2020年12月27日日曜日

103(1953) 空海の哲学:2020.12.27

竹村牧男著「空海の哲学」

を読んだ。

空海の哲学を「即身成仏」について

概要をまとめたものである。

仏教の歴史、密教の概要、

そして後半が空海の「即身成仏義」を解釈したものである。

空海が以下に天才的な頭脳と

教義に関する理解を持っていたかがよく分かる。

また、仏教がもっている哲学的世界の深さ、

そして文字に込められた深い思索がわかる。

仏教哲学について今後も考えていく必要がありそうだ。

近代の西洋哲学より納得できるような気がする。

2020年12月22日火曜日

102(1952) 地球は特別な惑星か?:2020.12.22

 成田憲保著「地球は特別な惑星か? 

地球外生命に迫る系外惑星の科学」

を読んだ。

系外惑星に関する研究の現状をまとめた本である。

ちょうど書いている本の参考になるものであった。

今後の探査の計画も示されているため

詳細への期待もある。

2020年12月13日日曜日

100(1950) 哲学入門:2020.12.13

戸田山和久著「哲学入門」

を読んだ。

二度目の挑戦であった。

語り口調が読みやすく、文体も好みである。

「序 これがホントの哲学だ」は面白く、

読んでいこうと期待できる。

以下、章として意味、機能、情報、表象、目的、自由、道徳

と続く。

扱っているものが「ありそでなさそでやっぱりあるもの」という

少々不思議なテーマまである。

しかし、最新の哲学的議論が紹介されている。

まさに哲学入門である。

なのに、第1章は読み切るのだが、

第2章になると興味が続かない。

どうしてだろう。

前回は紙の書籍でも第1章まで、デジタルでも同じであった。

だが、「人生の意味─むすびにかえて」と

「参考文献と読書案内」は読んだ。

戸田山氏は科学哲学者でもあるが他の書も書いているので、

別の書でチャレンジしてみたい。

2020年12月9日水曜日

099(1949) 人類と気候の10万年史:2020.12.09

中川毅著「人類と気候の10万年史 

過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか」

を読んだ。

水月湖の年縞の研究者のまとめた

気候変動の研究成果である。

専門は花粉化石による環境解読だ。

14万年分の1年毎の記録が

日本の福井県に存在している。

その地の14万年分の

その時代の物質が手に入る。

非常に貴重である。

現在の分析技術をもってすれば

年単位の情報が読み取れる。

氷期と間氷期の変化、

最終氷期から間氷期への変化が

詳細に読み取れる。

そこから何を考え、どう行動するのかは

現在の人類に与えられた使命だ。 

2020年12月6日日曜日

098(1948) 救命拒否:2020.12.06

鏑木蓮著「救命拒否」

を読んだ。

救命医が講演中に爆発に巻き込まれた。

駆けつけた救急救命士に、

まだ息があった救命医は自分のブラックダグをつけろといった。

捜査で救命医は尊敬されこそはするが、

恨まれるようなことはない人格者であった。

犯人はだれか。

捜査を昔の事故における救命医のブラックダグによって

死んでしまった人物の周辺に何かあることがわかってきた。

2020年11月29日日曜日

097(1947) 静かな月夜の不確かなこと :2020.11.28

 赤井五郎著「静かな月夜の不確かなこと 」

を読んだ。

シリーズ第三作である。

前作の後日の話である。

第1作で出てきたリーラという娘が出てくる。

前作で死んだ双一郎がその後どうなったのか、

ティティアと双一郎との新しい関係ができている。

そして第2作で死んだはずの京子も最後に登場する。

不思議な世界観でミステリーが展開されていく。

2020年11月25日水曜日

096(1946) 正義の天秤:2020.11.25

大門剛明著「正義の天秤」 

を読んだ。

名門で巨大な法律事務所の創設者が

亡くなったことで、

その部所の存続が危ぶまれている。

そこでもと医師だったが

海外で弁護士として活躍している

鷹野和也を招聘し、

部の全権委任した。

すると多くの所属弁護士を解雇した。

残ったのは、有能な事務員と

癖のある弁護士ばかりだった。

短編集だが、それぞれ面白い。 

2020年11月20日金曜日

095(1945) 月なき夜の幸せなこと:2020.11.20

赤井五郎著「月なき夜の幸せなこと」 

を読んだ。

前作の数年後の話である。

設定が架空の世界、時代のファンタジーで

内容はミステリーでもサスペンスでもある。

最後には、京子が双一郎のために自己犠牲になる。

その後が気になる終わりである。

2020年11月15日日曜日

094(1944) 蝶の力学:2020.11.15

 麻見和史著「蝶の力学 警視庁殺人分析班」 

を読んだ。

首の傷には青い花が刺されていた。

資産家の惨殺死体が見つかる。

妻は行方不明で、怪我をおっているようだ。

いつもの殺人分析班が調査に当たるが、

鷹野が塔子の目の前の暴漢に襲われ負傷する。

今回は筋読み鷹野を欠いて犯人逮捕を目指すことになる。

2020年11月12日木曜日

093(1943) 五体不満足:2020.11.12

 乙武洋匡著「五体不満足 完全版」 

を読んだ。

以前にも読んだ本だが、

内容は一部は覚えているが

なかりわすれていたため、新鮮に読めた。

校務に使う予定のなので、

急遽購入して読んだ。

2020年11月7日土曜日

092(1942) 青い月夜の特別なこと:2020.11.07

赤井五郎著「青い月夜の特別なこと」 

を読んだ。

ミステリー仕立てであるが、

不思議な世界観もったファンタジーである。

ミステリー自体は簡単に処理される。

それより世界観が興味深い。

3部作のシリーズとなっている。 

2020年11月5日木曜日

091(1941) カムイの剣 5:2020.11.05

 矢野徹著「カムイの剣 5」 

を読んだ。 

アメリカ、ロシア、フランス、イギリス、ロシア、プロシアなど

極東の利権と日本を利用しようとする各国の動きが激しい。

そんな国際状況を説明しながら、

催眠術師ラスプーチン一族の状況も進む。

今後が気になっているところだ、

ここで本書は終わっている。

残念なことになっている。

2020年11月2日月曜日

090(1940) ブルーネス:2020.11.02

 伊与原新著「ブルーネス」 

を読んだ。

東日本大震災で矢面に立たされ、

地震研をやめた研究者が主人公である。

津波を手軽で、リアルタイムで観測し

実際のデータで計算して津波予測をする、

そんなシステムを開発していく、

はみだしものの研究者の物語である。

解説に巽好幸さんが

著者の研究についても紹介されている。 

2020年10月28日水曜日

089(1939) べらぼうくん:2020.10.28

 万城目学著「べらぼうくん」 

を読んだ。

大学生から小説家になりまでのエッセイである。

筆が遅いこと、それは2つの仕事ができないという

自身の性格のためである。

小説を書くための苦労?も紹介されている。

寡作な作家だが、

次なる小説を期待しているのだが、

気長に待つしかなそさうだ。

2020年10月25日日曜日

088(1938) カムイの剣 4:2020.10.25

矢野徹著「カムイの剣 4」 

を読んだ。 

カムイを殺害しようとする組織がでてきた。

日本からアメリカへ向かう日本の

幹部と留学生の乗る巨大船で起こそうとした。

それをカムイみずから阻止した。

日本、アメリカだけでなく、

明治維新直後の正解情勢が書かれている。

2020年10月24日土曜日

087(1937) 聖者の凶数:2020.10.24

麻見和史著「聖者の凶数 警視庁殺人分析班」 

を読んだ。 

警察小説のシリーズの第5作である。

4つの連続殺人事件が起こった。

犯人像が性格異常者、怨恨、

消防関係者など変化していく。

4つの殺人の中には

別の目的の事件が混在していた。

その目的は、過去のあった犯罪と

止むに止まれぬ事情が関係していた。

2020年10月20日火曜日

086(1936) カムイの剣 3:2020.10.20

 矢野徹著「カムイの剣 3」 

を読んだ。 

明治維新以降の次郎と政府との

関わりがストーリーとなっている。

明治の史実を可能な限り再現しながら、

進められている。

小説の体をとっているが、

史実を追っているのが中心のような小説である。

司馬遼太郎の小説、

特に「空海の景色」に似ている。

2020年10月16日金曜日

085(1935) SE神谷翔のサイバー事件簿3:2020.10.16

 七瀬晶著「SE神谷翔のサイバー事件簿3」

を読んだ。

3つの短編と電子版の特別編が掲載されている。

いつものよう事件を軟弱なSE神谷が解決していくが。

しかし、「光の道」とそこに関係している

黒川とその妹の美咲の関係や経緯が全く不明であった。

最後の特別編で紹介される。

しかしもう少しじっくりと丁寧に

説明して解決したほうがいいのだが。

2020年10月11日日曜日

084(1934) カムイの剣 2:2020.10.11

矢野徹著「カムイの剣 2」

を読んだ。

1に続いて、2も一気読みとなる。

次郎は蝦夷でアイヌを救う男になっている。

次郎は親を殺された恨みで天海に復讐に燃える。

知床からカムチャツカ、北米大陸、そして秘宝をみつける。

そして身分を貴族の富豪に変え、日本に戻る。

そして天海と背後にある謎を追う。

2020年10月10日土曜日

083(1933) カムイの剣 1:2020.10.10

矢野徹著「カムイの剣 1」

を読んだ。

以前、読んだはずだが、全く忘れている。

その時面白いと思っていたので、再読し始めた。

面白くて一気に読みする。

久しぶりのことである。

江戸時代末期の下北からつれてこられた肉親殺しの

汚名をかぶせされた次郎が函館で忍者に仕込まれる。

北海道を舞台にした、アイヌと和人との混血の青年の物語である。

キャプテン・キッドの財宝の謎がその青年がにぎっている。