2001年2月23日金曜日

33 ●時間の矢・時間の輪

スティーヴン J. グールド「時間の矢・時間の輪 地質学的時間をめぐる神話と隠喩」(ISBN4-87502-162-3 C1040)
グールドの硬派の科学史の本である。そして、私が専門として地質学の大いなる大家たちの古典的著書に関する論評である。17世紀のトマス・バーネットの「地球に関する神聖なる理論」、18世紀のジェイムズ・ハットン「地球の理論」、19世紀のチェールズ・ライエル「地質学原理」を中心として、当時の地球と時間に関する考え方をグールド独自にまとめたものである。どれも読んだこともなく、教科書でしか知らない古典をグールドが読み解いている。