の北森氏がなくなったので、
婚約者の浅野氏が残されたメモから
完成させた作品である。
北森氏の他のシリーズも読んでみたい。

2013年3月30日土曜日

29(931) 写楽・考: 2013.03.30


北森鴻著「写楽・考」
(ISBN978-4-10-120723-0 C0193)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドノートの3冊目である。
最後の写楽・考は中編で
この本の半分近く占めている。
短編では物足りなくなっていたが、
これらくの内容なら長編であった欲しい。
最後の4巻は長編なので楽しみだ。
民俗学ミステリーにはまってしまった。

2013年3月26日火曜日

28(930) 触身仏: 2013.03.26


北森鴻著「触身仏」
(ISBN4-10-120722-4 C0193)
を読んだ。
蓮丈那智フィールドファイルIIと副題がついている。
民俗学者を主人公としたものである。
今回は大学を舞台とする短編がいる。
登場人物も温海がましてきた。
続いてIII作目を読みだした。

2013年3月24日日曜日

27(929) 横道世之介: 2013.03.24


吉田修一著「横道世之介」
(ISBN978-4-620-10743-1 C0093)
を読んだ。
現代版三四郎だろうか。
いや、三四郎にはないものもある。
世之介には、三四郎にない
明るさ、やるせなさ、気だるさなど、
現代の若者に共通するものがある。
あまりストーリが淡々と進むので
飽きそうになるのだが、
ついつい最後まで読んでしまう。
そんな魅力がある。
シリーズなので続きも読みたいものだ。

2013年3月19日火曜日

26(928) 凶笑面: 2013.03.19


北森鴻著「凶笑面」
(ISBN4-10-120721-6 C0193)
を読んだ。
民俗学を素材にしたミステリーだ。
蓮丈那智が主人公の短篇集になっている。
民俗学だけにしてもいいのではないかと 思える。
なかなか面白い。
シリーズなので続きも読みたいものだ。

2013年3月18日月曜日

25(927) 空飛ぶ広報室: 2013.03.18


有川浩著「空飛ぶ広報室」
(ISBN978-4-344-02217-1)
を読んだ。
面白いが、無難にまとめた気がする。
航空自衛隊広報室を舞台にした話だ。
広報室から話をもちかけて、
取材を続けてかいたそうだ。
2011年の夏に発刊予定であったが
3.11があったため、
新たに取材をして2012年の夏に出版された。
そこに3.11の松島基地のことが
書き加えられたそうだ。

2013年3月12日火曜日

24(926) ビプリア古書堂の事件手帖 4: 2013.03.12


三上延著「ビプリア古書堂の事件手帖 4」
(ISBN978-4-04-891427-7 C0193)
を読んだ。
なかなか練られた構成である。
以前からの伏線も進んでいる。
伏線の大きな展開もある。
なかなかおもしろくなってきた。

2013年3月6日水曜日

23(925) 海賊とよばれた男 下: 2013.03.06


百田尚樹著「海賊とよばれた男 下」
(ISBN978-4-06-217565-4 C0093)
を読んだ。
上巻に続いて下巻も読んだ。
出光佐三を題材にした小説である。
国際石油メジャーと大英帝国を敵に回して
日本人としての正義をもとに戦った。
戦前、戦後もその精神は一貫していた。
こんな物語があったとは知らなかった。
なかなか面白い話しである。

2013年3月5日火曜日

22(924) 現役・東大院生の速読術: 2013.03.06


原田考太著「現役・東大院生の速読術」
(ISBN978-4-903853-94-9 C0030)
を隙間時間で読んだ。
この手の本の書いてあることは抱いた一緒だ。
目の訓練、瞬間的画像的な視野など。
訓練が必要なのはわかるが、
かなかそれができないから苦労するのだ。

2013年3月4日月曜日

21(923) 海賊とよばれた男 上:No. 4333 2013.03.04


百田尚樹著「海賊とよばれた男 上」
(ISBN978-4-06-217564-7 C0093)
を読んだ。
出光興産の創始者である
出光佐三をモデルとした小説である。
石油のアメリカのメジャーと、
一人戦った男の一代記である。
単に出世物語ではなく、
日本を考えたサムライの話しである。
続けて下巻も読みだした。

2013年2月27日水曜日

20(922) 虹を操る少年:No. 4329 2013.02.27


東野圭吾著「虹を操る少年」
(ISBN4-06-263545-3 C0193)
を読んだ。
音楽、食事、香水など五感を感動させる芸術がある。
ところがみつことに関する芸術はあるが、
光自体を感じて
それに感動することはない。
それを題材にした小説である。
不思議な感じだが
面白かった。

2013年2月22日金曜日

19(921) 石と人間の歴史: 2013.02.22


蟹澤聰史著「石と人間の歴史」
(ISBN978-4-12-1202081-9 C1240)
を読んだ。
地質学者の蟹澤氏が訪れた地を中心に、
石にまつわるいろいろな物語を示されている。
少々統一にかけているが、
まあ、このような本はあまりないのでいい。
私のGeoEssayと同じ趣旨のものだなあ。

2013年2月17日日曜日

18(920) さよならドビュッシー 2013.02.17


中山七里著「さよならドビュッシー」
(ISBN978-4-7966-7992-3 C0193)
を読んだ。
ミステリー風だけど、
音楽を舞台とした青春小説だ。
音楽、それもクラシックにそれほど興味がないが、
構成やストーリーが面白いので、
一気に読みきってしまう。
能力のある著者のようで、
探偵役の音楽家が別の作品でも登場するようだ。

2013年2月13日水曜日

17(919) サウスポー・キラー: 2013.02.13


水原秀策著「サウスポー・キラー」
(ISBN978-4-7966-5671-9 C0193)
を読んだ。
プロ野球の八百長問題をテーマにしたミステリーである。
主人公のひとり語りだが、
主人公の冷静さとユーモアがいい。
その他の登場人物もキャラが立っている。
新人とは思えない作品だ。
なかなかおもしろかった。

2013年2月10日日曜日

16(918) 分身:No. 4313 2013.02.10


東野圭吾著「分身」
(ISBN978-4-08-748519-6 C0193)
を読んだ。
久しぶりに東野のミステリーを読んだ。
クローンの話だが、
ミステリーぽくないミステリーである。
通常のミステリーでないところが、
彼の真骨頂。
だからだろうか、時々読みたくなる。

2013年2月5日火曜日

15(917) 劇団6年2組: 2013.02.05


吉野真理子著「劇団6年2組」
(ISBN978-4-05-203559-3 C8393)
を読んだ。
次男が学校で読んだらいいよ
と言われたので読んだら、
面白かったよいう。
私も読んだが、
子供向きの本なので
それなりの内容だが、
演劇の楽しさを教える小説であった。

2013年2月3日日曜日

14(916) 地質学の自然観: 2013.02.03


木村学著「地質学の自然観」
(ISBN978-4-13-063711-4 C1044)
を読んだ。
地質学とはどういう学問かを考えている書である。
学さんは、大学の先輩で、いろいろな思い出もある。
学会での責任ある仕事も
色々されている人である。
学さん独特の書き方をされているので、
軽妙で読みやすい。
先輩としてして過ごされた大学の時代の空気が
数年違うと感じ方も違うのだと思った。
いろいろな意味で刺激となった本である。

2013年1月31日木曜日

13(915) ラブ・リプレイ: 2013.01.31


喜多喜久著「ラブ・リプレイ」
(ISBN978-4-8002-0094-5 C0093)
を読んだ。
喜多氏の一連の作品の3作目だ。
登場人物は以前ん御作品と関連は少ないが、
東京大学農学部の化学関連の
研究室での事件を題材にしている。
単に事件が起こるのではなく、
不思議な設定で事件が起こる。
軽くよめる小説であった。

2013年1月30日水曜日

12(914) 猿橋勝子という生き方:No. 4300 2013.01.30


米沢富美子著「猿橋勝子という生き方」
(ISBN978-4-00-007497-1 C0340)
を読んだ。
猿橋さんについていは
以前から知っていたのだが、
はじめてまとまってその生涯をしった。
米沢さんはある学会で招待講演をなされたとき、
私が会場準備で対処していたとき、
少しお話したことがあり、
すごくチャーミングな女性で、
そして研究者としても優れていることを感じた。
そんな2名の女性の合作である。
勇気づけられただけでなく、
生まれた時代と
男性であるだけで
恵まれていることもあると痛感する。

2013年1月27日日曜日

11(913) 舟を編む: 2013.01.27


三浦しをん著「舟を編む」
(ISBN978-4-334-92776-9 C0098)
を読んだ。
ある出版社の辞書編集に馬締(まじめ)が
配属されることから物語はスタートする。
不思議な人物がいて、
それなりの面白さを感じる。
しかし、この本の面白さは、
辞書とそれにこだわり作り続ける
人たちの思いがではないだろうか。
10年、1年がジャンプしてストーリーは展開する。
三浦しをんならもっと話を面白く展開して
長編にできたのではいかと思うが、
それは読者の必要以上の希望だろうか。

10(912) ゼロからトースターを作ってみた: 2013.01.27


トーマス・トウェイツ著「ゼロからトースターを作ってみた」
(ISBN978-4-86410-194 C0098)
を読んだ。
ロンドンの芸術大学の大学院生が、
卒業制作でトースターを作った。
単につくったのではなく、
すべてをつくったのだ。
鉄や雲母も、プラスチック、銅、ニッケルまで、
鉱山に鉱石を取りに行き、
精錬して、金属にするまで
ゼロからつくることを目指す。
ただし、当初の目論見通りには進まず、
少々ズルはしたが、
非常に面白い試みである。
その進行状況をブロクで公開しているため、
非合法なことはできず、色々苦労したが、
なんとか作り上げた。
スイッチは定電圧で確かめただけで、
なかなかコンセントには入れられなかったようだ。
しかし、ある興味を持ったロッテルダムのギャラリーで
作品公開で、とうとう電源が入れられた。
電気は流れた、ニクロム線はあかくなった。
だが、途中でニクロム線が焼き切れた。
残念ながトーストはできなかったが、
その試みを通じて多くのことが語られていた。
なかなかおもしろ挑戦であった。

2013年1月24日木曜日

9(911 木野塚探偵事務所だ: 2013.01.24


樋口有介著「木野塚探偵事務所だ」
(ISBN978-4-488-45910-9 C0193)
を読んだ。
樋口氏の軽妙でユーモアたっぷりに
話が進められる。
面白い。
こんな軽妙さは、結構癖になる。
この短篇集は一見終わりにみえるが、
シリースは続くらしい。
他のシリーズもあるので、
読んでみたくなった。

2013年1月20日日曜日

8(910) 銀の匙: 2013.01.20


荒川弘「銀の匙」(1巻~5巻)
(ISBN878-4-09-123180-2 C9979
ISBN878-4-09-123427-8 C9979
ISBN878-4-09-123653-1 C9979
ISBN878-4-09-159123-4 C9979
ISBN878-4-09-123886-3 C9979)
を読んだ。
マンガだが、学生が紹介していたものだが
北海道の帯広の農業高校が舞台となったマンガである。
なかなかおもしろいが
「銀の匙」の意味がまだまったく紹介されていない。
高校1年生の秋までである。
これからも長く続きそうだ。

7(909) 隅田川のエジソン: 2013.01.20


坂口恭平「隅田川のエジソン」
(ISBN978-4-344-41825-7 C0193)
を読んだ。
0円生活に登場した鈴木さんがモデルの小説だ。
小説になるとなかなかおもしろい展開になっている。
映画にもなっているそうだが
興味がある。
そのうち機会があれば見てみたものだ。

2013年1月18日金曜日

6(908) ギフト: 2013.01.18


日明恩著「ギフト」
(ISBN978-4-575-51473-5 C0193)
を読んだ。
日明氏の作品では、これは少々毛色が違う。
死者や嘘が見える不思議な少年と、
ある事件で警察をやめ、
その償いの気持で一生を生きようとする男。
その不思議な話が短編の連作となっている。
私は、あまり好みではない。

2013年1月15日火曜日

5(907) ぼくと、ぼくらの夏: 2013.01.15


樋口有介著「ぼくと、ぼくらの夏」
(ISBN978-4-16-753105-8 C0193)
を読んだ。
ミステリーであるが、青春小説である。
20年以上前の作品だが、
新鮮である。
風俗や電子機器など古い部分もあるが、
内容が古びていない。
爽やかさとユーモアがある。
その配分がなかなかいい。
彼の他の作品を読んでみたくなった。

2013年1月13日日曜日

4(906) パチンコと暗号の追跡ゲーム: 2013.01.13


伽古屋圭市著「パチンコと暗号の追跡ゲーム」
(ISBN978-4-7966-8220-6 C0193)
を読んだ。
前作の「21面相の暗号」の前の話に当たる。
もともとこちらが先に書かれて、
「このミステリーがすごい」の大賞に選ばれた作品である。
タイトルは変だけど、つぎつぎと事件が起こり
どんでん返しが起こる。
ついつい先が読みたくなる。
そんな痛快な作品であった。

2013年1月9日水曜日

3(905) 猫色ケミストリー: 2013.01.09


喜多喜久著「猫色ケミストリー」
(ISBN978-4-7966-8860-4 C0093)
を読んだ。
前作に続いての話である。
舞台は農学部の有機合成の研究室だが、
設定は全く違うものとなっている。
人格の入れ替わりの設定もよく見る。
しかし、それなりに面白い。
まあ、軽い話なのですぐに読めるが
少々深みが足りない気もするが。

2013年1月6日日曜日

2(904) ラブ・ケミストリー 2013.01.06


喜多喜久著「ラブ・ケミストリー」
(ISBN978-4-7966-8001-1 C0093)
を読んだ。
東大農学部の有機化学の大学院生が主人公の
なかなか愉快なミステリーだ。
軽くそれいでいて、大学の研究室や
実験の実態がわかる。
今は違った世界にいるので、
懐かしさもあるが、
そんな気持ち以外に
理系のオタク的研究者の生活がにじみ出ていい。

2013年1月5日土曜日

1(903) 珈琲店タレーランの事件簿: 2013.01.05


岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿」
(ISBN978-4-8002-0071-3 C0193)
を読んだ。
京都のコーヒー店を舞台した
ミステリー小説である。
時間が前後する設定が混乱を招く。
その他に必然性の説明が
不十分でわかりにく場面がいくつかあった。
「古書店」よりに内容が詰まっているので、
読みごたえがあるが、
構成の不備が読後感に不満を抱かせる。

2012年12月31日月曜日

85(902) TOKYO一坪遺産: 2012.12.31


坂口恭平著「TOKYO一坪遺産」
(ISBN978-4-393-33296-2 C0036)
を読んだ。
コンパクトで実用に徹したコックピットのような生活空間。
そこから見えない空間へと空想が展開する。
著者が言わんとしていることは、
著者自身が漠然としていると述べている。
漠然とだが、その主張は伝わってくる。
常識、通常の視点に囚われたら、
そこには当たり前のものしか見えない。
視点を変えると、同じものが
全く違った意味、空間、イメージを派生ししていく。
そんな視点が重要なのだろう。

84(901) ゼロから始める都市型狩猟採集生活 2012.12.31


坂口恭平著「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」
(ISBN978-4-7783-1175-9 C0095)
を読んだ。
路上生活者の生き方に注目したものである。
坂口氏はルポルタージュをしているのだが、
彼にはその気はない。
ただただ好奇心で動いている。
そんな素直な探求心が面白いことを見出す。
そもそも土地や川、水の誰のものだったのか。
住居は頑丈で広ければいいというのだ誰が決めたのか。
生きていくのに身近なところから
生活必需品を手に入れるのは当たり前の行為ではないか。
などなど根本的な疑問を投げかける。
面白い視点である。

2012年12月28日金曜日

83(900) 連続殺人鬼カエル男: 2012.12.28


中山七里著「連続殺人鬼カエル男」
(ISBN978-4-7966-8089-9 C0193)
を読んだ。
暗い本である。
刑法39条を題材にしたもので、
他にもいくつかある。
しかし、これは、どんでん返しが何度も起こる。
そして最後の一行にも
驚きが隠されている。
内容が暗すぎる。
同じ著者で明るい作品もあるそうだ。
でも、しばくは、いいか。

2012年12月24日月曜日

82(899) 21面相の暗号: 2012.12.24


伽古屋圭市著「21面相の暗号」
(ISBN978-4-7966-8760-7 C0193)
を読んだ。
昨日は久しぶりに読書をした。
一気読みできた。
今までは、寝る前と朝起きて自宅を出るまでの間の
短い時間しな読書していない。
面白い本である。
さすがに「このミス」の作家の話しである。
実はこの本には、前にあった別の話がある。
それは「このミス」大賞を受賞したものである。
読んでみたくなった。

2012年12月23日日曜日

81(898) TOKYO0円ハウス0円生活: 2012.12.23


坂口恭平著「TOKYO0円ハウス0円生活」
(ISBN978-4-309-41082-1 C0195)
を読んだ。
写真集「0円ハウス」からスタートした
不思議な建築家の半生記でもあり、
0円ハウスの住人との対話、
そしてフィールドワークからの
建築論、文化論でもある。
不思議な感性、立ち居位置の人である。
「独立国家のつくりかた」の著者である。

2012年12月20日木曜日

80(897) それでも、警官は微笑う: 2012.12.20


日明恩著「それでも、警官は微笑う」
(ISBN4-06-275457-6 C0193)
を読んだ。
無骨な硬派の警官、
抜群のIT技術と記憶力の警官上司、
人情と忍耐の捜査官。
彼らが犯罪を追う。
なかなか面白いストーリーだった。
以前この作家の小説を読んだので、
続きでこのシリーズに進んだ。

2012年12月13日木曜日

79(896) 39[刑法弟三十九条]: 2012.12.13


永井泰字著「39[刑法弟三十九条]」
(ISBN4-04-157713-6 C0193)
を読んだ。
多数人格を装った犯人。
別人に入れ替わって
復讐を隠しての殺人。
その殺人を多重人格で正々堂々と逃れる。
その試み精神医が暴けるか
というなかなかおもしろい小説である。

2012年12月11日火曜日

78(895) 原発危機と「東大話法」: 2012.12.11


安富歩著「原発危機と「東大話法」」
(ISBN978-4-7503-3516-2 C0036)
を読んだ。
著者が自分のブログて展開していた内容を
書籍化したそうだ。
個人批判の内容が結構あるので、
これが書籍になるのがいかがなものかと思った。
論の展開上、実例として
個人批判がないと
この本のような内容は
続かしいかもしれない。
でも、読んでいて
あまりいい気持ちがしないのも確かだ。
他にもまどろっこしい展開があったが、
重要な論点ともなっている。

2012年12月6日木曜日

77(894) スギワラ・ダラー: 2012.12.06


手嶋龍一著「スギワラ・ダラー」
(ISBN978-4-10-382304-9 C0093)
を読んだ。
前作の登場人物が主人公としてストーリが進む。
話は戦中から戦後、そして現在を舞台に展開する。
少々波乱が少なく、舞台は点々とするのだが、
流れが単調で波風が少ない気がする。

2012年11月30日金曜日

●ありがとう3組:No. 4235 2012.11.30


乙武洋匡著「ありがとう3組」
(ISBN978-4-06-217938-6 C0093)
を読んだ。
「だじょうぶ3組」の続編である。
6年生になった同じクラスを
再び赤尾慎之介が担任になった。
そこに発達障害の児童が転入してくる。
そこで教育とは何かを考えさせられる小説であった。

2012年11月28日水曜日

75(892) 面白くて眠れない数学: 2012.11.28


櫻井進著「面白くて眠れない数学」
(ISBN978-4-569-79117-3 C0041)
を読んだ。
数学に関する軽い読み物だ。
軽くていいのだが、
書籍として読むには、
軽すぎる気がする。

2012年11月25日日曜日

74(891) 阿武隈共和国独立宣言: 2012.11.25


林雲司著「阿武隈共和国独立宣言」
(ISBN978-4-7684-5691-0 C0093)
を読んだ。
設定が非常に面白い。
しかし、独立宣言後の
展開が残念である。
もっと展開をしてほいところだ。

2012年11月24日土曜日

73(890) リバイアサン1999: 2012.11.24


景山民夫著「リバイアサン1999」
(4-04-173613-7 C0193)
を読んだ。
少々古い小説である。
ストーリは面白い。
地質学や地質学者が登場する。
地磁気の逆転と地軸の回転、
惑星の直列と直交、
などがでてくる。
地質学的に地磁気の逆転は
よく起こっていることがわかっている。
地軸の回転は起こっているか不明だが、
ただし起こったという説はあるが、
実証されていない。
惑星の直列や直交はあるが、
自然現象としては何も起こらない。
起こるのはただ、人の気持ちのみ。
その総体としてガイア理論が登場する。
地質学の部分が気になるが
ストーリは面白のだが。

2012年11月15日木曜日

72(889) ウルトラ・ダラー: 2012.11.15


手嶋龍一著「ウルトラ・ダラー」
(ISBN978-4-10-138115-2 C0193)
を読んだ。
以前図書館で借りて読みだしたが、
読みだしてすぐに読まずに返却した。
面白そうだったので、
文庫本を購入して今回読んだ。
面白く国際的な謀略と
インテリジェンスの小説である。
次作も読んでみたくなった。

2012年11月6日火曜日

71(888) 埋み火: 2012.11.07


日明恩著「埋み火」
(ISBN978-4-575-51394-3 C0193)
を読んだ。
前作「鎮火鐘」の続編である。
ミステリーは単純だが、
編み込まれている人間模様は多様で多彩。
そして面白い。
そしてなにより女性作家が書いたとは思えない、
男っぽい書きっぷりだ。
そんな主人公だがらかもしれないが、
今後の次作を読みたくなる
いろいろな謎が織り込まれている。

2012年10月30日火曜日

70(887) 2/2 2012.10.30


中島みゆき著「2/2」
(ISBN4-87728-138-X C0093)
を読んだ。
夜会の7回目の舞台を
小説化したものだ。
小説で読むと舞台でどう表現したのだろうか、
と思える状況が次々とでてくる。
そして歌をどう織り込んだのか。
これは、完全な小説になっている。
夜会の素晴らしさがわかる。
ストーリーの最後がどうなったか知りたい気もするが、
言わぬか花。

2012年10月27日土曜日

69(886) [小説]フェルマーの最終定理: 2012.10.27


日沖家桜皮著「[小説]フェルマーの最終定理」
(ISBN978-4-569-77742-9 C0041)
を読んだ。
小説である。
フェルマーの定理に至る歴史、
解決に至る歴史を
簡単に示しながら
恋愛小説風にしたものだ。
手法はありかもしれない。
しかし恋愛小説に
数学が負けいるのではないか。
あるいはフェルマーの定理が
本当に主役なのという感じだ。

2012年10月26日金曜日

68(885) 大悪魔と算数決戦: 2012.10.26


小島寛之著「大悪魔と算数決戦」
(ISBN978-4-7741-5139-7 C3041)
を読んだ。
小中学生向けだというが、
パラドクスの理解はなかなか難しい。
ストーリーは優しく展開されている。
パラドクスの解説は不十分で
難解である。
このような内容は
本当に小中学生が理解できるだろうか。
中学生の長男に進めてみようか。

2012年10月24日水曜日

67(884) 鎮火報 2012.10.24


日明恩著「鎮火報」
(ISBN978-4-06-275975-5 C0193)
を読んだ。
著者名は「たちもり めぐみ」と読む。
何度の聞いても覚えられない。
それに引っかかっている。
本屋で本を探す時、
著者名で分類されていると
見つけることができない。
多分語源は森を発ったら日が明るかった、
ということではないだろうか。
そう覚えるしかない。
小鳥遊(たかなし)と似たようなものだろうか。
さてさて名前はこれまで。
小説は面白い。
新米消防士が主人公で、
一人称の語りですすむ。
ミステリーあり、サスペンスあり、
熱血ありの青春小説でもある。
盛りだくさんであるが、
無理がないので、
ついつい読み進んでいける。

2012年10月14日日曜日

65(882) 雲の王 2012.10.14


川端裕人著「雲の王」
(ISBN978-4-80-771455-5-C0093)
を読んだ。
気象を読む特殊な能力をもつ一族のはなし。
恩田陸や半村良の世界観だが。
川端氏の持つ、科学的裏付けや先端知識が
リアリティをましている。
川端氏の作品では
久しぶりに手応えのある作品に感じた。

2012年10月9日火曜日

64(881) 完全なる証明: 2012.10.09


マーシャ・ガッセン著「完全なる証明」
(ISBN978-4-16-765181-7 C0198)
を読んだ。
ポアンカレ予想を証明したペレルマンの話しである。
ミレミアム問題にしていされ、
証明したものに100万ドルの賞金を
与えられることになっているた。
しかし、ペレルマンは、その100万ドルを拒否した。
以前にもペレルマンのことを書いた本を読んだが、
それは、証明の内容にも触れているものであった。
この本は、同じ時代のソビエトに
ユダヤ人として生きた著者が
多くの関係者に取材して書いたものである。
ペレルマンは他人との接触を絶っているために、
彼自身へのインタビューはなされていない。
詳しい取材は彼の今まで人生と
なぜ、そのような行動をとったのかを
なんとなくわかったような気がする。

2012年10月2日火曜日

63(880) ガリバー・パニック: 2012.10.02


楡周平著「ガリバー・パニック」
(SIBN4-06-273224-6 C0195
を読んだ。
必然性に乏しいが、
ある日突然、九州の土木作業員が
千葉の九十九里浜に
身長100mの巨人として出現した。
現在の日本が彼を
どう処遇するのかがテーマである。
ジョナサン・スウィフトのへのオマージュの
社会風刺小説である。
あるときガリバーが津波に
あるときは救世主に、
あるときは心の拠り所にみえてくる。
なかなか考えさせられる小説である。

2012年9月28日金曜日

62(879) アインシュタイン奇跡の年1905: 2012.09.28


J.S. リグデン著「アインシュタイン奇跡の年1905」
(ISBN4-431-71144-9 C3042)
を読んだ。
アインシュタインの重要論文がいくつも書かれた
1905年を奇跡の年と呼ぶ。
3月、4月、5月、6月、9月に公開された。
その多くが、物理学に大きなインパクトを与えた。
それらの理論を自力で生み出しているすごさ。
それを論文そのもの説明だけでなく
その論文が書かれた背景や影響も示されている。
そしその後のアインシュタインの業績をまとめている。
なかなかおもしろい本であった。

2012年9月23日日曜日

61(878) 甘粕正彦乱心の曠野:No. 4166 2012.09.23


佐野眞一著「甘粕正彦乱心の曠野」
(ISBN978-4-10-131640-6 C0195)
を読んだ。
関東大震災の直後、憲兵によって殺された
大杉栄と他二名の
実行犯とされる甘粕正彦の
生涯についていのノンフィクション。
甘粕は満州国における関東軍の闇の部分を
になっていろいろなことをしたようだ。
その部分は他書に
いろいろ書かれいているようなので、
あまり書かれていはいない。
表の部分のみが書かれている気がする。
しかし、満州国における甘粕の人生の前後、
そして甘粕の生涯に関わった人物、
甘粕が当の実行犯だったのか。
などに焦点をあてて書かれている。
いつものように面白い作品であった。

2012年9月17日月曜日

60(877) 素粒子はおもしろい: 2012.09.17

益川敏英著「素粒子はおもしろい」 (ISBN978-4-00-500697-7 C0242) を読んだ。 体系的な話ではないが、 益川氏の個性がよく出ている内容であった。 少々変わっているくらいがいい。 独自の世界観があり、独自の努力ができれば 大成できるのである。

59(876) Cの福音: 2012.09.17

楡周平著「Cの福音」 (ISBN4-7966-1378-1 C0194) を読んだ。 ハードボイルド小説である。 悪役が主人公である。 以前大藪春彦を読んだような感動はなかった。 もうハードボイルドの年齢ではないのか。 それともたまたまそういう精神状況だったのか。 まあ、このあとも何作か書かれているようだが、 しばらくは読む気がしないなあ。

2012年9月8日土曜日

58(875) 私の速水御舟: 2012.09.08


吉田武著「私の速水御舟」
(ISBN4-486-01704-8 C1071)
を読んだ。
日本画の巨匠、速水御舟は、
革命的な画家、芸術家でありながら、
あまり有名でない
そんな御舟の作品に焦点を当てた前半。
後半は吉田氏一流の芸術論であった。
非常に広範に渡る内容である。
真実、美、言語、芸術、日本論、そして日本画
に至る用意周到な論であった。
面白い展開であった。
はやり吉田氏の作品は面白い。
私の同年代である。

2012年9月2日日曜日

57(874) 史上最大の発明 アルゴリズム: 2012.09.02


ディヴィッド・バーリンスキ著「史上最大の発明
アルゴリズム」
(ISBN978-4-15-050381-9 C0141)
を読んだ。
コンピュータのプログラムにいたる、
多くの数学者、数理論理学者などの
業績、功績を著者流に書いたものである。
情緒的、抽象的、感覚的に書いているので
その意図を理解するの困る部分もあるが、
わかっているところは、
腑に落ちる。
大作で読みごたえるがある。
読むのに長い時間がかかった。
他の微積分に関する著作も読みたいと思ったが、
翻訳されていない。

2012年8月20日月曜日

56(873) 中学生が演じた素粒子論の世界: 2012.08.20


吉田武著「中学生が演じた素粒子論の世界」
(ISBN4-486-01628-9)
を読んだ。
仁科氏の出身地の星里での講演会の様子を
文章化したものである。
大きな会場での講演だったので、
プロジェクターを使わず、
物理の話をするために、
中学生の演劇を通じて
素粒子の世界を印象的に伝える講演であった。
面白い試みである。
講演では割愛された内容も、
書籍では示されている。
吉田氏の著書は
いつも深く重く面白い。

2012年8月17日金曜日

55(872) アンティキテラ: 2012.08.17

ジョー・マーチャント著「アンティキテラ
古代ギリシアのコンピュータ」
(ISBN978-4-16-765179-4 C0198)
を読んだ。
アンティキテラの海底の沈没船からみつかった、
古代の精密装置。
多数の歯車を使用した
不思議な装置。
100年間のいろいろな努力を経て、
2006年になってその実態が明らかにされた。
人類に知恵、技術の素晴らしさ。
現代は進歩の頂点ではなく、
違う方向では頂点に達したものもなったのだ。
そんなことをしてくれる本であった。

2012年8月13日月曜日

54(871) 鳥人計画: 2012.08.13

東野圭吾著「鳥人計画」
(ISBN978-4-10-139521-0 C0193)
を読んだ。
スキージャンプの天才的ジャンパーと
その技術を完全にコピーするシステムと
そのコピーを身に着けていく選手
それに関連するスタッフたちによるミステリーだ。
札幌が舞台の話しである。
今回の小説は、古い時代の作品なので
しかたがないのかなあ。

2012年8月7日火曜日

53(870) 太平洋のレアアース泥が日本を救う: 2012.08.07

加藤泰浩著「太平洋のレアアース泥が日本を救う」
(ISBN978-4-569-80641-9 C0244)
を読んだ。
知り合いの地質学者だ。
以前エッセイにも彼の業績を書いた。
その裏舞台から重要性、
将来性に関す彼の思いが書かれた本だ。
チャンスがあったら何かの形で紹介していきたい。

2012年8月3日金曜日

52(869) 雪まんま: 2012.08.03

あべ美佳著「雪まんま」
(ISBN978-4-14-005619-6 C0093)
を読んだ。
農家出身の脚本家の著者が、
はじめて書いた小説だ。
農家の復権を目指す
若い女性の話しである。
地産地消でコメの味と価値を
まもっていこうというものである。
ただし、メディアの利用、
試験場や行政への働きかけなど
現代的なテーマもある。
なかなかおもしろかった。

2012年8月1日水曜日

51(868) 阿片王: 2012.08.01

佐野眞一著「阿片王」
(ISBN978-4-10-131638-3 C0193)
を読んだ。
里見甫とその周辺の人々の
佐野氏固有の執拗な取材によって
浮き彫りにされていく。
私欲のない心。
大局をみとおせる眼力。
秘密を守り通せる精神力。
そんな里見に影響を受けた人々。
戦争の証人が少なくなる時期、
それを丹念に掘り起こしている。
彼のルポは面白い。

2012年7月22日日曜日

50(867)「地球のからくり」に挑む: 2012.07.22

大河内直彦著「「地球のからくり」に挑む」
(ISBN978-4-10-610472-5 C0240)
を読んだ。
エネルギーの基づく、人類の歴史。
エネルギーベースでみる人類の活動状況。
太陽から受けたエネルギーとの比較。
空気中の窒素からアンモニアの合成から、
肥料革命、火薬革命へ。
石油、石炭の起源と地球サイクル。
ここのパーツは既知であっても、
ストーリーや視点がユニークである。
なんといっても、文章が読みやすく、
内容に引き込まれる。
前著に続いていい本である。
いや、いい書き手なのかもしれない。

2012年7月19日木曜日

49(866)プラネタリウムを作りました: 2012.07.19

大平貴之著「プラネタリウムを作りました[改訂版]」
(ISBN978-4-7678-1015-7 C0044)
を読んだ。
個人が自分の自力でいろいろ学びながら
世界最高級のプラネタリウムを
制作していく話である。
著者は小学生から科学少年で
プラネタリウム、ロケットなどに興味を持ち
制作を続けてきた。
大学も1年休学して
プラネタリウム作成を目指した。
ソニーに就職後持ち自宅で制作をした。
そして世界最高の数の投影能力をもつ。
制御回路、原盤の制作機器、制御プラグラム、
制菌管理プログラム、地球CG制作など、
あらゆるものを自作していった。
レンズ、光源、ドームなども既成素材をあさり
改造していった。
ソニーを退社して、独立していった。
今までの蓄積が現在の彼のすべての資産となった。
面白い生き方であった。

2012年7月17日火曜日

48(865)偏差値70の野球部4: 2012.07.17

松尾清隆著「偏差値70の野球部4」
(ISBN978-4-09-408723-9 C0193)
を読んだ。
完結編である。
甲子園常連の強豪校との対決。
理論から実践編へとなる。
理論が面白いが、
試合展開が少々わかりにく。
多分登場人物のイメージ形成が
できてないからだろう。
4部作だが、1冊本にして
一気に読ませたほうが
面白みがあると思うのだが。

2012年7月15日日曜日

47(864)偏差値70の野球部3: 2012.07.15

松尾清隆著「偏差値70の野球部3」
(ISBN978-4-09-408722-2 C0193)
を読んだ。
超進学校の弱小野球部の投手が、
天才女子高生のとんでもない理論にのとって
野球をするというストーリー。
前回は打撃理論で、今回は守備理論。
打撃の理屈はわかるが、
守備の理屈は少々くるしい。

2012年7月13日金曜日

46(863)偏差値70の野球部2: 2012.07.13

松尾清隆著「偏差値70の野球部2」
(ISBN978-4-09-408721-5 C0193)
を読んだ。
ぶっ飛んだ登場人物たち。
しかし彼らの中に論理の部分が
なんとなく筋が通っている気もする。
それがフィクションにおける
リアリティなのだろう。
あと2部続くようだ。

2012年7月12日木曜日

45(862)仏果を得ず: 2012.07.12

三浦しをん著「仏果を得ず」
(ISBN978-4-575-51444-5 C0193)
を読んだ。
文楽に携わる青年(30歳ほど)の物語。
文楽の出し物になぞらえて
彼の恋愛と芸への悟りが進んでいく。
彼女の作品は面白い。
面白い職業の人が出てくる。
いろいろなな職業があることを感じる。