2001年2月23日金曜日

18 ●老人力

赤瀬川原平著「老人力」(ISBN4-480-03671-7 C0196)
この本では、老人力について書いてある。私にも、近頃よく起こるのだが、若い頃にはしなかったミスや、記憶が引き出せない事態 など老化や、ボケといいたくなるような出来事がたびたび起こる。今まで、年のせいだから、と諦めていたのだが、この本のおかげで、前向きに、それをエネルギーやプラスとみなすという考え方があることを知った。
同病相憐れむということではなく、マイナスとしか考えられないことを、プラスやパワーとして考える姿勢に安心した。私も見習いたいものだ。誰もがマイナスと考えることを、プラスと考えるという姿勢、その姿勢は大いに学びたい。物忘れ、繰り言、など、年齢と共に衰える人間としての能力を、否定的視点ではなく、「老人力」というあたらな視点で肯定的に捉える視点が面白い。もともとは冗談から始まった言葉らしいが、それが現在社会にマッチし、流行したらしい。でも、自分にそのような兆候が現れることによって、この「老人力」の意味が身にしみてわかる。そんなことを感じさせる本であった。
だが、私に、老人力パワーをどのように、どの程度発揮できるかが問題である。そのためには、若さのパワーがいるかもしれない。でも、若さのパワーに頼るのは、真の老人力ではない。さてさて、どうしたものか。こんな悩みも老人力かもしれない。